『学問のすすめ』

 著者は言わずもがなTHE一万円福沢諭吉さん。明治4年(一冊の本として売られたのは明治13年)に出版されたベストセラー啓蒙本(70万部売れた)。
 情報7days ニュースキャスターでおなじみの斎藤孝先生が現代語訳を手がけたのはずいぶん前から知ってて気にはなっていたんだけど、とうとう今になってしまった。

 福澤諭吉さんといえば、もって回したような言い回しが嫌いな人で、彼の「わかりやすく相手に説明できないってことは、自分が説明できるほどちゃんと理解していないってことだ」って主張は、若かりし頃の私に大きな影響を与えた・・・というか、私もわざとジャーゴンというか小難しい言葉を使って偉そうに言う人が嫌いなので(美術系の大学に結構多い)、できるだけ相手に伝わるように誠意を持ってわかりやすく解説するのは大切なことだと思うんだけどね。頭がいいならもっとわかりやすく言ってくれよってw
 んで、本当は自分でもちゃんと理解してないんじゃないか?とか疑うと、こういう人に限って屁理屈だけはうまくて、聞き手に想像の余地がないなんて面白くないじゃないか、とかいうw
 それとこれとは違うと思うぞ。会話や議論は現代アートじゃないんだから。

 齋藤先生:学者によっては、人にわかられてしまうともう新たに出すものがないという人もいれば、内容がたいしたことがないのでわざわざ難しい言葉を使ってごまかす人もいます。正確さを期して難しい言葉を使うケースもありますが、わかっていることの本質をクリアに相手に伝えようとする姿勢自体が欠けている場合もあるのです。その多くは、啓蒙的能力の欠如と、百パーセント理解されきってしまうことへの恐れに起因します。(p241 解説)

 てわけで、そもそもそんなに難しい本じゃないんだけど、今回の斉藤さんの現代語化で読みやすさを心がけた古典の名作が小学生にも読めるくらいにさらに読みやすくなった。
 斉藤さんがなんでこんなことしたかっていうと、大学で『学問のすすめ』読んだ人いる?って聞くと読んでいる人がほとんどいないんだって。数百人に聞いても読んだ人0人。
 で、斉藤先生って明治大学の先生なわけじゃん。明治大学生ですら読んでいないってことは一般の人なんて多分まったく読んでいないってことなんだよ。

 私は十代の頃に出来心で読む機会があったんだけど、この本の影響かどうかは知らないけれど、社会問題に関する私の判断基準は本書のものと大きく変わらない。
 福澤さんっていうのは、巻末で斉藤先生も言ってる通り、とっても論旨がクリアな人でストレート、逃げも隠れもせず、言い訳なしで体当たりでぶつかってくるような気持ちよさがある。
 だから偉そうなことを言っているのになにも行動せず、挙げ句の果てにその知識が社会のために行動を起こさない言い訳になっちゃっているような人を福澤さんは、無価値であるとバッサリ批判する。
 福澤さんが定義する「学問」とは自分自身の自立のために用いるのは当たり前であり(よって経済的な自立は誇るべきことではない)、他者や社会のために役立てて初めて価値がある。つまりとっても実学的な主張の持ち主なわけだ。

 一身独立して一国独立す。

 とにかくその批判や論考はまったく時代を感じさせない。第2編では時空を超えてニート批判をしていたり(第17編では引きこもり批判)、また第6編では、私的な復讐は絶対に許されず(『キックアス』の親子などバカもいいところ)、どんなにこちらの筋が正しくても民主社会のルールに則って、現状に即した社会批判を展開している。今こそ、再びこの本が必要な時なのかもしれない。

 ・・・とか言ってもどうせみんな読まないと思うから、章ごとに私が面白いなって思った箇所をここにメモっておきますw
 本当は実際に本を買って読んだほうがためになるし、斉藤先生も喜ぶってもんなんだろうけどね。

自由と平等について(初編 学問には目的がある)
 天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず・・・とか言うけど、なんか世の中みてみると、賢い人もいればバカもいるし、貧乏人も金持ちも、地位の高い人も低い人も色々いるよね・・・その差は、その人が学問を学んだか学んでないかによって発生する。
 西洋では『天は富貴を人に与えるのではなく、人の働きに与える』というけど、人間は生まれた時は平等。ただその人がしっかり学んだ結果、社会的地位が高く、豊かな人になっているってだけ。機会は平等なんだから、人はみんな学ばなければいけない。

 ここでいう学問は難しいことをたくさん知っていればいいってことじゃない。それはいくら正論でも机上の空論で、最優先でやるべきことは、手紙の書き方や帳簿のつけ方、計算の仕方といった普通の生活に役に立つ学問である。できるだけわかり易い言葉で教育すべきだ。

 自由とわがままをごっちゃにしちゃダメ。いくら使っているのは自分の金だ、人に迷惑かけてないだろ、といっても、酒や風俗でやりたい放題遊んではいけない。そいつは結局ほかの人の悪い手本になってしまう。社会の害になるようなことは慎むべき。

 自由独立とは一個人だけではなく国家全体にも言えることだ。欧米列強国といっても結局は同じ人間。学び合い、譲り合いの精神で付き合っていこう。
 外国に我が国が好き勝手にやられそうな時は国家のために命懸けで戦うのは当たり前だが、中国のように外国人をすぐに差別して馬鹿にしてた挙句、結局外国にやられちゃうようなことはないようにしよう。自分の力、相手の力を客観的に分析することが必要だ。

 これからは生まれや身分によって社会的地位が決まるのではなく、その人の人間性や才能によって社会的地位が決まる。つまり社会的地位が高い人が尊いのは、その人自身が尊いのではなく、国家のために尊い仕事をしているからである。
 だから政府に不満があったら遠慮せずに意見を言うべきだ。不満を抑えて政府を恨むよりも、合法的な抗議の手段をとって積極的に行動するのが筋。
 なにも学ばず、働かず、行動をしない恥知らずな人々が増えると、当然社会の治安は悪くなる。そうすると社会秩序のために政府は規則を締め付けなければいけない。厳しい政府は愚かな国民が作るのだ。国をよくしていこうとするならば、自分の行動を正し、ちゃんと学ぼう。

基本的人権について(第2編 人間の権理とは何か)
 難しい本を読んでりゃ学があるってわけじゃない。現実の世の中に適応し、社会貢献できなければゴミといっしょ。
 どんな人も基本的人権を侵害してはならない。金があって社会的地位が高いからといって、その立場を利用して、社会的地位の低い人をいじめてはいけない。これは相撲取りが腕の力があるといって、一般人の腕を折るのと一緒だ(※諭吉はこの比喩が好きw)。普通の人だってその腕で問題なく生活ができるのに、理由もなく相撲取りに腕を折られる道理はねえ。切り捨て御免とか最悪。

 学問がなく、物の道理も知らず、食って寝るしか芸のない人間がいる。

 こういうニートはダメ。政府と渡り合えるような人間になろう。もしも暴力的な政府を避けたいならば、今すぐ学ぼう。

国民主権について(第3編 愛国心のあり方)
 国民と政府は同等と言ったけど、国家と国家だって同等だ。もちろん今は差があるけれど、そういった差はあらかじめ決められていて変えられないようなものではない。今日のバカが明日は賢いかもしれない。かつて豊かで強大な国が今は植民地だったりもする。
 我が日本国民も一生懸命学んで、しっかりと気力を持てば、西洋人など恐るるに足りず。いい国とは交際し、悪い国は打ち払えばいい。

 一身独立して一国は独立する。つまり自分自身に独立の気持ちがない人は、国を想う気持ちも薄い。人々が独立心を捨て依頼心ばっかりで一方的に国に頼ってばっかりだと、内政問題ならまだいいが、外国から侵略されたとき誰も国家のために戦おうとしなくなってしまう。
 国民主権なんだから、国民はお客様スタンスであってはいけない。こんなこと欧米の国では当たり前過ぎて、笑われちゃうよ。
 政府も独立心のない国民の方が支配しやすくて便利とか思っちゃダメ。足元を救われて愛国心のない国民によって国家が売られることだってあるのだ。
 国民を政府が一方的に束縛するのではなく、国民を解放し、ともに苦楽を味わおう。

官から民へ(第4編 国民の気風が国を作る)
 民主主義国家において、政府は内側の生命力で、国民は外部刺激のようなものだ。現在の我が国で遅れているのは「学術」「経済」「法律」である。日本は長いあいだ専制政治に慣れてしまって、自分の意見を言えなくなってしまっている。でもこれからはそれではダメ。

 官僚はろくなのがいないように思えるけど、実際会って話してみると度量が大きくて立派な人物である場合が多い。でもなんでそういう人たちが集まるとバカっぽく見えるのか不思議である。その原因は慣習とか気風というものに縛られすぎているからである。
 ならばいっそ、賢い学者(主に洋学者)や知識人は公務員になることにこだわらず、民間で活躍すべきだ。日本には政府はあるが未だに国民がいない。ならば我々慶應義塾の同志が手本を示すことで国民の教育水準を上げていこう。それには官僚になるのではなく民間で働いたほうが都合がいい。つーか民間でやれ。有能な人材が政府を去るのではないか?というお便りも来たが、外国に行くわけじゃないし、同じ日本で仕事をするのだから問題ない。民間主導でもっとやってみようよ。
 民間では食っていけないなんて立派な人物が言う言葉じゃない。そんなに才能があれば官だろうが民だろうがどこでも食っていけるはず!
 ちょっと官僚になって大した仕事もせずに偉そうな人は我々慶應義塾の仲間じゃない。

物質的自立と精神的自立(第5編 国をリードする人材とは)
 第4編は学者向けに書いちゃったからちょっと文章が難しかったかもしれない。ごめん。この第5編も学者向けでちょっと難しいかもしれないけど、ほかの編はわかりやすく書くから、4編と5編だけ読んで「難しい本」って判断しないでね。

 今の日本は明治維新からまだ10年も経ってないのにかなり物質的には豊かになった。でもそれだけじゃまだ足りない。レンガ造りのビルや鉄橋とかをみて政府のすごさにビビって卑屈になっちゃダメ。これからは中産階級の力が重要になってくる。文明は民間が発展させ、政府はそれを保護するだけなのだから。
 学者は文明を育てる立場として、国民における「文明の精神」が衰えていくのをほうっておいてはいけない。メタな立場に逃げてただ現状を嘆いているのは無責任だ。まだまだやるべきことは多い。頑張ろう。

法治国家について(第6編 文明社会と法の精神)
 法律はとっても大切。私的な復讐は気持ちはわかるけど、絶対ダメ。それをやったら復讐の連鎖になるし、犯罪者と変わらない。だから忠臣蔵を美化してはいけない。あれはバカが47人いただけ。暗殺で幸せな世の中が来たことはない。
 法は尊いが絶対不変なものではない。納得がいかないなら正当な手続きで訴えるべきである。

 実際この前、うちの慶應義塾でも文部省とひと悶着あったんだけど、いくらこっちが正しいからって勝手に規則違反をしていいわけじゃない。泣く泣く涙を飲んで外国の先生の採用を諦めたよ。この出来事は、ひとつの塾だけの不幸ではなく、日本の学問にとっての大きな損失であって、内心「バカバカしい規則だなあ」とは思ったけど・・・これに関しては近日中あらためて出願しなおすつもり。

社会契約について(第7編 国民の二つの役目)
 国家を会社と例えるならば、国民は経営者とお客の二つを同時に兼ね備えているようなももだ。でも国民全員が社長にはなれないから、何人かの代表者を置こう。この代表者を自分たちが選んだからには、代表者の決めた方針を無視して勝手なことをやってはいけません。
 酒を売ろうとしている会社なのに、酒が嫌いだからと社員が勝手にぼた餅を発注したらその会社は倒産します。

 およそ世の中に、何がうまい商売かと言って、税金を払って政府の保護を買うほど安いものはない。(95ページ)

 ちょっとお金を払うだけで、泥棒や強盗に入られる心配も、旅行中山賊に襲われる心配もない「安心」を買えるのだから、税金くらいケチケチ言わずに気持ちよく払ってやろう。
 
 とはいえ、政府が政府としての職務を果たさなかったら、どんどん批判しよう。契約違反だから。ダメな政府に対してどういう手段をとるかはいろいろあるけど、武器や暴力を持たず、正しい道理で政府に訴え続けるのが最善である。
 本当にどうしようもない政府だって結局は同じ人間。力を持って敵対すれば水掛け論だが、静かに道理を持って接すればいつか必ず報われる。よりよい社会のために自分の人生をどう使うかを考えよう。

性差別と家制度批判(第8編 男女間の不合理、親子間の不条理)
 人間の分限を間違わずに生きていけば、他人に咎められることも天に罰せられることもない。他人の権利を侵害しない限り、個人の権利は保証される。他人の利害に関しない限りは、ほかの人からあれこれ言われる筋合いはない。
 ただ女性はどうだろう。子供の頃は親に従えと言われ、結婚したら夫に従えと言われ、老いたら子に従えと言われる。子供が親に従うのはともかく、残りの二つはいくらなんでもあんまりではないだろうか。世の中ひどい亭主もいて、それをただ我慢しろなんてひどい。不公平である。

 男女の割合は、西洋の研究ではちょっとだけ女性が生まれる割合の方が男性と比べて少ないらしい。つまり妾を取る風習は自然界のどうりに反する。ケダモノと言って良い。
 「妾は子孫を作るためだ、孔子だって後継がいないのが最大の親不孝じゃないか」と反論する人がいるが、相手が孔子だろうが知ったこっちゃねえ。
 お年寄りにとって孫ができるのは嬉しいことだが、孫ができないからといって親不孝というのは言ってはならない。そんな屁理屈言う前に自分の胸に手を当ててみて考えてみなさい。
 これは親だってそうだ。さんざん好き勝手に生きてその結果貧乏になり、そこで急に頑固親父になって親孝行しろとはどこまで恥知らずなのだろう。

知識人の社会的義務(第9編 よりレベルの高い学問)
 この編は故郷の友達に当てて書きます。

 経済的に自立しただけで偉そうにしてはいけない。それはやっとアリのレベルになったってだけで、誇るようなことじゃない。自然界では自活は当たり前。動物に負けてはいないよというだけだ。
 人間は社会的な動物である。文明とは先人の人々が一体となって、今を生きる我々に譲り渡してくれた遺産であって、そのスケールは一個人の土地や財産とは比較ができない。その恩恵に預かっている以上、我々には社会的な義務が発生するのだ。
 この世界に生きた証を残し、これを長く後世に伝えることこそ、我々の仕事なのである。仕事には時勢に合う合わないがある。しかしそう言う意味でも現代(注:明治時代です)は自由にいろいろなことがやれてチャンスなのだ。

国際競争論(第10編 学問にかかる期待)
 これからは外国と競争しなければいならない時代に入っていくだろう。日本の名を辱めず外国に誇れる国際人になろう。
 「外国の長所を学んで、短所を補おう」というが、今はまるで我が国にあるものは全て短所で、外国にあるものがすべて長所のように思ってはいやしないだろうか。日本にだって欧米には負けない進んだ文化や風習(公衆衛生)がある。卑屈になる必要は全くない!
 もっと大きな視野を持とう。

専制政治批判(第11編 美しいタテマエに潜む害悪)
 専制政治は仮にリーダーが超人的な素晴らしい政治家でも、国民の自立を促さない。優しい親が子供がいくつになっても世話を焼き続けるようなものだ。そして政府と国民は親子ではない。
 政府が国民生活すべてを管理するような仕組みは結局のところ空想の産物、理想論である。これからは「名分」ではなく「職分」の時代なのである。

議論の仕方(第12編 品格を高める)
 口頭でしゃべると言うのは、内容の重要さはさて置きなかなか面白い。文章にすれば大したことがないようなものでも口で言葉にすれば、人の心を動かすこともある。だからある程度の定形、伝え方は大事。
 学問はただ本を読んでいればいいというものではない。重要なのはそれを生かすことである。学問の本質とは精神の働きにある。物事を「観察」し「推理」することによって自分の意見を組み立てていこう。
 本を読み、本を書き、人と議論して初めて学問をやっている人と言える。自分ひとりだけでできないことは多い。
 いろいろ知っているからといって自己満足しないように。後発は先人を超えることが重要なのだから、先人に追いついて満足するなど、考えが足りない。常に上を目指そう。
 また誰がどう考えてもダメなことを鬼の首を取ったかのように非難するのは議論のレベルが低いと言わざるを得ない。そんな議論をすればかえって人にバカにされるだろう。

自由主義と自己責任論(第13編 怨望は最大の悪徳)

 ねたむな!

 恨む代わりに活動させて、嫉妬の念を絶って、互いに競い合う勇気を出させ、幸福も不幸も不名誉もことごとく自力でこれを獲得できるようにさせたいのだろう。つまり世間中の人をいい意味での「自業自得」にするということをその趣旨としているのだろう。(172ページ)

 そもそも面識のない相手を話の通じない敵と決め付けるのは世の中にとって大きな災いである。

 物事の相談では、伝言や手紙ではうまくいかなかったことでも、実際に会って話してみるとうまく収まることがある。(174ページ)

 言論の自由を妨害し行動を妨げるのは、なにも政府だけではない(それは自分の心かもしれないってこと)。人生を活発に生きる力は色々な経験をしなければ生まれにくい。

計画性と社会保障(第14編 人生設計の技術)
 何かを計画するときはそれを実行するためにかかる時間と難易度を考えよう。いわゆるトレードオフの原理である(C)リチャード・ドーキンス

 社会保障では保護と指図の範囲は一致させよう。これはイギリスの貧民救済でも頭を悩ませている問題らしいのだが、生活保護でお金を支給しても、無駄遣いされちゃ問題の本質的な解決にはならない。薄くするべきところを厚くして、厚くするべきところを薄くしては社会は重苦しくなってしまう。
 ただ経済的な議論に酔って、人を思いやる気持ちを忘れてはいけない。人間ソロバンだけでできてはいない。

懐疑主義と相対主義(第15編 判断力の鍛え方)
 自然科学の発展を見ればわかるように文明とは物事を疑うところから始まる。また西洋文明が100%正しくて進んでいると決めつけてはいけない。
 例えば西洋で女性の権利が尊重されているのは素晴らしいことではあるが、夫を苦しめる困った妻や不良娘がいることまでは見習う必要はない。

コミュニケーション能力(第16編 正しい実行力をつける)
 物質的な豊かさに心を支配されるな。
 いくら正論でも時と場合をわきまえろ。宴会の最中にありがたい道徳の説教をされちゃたまったもんじゃない。空気読め。こういった賢さがないのは蒸気はあってもエンジンがないようなものである。
 あとすぐ「時代に合わなかった」とか「めぐり合わせが来なかった」とか言い訳ばっかりして不平不満を言う引きこもりが多いけど(注:明治時代!)、そう言う人の表情はたいてい不幸そうである。

 ここで言っておこう。次代の若者たちよ、他人の仕事を見て物足りないなあ、と思えば、自分でその仕事を引き受けて、試しにやってみるのがよい。他人の商売を見て下手だなあ、と思えば、自分でその商売を試してみるのがよい。となりの家がだらしない生活をしていると思えば、自分はしっかりと生活してみよ。他人が書いた本を批判したかったら、自分でも筆をとって本を書いてみよ。
 非常に大きなことからとても細かいことまで、他人の働きに口を出そうとするならば、試しに自分をその働きの立場において、そこで反省してみなければいけない。あるいは、その職業がまったく違ってその立場になれない、というのであれば、その働きと重要さを考えればよい。(215ページ)


社交のすすめ(第17編 人望と人付き合い)
 人望とは実際の権力や財産が大きいから得られるといったようなものではない。その人の知性と人格によって次第に獲得していくものである。そして栄誉や人望は努力して積極的に求めるものなのだ。
 わかりやすい説明の仕方を練習しよう。また服装や表情といった見た目の印象も大事だぞ。こういうのは持って生まれたものだから努力してもどうにもならないと諦める人がいるが、手足を使えば筋力がつくのと一緒で、言葉遣いや表情も訓練でどうにでもなる。努力する前に諦めるな!(C)松岡修造
 最後に。引きこもってないで交際をどんどん広げよう。いろいろなことに関心を持ちいろんな人と会って話をしてみよう。

 人間のくせに、人間を毛嫌いするのはよろしくない。

帰ってきたお便りコーナー

 事の発端は日曜日の円崎さんのこのコメント。

 @e03122008 昼間暇だったので写真編集アプリ使っていただいてたアリエルに勝手なイメージで塗り絵しました。指で塗るの難しいっす… pic.twitter.com/4r5Vj2euly

 なんと円崎さんが、この前私が描いたアリエルのイラストに色を指定してくれたのです!マロさんが『80日間宇宙一周』の短編を書いてくれた時もそうだったけど、自分の漫画で二次創作をやられると、私のロケットは嬉しさのあまりバーストしてしまうのです。
 んで東京に映画(←つまらなかった)を見に行った疲れはどこへやら、その日の夜に円崎さんの指定した色に基づいてアリエルをコンピューターで着色してみました。

アリエルカラー2.jpg
こんなかんじ。

 本当はペンで清書してから塗るべきだったんだけど、何分夜も遅かったし次の日仕事もあったので・・・でもこうやって仕上げるのも結構悪かないし、意図は伝わるよね(妥協大事大事)。
 なにより鉛筆ラフ特有の線の勢いを殺さないで仕上げられるのが素敵。すっごい前(おそらく『80日間宇宙一周』制作裏話の時)にも言ったけど、私は漫画のインクを使った線画よりも鉛筆デッサンの方が好きだったりする。なんかあったかくて。
 
 でも、円崎さんはなぜか、このキャラが好きで「田代さんのキャラの完成形」とまで言ってるんだけど、そうか・・・オレの完成形はロボットアイドルだったのかw
 さらにシェイクスピアの『テンペスト』のアリエルと境遇がすごい似ているという恐れ多いお言葉もいただいて、本当恐縮&超嬉しいです。
 恥ずかしながら私はシェイクスピアはろくに読んでなくて、これは偶然の一致なんだけどねw円崎さんはてっきり私がシェイクスピアを読んでいると思ってたらしいからね。そんなに天王星編は『テンペスト』っぽいのか・・・今度読んでみようかな。
 そもそもアリエルって名前も天王星の衛星に確かそんな名前のやつがあって、だからなんというかフィーリングで女の子っぽい名前の衛星を選んだわけです(天王星の衛星はシェイクスピアの作品のキャラの名前にちなむものが多い)。
 だらからウンブリエルとかデスデモーナだった可能性もあったのです。

 んで、さらにさらに!いつもお世話になっている「ラボラドールレトリバー」のふむなさんと、名古屋の建築将軍へいむさんもアリエルの素敵なイラストを描いてくださったので、ここに掲載させていただきます。いいよね?いいや。

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アリエルふむなさんバージョン。わお写実的だニャー。ツインテールの根元が立体的にどうなっているかは私もわかっていませんw

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こちらはアリエルを知らずになんとなくノリで描いてくれた(!)へいむさん。わお胸がでっかいニャー。

 お便りどうもありがとうございました!

カウボーイ&エイリアン

 「面白い度☆☆☆ 好き度☆☆☆☆」

 偉大な戦士ならなぜ従うのが男ひとりに少年ひとりなのか。

 円崎さんオススメ?作品。すっごいB級感溢れるタイトルだけど、これはもう確信犯wあの伝説的B級映画シリーズ『トレマーズ』を彷彿とさせる極上のB級!

 ダニエル・クレイグの腕輪がちゃちい。 

 ダニエル・クレイグの腕輪がとにかくチート武器。

 ダニエル・クレイグの腕輪がなぜかキスで取れる。

 もういちいち突っ込んでたら野暮ってもんだけど、突っ込まずにはいられない、というか突っ込んで楽しむような映画。素晴らしい。オレでも書けそう。大好き!プロメテウス以来のヒットだぜ!

 西部劇にSFを持ち込むというやり方は、私も何年か前に『恐竜大陸サウラシア』で試みたことがあって、いくらなんでも西部劇に恐竜を出すのって無茶だったかな?って思ってたんですが、この映画で意外と西部劇と宇宙人が違和感なく馴染んでいたので、ああこれなら全然問題ないやって安心しました。宇宙人出せるなら恐竜なんて全然だよ。
 納豆オムレツみたいな、納豆アボカドみたいな・・・アイスクリーム丼みたいな意外な新感覚だよね。(最後のは嘘)

 だから、まあ、お話は大雑把というか、そんな深くはないんだけど、実は結構ウェルメイドにできていて、なめて観てると正体不明の感動に襲われること間違いなし。
 でも作品の構造を注意深く分析して、その感動の正体を突き止める気力があんま起きない。まあ、たまには、いち客となってぼけ~っと何も考えずに映画鑑賞するのも悪くないかなって。

 実際、すでに映画の筋忘れかけてるからね!(パジャマの女が宇宙人にボディブローくらって死んだのは覚えてる)

 で、なんで忘れちゃうんだろう?って考えてみたんだけど、多分キャラクターの行動原理の動機付けが弱いというか断片的なんだよね。
 これは批判とかじゃなくて、だからこそ気楽に楽しめるようなノリの映画になってるんだけど、ちょっとハリソン・フォードのキャラ(※脇役)が自己主張しすぎちゃって、どっちのキャラのドラマとして見ればいいかわかりづらかったかな?多分ダニエル・クレイグがけっこう先輩のハリソン・フォードにいいところ譲っちゃった気はするよねw
 いや、でも最後にコンビネーション攻撃で宇宙人倒すところとかちょっと心持ってまれましたけどwだから、うん、主人公が二人いたってことにしよう。バディものでいいやw

 そうそう、忘れちゃいけない、意外と馬鹿だな~と思いながら、冷静に考えてみると「よくできてるなあ!」って膝を叩いたのが、宇宙人が西部開拓時代のアメリカを襲撃する理由。

 地球の金(金属の方)が欲しかったからなんだってw

 これなんのひねりもなくて「あはははバカだ~」とか最初は思ったんだけど、なにげに合理的だよね。金っていうのは星が誕生した時にすでに絶対量が決まっているから、金を大量に使う高度な文明があったら枯渇しちゃうんだよね。

 彼らが金を資源に使っているのか、ブレトン・ウッズ体制のように経済学的に使っているのかは謎だけど、例えばニクソン・ショックの時に基軸通貨のドルと金が交換できなくなっちゃったアメリカが、もしほかの惑星まで飛べる宇宙ロケットを持ってて、その惑星に金がたくさんあったら、やっぱり略奪しに行きそうだもんね。ほんで未だに固定相場制をやっているという・・・
 でも宇宙人たちが宇宙に存在する量があらかじめ決まっている物質を経済の基準にするのはなんか理にかなっている気がするんだよ。ユーロやドルみたいな国際通貨の宇宙版よりは、資源に使える鉱物の方が信用度が高いとか言っててさw
 だから、このアイディアはもう『80日間宇宙一周』でパクりたいもん。宇宙は金本位制だった!ってw

 最後に一言。宇宙人のおかげでバカ息子が改心してよかったじゃん(笑)

20代にしがみつく男

 ぎゃあああ、3月5日でもう私も29歳ですよ!29歳・・・orz

 なんかな~・・・なんだろう、この20代にギリギリしがみついてる感じ・・・これならいっそのこととっとと30代になって楽になりたいw
 あ、でもやっぱ30代にはなりたくない!だって「中堅」って呼ばれるほど、私は仕事で何かを成し遂げてないもんwうわ~

 しかし思い返してみるとオレの20代ってなんだったんだろう・・・すごいグダグダ、モラトリアムもいいところだったよな・・・つーか何年大学いたんだ。
 でもまあ、最近では漫画家でも30代からブレイクする人もいるし、30代でもダメなら、ほったゆみ先生みたいに40代でブレイクする人いるし・・・それでもダメならきみまろさんがいるし!(もはや漫画家じゃない)
 そんな感じで死ぬまでなにかしら作ってりゃ、結局幸せってことだよね。人生にそういった打ち込めるものがあるってだけで、自分は幸せな方なのかもしれない。

 ダメだ!この思考グズグズだ!

 まあでも住めば都、人間って結構順応しちゃうから30代は30代でいろいろ新しい経験や楽しいこともたくさんあるんだと思う。辛いこともこれまで以上にたくさん来そうだけど。
 ・・・って、それよりも男女問わず35歳過ぎると結婚は絶望的って本当なのかよ。自分の周りがどんどん結婚して、しかもフェイスブックなどに子供の写真載せてたりして、かなり目に痛いんだけど、まあそういうカタギの道は私は諦めたからいいや。

 なんか最近、自分が「大人になったな~」って感じるのは、なんというかいい意味で、物事に対して“諦めがつくようになった”って事だよね。
 そう言うとニヒリズムに思えるけど、そうじゃなくて。だって自分の思い通りになんて世の中動かないし、そんな状況でかなり強かに動けるようになったというか。流れに抗わずに、運命を右から左に受け流すというかw
 思い返せば20代初期って私かなりメチャくちゃだったと思うもんwああいう若さゆえのエネルギーはなくなっちゃったけど、それと引き換えに大人の悪知恵がやっとついてきて、それはそれで楽しいなあって。

 もうあれだよ、うんこ&チンコを時間割いて描くのは、人生の残り時間意識するようになったらできないね。

 この前書いた脚本を読んで、けっこうショックだったもんなあ。あれって夢に折り合いを付ける話じゃん。ああいう物語が作れる年になったってだけで進歩はしてるんだよね。
 やっぱり作品って自分の成長の記録にはなるよね。魂こもってるんだろうな。純粋に、読んでいくれる人が飽きないように、同じことを二度やらないように気をつけているだけなんだけどね。ワンパターンだって言われたくないしw

 ということで20代最後の一年は、私もいい年になったので、あわよくばサブカルの分野で才能のある若い子を見つけて、精神的にも金銭的にも応援して、んでその子に仕事を回してもらうような、ゲスい生存戦略で30代は乗り切っていこうと思います。
 世の中コネだった!

ライトメモリアル

 事の発端は昨夜のマロさんのこのコメント。

 ちょっとお聞きしたいのですが、ライトは地球で生まれ育ったのではなく木星で成長してからレオナと地球へ→ヴィンと出会って土星へ→地球に戻って冥王星へという経緯で移動しているのでしょうか?ライトってまだ26なのに半生が波乱に満ちていますよね。

 知らないうちにライトの過去がすごい複雑化してる~~~!!

 回を重ねる毎におもしろさ優先で設定を後付けしていたから、こんな波乱万丈なことになっちゃったんだけど、これだとあまりにもややこしいので、今回いいきっかけだし、いっそ『80日間宇宙一周』の年表を作ることにしました。
 とはいえ、私は歴史の年表とか年号とか苦手だから、細かいところは辻褄があっていない可能性があります。そこんトコロは、まあ・・・ドンマイってことでw(※O型)


テストには出ないぞ『80日間宇宙一周』年表


11のスタータブレットが太陽系に散る。

紀元前50世紀
超古代都市コロナドが完成。

紀元前3世紀
土星の万里の長城が完成。暴君サタンが封印される。

1世紀
木星王ゼウス一世がコロナドを見つけ、その叡智を得る。その後凱旋。

2世紀
メインベルトの小惑星に祭壇。コロナドへのヒントを隠す。


セバ族がグランド・イクリプスダムを建設。スターライン運河を隠す。

200年前
トートの礼拝堂からクリスタルオリハルコンが盗まれる。

100年前
グランド・イクリプスダムの発電所が稼働。

31年前
ミグが生まれる。

エンディミオン宇宙観測所で謎の天体が観測。
地球連邦によってディスカバリー計画が発動。
ライトスタッフ空軍基地で恒星間ロケットの開発競争が始まる。

宇宙物理学者の若き天才と言われたピカールが宇宙最強の兵器開発を始める。

25年前
ライトが生まれる。

初の恒星間ロケット「Xー零」が完成。アルファケンタウルスに向けてテスト飛行。

20年前(ライト5歳、ミグ11歳)
海王星に小惑星が衝突。ミグの両親が亡くなる。

宇宙海賊たちが小惑星衝突の事故処理を行なう。
海の墓場に「希望の海」が祀られる。

クリストファーが石版文明説を学会で発表。大恥をかく。その後疾走する。

土星で科学大革命。ヴィンとサーシャが離れ離れに。

18年前(ライト7歳、ミグ13歳)
小学生のライトがレオナに出会う。

ヴィンが土星から地球に亡命。

15年前(ライト10歳、ミグ16歳)
ミグが胸に傷を負う。

12年前(ライト13歳、ミグ19歳)
海王星のルヴェリエ王子が生まれる。

10年前(ライト15歳、ミグ21歳)
クリスとマーガレットが離婚。
これ以来ライトはクリスと会っていない。

イエガーがアルファケンタウルス星から帰還。フレッドホイルの魔物の存在が確認。

ミグの失恋。

6年前(ライト19歳、ミグ25歳)
ライトがマサチューセッツ工科大学に入学。
在学中にヴィンと会社を設立。

地球と月の間で星間戦争が起きる。
ライトが大学を中退し、戦闘機ベガを設計。
レオナが戦死。
月の独立は失敗し、地球の植民地に。

ライトがライトフライヤー号で宇宙一周の冒険に出る。
ヴィンセントは会社を土星に移転。プロメテウス社を設立。
ライトの設計した発明品で土星を復興。


ライトが天王星でゲオルグ警部が追っていたテロリストを逮捕。



現在(ライト25~26歳?ミグ31~32歳)
ミグが伍長としてディープインパクトに参加。小惑星解体のプロフェッショナル、「氷の心臓」と言われる。
ミグとライトが冥王星で出会う。
緋色の旅団が冥王星でクーデター。
冥王星を救ったミグが特進して名誉将軍になる。
ライトがラムジェットエンジンを積んだリンドバーグ号を完成。

海王星で緋色の旅団が奪ったノーチラス号を倒す。
天王星でアイドル暗殺を食い止める。
土星でミラージュの暴走&万里の長城の発電所を止める。
木星でスタータブレットによる木星の崩壊を止める。



 多分、作中で起きた出来事の順序関係はこんな感じだと思う・・・ぶっちゃけちゃんと考えてないからかなり怪しいw
 ミグの傷の理由や失恋、またライトの天王星での活躍はよく分かってないしね。おそらく後者の方は最終章で伏線を回収すると思うんだけど・・・ミグの傷の話はなんか重くなりそうだからあえて描かないかもしれぬ。そんな気もする。

 あと年表作るために一作目からざっと目を通して思ったんだけど、このシリーズって「言葉」が連鎖反応を起こしているのが面白いよね。
 例えば「夢を諦めないこと」や「過去は過去」「許す強さがあれば分かり合える」あたりがそうなんだけど、この発言の大元をたどってみると、どれも最終的にレオナに行き着くんだよね。
 レオナからライト、ライトからミグ、ミグからルヴェリエ王子やサーシャに伝達されているのが面白い(ライトからアリエルルートもあり)。今回はさらにフィードバックしだしてミグからライトに戻ってきてたしねw
 しかしレオナはこの作品の世界に最も相当影響を与えているキャラだよな・・・死んじゃってるんだけどね。死せる詩人たちの会・・・!
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