国語学概論覚え書き⑤

参考文献:伊坂淳一著『ここからはじまる日本語学』

日本語における文の基本的構造
言語は何段階かの構成レベルの積み重ねによって成り立っている。
通常ではそれは、音→単語→文、なのだが日本語の場合は単語と文の間に「文節」や「文の成分」というレベルを想定することがある(学校文法)。

単語:夏子/は/家/で/白い/大きな/犬/を/飼っ/て/いる。
文節:夏子は/家で/白い/大きな/犬を/飼って/いる。
文の成分:夏子は/家で/白い大きな犬を/飼っている。
文:夏子は家で白い大きな犬を飼っている。


しかし、学校文法では、文を構成する単位を文節とすることから、いくつかの不具合が生じる。

きれいな チョウが 花壇の 花に ゆっくりと とまった。

上の文章では、「きれいな」という文節が「チョウが」に、「花壇の」という文節が「花を」という文節を修飾すると見なければならない。
しかし、「きれいなチョウ」「が」、「花壇の花」「に」、という区切りの方が、母語話者の直観にあっている。

桜と 梅が 一緒に 咲いた。

という並列の関係でも、「桜と」が「梅が」が並列であると学校では教えるが、助詞の「が」が付いているのは「桜と梅」であると考えた方が、やはり母語話者の直観に合致する。
これは、学校文法が誤りだという短絡的な結論を言いたいのではなく、「文」がどのように構造化されているのかについては諸説あり、文のとらえ方自体が難解なのだということである。

日本語における表記の規範性
言語の規範性とは、たとえば漢字テストやテレビのクイズ番組に出てくる日本語の問題に見られるものである。何が規範の根拠になっているのかは曖昧なまま、結果として正誤が明確に出る。
また、日本語には表記法について成文化されたいくつかのルール(常用漢字表や正書法、人名用漢字など)があるが、その決められ方や一般社会への浸透度はまちまちである。
実際、常用漢字表はそれ以外の漢字の使用を厳しく禁止するものではない。国語辞書も国語辞書に書かれているから正しいのではなく、まずもって社会的な暗黙の了解があって国語辞書はそれを忠実に再現しているのである。
日本語の表記の多様性は高く、それはすなわち制約がゆるく許容度が高いことを表している。いかにその具体例を示す。

①表意文字である漢字と、表音文字であるひらがな・カタカナの複数の文字体系が併用される。部分的であるがローマ字も使われる。
その上で、ある語の表記を一つの文字体系によってしなければならないという絶対的制約がない。

②ある語の表記を一つの文字体系の中で行うにしても、異なる文字列が可能性としてある。
意味の似ている同音・同訓の漢字の存在(湧く・沸くなど)、仮名遣いや送り仮名の許容度の高さ(行う・行なうなど)、ふりがなの任意性と自由度の高さ(キラキラネームなど)、ある程度の略字の容認、外来語・固有名詞などの表記のバリエーションなどが挙げられる。

③漢字には、もともとの中国語の段階で備わっていた形・音・義に、日本独自の訓が加わった結果、多くの漢字に読みとしての音と訓が併存している。しかも複数の音・訓をもつ漢字が少なくない。また、一つの漢字に複数の字形があることも珍しくない。

④句読点や、反復記号、かっこ等の表記記号の使い方には大まかな指針があるだけで、絶対的決まりはない。段落構成や書式についても同様である。

⑤縦書きでも横書きでもOK。

国語学概論覚え書き④

参考文献:伊坂淳一著『ここからはじまる日本語学』

日本語の語種とその特徴
語感や文体の違いをもたらす要素には語の出自が関係している。
日本語の語彙は出自によって、和語(日本語に元々あった)、漢語(中国語からの借用)、外来語(それ以外の国からの借用)の3つに分類される。
漢語、外来語には、借用語としての漢語や外来語から新たに日本で作られた言葉(ナイター、マイカー、イメージアップ)も含まれ、また、餃子や麻雀のような近代の中国語からの借用は漢語ではなく外来語として分類される。
さらに、中華そば、自動ドア、チェックする、のような複数の語種からなる合成語は混種語と呼ばれる。
ちなみに、政治家や評論家が大好きな外来語の過度な多用(カタカナ語)は情報弱者にわかりにくさをもたらしており社会問題となっている。
エンフォースメント(法を執行すること)
コンソーシアム(企業連合や資本連合のこと)
エンパワーメント(個人の自律性を促すこと)
タスクフォース(特定の任務のために一時的に組織されるチームのこと)
インキュベーション(元々は孵化という意味。できたばかりの企業への支援を行うこと)
キャピタルゲイン(資産を売却することによって得られる利益)
などのカタカナ語は一般への浸透度がかなり低く、行政や医療に関わる場合は、時に重大な事態を生じかねない。

日本語における語彙の変化
同じ記号であるとはいえ、数学とは異なり、言語における言葉は変化する。
語形と語義との結合の決まりは、その社会の構成員相互の暗黙のルールとして成り立っていて、また人間の連想や発想は自由であることから、ある語の形や意味には必ず流動的な領域が存在する。
新しい言葉が作られる過程には以下のパターンがある。

①合成
二つの言葉を繋げて一つの言葉にすること。

②縮約(略語)
一つの言葉を略した言葉。卑俗的な響きになることが多い。
メルマガ、アラフォー、キャラなど。

③混成
二語の一部を切り取り、連結させること。
略語と異なる点は、略する前のフレーズが存在しないことである。
「とらえる」+「つかまえる」=「とらまえる」、など。

④逆成
動詞(走る)から名詞(走り)ができるのではなく、逆に名詞(たそがれ)から動詞(たそがれる)ができるパターン。

⑤類推
「しあさって」の次の日を「ごあさって」と呼ぶ地域があるように、ローカルな俗解(4の次は5)が働くこと。

⑥異分析
「ハンブルグ(地名)」+「er」=「ハンバーガー」なのだが、「ハム」+「バーガー」だと間違って解釈し、その間違った解釈からチーズバーガー、ダブルバーガーなど新しい言葉が作られること。

語形の変化は発音の変化として捉えられることがある。

①音の脱落
書きて→書いて
歩いて→あるって
なのです→なんです

②音の添加
はるあめ→はるさめ
やはり→やっぱり
とがる→とんがる

③音の交代
けぶり→けむり
やっぱり→やっぱし

④音の融合
と言う→ちゅう

⑤音の転倒
さんさか(山茶花)→さざんか
ふんいき(雰囲気)→ふいんき

一方、語義の変化は以下のようなパターンがある。

①指示対象の拡大
頭部の一部だけを指していた言葉の「あたま」の意味が、頭部全体や知能をも意味するようになった、など。

②指示対象の縮小
夫婦の一方から他方に対する名称だった「妻」が夫から見た妻に対する名称だけになった、など。ダーリン的な。

③価値の上昇
「天気」というプラス評価でもマイナス評価でもないニュートラルな言葉が、「今日は天気だ」というようにプラス評価として使われ出した、など。

④価値の下降
「因縁」はもとは仏教用語で、単純に物事の因果関係を指す言葉だったが、因縁をつけられた、などマイナス評価の意味が生じた。

他にも誤用がある。言い間違いや知識の欠如による誤用が勢力を拡大し、誤用から慣用へ、慣用から正用へという道をたどるか、個人的な言い回しや、限られたグループでの流行語で終わるかどうかは単純に予測ができない。

日本語における位相語
社会的属性の違いに基づいた集団に特徴的に見られる言語のこと。
「~~よね」といった女性語、「~~じゃ」といった老人語、「~~でちゅ」といった幼児語などが代表例。
現実的な実体として本当に存在するのか疑問が持たれることもあるが、現代でも特定の社会集団や専門分野に関わる集団特有の言葉は確かに存在し、それらは一般に集団語と呼ばれている。学術的な専門用語、職業語、業界用語、若者語、ギャル語、ネットスラングなど。
ある集団のみ理解が可能な言葉を交わすことで、他から差別化を図りその集団の独自色を強調すると同時に、その集団の構成員相互の連帯意識を高め、自らの帰属意識を確認することができるのである。

国語学概論覚え書き③

参考文献:伊坂淳一著『ここからはじまる日本語学』

音声と音韻
音声は発された音の物理的な姿、音韻は解釈された抽象的な姿である。
ガスの「ガ」やカギの「ギ」と、カガクの「ガ」やカイギの「ギ」は日本語の音韻では同じ「ガ」や「ギ」だと認識されるが、物理的な波長としては、カガクの「ガ」は呼気が鼻へ抜けているのに対し、ガスの「ガ」はそうではない。
このような音韻(音の区別といった認識の仕方)は言語によって異なる。たとえば英語のlightとrightは日本語ではどちらも「ライト」として認識されてしまう。

母音と子音、半母音
言語音は、呼気の通り道のどこかに閉鎖や挟めなどの妨害があるかないかで子音と母音に区別される。
しかし、hやw(ワ)、j(ヤ行)などの半母音(わたり音)は妨害の程度が低いのにかかわらず子音とされる。これはhwjが音節の核にならないという音韻論的性質が考慮されているからである。
子音は調音点(口の中で調音する位置)、調音法(調音の仕方)、声帯振動(無声か有声か)の3つのポイントで区別される。
また母音は、舌の前後の位置、開口度(顎の開き具合)、口唇の形(唇を丸めるか丸めないか)の3つのポイントで区別される。

モーラとシラブル
言語音の最小単位は単音(音素)だが、それらが配列されて形態素になる間に存在する単位が拍(モーラ)と音節(シラブル)である。
たとえば、「ニッポン」という言葉は、日本語では2音節(ニッ・ポン)、4拍(ニ・ッ・ポ・ン)と数えられるが、英語圏では拍(モーラ)という概念がないため、「ニッポン」と言う言葉を4つの単位として発音することが難しいのである。
拍の分かりやすい例としては短歌や俳句などが挙げられる。この時の「字余り」は字と言うよりは、拍が余っているのである。
日本語ではかならず子音の後に母音が来て区切れるが(促音のッだけではなく撥音のンや、長音のーも1拍になるのに注意)、拍のない英語では最大3つの子音を連続させることができる(strikeなど)。

アクセント
アクセントとは、単語における強弱や高低の配置のことで、強弱の場合はストレスアクセント(英語やドイツ語)、高低の場合はピッチアクセント(日本語、中国語)と呼ばれる。
よく間違えられる似たような言葉にイントネーションがあるが、イントネーションは“文全体”の声の高低の変化であり、単語内だけの高低の変化を指す言葉ではない。
日本語のアクセントは二つのとらえ方があり、ひとつめが高い拍●と低い拍○が一語の中でどのように配置されているか、もう一つが、語の中に音調の下がり目や上がり目がどこにあるか(もしくはないか)である。
ちなみにビデオの再生マークのような三角形は助詞を表し、黒く塗りつぶされていたら高い拍、白く抜かれていたら低い拍である。
アクセントのはたらきの一つは語の意味を区別する弁別機能である。たとえば、雨や箸は●○、飴や橋は○●である。
もうひとつのはたらきは、語の切れ目やまとまりを示す統括機能である。「草、花がある。」と「草花がある。」では意味される内容が異なるため、アクセントを変える。
「草」と「花」では、それぞれ「○●」だが、これが「草花」になると「○●○○」となりアクセントの変更が起きる。一語の中に高い部分が二箇所以上来ないという原則が働いているのである。
しかし、このような複合語ができたとき、アクセントがどのように変わるのかについての統一的な規則はない。

アウトレイジ 最終章

 「面白い度☆☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆☆」

 メーワクもハローワークもあるかい~!!

 いや~・・・虚しい!マーちゃん俺たちもう終わっちゃったのかな、だよ。本当に終わっちまったよ。この映画かれこれ半年くらいずっと楽しみにしてて、これを見るのが生きがいで頑張ってたんだけど・・・おわった・・・
 あまりに待ちきれなくて、夢の中で先行上映してたくらいだからね。

 たけしさんはクライトン先生同様に続編を作るのに抵抗がある人だから、もうマンネリ化は絶対に嫌で、さらにタイトルに最終章って付けている以上は絶対に終わらしにかかるな、と。
 で、そうなると主人公の大友は殺しちゃうだろうな、と。全ての黒幕だった片岡さんヤっちゃった以上は日本にこの人の居場所はないわけじゃない。で、ついに韓国にもどこにも居場所がなくなっちゃったよっていうのが今回の話。
 前作までは・・・というか第一作では主人公が無様ながらも生きながらえることを選んだってのが、今までのたけし映画とは異なっていて、心境の変化なのかなっていう話を前にしたけど、まあ、そのあとカッターで自分がいじめた人に復讐されて死んじゃうんだけどさ。でも、自殺じゃないわけ。

 で、いきなりネタバレだけど、今回はやっぱり原点回帰というか、冒頭もそうだけど『ソナチネ』的に海行って、ホテルをマシンガンでバババってやって、最後はピストル自殺っていう。
 でも、『ソナチネ』とか『HANA-BI』みたいな過去の北野作品とは今回は自殺の印象や意味が違うというか。それはやっぱり老いっていうのがあるからなんだろうけど、これまで以上にすごい強烈で。
 『ソナチネ』の頃はやっぱり若かったから(まあ事故で死にかけていたり、やっぱり現世に対するニヒルな感じはあるんだけど)、体力的には元気だったと思うんだ。

 だから、「あまりに死ぬのが怖いとさ、死にたくなっちゃうんだよ」みたいなセリフもそうだけど、ちょっと美学というか、気恥ずかしいナルシシズムで自殺をやってるようなところがあったんだ。
 でも、たけしさんも70になって、年齢的にいよいよ人生の締めくくりを他人事とは考えられなくなったというか、これまで以上にそういうものを描くのに説得力が出たというか。
 自身が老いたことによる、社会的な居場所の変化というか。もっと言えば、ここまで老いたのに、割と芸能界では社会的なポジションに変化がないということの照れとか自信とか落胆とかもあるんだろうけど。

 だから、今回の大友の自殺はとにかくさみしいんだよ。ちょっと『ハリーとトント』感があるんだよ。
 それが、今までの北野映画の自殺とは決定的に違う。今までは、例えるならば元気のある奴が元気があるゆえに社会に反抗して暴走族やって、大音量でバイクをブンブン乗り回して、さんざん社会に迷惑かけた挙句、あっけなく交通事故であ~あ死んじゃった、みたいな感じなんだけど。

 今回はなんというか、介護されているおじいさんが、これ以上家族や社会にご迷惑はかけられません、みたいに言ってひっそりと自殺しちゃうような・・・楢山節考的なすごい哀しさ。
 本当だったら、あの人が一番ヤクザとしての筋を通している極道の理想系なのに、今のヤクザ社会ではどこにも居場所がないというのが皮肉というか。
 挙げ句の果てに、最も恩を感じているチャン会長のグループにも迷惑がかかっちゃうっていう。でも、あの人の気質的に会長が襲われてて済州島にずっといるって出来ないもんな。

 つまり、この映画は滅び行く白亜紀の恐竜的な、言ってみれば平家物語的な哀愁があって、しかもメインキャラがみんな70前後という事実が、また、重層的な効果を生んでいるというか。
 ヤクザですら社会に疎まれるのに、さらに老人。これに対してあっけらかんと居直っちゃってコメディにしたのが、前作の『龍三と七人の子分たち』なんだけど、今回もテーマとしては似たようなことを作風を変えてやっているんだよね。
 もう時代が変わりつつあるんだけど、いや変わっちゃっているはずなんだけど、自分の存在が大き過ぎて、結局本当に自分が死なないと下の世代はどうにもならないのかいっていう。まあ、こっちも自ら若い衆に禅譲なんてするつもりもねえけどなっていう。

 とはいえ、今回は全3作を通して一番ギャグが多いです。個人的には、かつては関東一円を支配する広域暴力団だった山王会が、前作であんな小物が会長なっちゃったから、わずか数年でコンビニのスペースくらいの事務所にまで没落してたっていうのが一番笑ったけどwさらに、あんなショボイ事務所をあいつはそこまでして欲しいのかっていう、どうでもいいよ感w目くそ鼻くそ感スゲーなっていうww
 もう最初の太刀魚の釣りのシーンから龍三的なギャグが出てきて、ただ、これくらいのバランスにしないと、登場人物が哀れすぎて見ていられないんじゃないかっていうね。

 だから、シリーズ恒例だった残酷な処刑シーンとかも今回はなくて、むしろバラエティ番組的になってて笑えちゃうんだけど、やっぱり考えようによっては今回が一番怖いし悲しい話だよ。楢山節考だからね。
 ただし最後のジジイの意地というか、自分の死に場所くらいは自分で決めさせてくれっていう。

 花菱全員死んでまうわ・・・

国文学覚え書き⑦

『方丈記』
歌人、鴨長明による『徒然草』と並ぶ中世随筆文学の最高峰。鎌倉時代に成立。
当時の天変地異や遷都などによる悲惨な世相を精細に述べ、人生や社会の無常をニヒルに説くと共に、自然を友とする静かなロハス生活の日々も描いている。
もともと、こういう諸行無常な自然観が日本にはあったのに、いつから自然には本来の形があり、人間がそれを破壊しなければ半永久的に続いているに違いないという、つまらぬイデオロギーにナチュラリストはかぶれてしまったのだろうか。自然はオタクのショーケースじゃねえんだ!という、そんなあなたにこの一冊、ケン・トムソンの『外来種のウソ・ホントを科学する』!

ゆく河の流れ
ゆく河の流れは絶え間なく、しかも流れる水は常に変わってゆく。
よどみに浮かぶ“うたかた”(泡。クラムボン)は、一方では形が消えたり、その一方では形ができて、長いことその形を維持することはない。
この世に生きる人と、住む場所も、またかくのごとしである。

玉を敷き並べたように美しく立派な都の中に、棟を並べ、屋根の高さを争うかのようにぎっしり立ち並んでいる、身分の高い者や、低い者の住まいは、時代が経ってもなくならないものではあるが、これは本当にそうなのかと調べてみると、昔から存在していた家というのはまれであることが分かる。
あるものは去年焼けてしまい今年造っている。あるものは大きな家だったのが落ちぶれて小さな家となっている。
住む人もこれと同じである。場所は変わらず、人も多いが、過去会った人は、2、30人のうち、わずか1人か2人である。
朝に人が死に、夕方に人が生まれるというならいは、本当に水の泡に似ているのである。

私は知らない。
生まれ死んでゆく人は、どこからやってきて、どこに去っていくかを。
また、これも知らない。生きているうちの仮の宿にすぎない住居を、誰のために心を悩まして建て、何のために目を嬉しく思わせようとするのか。
その主と家とが、無常を争う様は、言うならば朝顔と露に違いない。
あるときは露が落ちて花が残ることがある。残るとは言っても花も朝日を受けていずれは枯れてしまう。
また、あるときは花がしぼんでも露が消えずに残っていることもある。しかし、消えないとは言っても夕方を待つことはないのである。
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