これからの「ロリアニメ」の話をしよう

 爆笑。さすが岡田斗司夫さん。最近はマイケル・サンデル教授がよほど気に入っているらしい。

 岡田さん曰く今の20歳(1990年生まれ)の女の子って、女の子(キャラ)に好意を抱く子が多くて、それは彼女らが幼少期に見たロリアニメが原因だということらしい。
 つまり女の子向けに作っておきながらも、男が萌えアニメとして見れるアニメ(今で言うと「ふたりはプリキュア」)によって、レズが増えちゃったってことなんだけど、なかなか興味深い。話のネタとしてw。

 というのも昔は女の子が見る少女アニメと、男のオタクが見る萌えアニメって別物だった気がする。女の子が憧れた「サリーちゃん」や「秘密のアッコちゃん」と男の子が恋をした「ナウシカ」「クラリス」は基本的に同列じゃなかったと思う。
 全く男性層を意識せずに作った「リカちゃん人形」や「りぼん」や「マーガレット」の少女漫画で萌える男は相当なマニアだったと思うし。

 でも岡田さんは「キューティーハニー」がターニングポイントとかそんなようなこと言っていたけど、女の子向けアニメでありながらも「萌え」や「エロ」を意識して制作された作品が出てきた。そのA級戦犯が「セーラームーン」「おじゃ魔女どれみ」「サクラ大戦」で、こいつらは死刑らしい。
 これらの作品はあくまで「女の子向けアニメ」と言う建前で、作り手(←大体の場合男)が大好きな美少女を描いたから、なんか単純に女の子を喜ばせようと言う意図意外の余計な何か(熱意と言っていたけどようは性欲だよね)が混ざっている。
 その気持ち悪い「美少女を愛でる男の萌えスピリット」またそれに伴う「過剰なセクシャリティ」が、これらを作品を見て育った女の子に感染しレズ化した。

 よく分からないけど、確かに今の女の子って、男が見るような萌えアニメの絵に昔ほど抵抗がないと思う。萌えアニメの美少女の絵を見て女の子が素直に「このキャラ可愛いじゃん」とか言っている。
 自分が中学生の時(90年代)なんてアニメオタクってだけで女子から不当に嫌われていた人がいたけど、それを考えれば時代は変わった。
 この時は、ネットが徐々に普及しだした頃だったから、なんか女の子の価値観の変化にネットも関係している気がするけどどうだろう。

 とにかく女の子って性的刺激の強いものに対して昔はもっと不快に思っていたと思う。「まあ、はしたない!」って。
 それがめっちゃ男のスケベ心が表出した萌えアニメを見ても嫌悪ではなく「かわいい」とか言っちゃうんだから、やはり予防接種のように小さい頃から女の子向け風男の子向けアニメを見続けたことで耐性がついているのかもしれない。
 もっと言えば、女の子アニメなんて「サリーちゃん」などの昔から男が原画描いていただろうし、「男が描いた美少女の作品なんてキモくて観れるか!」とかはねつけちゃうと、女の子はどんなアニメも見れなくなってしまうのが哀しい現実だ。スタッフオール女性でアニメを作っても面白いと思うけど。

 そして空前の萌えブームで、本来「心の中で抱いていてもいいけど、あくまでも堂々と公言するんじゃなくて後ろめたさを持ってね」的な性的フェチズムが、「むっつりスケベなんてカッコ悪い!せっかくだから俺は本音で生きるぜ!」とみんなが思ったかどうかは分からないけど、秋葉原文化などで肯定されるようになっちゃった。
 この流れで男だけではなく女も価値観が変わっちゃったような気がする。内心「このオタク向け美少女アニメってそこらの少女漫画より女の子が可愛いな・・・でもこんなの見てるって言ったら皆にキモいって言われちゃう!」って悩んでいた女の子が解放されたのが現代なのだ。よく分からないけど。

 そういえば、今の女の子の描く女の子の絵の中には(もちろん少女漫画的なのもあるんだけど)、萌えアニメみたいな画風の女の子の絵なんかもあって、これは面白いなあって思っている。
 絵だけで考えれば、エロ漫画描いている奴が少女漫画の作画担当やっても全然人気が出るような気もするのが怖い。もちろん内容は女の人が考えないと乙女には受けないだろうけど・・・少女漫画で無意味なパンチラなんてやられちゃ困るわけだ。

ヒ素を喰う細菌

 今回の新種の生物についてのNASAの会見。ついに地球外生命体発見か!?とみんな勝手に期待して勝手にガッカリしたらしい。
 でもこれ生物好きな人はかなりびっくりするニュースだと思う。この「GFAJ-1」って言う細菌はリンではなくヒ素を使ってDNAとタンパク質を作ってしまうらしい。
 今までにも酸素を使わずに硫化水素で代謝する奴とかはいたけど、ヒ素を使ってDNAを作るって言うのはかなりの異色。
 DNAっていうのは塩基とリン酸とデオキシリボースっていう糖で出来ているんだけど、このリンの部分がヒ素に置き換わっているということになる。つええ。
 こいつのせいで生物の定義にまたひと波乱起きそうだし、地球の生物がどうやって誕生したのかを研究するカギになりそうだ。まさかのヒ素使用っていうルートもあったってことだから。
 ぶっちゃっけ宇宙人どうこうよりも、なんで地球に生物が現れたのかっていう疑問の方が不思議な自分としてはかなりワクワクするニュースでした。

 しかしまあみんな宇宙人好きだよね。E.Tとかの観過ぎじゃないか?私は別に宇宙人がいようがいまいがあまり興味ないからその感覚が分からない・・・いたらいたでけっこう怖いじゃん。あんな白い奴。
 でも宇宙って特に何もないくせにこの世で一番早い光でさえ何百億年もかかるくらい無駄に広いから、そんな中にぽつりの地球があって、そのなかでいろんな生命がひしめいているってのは、確かにさみしいものがあるよね。
 いわば宇宙って言う海を漂っているイカダのようなもので「お~い、他に誰かいないか~」って思っちゃうんだろうな。いたらいたでやっぱり怖いけどw。

 でも地球外生命体が仮に見つかったとしたら、私は二つのパターンがあるんじゃないかと思う。ひとつは地球の人類と全く一緒ってオチ。ただの地球人で全然宇宙人じゃないじゃん。みたいな。これは生物の進化が地球と同じような状況なら大体収斂しちゃうんじゃないかって言う説に基づく予想。

 もうひとつは地球の生物と全くかけ離れすぎて、もはや生物って気付かないタイプ。生物の定義って基本的に膜で独立、自己複製と代謝、反応とかがあるけど、ぱっと見自己複製しているように見えないとか(複製ペースが遅すぎ、若しくは速すぎて)ぱっと見代謝しているようには見えないとか(代謝ペースが遅すぎ、若しくは速すぎて)・・・
 あと地球の生物はほとんど液体の水で出来ているけど、気体状の生物とかがいたらいたで面白い。でもたけしさんが言ってたけど、あまりに生物の概念を覆し過ぎちゃうと、俺たちは感情移入できないから興味なくしちゃうんだよね。こんなの生物じゃないって(我がまま)。

 だから一番うれしいのは「E.Tとかのように人間に似ているもののちょっと人間とは見た目が違う外見の知的生命体。友好的で可愛く、会話ができるとなお良い。最低でも火星人のタコみたいなやつ」ってことになるんだろうけど、それはそれでつまらないと思うけどなあ・・・
 E.Tよりヒ素食って生きている生物の方がすごいと思うけど・・・それにE.Tも見つかったら見つかったでワイドショーがチヤホヤ取り上げるのはせいぜい一週間くらいで、すぐに飽きて「エビゾウ酔って大怪我」とかに変わっちゃうよ。

ヤマトが気になる

 最近見てみたくなった映画を書きとめます。ただ当分は『オーケストラ!』を超える映画はないだろうな・・・

 『ライラの冒険 黄金の羅針盤』
 この前「テレビ初登場!」という触れ込みで日曜洋画劇場でやってて、楽しみにしていたんだけど『オーケストラ!』の反動なのか、すっごいつまらなかった・・・こいつは『アリス・イン・ワンダーランド』以来。
 そもそも『ハリー・ポッター』とか子どもが主人公のファンタジーって私好きじゃないのに、なんで見たんだろう??
 それは「ハリー」と違って一作しか出ていないし、それなりに一本の映画としてまとまりがあるだろうと踏んだから。はなからシリーズもので最後が途中で切れた感じで終わる映画ってダメなんだ。
 でもこの映画もめっちゃ続編に続く!って感じで終わってて、それで続編が企画倒れになっちゃってかわいそう・・・でもこの内容じゃ仕方がない。

 『マチェーテ』
 みなさんに「ぜひ!」って言われるこの冬一番の(?)お勧め映画。観たいけど観れる所を知らないw。
 ダニー・トレホさんってすごいビジュアルしているよね。絶対堅気の人には見えないし・・・肉食性の深海魚のような顔しているよね。こんな人には絶対絡まれたくない。

 『魔法にかけられて』
 明後日の金曜ロードショーで放送してくれる!私はこの時間帯はいつも塾で見れないからDVD録画。これ劇場公開前からずうっと見たい映画で、なぜか機会を逃し今も見ていない・・・
 とにかく設定がツボ。アニメで自然にやっている事を実写にするとどんなに痛々しいかってことだよねwこういうギャグやコメディは大好き。今似たような漫画描いてるし。
 バカっぽいアニメプリンセスを演じたエイミー・アダムスさんって、アメリア・イアハートをやった時もすっごいキュートだったけどアップより引いた方が魅力的な気がする。

 『スペースバトルシップ ヤマト』
 もうさんざんTBSが宣伝していて洗脳された・・・もう観たい。もちろん私はヤマト世代でもガンダム世代でもないから、このSFアニメについての知識ゼロ。ただオタクの王である岡田斗司夫さん(あと政界一のミリタリーマニア石破茂さん)があんなにのめり込んだアニメだから、きっとスゴイんだろうな~って漠然と思っているだけ。
 もう黒木メイサがやっている「森雪」はずっとメーテルと勘違いしていて、なんかミスキャストだなって思っていたし、ヤマトがなんで「さらば地球」して「イスカンダルへ」行くのかが分からない。
 地球が環境汚染かなんかで住めなくなっちゃって移住するのだろうか?それとも侵略者に地球を奪われちゃって、イスカンダルにあると言われる伝説の兵器でも取りに行くのだろうか??
 そして波動砲は何のために発射するのだろうか・・・??dario氏が言ってたけど宇宙であれ使うと作用反作用の法則で宇宙の彼方へすっとんで行くよね。でもあれはどう考えても推進用じゃなくて攻撃用だよね。いや攻撃&移動装置??

40.レンスキーの実験は大進化の実験か

 ここでリチャード・レンスキーの実験について大雑把に要約。もう面倒くさいのでブログの記事を拝借します。

 レンスキーの研究グループは、細菌(ここでは大腸菌)を20年間世代交代させて、彼らの形質がどのように変化するかを調べました。
 言うまでもなく無性生殖の細菌は、世代交代のスピードが速く、1日につき6~7世代繁殖すると言います。よってレンスキーの20年に及ぶ実験では、なんと45000回に及ぶ世代交代を観察できることになります。

 この実験に細菌を使った理由は他にもあって、実験開始前のオリジナルの細菌や、任意の世代の細菌のサンプルを冷凍保存し、キープ出来ると言うこと。サンプルを再び解凍すれば、彼らは生命活動を再開してくれるので、実験前の細菌と、実験後の“進化”した細菌の形質を比較することもできますし、適応度を調べるために同一環境で暮らさせて競合させることもできます(この場合に備えて細菌にはあらかじめ遺伝子操作を施し、旧型と新型を色で区別できるようにしています、Ara+遺伝子は赤、Ara-遺伝子は白)。

 レンスキーは、同一の遺伝子(クローン)の細菌を12のフラスコに分けて入れて、それぞれに独立した進化を促しました。
 例えるならば、動物を遠く離れた12の大陸に別々に生息させたわけです。早くから他の大陸と独立したオーストラリアに住む動物に独特な固有種が多いのはこのためですが、それでも流木などで海を渡ってガラパゴス諸島にいっちゃう例もあるので、レンスキーの実験はそんな偶然すら許さない絶対的な隔離だと言えます。

 レンスキーの実験は、個々のフラスコにグルコースと言う細菌の餌を入れて、細菌たちを育てるわけですが、増殖に伴い細菌の餌は次第に減っていき、食糧不足に陥ります。このような状態を停滞状態(プラトー)といい、大体グルコースは一日で尽きるそうです。
 レンスキーのグループは一日経過しプラトーとなった細菌たちの一部(100分の1を無作為かつ正確に抽出して)を餌が入った新しいフラスコに移します。
 この作業を毎日12の「フラスコ大陸」に別々に行い、12系列の細菌の進化を見届けるのです。つまりフラスコ大陸では1日ごとに、大豊作と大飢饉が繰り返され適度なプレッシャー、淘汰圧を与えている事になります。

 20年後、7000回フラスコを取り換え=餌を供給し細菌が45000世代経過すると、程度の差はあれ、どの大陸でも打ち合わせでもしたかのように、同じ進化の傾向、細菌の大型化が見られたのです。
 この実験で分かることは、進化のメカニズムはあくまでも「偶然」だとしても、生物は環境と絶えず「相互作用」をしており、変化は必然的に起こると言う事。
 そしてその変化は、初期値やその環境が同じならば、それぞれのコロニーが辿った進化の細かな過程の差はともかく傾向も似通ったものになると言う事がこの実験から見て取れます。

 ・・・引用終わり。さて、この実験がなぜ小進化と大進化を結び付けられるのかというと、これはまごうことなき大進化の実験だからだ。
 大腸菌をキリンに置き換えてみよう。キリンの平均寿命は野生下では15歳ほど。また大体4年ほどで成熟する。
 ここでキリンは成熟してすぐ子どもを産んだとして、それが45000世代経過するには単純計算で4×45000=なんと18万年となる。
 つまりレンスキーの実験はキリンを18万年間、世代交代させたことになる。もちろんこれは単純かつ強引なアナロジーに過ぎないが、大腸菌にとってはそれほどの長い年月が流れたということをイメージして欲しい。
 そして大腸菌の各コロニーにおける平均の大きさの推移はグラフにすると程度の差はあれ大体このようになる。

evo3.jpg

 このグラフから解ること、それは細胞の大きさが大きくなる急激な進化は大体2000世代までで大体終了し、その後は緩やかになっていることだ。というかもうほとんど変化がない・・・
 念のために言っておくが、これは1日分の食料が尽きたために起きたプラトーではない。10000世代という実験年数で言えば5年近い長期的な進化の傾向である。

 つまりこの実験は、小進化のメカニズム(=自然選択)に則って毎日試行を繰り返した結果生じた大進化のグラフが、比例のような変化の割合が一定の直線的なグラフではなく、急激な変化とその後の停滞という断続平衡モデルを示す双曲線を描くことを立証したのだ。
 そして大進化のグラフがすぐに安定状態に入ったことは何を意味するのか?これは「現段階ではこれ以上環境に適応する余地なし」ということかもしれない。

 しかし、12のフラスコ大陸のコロニーのうち3番目のコロニーの大腸菌だけ、33100世代を境に急激に個体数密度を増したのである。まさに断続平衡モデルのように。
 これは第3コロニーにおいて、今まで大腸菌が食べられなかった「クエン酸塩」を食べることができる大腸菌が突然変異で発生したからである。
 しかしなぜ、どのコロニーの大腸菌も体の大きさは同じように大きくなっていったのに、クエン酸塩を食べるというブレイクスルーをやってのけたのは第3コロニーだけだったのか?

 レンスキーによれば大腸菌がクエン酸塩を分解するために必要な突然変異が複数あったからだと言う。クエン酸塩を食べられるようになるためには、Aという突然変異とBという突然変異の両方が起きなければ食べられない。
 つまり突然変異Aだけ起きても、突然変異Bだけ起きていてもクエン酸塩は全く食べられない。
 ある時、第3コロニーの大腸菌は有益な効果は全くない突然変異Aを起こした(これはレンスキーのチームによって20000世代あたりで起きたことが確認されている)。この突然変異は中立的であってもなくてもいいようなものだったが、このことが突然変異Bを活かして受け入れる準備になっていた・・・
 そして突然変異Bが起きた時、それは第3コロニーに新たな急激な変化をもたらしたのである。これこそまさに木村資生の中立進化!

 つまりこの実験はなにがすごいかって、木村資生の分子レベルの偶然に作用される小さな中立進化が、ある時自然選択に大きく作用するような形質の出現をもたらし、そしてそのような小進化の繰り返しが、グールドの断続平衡的な双曲線のグラフを描いてしまうということがすべて分かるからだ。
 そして実際に地球で起きた38億年に及ぶ大進化はレンスキーの実験のように外的環境のルール(毎日グルコースを入れて群の100分の1を選別して・・・)が常に変わらないわけではないので、これよりもう少し複雑ではあるが、おそらくこのようになるのだと思う。

evo4.jpg

 さてではそろそろ進化論についてのメカニズムをまとめて、長い旅を終えることにしよう。

①小進化のメカニズムが、絶えず小さな変化を繰り返しているのは事実だ。しかしそのほとんどは分子レベルの中立的な変異であり、自然選択にかけられるほどの顕在化はめったにしない。

②そして「大腸菌第3コロニーにおけるクエン酸塩の代謝」や「キリンのライバルの個体よりも少し長い首」など自然選択にかけられるほどの形質の変異は、その生物に適応か淘汰を促す。

③この形質が見事自然環境に適応した時、その生物集団がプールする遺伝子の頻度は移り変わり、生物種の平均的な形質(=外見)を微妙に変える。

④このプロセス(=漸進的な変化)を長い時間繰り返すことによって、生物の種は大きく形を変え、その環境にそれ以上適応の余地がないほど特殊化する(もちろんトレードオフの原理に基づいて)。

⑤こうなると生物の進化は緩やかになり安定期に入る。

⑥しかし定期的にやってくる隕石や地殻変動と言った環境の劇的な変化で、特殊化した生物は絶滅。彼らが埋めていた生態学的地位「ニッチ」に空きが出て、新たな急激な進化を1から促す土壌が出来る。これが大進化の断続平衡モデルである。

 このまとめは進化の「時間軸」に基づいているが、実はまだまだ書き切れなかった進化のメカニズムはある。
 例えばガラパゴスゾウガメやフィンチの種分化は、地理的隔離という「空間軸」に基づく進化だし、昆虫では地理的隔離によって生殖隔離(もう子どもが作れないほど形質がかけ離れ、ヒトとチンパンジーのような二つの種となってしまうこと)が起きる例も知られている。

 またダーウィンも注目していた性淘汰(異性にもてるかどうかが進化に影響を及ぼすこと)や社会生物学の問題(働きアリなどの個体は利己的な生存競争をしてないぞ)をカットしてしまったのは、ほんとすいません・・・

 このサイトで進化に少しでも興味を持ってくれたのなら、ぜひ『進化心理学入門』『進化学の挑戦』あたりをお勧めします。ではまた!

39.大進化は小進化で説明できるか

 ここで化石の出番となる。進化論は遺伝学と地質学(=古生物学)に支えられて発展したことはもうお解りだろう。
 ダーウィニズムも遺伝学と、ライエルのような地質学者が提唱する膨大な時間スケールによって説明された。
 進化が長い時間をかけて行われたことは化石が説明してくれるからいい。

 問題は魚が進化して両生類になるような、爬虫類が進化して鳥類になるような、大きなスケールの進化「大進化」のメカニズムについて現在の進化論でどれだけ説明できるかと言うことだ。
 大進化については現代に生きる私たちは(化石を除くと)「結果」=首の長いキリンしか見ることができない。
 その結果がどのような過程を踏んだのかは化石などから想像力を働かせるしかない。古生物学者が殺人事件が起きた後に現れる古畑任三郎と言われるのはそのためである。

 「大進化は小進化のような漸進的な小さな変化の累積ではなく、違ったメカニズムで起きる」と言った古生物学者がいる。スティーブン・J・グールドだ。
 グールドは大進化は小進化と異なり、突如進化=多様化する時期と、長い間安定する時期を交互に繰り返すという断続平衡説を唱えた。

 グールドがなぜこのような説を考えたのかというと、種と種をつなぐ中間種の化石があまり見つからないからという理由に尽きる。
 しかし実は中間種の化石はウマやゾウなどでは見つかっているし、キリンの中間種については、たまたま現在はまだ見つかってないだけという批判も多い。

 だがこの断続平衡説自体は興味深い。確かに周期的に起こる大絶滅と大絶滅の間の期間は、生物たちは安定して適応できたのかな?という気もするし、大絶滅直後は大混乱のいわば進化の過渡期。恐竜が滅んだ後に哺乳類たちが一気に多様化した「日和見進化」を考えるならば、断続平衡的な進化は起きているように見える。

 私は、この大進化の断続平衡説と小進化が反目しあう理由が分からない。断続平衡的な大進化の原動力が、なぜ小さな変化の累積である小進化であってはいけないのか?なぜドーキンスとグールドは戦っていたのか?

 私が思うにドーキンスとグールドのモデルは統合できる。そしてそれをつなぐのはレンスキーのバクテリアの実験だ。
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