地学概論覚え書き②

参考文献:『カラー版徹底図解地球のしくみ』

地球の大気組成の歴史
地球ができた頃の原始大気は以下の3つの段階を経て変化してきた。

第1段階は水蒸気の大気である。
この段階の原始大気は、微惑星の衝突によって、微惑星に含まれていたガス成分が蒸発して出来たと考えられ、当時の微惑星と同様の成分を持っていると思われる隕石や、現在の地球のマグマから放出されるガスを調べると、原始大気の組成は、200気圧にものぼる高圧の水蒸気がメインで、以下、二酸化炭素、窒素、硫黄・フッ素・塩素と続いた。水蒸気は大気の高層で雨となったが、地表に達する前に蒸発してしまい、大気の内部で循環していた。

第2段階は二酸化炭素の大気である。
水蒸気が雨となって地表まで届き、海洋ができたあとに現れたもので、第1段階で2番目に多かった二酸化炭素が大気の主成分になっている。
第1段階で大気中に含まれていた、硫黄・フッ素・塩素は水に溶け海洋を酸性にし、そのため中性の水に少し溶ける二酸化炭素は、海洋に溶けることができなかった。
しかし、二酸化炭素は非常に高い温室効果を持っており、本来-18℃の放射平衡温度になるはずの現在の地球の平均気温を15℃にまで温めている。

さて、第2段階の大気組成(1位:二酸化炭素、2位:窒素)は、現在の金星や火星の大気組成と一致している。特に金星と似ているが、金星には海がないのにかかわらず、大気中にも水蒸気が存在しないのは、不思議である。水蒸気はどこへ消えたのだろうか?
その理由は、金星では暴走温室効果(水蒸気の温室効果が水を蒸発させ水蒸気にし、その水蒸気がさらに温室効果を推し進めること)によって海ができなかったため、大気中の水蒸気が長期間紫外線にさらされ、水素と酸素に分解してしまったからである。
ちなみに、水素は宇宙空間に逃げ、酸素は地表の物質を酸化して固定化されたと考えられている。

第3段階は二酸化炭素が減少し、窒素が主成分になった大気である。
海水に岩石のナトリウムイオンやカリウムイオンが溶け、海水を中和すると、二酸化炭素も海水に取り込まれるようになった。
二酸化炭素は、海中のカルシウムイオンと反応して炭酸カルシウムになり、石灰岩を大量に作ることで大気から取り除かれていった。その結果、地球の大気には窒素だけが残り、大気の主成分になった。
また、27億年前になると、シアノバクテリアが登場、石灰岩質の殻を作り二酸化炭素をさらに固定していった。ちなみに、シアノバクテリアは、地球史上初めて光合成を行った生物として以後も繁栄し、大気中に大量の酸素を放出した。

地球磁場のメカニズム
地球の地場は27億年前に急速に強くなったらしい。
地球の磁場は、内部が非常に高温なため、永久磁石があるとは考えられない(数千℃の高温では永久磁石は磁力を失うから)。
よって残る可能性は電磁石である。地球磁場を説明するダイナモ理論によれば(ダイナモとは発電機のこと)、地球の磁場の発生は外核の対流と地球の自転によって説明できるという。
外核は溶けた鉄なので、電流を流すと電磁石になるわけだが、では、その電流はどこからやってくるかというと、磁場の中で外核の鉄が対流することによって発生すると考えられている。
つまり、このときの電流が新たな磁場を発生させ、その磁場によって電流がさらに強化されるという連鎖反応を繰り返すことによって、地球の磁場は発生しているというわけだ。

では、そもそも外核の対流のきっかけになる現象はなんなのかというと、マントルオーバーターンという有力な仮説が提唱されている。ちなみに、マントルオーバーターンとは、マントルの上下の物質が大きく入れ替わることである。
これはプレートテクトニクスによって沈み込んだ原始的なプレートの残骸が、上下のマントルを2層に分ける仕切りになっていたのだが、27~28億年前に、プレートの残骸が初めて下部マントルの底へ落ちていき(プレートの残骸の密度が下部マントルの物質よりも大きくなったため)、外核の一部分を冷やした。
これにより外核で対流運動が活発化し、地球ダイナモ運動が始動されるきっかけになったと言われている。
この仮説では、地球ダイナモ理論の他、のちの時代の火山活動や、超大陸形成についてもうまく説明をしている。

さて、27億年前に強くなった地球の磁場は、宇宙からの放射線を遮るバリアとなり、生命が光が届く浅い海底に進出し光合成を行うことを可能にした。
これにより、海水中の鉄イオンが光合成によって発生した酸素と結びついて、酸化鉄の沈殿となり海底に大量に降り積もり、現在の縞状鉄鉱層となった。縞状鉄鉱層は重要な金属資源として人間に恩恵をもたらしている。

酸素の歴史と生物の陸上進出
前述のとおり、27億年前、地球磁場が強くなったことで、生命は光合成を始めた。最古の光合成生物の化石はストロマトライトという層状の構造を持った岩で、これはシアノバクテリアという光合成を行う微生物の集合体が作るものである。
とはいえ、光合成生物が浅い海底で増えるようになって、すぐに大気中の酸素濃度が高くなったわけではない。海中の酸素はまず鉄イオンと結び付き、海水中の鉄イオンがほとんどなくなったあとに、余った酸素が大気中にも放出されていったのである。その期間は約7億年だったと言われている。

7.5億年前になるとマントルの温度が下がり、水(含水鉱物)が海洋プレートごとマントルの中に入っていくようになった。
このようにマントルの中に水が注入され続けると海水の量が減り、陸地の面積は増加、巨大河川による陸地の侵食作用が増えて、堆積岩が盛んに作られるようになる。
すると、有機物が堆積物に埋もれて分解されず、有機物分解に必要な酸素が消費されなくなったために、光合成による酸素は増加、大気中に放出された酸素は、地上20~30キロメートルの高さにオゾン層を作り、有害な紫外線を吸収、生物の陸上進出を可能にした。
ちなみに海水のマントル注入は、マントルの流動性を上げて(粘度を下げて)プレートの動きをスムーズにもさせている。

オゾン層が完成したのは、植物が陸上進出をした4.3億年前で、27億年前にシアノバクテリアが酸素を発生させてから20億年以上の時間が経っていた。
この時(シルル紀)に最初に陸上に進出したのは緑藻類(ノリの仲間)が進化したクックソニアという根も葉もないコケに似た生物で、次の時代であるデボン紀(4.2~3.6億年前)には、発達した根や茎を持ち、地中から水を汲みあげられるシダ植物が出現した。シダ植物は石炭紀(3.6~3億年前)には、超大陸パンゲア全域に広がって大森林を形成した。この時の森林は超大陸の堆積盆地にうもれて現在の石炭になっている。
こうして、石炭紀に有機物が大量に堆積層にうもれると、酸素濃度が一時35%まで増加し、動物にとっても陸上は新天地になり、デボン紀には魚類の中から両生類が出現し、石炭紀には羽を持った昆虫が登場した。古生代末には爬虫類も登場した。

スノーボールアース仮説
約6億年前の地球は寒冷化が暴走し、全海洋はおろか赤道まで氷床が広がり、数万年で-40℃にまで冷えたと言われている。地球全体がまるで雪玉のように凍ってしまったのでスノーボールアース仮説と呼ばれている。

この氷河時代が始まった原因は、超大陸ロディニアなどの陸地面積の増大にある。これにより陸地の浸食作用が活発化し、有機物が大量に堆積岩に閉じ込められた。
すると有機物が腐敗分解して発生する二酸化炭素の量が減り、地球の温室効果が低下していったというわけである。
また風化により陸地の岩石のカルシウムが大量に水に溶けると、大気中の二酸化炭素と結び付き炭酸カルシウムになるため、これも二酸化炭素の低下の一因になった。

いずれにせよ、氷河時代に入り極地から氷床が増加すると、氷床のある部分は白いのでアルベドの関係で太陽熱を受け取らずに反射、気温が低下していく。そして氷床が緯度30度にまで達すると、白い面積が広すぎて地球の熱収支バランスが崩れ、寒冷化が暴走。海洋も含めて全球凍結してしまう。

しかし、火山活動で発生する二酸化炭素が、光合成によって消費されず、凍結した海中にも溶けないため、大気中に蓄積、やがて二酸化炭素濃度が現在の300倍になり、激しい温室効果が起きることで地球は解凍されるという。増えた二酸化炭素は、溶けた海に急激に取り込まれ炭酸塩の堆積物を作った。

PT境界の大量絶滅
約2.5億年前のペルム紀末、古生代に繁栄していた三葉虫、フズリナなどの生物種が大量に絶滅してしまった。特に海底に定住しているタイプの生物への打撃が著しかった。
この大量絶滅は、PT境界絶滅と呼ばれ(P=ペルム紀、T=三畳紀)、古生代から現代に至るまでの大絶滅ビッグファイブの中でも最大の規模で、生物の種類は科レベルで50%に激減した。
古生代と中生代の境界では、世界的な海水の酸素欠乏状態であるスーパーアノキシアも起こった。
プランクトンが作る殻が深海に積もって出来るチャートを調べると、PT境界の前後2000万年間にわたって酸素の欠乏した状態が続いていたことがわかった。
チャート層は、酸素がある環境下では微量な酸化鉄が含まれるために赤いが、酸素がない環境下では酸素がないと分解できない有機物が含まれるため黒いのである。
また、この時期に大規模な海退が起こるとともに、超大陸パンゲアが分裂、その原動力であるスーパーホットプルーム(マントルの対流のうち巨大な上昇流を言う)が地殻に達することで発生した異常火山活動が、PT境界の大量絶滅を引き起こしたという仮説も提唱されている。
異常火山活動の証拠として、PT境界の時期にできたシベリア、インド、中国、アフリカなどの洪水玄武岩台地がある。これは日本の何十倍もの広さの地域が数キロメートルの厚さの玄武岩溶岩で埋め尽くされて出来た地形である。しかし玄武岩質溶岩は爆発性が少ないので、大量の火山灰を巻き上げるような爆発的な噴火は別にあったのではないかと考える学者もいる。

いずれにせよ超巨大噴火を契機とする大量絶滅のシナリオは以下のとおりである。
①大量の火山灰の噴出や、大規模森林火災・石炭層の燃焼によって、大量の粉塵が大気中に巻き上げられ太陽光を遮断、これにより光合成活動が妨げられ酸素欠乏に陥った。

②火山ガスの二酸化炭素によって温暖化が起こり、海底のメタンハイドレートが融解、空気中で燃え出したため酸素欠乏に陥った。

③地球を覆い尽くした粉塵によって寒冷化が起こり、陸地の氷床が発達、このため大規模な海退が起こり生物の大量絶滅につながった。

②と③は矛盾しているように思われるが、寒冷化が起こったあとに温暖化したという仮説もある。『デイ・アフター・トゥモロー』方式ね。

中生代の環境と恐竜の絶滅
中生代は火山活動が活発で、二酸化炭素濃度が増大し温暖化が進んだ時代である。特に白亜紀は気温上昇のピークを迎え、二酸化炭素濃度は現在の4倍、平均気温は現在よりも10℃も高く、北極や南極にも氷床はなかった。

地球の地磁気は、過去1億5000万年のあいだで300回以上もN極とS極が入れ替わっているが、白亜紀に当たる時期には、外核が特別な状態にあったのか、3000万年にわたって地磁気の逆転が起こっていない。これを白亜紀スーパークロンという。
この影響で、白亜紀では中央海嶺の海洋プレートの生産速度が上がり、火山活動が活発化した。

また、現在産出される石油資源の多くは、中生代のプランクトンが大量に海底に積もって出来たと言われている。
中生代は二酸化炭素濃度が高く、大量の植物プランクトンを育んでいたが、気温も高かっため極地で冷やされた海水が深海に沈み込むような対流も起きず、深海が酸欠状態に陥った。
そこで海底に沈んだプランクトンは分解されず、ヘドロのように溜まっていき、大陸移動の際にこれが地下深くに閉じ込められて石油になった。

さて、中生代の大陸は乾燥していたので、乾燥に強い裸子植物や爬虫類が大繁栄した。
爬虫類では、とりわけ恐竜の仲間が世界各地で多様化した。恐竜は敏捷で運動能力に優れたものが多く、一部の種類は恒温動物であったという説もある。大きさは体長1メートルにも満たない小型のものから、体長30メートルに達する巨大なものまで存在した。

恐竜の時代は1億年以上続いたが、6500万年前のKT境界の大量絶滅で終焉を迎えた。
恐竜の絶滅は、巨大隕石が衝突したことが原因だと言われている。1970年代、カリフォルニア大学のアルヴァレス親子は、イタリアの石灰岩層中のKT境界にある粘土層のイリジウム濃度が異常に高いことを発見した。
イリジウムは宇宙塵によって一定の速度で地球に堆積すると考えられていたが、KT境界のそれは、宇宙塵では説明がつかないほどの高濃度で、これは宇宙から巨大な隕石が衝突し、その際に大量のイリジウムをばらまいたとしか考えられないと、彼らは結論づけた(巨大隕石衝突説)。

実際に北アメリカ大陸のユカタン半島先端付近には、直径180キロメートルに及ぶ巨大なクレーターがあり、地下から採取された安山岩の放射年代測定によれば6500万年前にこのクレーターが出来たことも立証されている。
このクレーターから推定するに、恐竜を絶滅させた巨大隕石は直径10キロメートルほどだと見積もられ、衝突時の衝撃波や津波は地表全体を駆け巡ったとされている。
この時に巻き上げられた大量の粉塵は1年以上も地球全体を覆い、太陽光を遮り、光合成活動や気温の低下をもたらした。
しかし魚類など絶滅しなかった種も多く、隕石衝突と恐竜絶滅の因果関係に関する議論は決着がついていない。

地学概論覚え書き①

参考文献:『カラー版徹底図解地球のしくみ』

地球の内部構造
直接地面を掘って調べるというわけにはいかないので、スイカが熟れたかどうかを外側から叩いて調べるように、地震波を利用して内部の構造を推定する(地震波トモグラフィー)。
地震の縦波のP波は、過密波のために液体中も固体中も通るが、横波(波の伝わる方向と垂直に波打つタイプの波)のS波は、固体中しか通らない。

このような性質を踏まえて地球の内部を考えると、震源地から比較的近い場所で起こった地震の場合、震央からの距離がちょうど200キロメートルあたりで、走時(地震波が発生してから観測地点に到達するまでの時間のこと)と震央距離とのグラフである走時曲線が折れ曲がる(走時と震源距離の変化の割合が小さくなる=地震波の速度が速くなる)。
これは地下深くにP波が通常よりも速く伝わる層(地震の高速道路のようなもの)があり、そのために地震波の速度が不連続に変化することを示している。

この地震の速度を不連続に変化させる境界のことを旧ユーゴスラビアの発見者アンドリア・モホロビチッチにちなんでモホロビチッチ不連続面という(略してモホ面)。
そしてこのモホ面よりも上を地殻、下をマントル(硬いので地震が速く伝わる層)という。モホ面の深さは海洋地域で約5~10キロメートル、大陸地域で30~50キロメートルと大陸地域の方が深い。

次に、震源地から比較的遠い場所で起こった地震の走時曲線を見ると、震央から103度~143度の地域(距離がでかいのでもはや地球の中心からの角度で表す。だいたい11000~15000キロメートルくらい)にはP波が届かないことから、この地域をシャドーゾーンと呼ぶ。

また、103度よりも遠くにはS波が伝わらないことから、、地下約2900キロメートルの深さの場所にも不連続面があり、その下は液体になっていることもわかる。この境界をアメリカの発見者べノー・グーテンベルグにちなんでグーテンベルグ不連続面といい、この面よりも上をマントル、下を核という。

まとめ
地殻
(厚さ7~40キロメートル)

モホロビチッチ不連続面

上部マントル(深さ670キロメートルまで。岩石の結晶構造が圧力で変化する深さ670キロメートルを境に上部マントル、下部マントルに分けられる)

下部マントル(深さ2900キロメートルまで)

グーテンベルグ不連続面

外核(液体の鉄。深さ5100キロメートルまで)

レーマン不連続面

内核(固体の鉄。5000~6000℃と、とても熱いが、圧力もものすごいので融点が高くなって固体のまま)

プレートテクトニクス理論の確立
1910年代にドイツのウェゲナーは、大西洋を挟むアフリカ大陸と南米大陸の海岸線が似ていることから、かつてこの二つの大陸はくっついていたのではないかと考えて、大陸移動説を唱えた。ウェゲナーは自説を証明するために、メソサウルスという爬虫類の化石や、グロッソプテリス植物群の化石が両大陸に分布し、地質構造の連続性があることを発見した。
また、古生代後期の大陸氷河が、南米南部、アフリカ南部、オーストラリア、インドまで広がっていたことを氷河の削り跡から発見した。
こうして、かつて6つの大陸はひとつの超大陸(パンゲア=ギリシャ語で「すべての大陸」という意味)だったことを結論づけて、1912年に『大陸と海洋の起源』という論文を発表した。
しかしこの学説は当時は受け入れられなかった。その理由は大陸を動かす原動力を説明することができなかったからである。

その後、大陸移動説は歴史の表舞台から消え去ったが、1950年代になると再び取りざたされることになった。
マグマが冷えて岩石ができるとき、岩石ができた当時の地球の磁場の方向が残留磁気として岩石に残る。この残留磁気を調べると、大昔にできた北米大陸とヨーロッパ大陸の火成岩の磁北が一致しないことが分かった。つまり磁北を一致させるためには両大陸を移動させる必要があったのである。
また、冷戦時代にアメリカが行った海底地形調査で、海底の巨大山脈である海嶺の存在も明らかになり、海嶺を中心に左右の海底に残された古地磁気の縞模様を調べると、綺麗に左右対称になった。つまり大西洋の海底は海嶺を中心に二つに分かれて拡大を続けているということを認めざるを得なくなった。

こうしてウェゲナーの大陸移動説は、アメリカのヘスとディーツによって海洋底拡大説として説明され、これらの学説を基にプレートテクトニクス理論が生まれた。
プレートとは地球の表面を覆う十数枚の硬い板状の岩盤のことで、ゆっくりとマントルの上を移動している。
プレートは海嶺で生まれて海溝へ沈み込む。その際にプレート同士が衝突したりすれ違ったりする。このプレートの運動を元に様々な地殻変動(巨大山脈の形成、地震や火山の発生原因など)を説明する理論がプレートテクトニクス理論である。

ウィルソンサイクル
プレートテクトニクス理論の構築にもっとも貢献したカナダのツゾー・ウィルソンは、プレートの運動がライフサイクルを持っており、以下の6つのステージに分けられることを示した。
これをふまえると、どんな海洋プレートもやがてはマントルへ沈み込んで地表から消えてしまうが、大陸プレートはマントルに沈み込むことがなく、分裂や衝突を繰り返しながら地表に存在し続けることがわかる。

①大陸分裂の開始
大陸の下でマントルの上昇流が活動、大陸に断裂ができて2つに分裂し始める。
現在のアフリカ地溝帯はこの段階。

②大陸分裂
大陸の分裂が進み、間に海洋プレートができる。その上に海水が入り込んで海洋が生まれる。現在の紅海やアデン湾はこの段階。

③海洋拡大
海嶺が海洋プレートを生産し続け海洋は拡大を続ける。大陸プレートの縁と海洋プレートは直接つながったまま。現在の大西洋はこの段階。

④沈み込み型造山帯
大陸プレートの移動が妨げられると、海洋プレートとの境界に破断ができ、海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込み始める。この部分では火山活動が起こり、弧状列島や山脈ができる。
現在の日本列島や太平洋の南アメリカ西岸がこの段階。
また海洋は縮小しつつある。

⑤大陸縁成長・海洋縮小
海嶺は海溝から沈み込み、海洋底の生産は終わる。海洋は縮小し、両側にあった大陸が接近する。地中海はこうして形成された。

⑥大陸衝突・海洋の消滅
海洋は消滅し大陸どうしが激突する。これにより山脈が形成、現在のインドとヒマラヤがこの段階。

ウィルソンサイクルは3~9億年周期で超大陸の生成と分裂が繰り返されていることを説明する。
大西洋は最も最近の超大陸パンゲアの分裂(おそらく1億3000万年前~8000万年前)によってでき、太平洋はそれよりも前の超大陸の分裂にともなうパンサラッサという海の形の変化よって出来た。

日本列島の歴史
日本列島が現在の形になるまでの過程は大きく3つのステージに分けることができる。

①超大陸分裂による大陸縁の時代(7億~5億年前頃)
7億年前、超大陸ロディニアはスーパープルーム上昇によって分裂し、複数の大陸が誕生、その間には海洋地殻が作られながら広大な海洋が形成されていった。
日本列島の起源となる場所は、ロディニアが分裂し中国南部地塊と北アメリカ地塊に分離した場所の中国南部地塊の縁に当たる場所に該当する。
両地塊がさらに分離すると、間には海が侵入し、中国南部地塊に海洋地殻が接続した構造が作られた。これが日本列島の最も原始的な骨格である。ちなみに、中国南部地塊の断片をなす地層は隠岐、能登半島、飛騨山地に露出している。

②大陸縁での付加体による成長の時代(5億~2000万年前)
5億年前以降、海洋地殻に圧縮力が作用し、日本付近で海溝から海洋地殻の沈み込みが始まったことで、海溝付近では付加体による陸地の成長が始まった。付加体とは、海洋プレートの上に乗っていた堆積物が大陸プレートの下に沈み込む際にはぎ取られ、陸地側にくっついた部分を言う。
その後、4億年にわたり日本列島付近では陸地の成長が続き、400キロメートルほど海溝側に陸地が付加された。
この時、プレートの沈み込みに伴って付加体の一部も地下深部に引きずり込まれ、変成岩の地層ができ、ここに花崗岩マグマが貫入することで、日本列島を作る地殻を垂直方向にも成長させた。
恐竜が発掘される手取層群は、大陸の縁の前弧域で堆積した地層で、古い付加体の地層に覆いかぶさって、浅海、もしくは淡水性の地層として形成された。この層は整然と積み重なった砂・礫・泥からなり、チャートや石灰岩を含まないので、付加体と区別しやすい。
また日本各地の石灰岩の山は、海山の周囲に発達した珊瑚礁が海溝で付加されて陸地の一部になったものである。

③島弧での付加体による成長の時代(2000万年前~現在)
2000万年前になると、日本列島の地殻の下部にプルームが上昇、中国大陸の一部だった日本列島の地殻が大陸から引き裂かれ、日本列島は島弧になった。
また、分裂し陥没した場所には、玄武岩質の海洋地殻が形成され日本海が誕生した。
これに伴い、日本海側では激しい火山活動が起こり、このとき噴出した火山岩は変質により緑色をしているので、この岩石が分布する地域はグリーンタフ地域と呼ばれている。この地域には、当時の火山活動でできた銅や亜鉛に富む黒鉱という鉱物を産することが多い。
そして、2000万年前以降も、海溝側では付加体の成長が続き、日本列島は今なお成長を続けている。

マグマと溶岩の違い
マグマとは熱い岩石が溶融状態になったもの。
地球内部の熱によって溶けていると思われがちだが(私だ)、岩盤どうしが擦れ合うことによって発生する摩擦熱で溶けているらしい。
高温のものでは1200℃以上もある。地表に噴出する前の段階をマグマと言うのに対して、一度地表に現れたものは溶岩と言われる。
ちなみに、マグマとマントルを同じようなものだと思っている人がいるが(私だ)、マントルはカンラン石で出来た固体である。

マグマの構成物質
マグマの主成分はシリカ(二酸化ケイ素)で、ほかには金属などの元素や、揮発性成分として火山ガスが溶け込んでいる。火山ガスは噴火に際してマグマから分離して噴煙となる。火山ガスの大部分は水蒸気で、ほかに二酸化炭素、硫化水素、二酸化硫黄などが含まれる。ちなみに火山ガスの成分は、水蒸気以外有毒である。
さらに、マグマはその材料のカンラン石や、発生場所から地表までの通り道にあった岩石を運んでくることがある。このような岩石はゼノリスといい、地球内部の物質的な構成を知る重要な手がかりになる。

マグマの性質を決定する要因
シリカの量とマグマの温度でマグマの性質は決まっている。
シリカの量が多く、温度が低いと、粘り気が強く、白っぽくなる。これをデイサイト質・流紋岩質マグマという。
シリカの量が少なく、温度が高いと、粘り気が弱く、黒っぽくなる。これを玄武岩質マグマという。

マグマができる条件
以下の3つがある。

①高温
マントルのカンラン石が高温になると、圧力が同じでもカンラン石が溶けてマグマが生じる可能性がある。

②低圧
マントルのカンラン石が上昇して圧力が下がると、融点が下がるため、温度が同じでもカンラン石が溶けてマグマが生じる可能性がある。

③水の添加
カンラン石に水が添加されると、カンラン石の溶ける温度が大幅に下がり、高温や低圧にならなくてもマグマが生じる。

地震波の種類
地震波には伸び縮みが伝わる縦波のP波と、ズレが伝わる横波のS波がある。
P波は進む速度が速く(秒速5~6キロメートル)、固体の地殻・マントル・内核も、液体の外核も伝わる。また振れ幅が小さい。
S波は進む速度が遅く(秒速3~3.5キロメートル)、固体は伝わるが、液体は伝わらない。
また振れ幅が大きい。

震度とマグニチュード
震度は地震動の強さを表し、そのため同じ地震でも震源から離れると小さくなる傾向がある。また震源からの距離が同じ場合はマグニチュードが大きいほうが震度は大きい。
震度は以前は観測所での体感や被害の大きさから決められていたが、現在では各地の震度計が感知した加速度で決定されている。震度は国によって基準が異なり、日本では10段階の気象庁震度階級が使われている。
マグニチュードは地震の規模、つまり、放出された地震波のエネルギーの強さを表す。そのためマグニチュードは同じ地震なら同じ値である。基本的にマグニチュードが1上がると地震の規模は32倍になる。

海溝型地震と内陸活断層型地震
海溝型地震は、プレートの沈み込みによって起きる地震。
太平洋岸に、地震動による直接被害や津波をもたらす、マグニチュード8を超えるクラスの地震が、数十~数百年の短い間隔で同じ場所で繰り返し発生する。

内陸活断層型地震は、内陸部の割れ目である活断層が壊れてずれることで起きる地震で、規模はさほど大きくないものの、震源が都市に近い場合は大きな被害をもたらす可能性がある。
1つの活断層による大地震発生間隔は1000年から数万年と非常に長いが、日本は活断層の数が大変多いので(カウントされているものだけで2000を超える)、地震が多発しているように感じる。
ちなみに、西南日本内陸部の断層は横ずれ型が多いのに対し、東北日本内陸部の断層は縦ずれ型が多い。

インサイド・ヘッド

 「面白い度☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆☆」

 月に連れてってあげてね。

 心の中のイメージを具体化して描くっていう内容の作品は、かつて私も描いたことがあるんだけど、これがなかなか難しい。確か、大学でフロイトとかユングとかを勉強していた時期だったんだけど、精神っていうのはもともと実体のあるものじゃないから、上手にやらないとイドとかスーパーエゴがどうたらとか、なかなか話が小難しくなっちゃうんだ。
 ということで、ピクサーが人間の感情をテーマにした作品を作るって聞いて「おやおや、さすがのピクサーでもこのテーマは難しいですよ、ほっほっほ・・・」とかうそぶいて、あまり興味が湧かなかったんだけど、この前さ、アベンジャーズを見てさ。その時にこの映画の予告編がやってて。ドリカムのやつ。それで、もうこの夏、恐竜よりもバナナよりも一番楽しみな映画になっちゃった。

 相変わらずうめえな~~~!って。

 まずさ、感情をキャラクターにするっていうのは、まあアイディアとしては割と思いつくと思うんだけどさ、あの5つに絞り込んだっていうのがうまい。
 人間の感情って、まあ、日本だと喜怒哀楽になるんだろうけど、私は個人的に喜と楽の違いがよくわからないし(喜べば楽しいだろ)、学説によっては人の感情って20種類以上あるっていう人もいて、どこで区切りを付けるかって難しいところなんだけどさ。
 ピクサーはさ、往年のスーパー戦隊っぽく、メインの感情を、喜び(ジョイ)、悲しみ(サッドネス)、怒り(アンガー)、嫌悪(ディスガスト)、恐怖(フィアー)の5人にして、喜び以外わりとネガティブな感情にさせたってのが意表をついて面白かった。
 喜怒哀楽だとポジな感情とネガな感情が2対2のトントンになるけど、この映画だとまさかの1対4なわけだからね。もう絶対的にポジティブが数で負けているのよ。
 ライリーっていうのは、もともとすごい優しい女の子で、大自然いっぱいのミネソタから大都会サンフランシスコに引っ越してきてさ、いろいろ悩みや不安もあるんだけど、パパもママも頑張っているんだから自分だけわがままは言えないって、気を使ってネガティブな感情を抑圧しているんだよ。こういうタイプの子は実際にもいて、教育上かなり注意が必要なんだけどさ。
 つまり、心の中では、喜びが一人で必死にテンション上げて「明るく元気なライリー」ブランドの維持に孤軍奮闘しているってわけ。ここからして、もう破滅の匂いがするじゃん(^_^;)

 で、いつもは飄々としている映画評論家の町山さんも珍しく「全町山が泣いた!」って、この映画を絶賛するとともに指摘してたんだけどさ、この5つの感情のチョイスって、心理学的にも唸るところがあってさ、ひょんなことから喜びと悲しみが行方不明になっちゃって、残りの感情がライリーの精神状態をなんとかしようと頑張るんだけど、この怒り、嫌悪、恐怖の3つの感情って、動物にもあるすごい原始的な感情なんだ。
 これらってドラクエ的に言うと「たたかう」「ぼうぎょ」「にげる」に対応する感情で、自然界で生き残るためにはすごい重要な感情なわけ。
 でもそれって逆を言えば、非常に自分本位な感情で、だからこいつらがいくら頑張ったところでライリーの精神や人格はガンガン崩壊してっちゃうわけ。もうね、本当に音を立てて崩れていってさ、となりの席のちびっこなんてキョトンとしててさ、なんつーもんを子どもに見せるんだ、すごい映画だなって思ったんだけど。

 じゃあ、行方不明になった竹内結子と大竹しのぶはなんなんだって言うと、この二つの感情は大脳新皮質にある比較的新しい感情で、ヒトみたいな高等な動物にしかないんだよ。
 ほいで、その役割はなんだっていうとさ、ネタバレになっちゃうんだけど、共感の感情なんだ。アリストテレスいわく人間っていうのは得てして社会的な存在だからね。
 11歳くらいってさ、ギャングエイジを卒業して、いよいよ社会(=他者集団)と本格的に向き合う時期なわけじゃん。ちょっとメタな思考もできるし。第二の誕生なわけですよ。
 んでさ、いつも場をもり下げるようなネガティブなことしか言わず、お前はちびまる子の永沢君かっていう、悲しみがさ、実は他人を思いやる上でとっても大切な感情なんだよって解釈されていて、この映画の重要なテーマになっているんだけど。
 まあ、すっごいネガティブな人がみんな、自分と同じような境遇の人に対して思いやりの心があるかっていうと、クエスチョンがつくところはあるけどさ。
 本当に辛く苦しみもがいている人って、もはや他人のことを考えている余裕すらなくて、誰かれ構わず周囲の人をネガティブ沼に引きずり込むようなところあるけれど。割と共感しやすいだけに伝染しやすい感情でもあるんだよな。

 悲しんでいたから、みんな来てくれたんだ。

 なんにせよ、ひとつだけ確かなのは、そういう悲しみで胸がいっぱいな人に、喜びみたいなやつが「頑張って♪いけるいける!」とか言っても、うつ病には逆効果だってことだよ。それにどんなに「あなたの辛さわかるよ」って言っても、「お前に私の苦しみがわかるか」ってとっちゃったりもするから、そうなるともっと不幸なやつを連れてくるしかないだろうなっていう。不幸インフレというか。「あ、この人よりは自分はマシかも」みたいな展開にしないと埒があかないぞ、みたいな。
 つまりさ、人間っていうのは、いつも笑顔で元気よくなんていられないわけ。どんなにポジティブな人でもどこかで限界が来て精神が壊れてしまう。
 そんなとき、適度にベントして格納容器の内圧を下げてくれるのが悲しみなんだ。そう言う意味でネガティブな感情っていうのは調整弁の働きをしているとも言える。
 私なんかは、すぐに弱音や愚痴を吐いて逃げちゃうんだけど(この前もやらかした)、逆にすっごい明るく元気で精神的にタフそうな人がうつになっちゃったりもするし、長期的にはネガティブな奴の方が図太いんじゃないかって思うことはあるけどね。人をさんざ心配させやがってな。
 
 しかし、この吹き替えキャスティングは抜群に良かったよな。竹内結子なんて一時期あんな髪型してたもんな。見た目で選んだんじゃないかって思ったもんw
 ちなみに、私は予告では怒りが一番好きだったんだけど(少女の感情なのに何故か中年のおっさん)、本編見ると悲しみとムカムカ(※嫌悪。スパッツがエロい)が割と気に入っちゃった。今後思春期になっていくにあたって、ムカムカがコントロールルームの主導権を握るんだろうな、とか。
 でもディスガストをムカムカって訳しちゃったのは、ちょっと怒りと区別がつきにくくてややこしいよな。確かにギャルの言う「超むかつくんだけど~」みたいな感情ではあるけどさ。「イヤイヤ」じゃパンチが弱かったのだろうか。
 あと、全町山の涙を誘ったであろう「ビンボン」っていう、ライリーが幼い頃に遊んでいた空想の友達が出てくるんだけどさ。こいつがまた、私なんかはクリエイター的なことやってたからさ、勘弁してくれよって思ってね。
 小さい頃に考えたオリジナルキャラクターほどの黒歴史はないわけじゃん。できることならビンボンみたいに記憶から抹消したいところなんだけどさ。今なお脳裏にこびりついているよゼリーマン。

 最後に一言。睡眠時に記憶の整理をしているM&M'sみたいなやつがすごい面白かった。「7歳のピアノ教室の記憶??ねこふんじゃったとエリーゼのために以外は捨てちゃって」みたいな感じで掃除機で処分しちゃうんだけど、ああいう実際の学説を映像化してくれるのは面白いよなあ。
 でもピアノっていうのは心理学的には、手続き記憶っていうものに分類されるから(自転車の乗り方など、体で覚える系の記憶)、そう言う意味じゃ、夢で処分されない長期記憶だと思うんだけどね。

地球環境問題覚え書き

 社会科で唯一取りこぼしていた分野がこれ。なんか、すごいモヤモヤするので結局この機会にまとめました。これでコンプリートかな。

ラムサール条約
1971年にイランのラムサールで採択。
正式には「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」と、名前が長い。「特に」のエクスキューズが個人的にはなかなか好き。
湿原や沼沢地、干潟は生態系の宝庫なので開発から守っていこうという条約。日本でも尾瀬や奥日光、渡良瀬遊水池など50箇所が登録されている。

国連人間環境会議
1972年にスウェーデンのストックホルムで開催。
かけがえのない地球というスローガンが有名。
またアメリカの経済学者ボールディングは60年代に地球を宇宙船に例えて、一つの運命共同体だと考えた。
ちなみにマイケル・ムーア監督もこう言っている。

結局人はみな同じ船の客なのだと。
どんな違いがあるにせよ一緒に泳ぐか沈むしかない。(『シッコ』)


人間環境宣言
国連人間環境会議において採択。これにより国連環境計画(UNEP)が設立され、地球環境問題に対する世界的取り組みのスタートになった。

世界遺産条約
1972年採択。世界遺産を保護する条約。世界遺産基金設立も明記。
最近では偶像崇拝が嫌いな某武装組織の人たちがガンガン世界遺産を破壊しちゃっているので胸を痛めているに違いない。

ワシントン条約
1973年採択。絶滅の恐れのある野生動物を保護する条約。
動物園の動物はトラやサイをはじめとしてだいたいレッドデータに当てはまるようになっちまったこんな世の中じゃポイズン。

世界人口会議
1974年にルーマニアのブカレストで開催。
人類の急激な人口増加(人口爆発)は深刻で、発展途上国が人口抑制策を適切に実施しても2020年には世界の人口は64億人に達すると予想し、世界人口計画を満場一致で採択した。現実にはすでにその予想を超え、2030年には82億人に達する見通し。

国連人間居住会議
1976年にカナダのバンクーバーで開催。
世界の人間の居住環境の改善(都市化、スラム化など)が話合われた。通称都市サミット。

国連水会議
1977年にアルゼンチンのマルデルプラタで開催された。
現在では9億人の人が綺麗な水を飲むことができず、世界中で水道の水を飲める国は日本を含めて15カ国しかない。アイスランドとニュージーランドがうまいらしい。どうも地震や火山がある国は水が美味しいようだ。

国連砂漠化防止会議
1977年にケニアのナイロビで開催。この会議で採択された砂漠化防止行動が、アジェンダ21の勧告によって砂漠化防止条約になった。

環境と開発に関する世界委員会
1984年に国連に設立。1987年には委員長のブルントラント女史が持続可能な開発という基本理念を発表したことでも有名。そのためブルントラント委員会とも呼ばれる。
持続可能な開発とは、未来の世代の利益を損なわない範囲での環境利用のこと。
先進国が主張する環境保全と、途上国が主張する環境開発に折り合いをつける考え。

モントリオール議定書
1987年にカナダのモントリオールで採択。
オゾン層を破壊するフロンガス(クロロフルオロカーボンやハロンなど)、四塩化炭素(フロンガスの原料)などの物質の規制を定めた。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)
1988年設立。地球温暖化問題を議論する国際な学術機関。
世界中の科学者が集まって定期的に報告書を出している。
『不都合な真実』のアル・ゴア副大統領とともに2007年にノーベル平和賞を受賞。

バーゼル条約
1989年にスイスのバーゼルで採択。有害廃棄物の越境移動を規制する条約。
例えばライン川のような国際河川が汚染されるとその国だけじゃなくて周りの国も外部不経済を食らってしまう。

国連環境開発会議(地球サミット)
1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催。
この会議で採択されたものは以下の通り。
①環境と開発に関するリオ宣言
②持続可能な開発のための行動計画アジェンダ21
③気候変動枠組み条約(地球温暖化防止条約)
④生物多様性条約
⑤森林被害の原因物資を規制する森林原則声明


砂漠化防止条約
1994年にパリで採択。
深刻な干ばつや砂漠化に直面するアフリカなどの国に対処するための国際的な取り決めを定めた条約。

地球温暖化防止京都会議
1997年。正式には「気候変動枠組み条約第3回締約国会議(COP3)」と言う。
かの有名な京都議定書が採択され、2008~2012年までの間に1990年比で5%以上温室効果ガスの排出を削減することが決まった(ただし開発途上国は削減義務を求めない)。
日本は6%減、アメリカは7%減、EUは8%減の削減目標になったがアメリカは大人の事情で離脱した。

京都メカニズム
この会議で定められた温室効果ガス削減のための仕組みを京都メカニズムという。
以下の4つがある。
①排出量取引(ET)
エミッションズ・トレーディング。環境問題の対策に市場原理を取り入れたもの。他国の排出量をお金で買える。
②共同実施(JI)
ジョイント・インプリメンテーション。他国の削減事業に協力すると自国の削減実績としてカウントできる。
③クリーン開発メカニズム(CDM)
クリーン・デベロップメント・メカニズム。途上国の削減事業を支援すると自国の削減実績としてカウントできる。
④森林吸収(吸収源活動)
森林の温室効果ガス吸収分を削減実績としてカウントできる。

持続可能な開発に関する世界首脳会議(環境開発サミット)
2002年に南アメリカのヨハネスブルグで開催。
アジェンダ21の実施状況の検証が行われた。
また持続可能な開発の再確認をした(ヨハネスブルグ宣言)。

持続可能な開発(SD)
1987年に「環境と開発に関する世界委員会」委員長であるノルウェーのブルントラント首相が公表した「我ら共有の未来」の中心的な考え方で(ブルントラント報告)、将来世代のニーズと現在の世代のニーズを共に満足させるような開発を言う。
その後1992年の国連環境開発会議(地球サミット)のリオ宣言では持続可能な開発についての行動計画であるアジェンダ21が採択された。

環境倫理学の三本柱
①自然の生存権
②世代間倫理
③地球有限主義

中学2年生理科第2分野覚え書き②

 ついに大学から理科の単位のテキストが発送されてきました。レポートや試験内容はぶっちゃけ社会科よりもかなり易しくてありがたい限りであります。
 でも、まあとりあえず中学校の理科全分野をまとめきりたいなっていうのがあるので、このシリーズもちゃんと完結させる予定です。おそらくあと二回で終わるかな。そしたら社会科で唯一取りこぼした環境問題をやって、理科の生物学、地学、理科教育法と進んでいきます。
 それに、実はまたまた転職したのでプライベートな時間が捻出できるようになったんだ。書きかけの小説(クリムゾンウィング)も書いちゃうべ。

天気とその変化
気温や湿度などの気象条件、気圧や前線、天気図などを学習する。
雲の出来かたや海陸風など、そのメカニズムを論理的に攻略する必要がある難所。
社会とちょっとかぶるところがあるため、地理に強い人は有利。

乾湿計
湿度を求めることができる2本1組の温度計。
そのまんまの温度計の乾球と、温度計の先が水に濡れたガーゼに包まれている湿球が示す温度の差で湿度を求めることができる。
どういうことかというと、水に濡れている湿球が示す温度は気化熱の関係でほとんどの場合、乾球が示す温度よりも低い。
例えば、湿度が低くとっても乾燥している場合は、湿球の水の蒸発が盛んになってそれだけ気化熱がたくさん奪われるので、湿球が示す温度は乾球よりもずっと低くなる。
逆に、湿度が高い場合は乾球も湿球並みに湿っていることになるので、乾球と湿球の温度の差は小さくなる。
しかし、すごい寒い日の場合は、濡れたガーゼが凍って湿球の方が温度が高くなってしまうことがある。

飽和水蒸気量
1立方メートルの空気がふくむことができる水蒸気の質量(g)のこと。
温度が高くなるほど大きくなる。
水蒸気は水を100℃にしないとできないんじゃないかって思うけど、洗濯物が乾いたり、コップの水がどんどん減っていくように、100℃以下でも飽和水蒸気量分だけ水は蒸発していく。
つまり蒸発と沸騰は違うわけで、蒸発は液体の表面が徐々に気体に変わっていくのに対して(例えば20℃の水は、その全ての水分子の温度が20℃とは限らない)、沸騰は高温になることで蒸気圧が外気圧に打ち勝ち、表面も内部もすべての分子が強制的に気体に変わっていく現象を言う。
富士山の山頂で、お米を炊こうにも100℃以下で沸騰してしまうのはこのため。

雲量
0~1を快晴、2~8を晴れ、9~10をくもりとする。
空の80%が雲で埋まっても晴れなのに注意!

雲の種類
10種類2タイプある。

水平に広がるタイプ
パッと見、高度が低くなるにつれ巨大化している感じ。高度が高い順から・・・

巻雲:すじのような雲。

巻層雲:薄い雲。
巻積雲:うろこ雲。

高層雲:おぼろ雲。巻層雲の厚さがアップしてグレーに。
高積雲:ひつじ雲。雲の大きさが一回りアップ。

乱層雲:雨雲。太陽の光を完全に遮る。

層雲:霧状の雲。地上にやってきて霧そのものになったりする。
層積雲:うね雲。イカダのような形になることもある。

塊状のタイプ
積乱雲:入道雲。はげしい雷雨。
積雲:わたあめのような雲。

断熱膨張
空気が地面で温められて上昇すると、上空は気圧が低いので空気は膨張する。
この時、膨張した空気は熱のやり取りをしていないので断熱膨張と呼ばれている。
断熱膨張の場合は膨張するためのエネルギーを、その空気自身がまかなわなければならないため空気のエネルギーは減り、温度は下がることになる。

凝結高度
雲ができる高度のこと。これは次のような式で求められる。

凝結高度H=125(地上の気温T-露点t)

この125って謎の定数はどっから出たんだって言うと、気象観測により露点は100メートル高度が上がるごとに約0.2℃下がっていくから

t-(H×0.2/100)

そして、気温は100メートル高度が上がるごとに約1℃下がっていくので

T-(H×1/100)

凝結高度は、この露点と気温が一致する高度なので

t-(H×0.2/100)=T-(H×1/100)

両辺に100をかけて

100t-0.2H=100T-H

移項して

0.8H=100T-100t

両辺を0.8で割って

H=(100T-100t)/0.8

H=125(T-t)

氷晶説
雨の出来方について1933年にノルウェーのベルシェロンが提唱した仮説。その5年後にフィンダイセンが修正した。そのプロセスは以下の通り。
①空高くまで発達した雲の内部には、上部には氷の結晶(氷晶)が、下部には0℃以下の温度でも凍っていない過冷却の水滴が、さらにその下には0℃以下の普通の水滴が存在している。
②氷晶と過冷却の水滴が共存している状態では、過冷却の水滴の方が蒸発しやすいため、蒸発した水蒸気は上部に上っていき、氷晶の周りに付着する。
③その結果、過冷却水滴は小さくなり、氷晶は大きくなる。
④大きくなった氷晶は雲の中を落下し、途中で水滴と衝突、ますます大きくなっていく。そして0℃以上の暖かい層まで落下すると氷晶が溶けるので、雨になる。

併合説
氷晶説では、雲の中に氷晶と過冷却の水滴が共存している状態を仮定しているが、実際には熱帯地方などでは、氷晶があるほど高い雲でもないのに雨が降っていたりする。
そこで考えられた仮説が併合説。暖かい雨の説とも言う。
①雲の中の水滴はどれもだいたい同じ大きさだが、ごく少数ほかの水滴よりもサイズが大きいものがある。
②大きい水滴は小さい水滴よりも落下する速さが大きいので、落ちる途中でたくさんの他の水滴とくっつき、さらに大きくなっていく。
③このようにできた大きな水滴が地上に落ちてくるものが雨である。

雨を降らせる雲
氷晶説でも併合説でも、雲の粒が雨粒にまで成長するためには、落下する途中でたくさんの水滴に衝突する必要がある。そのため雨は雲の厚さが十分にないとできない。
つまり、高層雲、乱層雲、積乱雲のような厚い雲が、雨を降らせる雲として挙げられる。

過冷却
液体が凝固点以下になっても固体にならないこと。
水では動かさないで冷やすと-15℃までは凍らない(氷を作るための核がなかなかできないため)。この状態の水の入ったペットボトルをドンってやると一気に凍って楽しい。
雲を作る水滴のような非常に小さい分子では、-40℃になっても凍らないという。

人工降雨
ベルシェロンによって氷晶説が発表されると、この理論に基づけば人工的に雨を降らせることができるんじゃないか?と考える人が相次いだ。
1946年、シェファーは過冷却の霧でいっぱいになった冷蔵庫にドライアイスの破片を落とし、たくさんの氷晶を作り出した。
同じ年、ボンガネットはヨウ化銀を燃やした時に発生する微小な結晶が、-50℃以下で氷晶核として有効に作用することを発見した。
これらの発見を受けて、アメリカのジェネラル・エレクトリック研究所は、飛行機からドライアイスや、ヨウ化銀が染み込んだ石炭を燃やしたものを雲に落として、過冷却状態の雲の粒を氷晶に変えることに成功している。

ヘクトパスカルとミリバール
いつ理科の授業を受けたか、世代を示すリトマス試験紙的になっている気圧の単位。
1946年~1992年まではmb(ミリバール)が使用され、現在ではhPa(ヘクトパスカル)が使用されている。
ちなみに数値は全く一緒。
さらに1946年以前はmmHg(水銀柱ミリメートル)が気圧の単位として使われていた。これは大気圧の実験でトリチェリが水銀を使用したため。

1気圧=1013ヘクトパスカル=760水銀柱ミリメートル

アネロイド気圧計
アネロイドとは「液体を含まない」という意味のギリシャ語。
内部の空気を抜いて真空状態にした金属製の薄い容器で出来ている。
この容器の凹み具合によって気圧の大きさを測るバロメーター。
小さく軽いため持ち運びも便利で使い方も簡単だが、精度は水銀気圧計にはかなわない。

フォルタン型水銀気圧計
逆さにした水銀柱の境界面を図ることで気圧の大きさを求めたトリチェリの実験を応用したバロメーターで、正確な値は得られるものの、持ち運びが不便で、使い方もかなり複雑。
あと高い。プロ用では78万円くらいする。
水銀は境界面が凸型に盛り上がるため、その凸の部分を目盛りで読み取る。
フランスのジャン・ニコラス・フォルタンが開発。
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