「面白い度☆☆ 好き度☆」
私のダメな映画。理由もちゃんとある。
この映画、親友が人生のバイブルにしているほど大好きで、それほど好きなら私も好きになりたいんだけど、やはり私の感性には合わないわ。すまん。あと再放送やり過ぎw。必ず塾の仕事上がりにラストシーンがやってる。
私が思うにこの映画の主人公の女の子「月島雫ちゃん」って心情がいまいち中途半端で(キャラが作中でブレていると言っているのではない。「将来について悩んでブレるキャラ」としてブレてはいない。なんのこっちゃw)、それが今時の中学三年生の平均的な心情としてはリアルなんだろうけど、少なくとも私はあんな中学三年生じゃなかった(結局何がやりたいんだコイツw)。
私は「人間は中学生で完成する」と信じているところがあって(だから中学以降はもう大きな成長は意外としない。変わるのは周囲の環境だけ)「中学生だからあの程度の甘い考えでいいじゃん」って言うのは、なんか逆に現役の中学生諸氏に失礼だと思う。
あと最近漫画家志望者のブログ見ていて思うけど、今の中高生ってイラスト巧すぎねえか!?あの才能は正直羨ましいし、ぜひ雫ちゃんにはならずに本気で頑張っていってほしい。
雫ちゃんは作家、恋愛、進路と板挟みになっちゃって明確な決意や覚悟もせずに映画が終わっちゃったけど、ビートたけしさんが「仕事と家庭どっちも取ろうなんて虫がよすぎるよ」って言っているように、プロフェッショナルって多くを犠牲にしなきゃやっていけないところがあるし、もっと言えば自分の仕事に全てをつぎ込めるくらい非情な奴じゃないとなれないと思う。
これは大学の先生の受け売りだけど、芸術家って社会に適応できないやばい人格破綻者だと思うもの。「オレは絵を描いていなかったら人を殺していた」みたいな。
そう考えてみると雫ちゃんは、大好きな男の子がヴァイオリン職人の夢に向かっているのに(なぜか)張り合って、小説を書いているようにも思えるし、なんか本気って感じがしない。
その上雫ちゃんは「地球屋(アンティークショップ)」のとっても優しいおじいさんに自分の作品を見せるのすら怖がって、お爺さんが読んでいる最中地下室に引き籠ってしまう。これじゃあ出版社に持ち込みなんていけないぞ。
いや、プロの編集者に自分の作品を読まれている時間って何していればいいか分からないし、確かに読んだ後何言われるかとっても怖いけど、それを乗り越えないことには作家業ははじまらないし、それにおじいさんは辛口編集者ではない。
「あなたは素敵な原石です」と諭すおじいさんは優しいけれど、逆に言えばプロの編集者ではないので、雫ちゃんをプロの作家として評しているのではなく、一人の人間としてなにかを頑張る姿を応援しているのでしょう。
だから彼女が作家になるなんておじいさんも本気で思っていないと思うし、そもそも雫ちゃんって作家にしては優しいいい子すぎる。ラストシーンで「受験を頑張ります!」ってなんだよ。マジでやりたいなら天沢聖司くんといちゃつくのも、受験勉強の時間も犠牲にして小説書きまくれって!
そんな作家志望の雫ちゃんの前に立ちはだかるのが大学生の姉きなんですが、私がもしも彼女の立場で作家を本気でやりたいなら、こんな姉きは蹴っとばす。「うるせえ馬鹿やろう!」って。もしくは「受験やります!」って表面的に言いながらも、勉強する振りしてこっそり執筆。漫画と違って小説はコソコソ隠しやすいだろ。
だいたい私なんて高校受験の為に勉強した記憶がないし、散々親不幸なことばっかしていると思う。
でもそれを反省して親やお姉ちゃんに逆らわなくたっていいじゃないか、まっとうな堅気の道に行こうって思っちゃった時点で、こいつの作家としての道は潰えてしまう。作家なんてやくざな道は反骨精神でやっていかないと、なれっこないよ。
分かりますよ。普通の人はこの映画をそんな風には見ていないってw。青春映画としてみろよって。
でも江角マキコさんが『ダイナソー』のインタビューで言っていたけど「(こういうストレートでシンプルな映画に感動するのって)恥ずかしいことですよね。自分が思いやりに飢えているからこそ、感動するんですよ。だから、涙を流している自分を見て、自分がすごく飢えていたり、同時に自分にも思いやりが足りないかもって恥じてみたりするんです」って感じで、この映画が好きな人って、自分はもうリアルに青春していないのかな?夢を諦めちゃった人なのかな?って思う。
だからこそ、この映画に描かれるモヤモヤした甘酸っぱい青春的ファクターがツボに来る。クレヨンしんちゃんのオトナ帝国のように「オレにもそんな頃があったなあ」って懐かしく思ってしまう。でも今も夢に向かって頑張っていたり、青春真っ只中の人は、こんな映画をメタ的には見れない。「冗談じゃねえぜこの結末」って思う。
この映画が面白いと感じて涙を流すようになった時、それは私が夢を諦め過去を美化するようになっている時だと思う(余命数日とか宣告されない限り来ないと思うけど)。でもまだまだ私の頭は中学生です。
最後に一言。立花隆。声下手すぎ。勘弁。
侵略的外来種について
2010-07-09 03:51:21 (14 years ago)
-
カテゴリタグ:
- 生物学
その地域にいなかった動植物が、人間によって他の国や地域から連れて来られて自然に放された場合、外来種はアウェーの空気に適応できず死んでしまうこともありますが、なかにはとんでもなく適応力が強い奴がいて、見事に在来種に混じって仲良くなっちゃう場合があります。
もっと凄い奴になると、今までいた在来種をけちらして、かつての生態系に大きな影響を与えるものがいます。そんな逞しすぎる彼らを「侵略的外来種」といいます。
有名どころでは・・・
アライグマ
アニメの影響で持ち込まれたが、凶暴すぎて飼いならせず捨てられ生態系に帰化。まさにジュラシックパーク。
マングース
ハブを駆除するために持ち込まれたが、ハブではなくアマミノクロウサギを食べちゃった。
アカミミガメ
いわゆるミドリガメ。めちゃくちゃ大きくなる。強暴。
ヤギ
彼らのような家畜は実は結構逞しい。ドードーも家畜により絶滅したという説がある。
ブラックバスとブルーギル
言わずと知れた外来魚のスター。もとは食用として連れてこられる。フライやムニエルにするとおいしい白身魚らしいが、まったく流行らなかった。バス釣りファンから「これを規制するのは待ってくれ」という反発がとても強い。
ウシガエル
うちの近所にも小さいころよくいた。最近私の地元ではなぜか全く見かけなくなった。よく道路で無残につぶれて死んでたのに・・・あれは小学生にはトラウマものでした。
ナイルパーチ
観賞魚として人気が高いが、アメリカの湖において固有種を尽く滅ぼした前科あり。
セイヨウタンポポ、シロツメクサ
野原でおなじみの彼ら。もはや日本の原風景化している・・・
彼らが危険な点は、在来種をいじめる以外にもあって、人体にとって危ない病原菌を持ち込んでいる可能性があるということ。すごく怖いのは狂犬病とか。
だから外来種はホイホイ税関を通っちゃまずい。外来種には「入れない、捨てない、拡げない」という三原則がありますけど、そんなスローガンでは甘いと思う。
セイヨウミツバチやブラックバスは社会的に需要があるし、いなくなった時の経済的損失が大きいから特別扱い?とか言ってますが、聖域なし外来種改革しないと日本の生態系はやっぱり変わっちゃうんじゃないのか??結局この問題も経済の話にたどり着くのが興味深い。
私は海外の珍妙な動物においては、ペットとしての売買を全面的に禁止にしちゃえばいいと思ってます。日本って動物好きなのか、動物園もやたらあるし、ペットショップでも動物園レベルのすごい動物が普通に売ってる。
こういうのってオタクの需要があるんでしょうけど、どうしても見たいなら動物園に行って見れるようにすればいい。なぜカミツキガメを自分で飼育しようとする・・?
そうなると「なぜ犬や猫はOKで、マイナーな動物はダメなんだ!?」って反論が来るから、もういいや。ペット全面禁止にしちゃえ。結局イヌやネコは炭酸ガスで無慈悲に殺しちゃっているわけで。
そもそもなんで人間ってペット飼いたがるんだろう??もう少し大きな視点に立つと、やはりそういう遺伝子が人にはあってサブリミナルマインドで、あんなことやってるのだと思う。
人間がいなければ出会うことはまず地理的に不可能だった世界中の動植物を相互作用させて、ガチンコバトルで淘汰、生態系を安定させようとしているのかもしれない。なにしろ生物多様性は複雑になればなるほど生態系は不安定になりますから。
世界中の猛者たちを競い合わせて、すごい強い生物を誕生させる手助けを無意識にやっているのが人間だったらすごいなあ。
もっと凄い奴になると、今までいた在来種をけちらして、かつての生態系に大きな影響を与えるものがいます。そんな逞しすぎる彼らを「侵略的外来種」といいます。
有名どころでは・・・
アライグマ
アニメの影響で持ち込まれたが、凶暴すぎて飼いならせず捨てられ生態系に帰化。まさにジュラシックパーク。
マングース
ハブを駆除するために持ち込まれたが、ハブではなくアマミノクロウサギを食べちゃった。
アカミミガメ
いわゆるミドリガメ。めちゃくちゃ大きくなる。強暴。
ヤギ
彼らのような家畜は実は結構逞しい。ドードーも家畜により絶滅したという説がある。
ブラックバスとブルーギル
言わずと知れた外来魚のスター。もとは食用として連れてこられる。フライやムニエルにするとおいしい白身魚らしいが、まったく流行らなかった。バス釣りファンから「これを規制するのは待ってくれ」という反発がとても強い。
ウシガエル
うちの近所にも小さいころよくいた。最近私の地元ではなぜか全く見かけなくなった。よく道路で無残につぶれて死んでたのに・・・あれは小学生にはトラウマものでした。
ナイルパーチ
観賞魚として人気が高いが、アメリカの湖において固有種を尽く滅ぼした前科あり。
セイヨウタンポポ、シロツメクサ
野原でおなじみの彼ら。もはや日本の原風景化している・・・
彼らが危険な点は、在来種をいじめる以外にもあって、人体にとって危ない病原菌を持ち込んでいる可能性があるということ。すごく怖いのは狂犬病とか。
だから外来種はホイホイ税関を通っちゃまずい。外来種には「入れない、捨てない、拡げない」という三原則がありますけど、そんなスローガンでは甘いと思う。
セイヨウミツバチやブラックバスは社会的に需要があるし、いなくなった時の経済的損失が大きいから特別扱い?とか言ってますが、聖域なし外来種改革しないと日本の生態系はやっぱり変わっちゃうんじゃないのか??結局この問題も経済の話にたどり着くのが興味深い。
私は海外の珍妙な動物においては、ペットとしての売買を全面的に禁止にしちゃえばいいと思ってます。日本って動物好きなのか、動物園もやたらあるし、ペットショップでも動物園レベルのすごい動物が普通に売ってる。
こういうのってオタクの需要があるんでしょうけど、どうしても見たいなら動物園に行って見れるようにすればいい。なぜカミツキガメを自分で飼育しようとする・・?
そうなると「なぜ犬や猫はOKで、マイナーな動物はダメなんだ!?」って反論が来るから、もういいや。ペット全面禁止にしちゃえ。結局イヌやネコは炭酸ガスで無慈悲に殺しちゃっているわけで。
そもそもなんで人間ってペット飼いたがるんだろう??もう少し大きな視点に立つと、やはりそういう遺伝子が人にはあってサブリミナルマインドで、あんなことやってるのだと思う。
人間がいなければ出会うことはまず地理的に不可能だった世界中の動植物を相互作用させて、ガチンコバトルで淘汰、生態系を安定させようとしているのかもしれない。なにしろ生物多様性は複雑になればなるほど生態系は不安定になりますから。
世界中の猛者たちを競い合わせて、すごい強い生物を誕生させる手助けを無意識にやっているのが人間だったらすごいなあ。
ブログランキング登録&カウンター設置
2010-07-09 01:09:11 (14 years ago)
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カテゴリタグ:
- サイト・ブログ
ブログランキングに登録しました。とはいえよくシステムが解らないのですが・・・とりあえず「恐竜」と「漫画家志望」のブログってことでタグをつけました。
でも一番多い記事は生物学、そして映画と本・・・相対的には漫画も恐竜もあまり記事は無いんだけど・・・これをやると見に来る人が増えるのかな?
なすぼねさんみたいに生物に詳しい人とかと出会えたらいいな。いろいろ教えてほしいです。

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でも一番多い記事は生物学、そして映画と本・・・相対的には漫画も恐竜もあまり記事は無いんだけど・・・これをやると見に来る人が増えるのかな?
なすぼねさんみたいに生物に詳しい人とかと出会えたらいいな。いろいろ教えてほしいです。

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それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ
2010-07-07 18:47:22 (14 years ago)
-
カテゴリタグ:
- 映画
「面白い度☆☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆☆」
アンパンマン原点に帰る。
「アンパンマン」って週末ニュース見ようとしたら、日本テレビはアンパンマンタイムで「なんだアンパンマンかよ・・・」と思いながらも、チャンネルを変えるのがおっくうで、そのまま見ちゃうことが極たまにあるのですが(絵本はもともと好きなので)よくよく考えてみればアンパンマンって、アメコミのヒーローとは一線を画する何とも独特なヒーロー。
自分の体の一部を引き千切って空腹に苦しむ動物たち(主にかばおくんのイメージ)に分け与えてしまうのだから、こんな利他的なヒーローの前では他のヒーローの善行なんてまだまだ自己満足で利己的だと思う(言いすぎ?)。
原作者のやなせたかし先生は(descf氏はやなせ先生の漫画の賞を受賞し、本人に会ったそうだ。羨ましい!)NHKの番組において「ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、そしてそのためにかならず自分も深く傷つくものです(『アンパンマン』の著者あとがき)」と言っていて、これは正義を遂行するということは奇麗事ではなく、少なからず自己犠牲的な精神が伴うものだし、たとえば戦時中の一般市民の生活の苦しさ、貧しさを考えれば、大体の人にとっては政治的な理念どうこうよりも、まずは生活が安定しなければ幸せはない。
本当のヒーローとは、みんなの空腹をまずもって救ってくれるという哲学が『アンパンマン』には通底している。そのためには顔の形が不格好になっても構わない。もっと言えば顔がなくなっちゃっても構わないと・・・
戦後生まれの作家にこんなすさまじい発想はできないと思う。
ということで、『アンパンマン』のテーゼって意外と重い。唄の歌詞でも「なんのためにう~まれて、な~にをし~ていきるのか?」ってめっちゃ哲学的。
そしてこのテーマをガツンとぶつけてきたのが、この映画『それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ』です。
アンパンマンって、そもそもアンパンを焼いていたパン工場の窯に煙突から流れ星が入っちゃって、それによってアンパンマンは誕生するのですが(OPアニメ参照)その設定をこの映画は大きなテーマにしていて、アンパンマンに命を与えた流れ星を「いのちの星」というそうです。
「いのちの星」は、アンパンマンの世界を生命あふれる美しい環境にする源で、その星をたたえるお祭りをアンパンマンの世界の住人は定期的に開催しているよう。
この設定は実はけっこうこの世の真理を突いていて、科学的にも地球の生命の材料は宇宙の星が運んできたし、この地球の生態系の根源的エネルギーは太陽ですから、私たちもマジで星のいのちを持っていますよね。
今作ではその「いのちの星」によって命をもらった人形「ドーリィちゃん」がゲストキャラクターなのですが、こいつがまたニヒルかつ毒舌で、同じ星をもらって生を受けたアンパンマンと対極をなすキャラクター。
ドーリィちゃんはアンパンマンの唄の歌詞「何のために生まれて?」を「自分のためでしょ」とクールに言い放ち、自分の好き勝手に生きるエゴイスト。幼稚園でもみんなの傷つくことを平気で言うし(空気読めw!)、ルールなんてお構いなしの問題児。
ドーリィちゃんがここまでやさぐれているのには、けっこう重くて悲しい理由があって、それで「せっかくもらった命なんだから、好きに生きなきゃもったいない」という発想に至ったのですが、周りの空気があまりにも読めないドーリィちゃんは、基本的にみんないい奴のアンパンマンワールドでは見事に浮いてしまい、好きに生きているはずなのに生きててあまり楽しくないんです。星からもらった命もなんか腐ってきているし・・・
そんな彼女に(あ、ドーリィちゃんって女性。フランス人形みたいなキャラね)アンパンマンは、「僕が生まれてきたのは困っているみんなを助けるためなんだ」と、なんとアンパンマンご本人から、あまり明かされることのなかった自身のヒーロー哲学が公開されます。まさに「情熱大陸」アンパンマン編!このシーンって結構異色だったのでは?
そして案の定、人形を欲しがるドキンちゃんのわがままを叶える為に、ばいきんまんが開発した最終兵器「スーパーカビだんだん(打つのが面倒くさいので以下SKDD)」が遠隔操作しきれずに暴走。ばいきんまんの手を離れ世界をカビだらけにしてしまいます。
ドーリィちゃんを助けるために彼女の盾になり、SKDDの攻撃を食らってしまうアンパンマン。ここから凄い展開なのですが、SKDDの腐食液によって、アンパンマンは完全に絶命してしまい、新しい顔をジャムおじさんが投げつけても復活しなくなってしまたのです!
頭さえ変えればいくらでも戦えると思っていたアンパンマンって腐らせると完全に倒せるのかよ!
前代未聞のアンパンマンのピンチに、ドーリィちゃんは、これほどまで自分の為に命を投げうってくれたアンパンマンを助けるために自分の「いのちの星」はあったんだ、と自分の「いのちの星」を取り出しアンパンマンに捧げます。
これによってアンパンマンは最強の兵器SKDDを撃破。しかし星を失ったドーリィちゃんはもとのボロボロな人形に戻ってしまった・・・
このドーリィちゃんの生き様?に感動した「いのちの星」は再びドーリィちゃんに命をふき込み、彼女は人間の女の子として生まれ変わることができましたとさ。
・・・テレビシリーズでは味わえない原作の重くて深いスピリットが感じられる感動作。七夕の夜にぜひどうぞ。ちなみに私はアンパンマンのキャラでは汽車の「エスエルマン」が好きです。あんま出ないけど。
アンパンマン原点に帰る。
「アンパンマン」って週末ニュース見ようとしたら、日本テレビはアンパンマンタイムで「なんだアンパンマンかよ・・・」と思いながらも、チャンネルを変えるのがおっくうで、そのまま見ちゃうことが極たまにあるのですが(絵本はもともと好きなので)よくよく考えてみればアンパンマンって、アメコミのヒーローとは一線を画する何とも独特なヒーロー。
自分の体の一部を引き千切って空腹に苦しむ動物たち(主にかばおくんのイメージ)に分け与えてしまうのだから、こんな利他的なヒーローの前では他のヒーローの善行なんてまだまだ自己満足で利己的だと思う(言いすぎ?)。
原作者のやなせたかし先生は(descf氏はやなせ先生の漫画の賞を受賞し、本人に会ったそうだ。羨ましい!)NHKの番組において「ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、そしてそのためにかならず自分も深く傷つくものです(『アンパンマン』の著者あとがき)」と言っていて、これは正義を遂行するということは奇麗事ではなく、少なからず自己犠牲的な精神が伴うものだし、たとえば戦時中の一般市民の生活の苦しさ、貧しさを考えれば、大体の人にとっては政治的な理念どうこうよりも、まずは生活が安定しなければ幸せはない。
本当のヒーローとは、みんなの空腹をまずもって救ってくれるという哲学が『アンパンマン』には通底している。そのためには顔の形が不格好になっても構わない。もっと言えば顔がなくなっちゃっても構わないと・・・
戦後生まれの作家にこんなすさまじい発想はできないと思う。
ということで、『アンパンマン』のテーゼって意外と重い。唄の歌詞でも「なんのためにう~まれて、な~にをし~ていきるのか?」ってめっちゃ哲学的。
そしてこのテーマをガツンとぶつけてきたのが、この映画『それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ』です。
アンパンマンって、そもそもアンパンを焼いていたパン工場の窯に煙突から流れ星が入っちゃって、それによってアンパンマンは誕生するのですが(OPアニメ参照)その設定をこの映画は大きなテーマにしていて、アンパンマンに命を与えた流れ星を「いのちの星」というそうです。
「いのちの星」は、アンパンマンの世界を生命あふれる美しい環境にする源で、その星をたたえるお祭りをアンパンマンの世界の住人は定期的に開催しているよう。
この設定は実はけっこうこの世の真理を突いていて、科学的にも地球の生命の材料は宇宙の星が運んできたし、この地球の生態系の根源的エネルギーは太陽ですから、私たちもマジで星のいのちを持っていますよね。
今作ではその「いのちの星」によって命をもらった人形「ドーリィちゃん」がゲストキャラクターなのですが、こいつがまたニヒルかつ毒舌で、同じ星をもらって生を受けたアンパンマンと対極をなすキャラクター。
ドーリィちゃんはアンパンマンの唄の歌詞「何のために生まれて?」を「自分のためでしょ」とクールに言い放ち、自分の好き勝手に生きるエゴイスト。幼稚園でもみんなの傷つくことを平気で言うし(空気読めw!)、ルールなんてお構いなしの問題児。
ドーリィちゃんがここまでやさぐれているのには、けっこう重くて悲しい理由があって、それで「せっかくもらった命なんだから、好きに生きなきゃもったいない」という発想に至ったのですが、周りの空気があまりにも読めないドーリィちゃんは、基本的にみんないい奴のアンパンマンワールドでは見事に浮いてしまい、好きに生きているはずなのに生きててあまり楽しくないんです。星からもらった命もなんか腐ってきているし・・・
そんな彼女に(あ、ドーリィちゃんって女性。フランス人形みたいなキャラね)アンパンマンは、「僕が生まれてきたのは困っているみんなを助けるためなんだ」と、なんとアンパンマンご本人から、あまり明かされることのなかった自身のヒーロー哲学が公開されます。まさに「情熱大陸」アンパンマン編!このシーンって結構異色だったのでは?
そして案の定、人形を欲しがるドキンちゃんのわがままを叶える為に、ばいきんまんが開発した最終兵器「スーパーカビだんだん(打つのが面倒くさいので以下SKDD)」が遠隔操作しきれずに暴走。ばいきんまんの手を離れ世界をカビだらけにしてしまいます。
ドーリィちゃんを助けるために彼女の盾になり、SKDDの攻撃を食らってしまうアンパンマン。ここから凄い展開なのですが、SKDDの腐食液によって、アンパンマンは完全に絶命してしまい、新しい顔をジャムおじさんが投げつけても復活しなくなってしまたのです!
頭さえ変えればいくらでも戦えると思っていたアンパンマンって腐らせると完全に倒せるのかよ!
前代未聞のアンパンマンのピンチに、ドーリィちゃんは、これほどまで自分の為に命を投げうってくれたアンパンマンを助けるために自分の「いのちの星」はあったんだ、と自分の「いのちの星」を取り出しアンパンマンに捧げます。
これによってアンパンマンは最強の兵器SKDDを撃破。しかし星を失ったドーリィちゃんはもとのボロボロな人形に戻ってしまった・・・
このドーリィちゃんの生き様?に感動した「いのちの星」は再びドーリィちゃんに命をふき込み、彼女は人間の女の子として生まれ変わることができましたとさ。
・・・テレビシリーズでは味わえない原作の重くて深いスピリットが感じられる感動作。七夕の夜にぜひどうぞ。ちなみに私はアンパンマンのキャラでは汽車の「エスエルマン」が好きです。あんま出ないけど。
竹内薫さんが疑似科学批判も批判するわけ
2010-07-05 16:18:05 (14 years ago)
-
カテゴリタグ:
- 科学
サイエンスライター竹内薫さんは疑似科学論者も困りものだけど疑似科学を批判する人たちにもうんざりしたと、『なぜ「科学」はウソをつくのか』で書いています。
疑似科学というのは、一見科学っぽいけれど科学的根拠がないいわば科学の振りをしたオカルトの事で(マイナスイオンとか)、確かにそれを科学の話にされちゃうと科学者にとっては困りものですが、そのような疑似科学を批判する大槻教授のような人も竹内さんは批判するというのはどういうことなのでしょうか?
思うに竹内さんは疑似科学批判をする人のいきすぎた攻撃性が嫌いなんだと思う。つまりその人の理論の正当性というよりは、「人格」の問題。いくら正しいことを言っていても、いちいち突っかかってくる奴なんて相手にしたくないじゃないですか。
疑似科学批判をする人にも冷静で客観的に批判する人もいますが、確かにネットなどを見てみると疑似科学批判者(=トンデモバスター)って相手を批判(攻撃)することが大好きな人が多く、なにかにつけて相手の論理の批判ポイントを詮索しようとしてきます。
専門的な科学の話の場合それはそれでいいのですが、ネットのやり取りでは感情論になったりすることも多く、それを知ってか知らずか批判対象を煽るような記事を書く人も多いです。
疑似科学を批判したいのなら一番いいのは上から目線で相手を攻撃するのではなく、正しい科学的事実だけを記事で説明すればいいだけなのに、攻撃的な人は攻撃的な文章を書くのが楽しいのか、それだけで満足しない場合が多い。
それどころか批判ばかりして相手の人間性すら攻撃する。だいたい科学的に正しいかどうかと、疑似科学論者が社会的にいいか悪いかって別問題な気がするし、なんだかなあ。
つまり疑似科学批判者が攻撃的な文章を書いて楽しくなれるのも疑似科学論者がいてくれるおかげで、そういう意味では疑似科学の方が懐が深いなあってなっちゃう。これは逆効果では?
そもそもプロの学者ひしめく学会や科学雑誌では疑似科学が多数派になる場合はまずないので、放っておけば淘汰されるとは思うんですが、問題は現代が多数派が正しいとされる社会システムの民主主義であること。
で多数派の正体と言ったら専門的なことなどまったく分からない一般庶民であり、そういう人たちに疑似科学が広まるのはやばい。
だから私も疑似科学はフィクションとしては面白い(ものもある)けど、やはり間違ってると思うし、それがルイセンコイズムのように「科学」になっちゃうと非情に危険だと警戒はしていますが、批判する方ももう少しやり方を考えるべきだと思います。
批判する人も意外とプロの学者じゃなくて、そういう科学の話が好きなだけの素人(私だ)の場合が多いからなあ・・・そういう人ってやっぱり科学が好き以上に叩くのが好きなんだと思う。
私もかつて福岡伸一さんを批判したので、偉そうなことは言えませんが・・・
疑似科学というのは、一見科学っぽいけれど科学的根拠がないいわば科学の振りをしたオカルトの事で(マイナスイオンとか)、確かにそれを科学の話にされちゃうと科学者にとっては困りものですが、そのような疑似科学を批判する大槻教授のような人も竹内さんは批判するというのはどういうことなのでしょうか?
思うに竹内さんは疑似科学批判をする人のいきすぎた攻撃性が嫌いなんだと思う。つまりその人の理論の正当性というよりは、「人格」の問題。いくら正しいことを言っていても、いちいち突っかかってくる奴なんて相手にしたくないじゃないですか。
疑似科学批判をする人にも冷静で客観的に批判する人もいますが、確かにネットなどを見てみると疑似科学批判者(=トンデモバスター)って相手を批判(攻撃)することが大好きな人が多く、なにかにつけて相手の論理の批判ポイントを詮索しようとしてきます。
専門的な科学の話の場合それはそれでいいのですが、ネットのやり取りでは感情論になったりすることも多く、それを知ってか知らずか批判対象を煽るような記事を書く人も多いです。
疑似科学を批判したいのなら一番いいのは上から目線で相手を攻撃するのではなく、正しい科学的事実だけを記事で説明すればいいだけなのに、攻撃的な人は攻撃的な文章を書くのが楽しいのか、それだけで満足しない場合が多い。
それどころか批判ばかりして相手の人間性すら攻撃する。だいたい科学的に正しいかどうかと、疑似科学論者が社会的にいいか悪いかって別問題な気がするし、なんだかなあ。
つまり疑似科学批判者が攻撃的な文章を書いて楽しくなれるのも疑似科学論者がいてくれるおかげで、そういう意味では疑似科学の方が懐が深いなあってなっちゃう。これは逆効果では?
そもそもプロの学者ひしめく学会や科学雑誌では疑似科学が多数派になる場合はまずないので、放っておけば淘汰されるとは思うんですが、問題は現代が多数派が正しいとされる社会システムの民主主義であること。
で多数派の正体と言ったら専門的なことなどまったく分からない一般庶民であり、そういう人たちに疑似科学が広まるのはやばい。
だから私も疑似科学はフィクションとしては面白い(ものもある)けど、やはり間違ってると思うし、それがルイセンコイズムのように「科学」になっちゃうと非情に危険だと警戒はしていますが、批判する方ももう少しやり方を考えるべきだと思います。
批判する人も意外とプロの学者じゃなくて、そういう科学の話が好きなだけの素人(私だ)の場合が多いからなあ・・・そういう人ってやっぱり科学が好き以上に叩くのが好きなんだと思う。
私もかつて福岡伸一さんを批判したので、偉そうなことは言えませんが・・・
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