007メモ

 友達の言うように007っていつも大体同じことやってるから、だんだん区別がつかなくなってきた。(特にピアース・ブロスナン作品)というわけで備忘録を少しだけ。

ロシアより愛を込めて
秘密結社スペクターが007を暗殺するべく、ソ連の女性軍人タチアナを利用して彼をロシアにおびきよせる。
実はこの映画を見たのはついこの間なんだけど、悪党に利用されてしまう愛国心のある悲しい女性っていうのが『80日間宇宙一周』の第一作目とすごいかぶってて、そこから最終章のタイトルはこの作品のパロディ(地球より愛をこめて)にすることにしたんだ。
スペクター幹部のソ連のおっかないババアがタチアナに「失敗したら死刑だよ!」と脅すところとか、なんというか暗い冷戦時代を感じさせて切ない。
いろいろな人物に顔が効くトルコ人の諜報員のおじさんがすっごいいいキャラしていたんだけど(マスターキートンで出てきそうなタイプw)列車内で殺されちゃうんだよね・・・

サンダーボール作戦
サメを個人的に飼育している大富豪がアメリカの核ミサイルを強奪、どっかの海底に隠し、各国政府を脅すという暴挙に出た。
なんといってもクライマックスの水中戦がすごい。そして長いw
人気のあるエピソードなのか、ショーン・コネリー、007復帰作の『ネバーセイネバーアゲイン』でもう一度リメイクされている。悪役の雰囲気はだいぶ違ったが。
・・・というか、このリメイク版、なんと若きローワン・アトキンソンが英国領事役としてちょっとだけ出演!すごい事勿れ主義&ドジな人を演じていましたw
でもこの頃はまさか自分が007のパロディ映画をやるとは思ってもなかったんだろうな。
コネリーはこれくらいになるともう髪に白いものが混じっているんだけど、それが『ジョニー・イングリッシュ気休めの報酬』のローワンとすっごい似てて、ローワンがスパイを演じるにあたってコネリーの仕草をすごい研究したことがわかるwもう一度『気休めの報酬』は見るしかないな!
敵は両作品ともラルゴ、とその愛人の女殺し屋。サンダーボールではボンドと寝ても改心しなかった強者ぶりをアピールしていたが(あと峰不二子っぽいw)カーニバルか何かのシーンであっさり銃弾の盾にされて死亡。ネバーセイネバーアゲインはボンドに「私がこれまでで最高の女だった」と署名しなさい!とちょっと可愛いことを強要、最後は万年筆型の爆弾で爆死したw
サンダーボールでは敵の一味の物理学者の先生がラルゴの変態ぶりに呆れて寝返りヒロインを助けてくれるんだけど、あのあと海に飛び込んでどうなんたんだろう??そればかりが心残りだw
それと初期のシリーズでは、黒幕の定番、膝の上で猫がニャーの元ネタが007のスペクターということが分かる。

黄金銃を持つ男
OPテーマ曲が結構好き。友達のフェイバリット作品。
腕利きの殺し屋スカラマンガが純粋にジェームズ・ボンドとどっちが強いか戦ってみたい!と挑戦状を叩きつける、ただそれだけの話wでもシンプルすぎて逆に楽しかった。
なんかビックリハウスみたいな変な島にちっちゃい相棒と住んでいるし・・・w
例のごとくボンドと寝て寝返っちゃったスカラマンガの愛人は、合流場所のボクシングの試合会場でマネキンみたく殺されていた。罪な男やで、ボンド。
今回のボンドガールは助手のグッドナイト。ボンドの助手の女性っていうのも死亡率が結構高いんだけど(サンダーボールとか)今回はメインヒロイン扱い。でもこの女はっきり言ってすっごい仕事ができない無能ガールw
ビキニ姿とかキュートだったけど、こういうタイプは絶対に同性の女性から嫌われるであろうw

リビング・デイライツ
今のところ一番好きなエピソード。スパイに死を!とKGBが00要員を抹殺していく。
敵のコスコフ将軍が、決して強大ってわけではないんだけど、すっごい悪知恵が働くやつで、リアルに賢いのが面白かった。なんというかこの程度の情報戦は絶対リアルでもたくさんあるよなあ・・・という。荒唐無稽な話が多い007シリーズでこういうのは新鮮だった。腹の探り合いというか。
あと敵に殺し屋(役)として利用されたチェリストとのラブロマンスも結構素敵で、この映画で個人的にはジェームズ・ボンド像がなんとなく理解できた感じ(華やかなことをやっていながら心の底では何も楽しんでいない孤独な人)。
ティモシー・ダルトンのボンドって見た目はパッとはしないけど、とにかく優しいんだ。チェロとってきてあげたり・・・

ゴールデンアイ
ピアース・ブロスナン版の第一作。ピアース・ブロスナンは本当ジェームズ・ボンドにはまり役だと思う。甘く端正な顔立ち。あと声が神谷明さん!超かっこいい。
今回からMが女性に変わって「冷戦時代の遺物とか、女性蔑視の恐竜」とか今までのボンドの行いをさんざ言うwでも配属されたばかりなのでMI6セクションのスタッフに敬語で話しているのが初々しい?
Qはいつものデスモンド・リュウェリンさんが続投。「触っちゃいかん!わしの昼飯だ」は爆笑w
ゴールデンアイとはロシアのEMP発生装置付きの人工衛星。それの開発に関わった、すっごいついてなさそうな女性プログラマーが今回のボンドガール・・・でいいのだろうか?セクシーというよりはチャーミングな人で、黄金銃を持つ男のメアリー・グッドナイトに近いwあそこまでバカじゃないけどw
ただアクション映画として大味で戦車を暴走させるシーンはいくら公務とはいえやりすぎだと思うw絶対ボンド楽しんでただろ!(あそこまでやる必要があったようには思えない)
悪役はボンドの元相棒と、めっちゃサディスティックなセックスをするド変態の女殺し屋、あとプログラマーのメガネ(液体窒素で凍った)。
CIAのジャック・ウェイドが初登場(車のエンジンをスレッジハンマーでガン)。あと元KGBのマフィアっぽいおじさん。

トゥモロー・ネバー・ダイ
結構好きな話だったんだけど、意外と興行収入は芳しくなかったようだ。
敵は新聞屋で、相棒となるボンドガールは中国新華社通信の記者。
例のごとく敵の女(つーか奥さん)と寝て情報を聞き出すボンドであったが、やっぱりドクターカウフマンとかいう変な医者に殺されちゃう。
冒頭から中盤まではカーヴァー新聞社のやり方ってすっごい知能的で面白かったんだけど、後半普通のアクション映画になっちゃって、結局私兵を使って戦争やるなら前半の計画とか回りくどくないかって思う。武力を使わずに情報だけで戦争を起こして世界を操るっていうのが魅力だったんだけどね。
ただ脚本の完成度はすごく高くて、中国のスパイとのコンビもなかなか良かった。
ジャック・ウェイドも再登場。空軍機からの降下のシーンで米軍の兵士に混じってました。THEアメリカ!みたいな感じで面白いシーンだったなw(こち亀っぽい)

ワールド・イズ・ノット・イナフ
すっごい複雑な話。石油パイプラインに関わる利権を取り扱っている。
今回は囚われのヒロイン役と黒幕が同一人物だったという異色作。いわゆるストックホルム症候群。それと全く痛みを感じない余命僅かなテロリストが黒幕の恋人役として登場。
この悪役二人の恋愛は結構面白かった・・・けどゴールデンアイから再登場したKBGのおじさんを殺しやがって、流石にボンドも怒って珍しくヒロインを射殺しちゃう。
でも恋愛の暴力性というか狂気みたいなものが感じられて、面白いっちゃ面白かった。
それとサブヒロインみたいな感じで核物理学者の姉さんが出てくるんだけど、ララ・クロフトみたくて、とても学者には見えない。ボンドはとりあえずこっちと寝て落ち着いたというw
前回のクライマックスはステルス船で、今回は潜水艦。どっちも海戦だったんだけど、サンダーボール作戦のオマージュなのかな?
あとこの回で長年ボンドをサポートしたQが引退。Rがあとを継ぐことに。

ダイ・アナザー・デイ
敵が北朝鮮だったw最初にボンドに崖から落とされた北朝鮮の商工のバカ息子が西洋人に顔と身分を買えダイヤモンド商人になっていたという・・・
そのダイヤモンドを使ってゴールドフィンガー氏もびっくりの宇宙レーザー兵器を開発する。まあとんでもないスケールの計画なんだけど、結構あっさりやられちゃったなw
というか筋が前作と比較してかなりシンプルであんま印象に残ってないw
冒頭北朝鮮に拘束、拷問を受けたボンドは、イギリスに生還したあともスパイの資格を剥奪されていたのだが、勝手にスパイ活動やっちゃうのは『消されたライセンス』っぽいw
フェンシングの先生としてマドンナがゲスト出演。
あとMI6の女性諜報員が黒幕に寝返っていたりした。今回のボンドガールはエキゾチックな顔立ちのアメリカのNSAの諜報員。
ラストは墜落寸前の輸送機からヘリコプターで脱出する。絶対無理。

スカイフォール
ダニエル・クレイグってあんまジェームズ・ボンドって感じがしないんだよな・・・なんというか生真面目で。ワイルドでプロの殺し屋には見えるんだけど、ちょっとスケベだったり軽口を飛ばす感じではない。
クレイグ版から007シリーズはリセットされたようだ。M役のおばちゃんだけは続投したようだが。この最新作で殉職しちゃう。Qはメガネをかけたオタク風の若者になってた。
今後007シリーズはどうなるのかな?そういえばアストンマーティンは出てたな。廃車になっちゃったけどw

研修メモ

 本当にメモ。今後、教材開発の関係で個人的に勉強した美術の話も記事にする予定です。

教員に求められる資質、能力
①児童生徒に対する教育的愛情と使命感
②豊かな教養や専門的知識と教育理念
③実践的な指導力
④健康、明るさ、豊かな人間性
・50%の先生に身内に先生がいる。
・中学校の学級崩壊はすでに小学校の段階で学級崩壊している場合が多い。
・教員の仕事は工場等と違って、人間を相手にするため結果に形がない。
・人権感覚や、特別支援を必要とする子供への理解、知識。
・H20年での休職者数は全国で8578人で全体の0.94%。うち、精神疾患は5400人(休職者の63%)

影響力を高める8つの社会的勢力
1~3・・・権力(ポジションパワー)←即効性はあるが、なくなるとすぐについてこなくなる
1強制(脅し、命令)
2報酬(地位、金銭)
3正当性(役割、地位)

4~7・・・信頼(フォロワーパワー)
4正確性 ①専門性(資格、実績、経験)②情報(正しさ、価値)
5一貫性(論理、価値観、責任感、積極性、熱意)
6許容(包容性、受け入れてくれる)
7開放性(楽しい、夢、明るさ)

影響力を高める基礎となるもの
8正義(公平、正しさ、人道)・・・モラル

・子どもたちが安心できる環境を作る。

教員が心得るべきこと
①教材研究以外にも休日、教養や感性を高める(時事問題に関心を持つなど)
②自分の言動にトゲはないか(自分の気分に左右されない)
③挨拶や声かけをする
④放課後など子どもと関わる時間をできるだけ増やす

学業指導とは?(昭和48年文部省が勧告)
学業指導=生徒指導+学習指導

学び合う集団作り
①帰属意識の高い学級(居心地のよい学級、掲示物などで形として実感させる)
②規範意識の高い学級(集団生活や対人関係におけるルールが共有されている)
③互いに高めあえる学級(建設的な相互作用が働いている。子どもたちの足の引っ張り合いにならない)

子供が意欲的に取り組む授業づくり
①自信を持たせる授業(達成感が味わえる授業)
②コミュニケーション能力を育む授業(言語活動の重要性!!※今の授業がかつてと最も異なる点)
③ひとりひとりの実態に配慮した授業(不適応の予防)

・くじ引きや子供たちどうしの話し合いで席順を決めない。教師が意図的に決める。
・現在の子供は大人数での連帯を苦手とする。
・他教科との連携も近年では重要視。

美術科で重要視される項目
・指導内容の系統性・発展性
・感性を豊かにしながら基礎的な能力を伸ばす授業の工夫と改善
・言語活動の充実
・美術文化の理解
・主体的な鑑賞の工夫

96条改正について

 安倍総理が憲法96条を改正するって言ってる。憲法96条っていうのは、中学校の公民でみんなが習う憲法改正の手続きの部分。
 各議院の総議員3分の2以上の賛成で憲法改正が国民投票にかけられ、その過半数の賛成で憲法が変えられるというルール。
 これはとにかく厳しくて、小泉さんの時の有事法制とかガイドラインの時、ちょっと憲法9条改正に動いたんだけど、結局日本はまだ一度も憲法改正――国民投票を行ったことがない。
 最高法規である憲法がそんなホイホイ変わっちゃ危険だっていうのがあるんだけど、この憲法が作られてから随分経つのに未だに一字一句バージョンアップしないで使っているのは、いくらなんでも時代遅れなんじゃないかっていうのもある。環境権とかは書かれてないし。

 安倍さんはもう少し、憲法を改正しやすくするため、まずこの96条を改正しようとしているらしい。これはルール(憲法)の枠組みの中でルール(法、条例)を作る立法機関のシステムそのものにメスを入れちゃうわけだから、今のこの人気に乗じてじゃないと二度とやれないことなのかもしれない。それくらい大きなことだ。
 で、この96条改正が、国民の基本的自由を侵害している!という人もいるんだけど、なんかそこに、私はロジック上の疑問というか違和感を感じる。
 確かにこの動きは個人的には危険な気はする。でも96条改正っていうのは結局憲法が変えやすくなるってだけで、憲法改正の際に国民が自分の意思を直接的に示せるチャンスも増えるんじゃないか?って気もする。

 安倍さんなんかはおそらく、96条を改正して、公共の福祉を強調した規制の厳しい憲法に変えていくつもりだろうけれど、それを採用するかどうかを全部国民の判断に丸投げしようとしている。
 つまり、それ(憲法96条改正案)自体は国民の自由が制限される・・・ということではなく、むしろ逆で、国民の自由をどれだけ放棄するのかを国民自身が選択する自由が増えるってことなんじゃないだろうか。
 このロジックはかなり周到で、安倍さんはリンカーン並みにこずるいというか、プラットフォームを押さえちゃえば勝ちという現代社会をよく見ていると思う。
 国民投票という直接民主的な国民の自由が増えることによって、結果的に社会は不自由になっていくという・・・もちろん安倍総理の改憲案に嫌だったら国民投票で反対すればいいから、やっぱ国民次第ってことなんだろ。

 で、ここからは私の個人的な立場。私はこの安倍さんの96条改正には反対です。確かに一回目は、上記のロジックが通用すると思うけど、もしこの改正案が通って「96条すら変えれるぞ」っていう前例ができたら、96条を一度緩めてから不自由な憲法を作って、そのあと96条を再び元の厳しい改憲手続きに戻すことだって可能になってしまう。
 そうなれば、国民の改憲の自由は一過性のもので、いくらでも政府は締めつけを厳しく出来てしまう。これは怖い。

 また96条の解説として、この手続きで憲法を変更してもいいけれど、三大モットーの「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」は絶対覆しちゃダメっていうのがある。
 で、その暗黙の了解にだって手を伸ばすことができるってこと。96条を変えられるってことなんだから。この三本柱すら挿げ替えれるようになる(可能性が大いにある)というのはやっぱ衝撃的だ。
 安倍さんは確かに人柄が良さそうだし、実体経済かどうかわからないけど株価も上がっている。そういった結果を出しているのは正直政治家としてすごいと思うけれど、これに関しては反対(・・・というかもともと安倍さん支持じゃないんだけど)

 ただね、ある種、感心はしてしまうよ。やっぱり。こういう知能犯的なやりかたはすげえなあって。頭いいなあって。私が好きな漫画の黒幕タイプだもんね。ピカール博士とか深未今日子博士みたいなw
 とにかくね、今の大衆って短絡的だから、目先の自由をホイって与えて自由にさせた気にしちゃえば、長期的にはガンガン手綱引けちゃうってことなんだよね。
 モバゲーみたいなソーシャルゲームも一緒だけど、結局本人は自分の意志(=自由!)で使っていると思っているけれど、おもいっきし絡め取られているよっていう。
 それくらいプラットフォームを制するっていうのは、すごいことだし、節操の問題としてこれに手をかけるのは卑怯なんじゃないかって気もするんだ。

 自由を奪い取るためにまず自由を与えてやるっていうのはね。

ポセイドン・アドベンチャー

 「面白い度☆☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆」
 
 上へ行くといいものがあるの?
 ある。命です。


 私は「なんでこの人はこんな映画を作っちゃったんだろう?逆に言えばなぜ今この人はこれを作らざるを得なかったんだろう?」と心に引っかかりを残す作品が好きなんです。
 もちろんどんな作品も商売で作っている以上、マーチャンダイジングの論理が働いているのは確かなんでしょうが、それでも数が出てくると「なんだこれ?」っていう資本主義に真っ向から特攻するような、謎の作品にも出会える。
 そんなクリエイターの不器用な生き様が垣間見れる作品が大好きなんです。私も物語で人を感動させたい人間だから。

 今回、満を持して取り上げる『ポセイドン・アドベンチャー』は、近年の私の心に最もその“引っかかり”を残してくれた映画だと思う。
 映画自体は結構古く、『タイタニック』などの豪華客船転覆もののパイオニアとなった映画なのですが、とにかく描かれている内容が哲学的というか・・・いやなんて言えばいいんだろう?深いというか・・・

 いや!違う!

 こうやって文章を書くのが好きな私が、言語レベルに分解できないような圧倒的なエモーション(※カタルシスではない)を与えてくれるのが、この映画の最大の魅力。そもそも映画っていうのは言語(セリフ)はあるけど、まずもって映像のメディアだし。
 これは『デザーテッド・アイランド』みたいな「なんで作っちゃったんだろう?」っていう時の「なんだろう?」じゃなくて・・・もっと根本的でリアルな「人間ってなんだろう?」ってレベルの「なんだろう?」
 まあどっちにしろ「なんだろう?」なんだけど、この「なんだろう?」を与えてくれる映画ってそうそうないぞって。

 とにかく、マロさんに勧められて最初に見たとき、ラストがとにかく衝撃的で、それは映画的な王道を外したからとかじゃなくて、また、決して脚本が稚拙で作り手の意図がわからないとかじゃなくて、それでも正直なところ、この映画は“わからなかった”。どう評価していいのか。
 つまらないとか面白いを超えた何かだなっていうのは感じた。でもそれがなんなのかわからない。「なんだろう?」ってw
 そんなことを『80日~』最終章のプロットをどうするか打合せしてる時に友人に言ったら「田代がそんなふうにいう映画ってあんまないよな、見てみたくなった」って感じで話題がそれて、正直悔しかったってのはある(オレの漫画の話してるのに!ってw)。あのあと観たんかな?あいつw

 で、あの映画の答えは結局、哲学的な命題と一緒で、答えがあるようなもんじゃないから、この映画の感想記事もしばらく保留していたんだけど、ディザスター映画っぽい『80日宇宙一周 地球より愛をこめて』を完成させて、ツイッターでいろいろやり取りをしていたら、ちょっと感じたことがあって、覚書ってんじゃないけれど残しておこうかと。

 結局、何度も言うように私って一騎当千漫画が嫌なんだ。もちろん多少はそういう演出もやるときあるんだけど、いくらなんでもプロ対プロの戦いで一人の兵士が何百人もの敵を蹴散らすなんてありえないじゃん。
 でさ、じゃあ一騎当千はまったくもってリアリティがない状況なのかなって考えてみると、実はあるんだよ。それは自然災害なんだ。あいつら超強いじゃん。一気に何千、何万人をやっつけちゃう。

 そして地球に住んでいる以上、我々人間はそれに文句も言えない。住まわせてもらってんだからw誰に食わしてもらってんだ!ってw悲しいし、悔しいけど、この現実は受け入れなきゃいけない。
 でもそれじゃあまりにも残酷で厳しいから、人は昔から宗教を作り神を崇めてきた。この映画はそんな信仰心について、立場の異なる二人の聖職者を出し、そのどちらも正しいし、どちらも間違っているよと、かなり突き放して描いているところに特徴があるのではないか。

 話が前後するけど、私は一騎当千キャラは敵として描くべきだという人なんだ。小さい頃に読んだ『スイミー』の影響かもしれないけれど、今回の脚本も結局そういうお話になった。
 絶対敵わないような強大な敵に相対した時に、その人の本当の強さがわかる。いや強ければいいってわけじゃないけど、その人の生き様や人生観といった本質が出ると思うんだ。

 ああいう絶対逃げれない境遇になったとき、その人の本当の強さが出ますよね。今までさんざん革命とかクーデターとか紛争とか暴動とか描いてきたんですが、太陽系が終わる時はそういう部分をあえて描きませんでした(ツイッター)。

 って言ってるように、私『80日間宇宙一周』の最終章では、普通ならあんな世界の終わりが来たら、あの漫画の世界観では絶対暴動起きているはずなのに、あえてそれを描かなかったんだ。
 それは多少意図したところがあって、案外暴動って「未来」や「希望」があるからこそ起きるんじゃないかなって。未来を生きるために、相手を殺し奪っているわけ。
 それが全く希望がなかったら、もう受け入れるしかないじゃんって。だからベタな漫画やアニメだと「希望」は素晴らしいものだって言うけど、それは一面的な見方であって、用法用量を誤れば、それは惨劇の原因にもなるよってw

 これはつまり一作目のアンチテーゼなんだよね。世界が終わるとき、ほんのわずかな希望を求めてあがく人と、運命を受け入れて待つ人がいる・・・
 一作目は「諦めるのは逃げだ!」みたいな内容だったけど、受け入れるって行為も尊いよっていう。人間はみんな強くない。
 そう考えると『ポセイドン・アドベンチャー』の輪郭も多少はっきりしてくるんじゃないのかなって。スコット牧師はリポDなんだよwで、それを諭す神父さんは甘いスウィーツ。
 どっちも必要だけどそれだけ摂取してたら病気になるでしょってw

 しかしドキュメンタリー映画ならともかく、『ポセイドン・アドベンチャー』はフィクションの映画のはずなのに、あそこで描かれる結末はすごい残酷である意味平等。いい人や悪い人・・・そんなものは人間側の勝手な区別だってことを見せ付けられる。
 時には善い人も死ぬし、どうしょうもないやつも生き残る。そこに神の恣意的な救済はない。スコット牧師はニヒルだけど、決して無神論者じゃなかった。だからこそ叫ぶ。

 神よ!もう助けてくれとは言わない、だから邪魔だけはしないでくれ!と。

 人間は理屈で割り切れる存在じゃない。かといって理屈なしでも生きれない。人間は複雑でアンビバレントな存在だ。そんな“人間”を描いた映画だからこそ、この映画は語り継がれているのだろう。キャラじゃねえんだよ!

葛生化石館への旅

 葛生って小さい頃、行ったきりだったんだけど、あれだね、葛生ってすごい家から近かったっていうねw
 葛生って石灰岩がやたら取れて、その鉱山とか切り出し場とかセメント工場(工場マニア感涙のカッコよさ!)とかがあるんだけど、その石灰岩に有孔虫の仲間のフズリナとか、棘皮動物の仲間のウミユリとかの化石がすっごいたくさん混ざってて、それにちなんで(かどうかは分からないけど)図書館の中に化石博物館があるの。
 ここすごいよ。入館料はタダだし、タダで化石もらえるし、タダで余った本もらえるからね。化石と全然関係ないけど『チャーチル伝』とかもらってきちゃったw

 んで葛生化石館自体は小さな博物館なんだけど、その分学芸員さんとの距離が近くて、専門的なことをいろいろ気軽に聞けて、貝に疎い私はなかなか勉強になりました。
 以下は学芸員さんや同行したパキPさんから教えてもらったことのメモ。ノートとかにとってなかったから忘れないうちにここに書き残します。

クーペリナ
全長2ミリほどの腕足類の仲間。葛生では世界で4例目の発見。とても小さい。パッと見ポテトチップス。
腕足類っていうのはシャミセンガイの一種で、貝殻が二枚あるんだけど、二枚貝の仲間ではないし、そもそも貝でもないっていう生き物。じゃあなんなんだって気もするけど、NOクラム、YESワンソクってことなのだろう(私はよくわかっていない)。
腕足類の二枚の貝は、二枚貝のように体の左右についているのではなく、体の上下――つまり腹側と背中側についている点で二枚貝とは異なる。また二枚貝のように貝殻を閉じる蝶番がない。
生態としては、地面に固着し、流れてくる餌を越しとって食べる、待ち伏せ型。この戦略がアダになったかはわからないけれど、ペルム紀の大絶滅で大きく勢力が弱まり、同期の二枚貝に勢力地図を塗り替えられ、現在に至る。

フズリナ
ご存知、古生代の示準化石。石灰石の中では円形の状態で見つかることが多いが、これは断面の図であり、実際は紡錘型というか、亀田の柿ピーというか・・・まあそんな形。
周りの岩石が風化すると、炭酸カルシウムの硬い殻を持つフズリナは、それこそ柿の種のようにポロポロ取れる。
なんと葛生ではごく普通の川原でもゴロゴロ見つかる。私ももらった。

ウミユリ
なんと葛生ではごく普通の川原でもゴロゴロ見つかる(二回目)。
ウミユリも茎の部分の断面が化石になっていることが多いが、結構な率で茎を横から見た状態でも見つかるし、中には親指くらいのとんでもなく太い茎を持つ化石も見つかる。
そしてそれがフツーに河川敷の石段になっている。
ウミユリの茎の部分は五円玉を上下につなげたような構造になっていて(レジで使う前の硬貨的なアレ)それが節ごとにバラバラと剥がれるらしい。し・・・知らなかった・・・!!

イノストランケビア
でけえこええ。

ヤベオオツノジカ
でけえこええ。

葛生原人
一時期話題になったんだけど、すごいよこの人、原人どころか15~17世紀の人だったんだってwしかも化石にはもはや人でもない動物の骨が混ざっていて・・・ええとなんだったけかな、クマとニホンザルとトラだったっけ・・・葛生原人フォーエバー。

 あと石灰岩ってセメントや肥料の他、すっごい色々な用途があるんだなあって勉強になった。特に鋼鉄を作るのにコークスと一緒に入れて不純物を取り除くとか知らなかった。そもそも地学ってそうだよね、工業的な分野にも生かされる学問だもんね。
 運動会でライン引くだけじゃないぞっていう。塩酸垂らしたら二酸化炭素出すだけじゃないぞっていう。ありがとう石灰岩。
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