『アリス・イン・ワンダーランド』の脚本⑤

「第五章 ジャバウォックの詩」

うす暗い森の中を客車を引いた蒸気機関車が進む。
汽車のライト以外は光るコケやキノコが暗い森をほんのり照らしているだけだ
白の騎士「あの馬のおかげで汽車に間に合ったな」
客車の窓の外を見るアリス「パパたち今頃なにしているのかしら・・・」
白の騎士「君には父君がいるのか」
アリス「それはもちろんよ・・・立派な人よ。それにママも・・・」
白ウサギ「アリスのお母さんはアリスに早く結婚してもらいたいみたいだけど・・・」
アリス「うん・・・それが悩みの種・・・なんで知ってるの?」
白ウサギ「ちょこちょこキミの庭に行っていたから・・・君らが言い争っているのが聞こえたんだ・・・」
アリス「私・・・大人になるのが怖いんだと思う・・・」
白ウサギ「・・・結婚したくないの?」
アリス「・・・そういうわけでは・・・お姉ちゃんは私にもきっとぴったりの王子様がいるって言うけれど・・・とにかくこの世界を何とかするのが先よね。」
白の騎士「大丈夫だ・・・君のことはこの私が守って見せる。そなたは安心して我が道を行くがいい」
アリス「ありがとう、白の騎士さん」

砂漠の薔薇が点在する砂漠にかこまれて、歯車や蒸気機関によって機械化された要塞のような都市が広がる。その中心部にある赤の王宮
赤の女王の玉座
赤の女王「何!?前線基地が陥落した!?」
赤の騎士「申し訳ございません、陛下・・・白の王国は恐ろしく巨大な化け物を手なづけたようです・・・・」
赤の女王「なんと・・・あの女がそのような大それたことをするとは・・・!して、その化け物の名は・・・!?」
赤の騎士「アリス・・・」
赤の女王「アリス!?なんとおそろしい響き・・・」
赤の騎士「陛下・・・白の王国が新たに強力な味方を手に入れた今、ここは勝負を長引かせては危険です・・・!一気に白の王国に総攻撃を仕掛けては・・・!」
赤の女王「あせるな。そのアリスの弱点を探ってからの方がよかろう・・・帽子屋!」
帽子屋「へいへい・・・」
赤の女王「お前アリスを知っているな?」
帽子屋「カラスとかきもの机は何が似ている?」
赤の女王「訊いているのはこっちだ!!」
帽子屋「ああ、そうでございやしたか・・・ええ、知っておりますよ」
赤の女王「奴の弱点はなんだ!?」
帽子屋「それは自明でございますよ・・・あんた様でございます」
赤の女王「私だと!?」
帽子屋「すこし難しいですか?」
剣を向ける赤の騎士「そう思うなら最初からわかりやすく言え!」
帽子屋「へへへ・・・そうでございますね・・・これでございます(時計を取り出す帽子屋)」
赤の女王「それは?」
帽子屋「日の解る時計、日計ですな。つまり“変化”でございますよ。アリスの弱点は変化なのです。
“変化”はお得意でございましょう?女王陛下は。」
顔を見合わせる赤の女王と騎士「?」
赤の騎士「この男すっかりいかれておるようですな。」
赤の女王「もうよい。さげよ」
衛兵に連れて行かれる帽子屋
赤の女王「変化・・・赤の騎士・・・!例のものは!?」
赤の騎士「じきに完成するようでございます・・・」
赤の女王「お前の言う通り、早めに仕掛けた方がいいかもしれぬ・・・」

日が暮れ、あたりは暗くなっている。
雪原にそびえる巨大な樹木。その樹木を改造し、森の隠れ家のようにしている白の王宮
巨大樹のそばにはキノコや切り株を改築した家が並んでいる
白の騎士「すっかり日が暮れてしまったな。これが白の王宮だ。」
アリス「すごい立派な樹ね・・・」
城の周りの兵たちを指さす白ウサギ「あれは?」
城のふもとでたくさんの兵士が如雨露で水をかけている
白の騎士「ああ・・・ああやって我が王宮を“建築”しているのだ」
アリス「建築というより栽培ね・・・」
白の騎士「なんでもよかろう、ああして常に城を高くすれば、赤の軍隊も早々最上階の玉座へはたどり着けん」
アリス「でもそれでは私たちも登れないわ」
白の騎士「・・・・・・。きみは賢いな」
白ウサギ「では、白の女王さまはもしかしてずっとあの木のてっぺんに・・・」
白の騎士「うむ。戦争が始まってこのかた我が陛下には指一本触れさせてはおらぬわ!ははは!」
アリス「なんてかわいそうなことを・・・」
白の騎士「しかしまいったな、陛下に接見させたかったのだが・・・」
アリス「それをいうなら“謁見”ね・・・いいわ。この国にはケーキはあるかしら?」
白の騎士「さて・・・」
白ウサギ「あ、あそこにお店がありますよ・・・「ないものはない」って書いてあります。」

雑貨屋オールドシープショップに入る
アリス「ごめんくださ~い・・・」
年老いた羊が編み物をやっている「もう店じまいだよ・・・」
アリス「あの・・・体が大きくなるケーキが欲しいんですけど・・・」
羊「なんだいそれ?」
アリス「ありませんか?」
羊「ないものはないんだ、この店には。どこかにあるさ・・・」
アリス「あなたはわからないの?」
羊「店の人間が店の品物を全て知っているわけはないだろう?わたしももう歳でね・・・勝手に探しな」
アリス「ありがとう。」
棚で卵を見つける白の騎士「こ・・・これは・・・!」
白ウサギ「なんですか?この卵?」
白の騎士「これはかのジャバウォックの伝説の詩の謎を解き明かすハンプティ・ダンプティでは・・・!これはいくらだね?」
あくびをする羊「一個5ペンス。二個で2ペンス」
白ウサギ「一個の方が高いんですか?」
白の騎士「買おう!」
アリス「そんな卵よりもケーキを探してよ!」
ハンプティ・ダンプティ(H.D)「そんな卵!?なんて失礼な娘だ!このわしを卵よわばりするとは!」
白の騎士「これは供のものが失礼を。彼女はまだこどもなので。」
H.D「それはそうだろう、で騎士殿?わしに何が聞きたい?」
白の騎士「ジャバウォックの詩という詩をご存知でしょうか?」
H.D「知らんな。だが任せなさい。わしはこれまでに発表された全ての詩が解る。みせてみなさい」
白の騎士はハンプティ・ダンプティに詩の書かれた巻物を見せる
アリス「なんなの、その詩?」
白の騎士「ジャバウォックを倒す方法が描かれた伝説の詩だ・・・」
アリス「あの森の大きな怪物ね」
白の騎士「さよう。あの怪物を倒すことが私の使命だ」
アリス「なんで・・・?」
白の騎士「それがわたしの定めだからさ・・・あれを倒せば赤の騎士ももう私を馬鹿にはできまい・・・!」
アリス「そうかしら」
H.D「ちょっと静かにせんか!」
アリス「はいはい、ごめんなさい。ウサギさんケーキを探してくれない?」
白ウサギ「うん・・・」

ジャバウォックの詩の巻物を広げるH.D「これは興味深い・・・なにか意味がありそうだな」
白の騎士「さすが・・・」
アリス「あの・・・逆さに持ってますよ・・・」
H.D「横からうるさい!ええとだな、これはつまり・・・動物図鑑だな」
白の騎士「動物図鑑?」
H.D「さよう。一段、二行目「すべらとうぶはこまかりあなきる」から行こうか・・・これは、「トウブ」という動物の生態を記しておる・・・これはアナグマの一種で尻尾はトカゲ。日時計の下が住みかで・・・」
白の騎士「あの・・・ジャバウォックについては・・・」
H.D「せかすな騎士殿。ええとジャバジャバジャバジャバ・・・ジャバウォック・・・ああここだ・・・「ジャバウォックに気をつけろ息子。油断するなバンダ―スナッチに、怒りクルクルジャブジャブ鳥・・・」まったく興味深い・・・」
白の騎士「バンダ―スナッチ?」
H.D「それにジャブジャブ鳥とある。お主見たことは?」
白の騎士「いえ・・・」
アリス「宿敵が増えちゃったわね・・・」
H.D「諸君、次が面白いぞ。「ヴォーパル剣を手にしたおのこ、思いにふけりてしばし立つ。かのジャバウォックまなこランラン、森より出でぬ。えいやあえいやあ・・・!」」
羊「あんたらうるさいね!」
H.D「すいません・・・」
白の騎士「ヴォーパルの剣・・・なるほど・・・だからあの弓で放った剣が効かなかったわけか・・・」
H.D「どうやらジャバウォックを倒すにはこの剣が必要のようだな。」
アリス「そういう問題ではなかったような・・・あ、あった(ケーキを見つける)。」
H.D「次。「ヴォーパルの刃、ぐっさり、するり、倒れし敵をば、斬り捨てて、首をとって誇りて戻らん。汝ほふりたるや、あのジャバウォック!我が腕に晴れめく息子!おおフラジャズの日かな、むせびくばかりのこの喜び・・・!」なるほど・・・これは・・・」
白の騎士「ど・・・どういう・・・!」
店の中で大きくなるアリスにつきとばされるハンプティダンプティ「うぎゃ!」
棚から落ちてぐしゃりと割れてしまう。
元の大きさにもどるアリス「うん。たしかにこのケーキね」
白の騎士「なるほど・・・ジャバウォック討伐のカギは「ヴォーパルの剣」か・・・たしかあの剣はどこかで・・・」
羊「ちょっとあんたたち!もう出てってちょうだい!」

『アリス・イン・ワンダーランド』の脚本④

「第四章 赤の砦」

赤の軍隊の砦
赤の兵士に取り囲まれているアリス、白ウサギ、ユニコーン。
赤い鎧をつけた騎士が砦の奥から早歩きでやってくる。
赤の騎士「なんだ、騒々しい!」
赤の兵士「白の兵士が襲撃してきました!」
赤の騎士「はっはっは!そのようなことがあるものか!白の王国の兵はみな腰抜けで間抜けと言うことは知っておろうが!」
アリス「なんか失礼な人ね。」
赤の騎士「おおお?これは驚いた!本当に単身乗り込んできた上に女とは・・・白の王国にも気骨のあるものがいるようだ!これは女王陛下に報告せねばならんな。」
白ウサギ「ひいい!赤の女王・・・」
赤の騎士「次に赤の王宮に帰還するのは何手目だ?」
兵から羊皮紙をうけとり、作戦を確認する騎士
赤の騎士「よろしい。・・・この白い娘は気に入った。食事に招待しよう。そのウマは外に追い出しておけ。馬糞でもされたらかなわん。」
赤の兵士「は・・・!」
ユニコーン「お前とは違うよ」
槍でユニコーンをつつく赤の兵士「うるさい!いいから歩け喋る馬!」
ユニコーン「おい!俺は動物園の動物じゃないぞ!」
アリス「友達に乱暴しないで!」
白ウサギ「アリス・・・ここは彼らの言うとおりに・・・」
赤の騎士「なあに少しの間、大人しくしてもらうだけだ、案ずるな白い娘」
アリス「わたしの名前はアリスよ。」
赤の騎士「これは失礼。アリス。王宮に比べれば大したものはないが、できる限り最高のもてなしをしようぞ。おい!お茶の準備だ!」

紅茶セットを運んでくる帽子屋「はいは~い!ただいま~」
白ウサギ「ぼ・・・帽子屋さん・・・!」
赤の騎士「ほう、帽子屋の知り合いか。この男は我が赤の王国の伝令として働いておるのだ。」
帽子屋「赤の騎士殿には頭が上がりませんぜ~・・・」
赤の騎士「まったく調子のいい奴だ」
お茶を雑に注ぐ帽子屋の耳元でささやく白ウサギ(な・・・なんでよりによって赤の女王の手下に・・・)
帽子屋「牢にぶち込まれてあたしも改心しやしたよ~やっぱ赤の王国が正しい!」
赤の騎士「はっはっは・・・その通りだ。」
騎士に愛想良く微笑むを投げかける帽子屋
白ウサギの方に顔を向ける帽子屋(・・・このわしがこの程度で懲りるわけないじゃろ・・・!バカな騎士だ・・・くっくっく・・・)
赤の騎士「どうかしたか?」
帽子屋「いや~このウサギが赤の騎士様は勇敢でお上品ですな~と申しておりますので、お前の思ってる二倍はカッコいいぞと。やあ、アリス。久しぶりだね?“ケーキはいるかい?”」
アリス「今はお腹は空いてないわ・・・」
帽子屋「そんな事言わずに、若いうちはケーキをたらふく食べることじゃよ!」
アリス「でも・・・」
服を引っ張る白ウサギ「アリス・・・」
テーブルの上の皿を押しやるアリス「・・・・ケーキよりも私は、あなたに聞きたいことがあるの」
紅茶を飲む赤の騎士「なんだね?アリス」
アリス「あなたが赤の騎士団を率いているのよね?」
赤の騎士「そうだが・・・」
アリス「なら赤の女王様に戦争をやめるように言ってくれないかしら?」
いきなり笑いだす赤の兵士たち。
アリス「・・・・・・?」
赤の騎士「なにを言いだすのかと思えばお嬢さん。戦争屋に戦争をやめろと?」
アリス「喧嘩は良くないわよ・・・」
赤の騎士「ははははは!いいかね?男とは戦うために生まれたのだ!闘わずして何をする?」
アリス「バッカみたい。なんで闘っているのよ。」
赤の騎士「国家の発展だ。森を切り開き、鉄道を敷き、我が国をさらに豊かにする。そのためには白の王国から搾取せねばならん。いいか、我々は白の兵が一人残らず降伏するまで、戦い続ける・・・!」
アリス「じゃあ、白の軍隊をみんなやっつけちゃったら?」
赤の騎士「・・・え?ああ、そのときは・・・まあその時考えるが、戦いをやめることはないのだ。それが戦士だ。」
机の下にいるチェシャ猫「そんなことできるわけないんだよ・・・こいつらも所詮能なしだからな・・・白の女王が逃げ続ける限り、赤の王国は白の王国に負けはしないが、勝てもしないのさ・・・」
剣を握る赤の騎士「誰だ!!」
帽子屋「わしじゃないです!」
白ウサギ「ぼぼぼ、ぼくでもありません!」
赤の騎士「じゃあ、誰だ!」
アリス「ちょっと・・・私じゃないわよ・・・」
赤の騎士「いいや、お前だアリス・・・!他のものはそんな口を利く度胸がない・・・!」
帽子屋「ははは・・・」
赤の騎士「私を侮辱するならともかく我が女王陛下が統治する王国を馬鹿にするとは許せん!決闘だ!剣を取れ!」
アリス「むちゃくちゃいわないでよ!」
帽子屋「それよりケーキとお茶はいかが?」
アリス「あなたは少しは状況を見なさい!」

白の騎士「助けに来たぞ~姫~!」
窓をぶち破り砦に入ってくる白の騎士。ガラスの破片が刺さり床を転げまわる。
白の騎士「いてててててててててててて!」
扉から入ってくるユニコーンとライオン「だからやめとけっていったのに・・・」
白の騎士に肩を貸すアリス「白の騎士さん大丈夫?」
白の騎士「ああ、かたじけない・・・」
赤の騎士「ははは!今日はなんて日だ!白の王国最高の馬鹿も攻めてくるとはな!」
剣を抜く兵たち
赤の騎士「お前たちは動物どもをやれ!私はこの愚かな騎士の首をはねる!」
赤の兵たちが襲ってくる。
白の騎士「君たちは私の後ろに隠れていなさい!」
チェシャ猫「そこが一番危険だな」
白ウサギとアリスと帽子屋は白の騎士から離れて机の下に隠れる
白の騎士と赤の騎士が斬り合いを始める
赤の騎士「ほう・・・少しはまともに剣がさばけるようになったじゃないか!」
白の騎士「私はもう昔の私ではない!覚悟!」
ユニコーンは突進して赤の兵士を蹴散らし、ライオンも怪力で兵士たちを吹っ飛ばす。
ライオン「大丈夫か、あの騎士!?」
ユニコーン「威勢だけはいいからな・・・」
部屋の中は様々なものが飛び交い、ほこりが舞っている

机の下の一同
アリス「ウサギさん、なんとかならない・・・?」
白ウサギ「どうしようどうしよう・・・」
帽子屋「こういう時は落ち着いてお茶にしようや」
アリス「もう・・・」
その時はっと気付くアリス「そうね・・・帽子屋さん。お茶にしましょう。」
笑う帽子屋。

白の騎士の件をはじく赤の騎士「しかし、その程度では姫を救う騎士にはなれんな!死ね!!」
赤の騎士が白の騎士に剣をふるう瞬間、横から巨大な脚が付きだしてきて赤の騎士を蹴とばす。
赤の騎士は壁に叩きつけられる
アリスの背がぐんぐん大きくなって部屋の天井に頭がぶつかる
アリス「あたた・・・これであなたたちなんて怖くないわ」
赤の兵たちが悲鳴を上げる「ひいい・・・怪獣だ・・・!」
白の騎士「敵の気を食った!この機を逃すな!反撃!!」
その瞬間アリスのもうひとつの足に蹴飛ばされる白の騎士「ぎゃっ!」
アリス「あら、ごめんなさい・・・」
ライオン「おいおい、やばいぞ・・・!」
ユニコーン「ああ・・・逃げよう!!」
赤の兵士と共に逃げていくライオンとユニコーン
帽子屋「わ・・・わしもおいていかないでくれ~!!!」
アリス「ちょっとみんな待ってよ!あいてててて・・・まだまだ背が伸びるわ・・・!」

とうとう巨大化しすぎて砦を内側から破壊してしまうアリス。
赤の騎士「あの怪獣を倒せ~!!」
アリスに向かって野外の巨大な木製カタパルトが石を投げつけてくる
アリス「いてて・・・もうやめて!」
カタパルトを手で払うアリス
兵士「ぎゃあああ!駄目です~!!」
赤の騎士「撤退!撤退だ~!!」

前線基地が静まりかえる
アリス「ふう・・・あれ?みんないなくなっちゃった・・・」
白ウサギを抱える白の騎士「は~はっは!正義は勝つ!」
アリス「あなたは怖いものが無いのね・・・」
白の騎士「どんな大きさでも、あなたはチャーミングなお嬢さんだ。しかしまさか赤の砦をおとしてしまうとは・・・恐れいった!我が女王陛下も喜ぶであろう!ぜひ白の王宮に招待したい!」
遠くを見渡すアリス「白の王宮・・・?ああ、あれね」
北の方の雪原に巨大な樹木のような塔が立っている。
アリス「今の私ならあそこまで10歩でいけそうだわ・・・」
アリスが一歩を踏み出そうとすると背がどんどん縮んでいく
アリス「あれれ・・・?元の大きさに戻っちゃった。」
白ウサギ「いや・・・もっと小さいみたいよ?ぼくの方がちょっと大きいから・・・」
アリスは白ウサギくらいまで小さくなってしまう「まあ、これじゃ何が大きくて何が小さいのか解らなくなってくるわね・・・あの帽子屋さん何を食べさせたのかしら」

白の騎士「まあいいまあいいい!ここは馬で行くとしよう」
アリス「でも一角獣さんはどこかに逃げちゃったわ」
白の騎士「ふうむ・・・おっ、あそこの樹の陰にいるではないか!」
木に陰に隠れてこちらを見ている小鹿「え・・・ぼ・・・ぼく・・・?」
白の騎士「うむ。こちらへ参れ」
小鹿「ぼくって馬なの??」
白の騎士「ああ、立派な駿馬だ。」
白の騎士に囁くアリス(あれはかわいい小鹿よ・・・)
白の騎士「そうか?まあ乗れればいいじゃないか。きみは立派な馬だよ」
小鹿「そうか・・・ぼくは馬だったんだ・・・!ありがとう、騎士様・・・!」
白の騎士「なあに礼には及ばん」
小鹿「きみはなんて動物?大きくなったり小さくなったり・・・すごいんだね・・・ぼくらの森を赤の軍隊から守ってくれてありがとう!」
アリス「え?私のこと?」
白の騎士「そうらしいな。で、我々を乗せてくれるかね?」
小鹿「もちろん!鉄道の駅まででいいかな?」
アリス「大丈夫かな・・・」
小鹿「ぼくはウマだよ、えっへん、心配しないで!」
アリスと白ウサギを抱えて小鹿に乗る白の騎士「じゃあ、失礼しよう。」
小鹿「こんな気分生まれて初めてだ・・・!しっかりつかまってて!」
白の騎士を乗せて小鹿は力強く駆けだした。

『アリス・イン・ワンダーランド』の脚本③

「第三章 走り続けろ」

現実世界のリデル邸
パパ「え?アリスがいない?また庭の外で一人で遊んでいるんだと思うけどな・・・」
レオポルド「それが・・・屋敷の敷地中探したんですけど、みつからないんです・・・」
パパ「王子殿はアリスに興味を持たれたのかな?」
レオポルド「とても魅力的な女性ですよね」
ママ「ぜひ結婚してやってください!」
パパ「ママ!・・・とにかく使用人に言って捜させましょう。遠くには行ってないと思うけど」

不思議の国
不思議な虫が飛ぶ森の中を歩く一同
白ウサギ「で・・・どちらに行けば・・・?」
ライオン「女王の城だよ!あんたもう忘れたのか?」
白ウサギ「いえ・・・そういうわけではなく・・・」
?「白か赤かってことだよ・・・」
アリス「誰」?

樹の上に猫が乗っている
チェシャ猫「くっくっく・・・おたくらが白か赤かによって目的地は変わるんじゃない?」
アリス「あの猫は、にやにや何が面白いのかしら?」
チェシャ猫「あんたたちさ。なんでもこの戦争を止めるんだって?」
アリス「ええ・・・」
チェシャ猫「くっくっく!それはいい!戦争を止める!そもそもこの戦争も決着がつかずに退屈していたんだけど・・・あんたらのおかげでもう少し楽しめそうだ・・・!」
アリス「まあ、なんてことをいうのかしら。」
アリスを乗せて歩きだすユニコーン「無視無視。」
チェシャ猫「おいおい・・・待てよ。おもしろいよあんたら。わかった、この戦場の歩き方ってのを特別に教えてあげるよ」
アリス「戦場の歩き方?」
チェシャ猫「そのためには、あんたらが赤か白にならなければならないな。どっちにつく?赤は乱暴、白は腰抜け、まあどっちもいかれているがね!」
アリス「乱暴者は嫌だわ」
チェシャ猫「じゃあ、あんたは今から白の歩兵(ポーン)だ!」
アリスの服が真っ白になる。
チェシャ猫「いいかい、戦場で進みたいのなら歩いていちゃダメだ。そんなことじゃ同じ場所にもとどまれない。進みたいのなら力の限り走らないとね!」
アリス「なにをいっているのかしら?止まっていれば場所は変わらないわ。」
チェシャ猫「なにをいっているのかしら?」
アリス「私の言ったことを復唱しないでよ!」
チェシャ猫「君は同じ場所が変わらなかったことを見たことあるのかい?」
アリス「わからないけど、すぐには変わらないと思うわ」
チェシャ猫「くっくっく・・・!そんなぼんやりさんは戦争で取られちゃうぜ!ここではね、動き続けなきゃダメなんだ!」
アリス「なんで?」
声だけ残して消えるチェシャ猫「それがこのゲームのルールだからだよ!」
ライオン「あいつの言ってることの半分も分からなかったな・・・」
チェシャ猫「すぐに解るよライオン君。この森では背後に注意しろよ。食われちまうぞ。」
ライオン「馬鹿な、俺は仮にも百獣の王だぞ!」
おびえる白ウサギ「あああ・・・あの・・・みなさん走った方がいいのでは・・・?」
ユニコーン「同感だな。」
ライオン「おいおい、あの猫の言いなりになるのか?」

一行の後ろにはよだれをたらした大きな怪物が立っている。
一同「に・・・逃げろ~!!!」
失神して倒れる白ウサギを角に引っ掛け背にのせ疾走するユニコーン。ライオンもそれに続く。
唸り声を上げ、木々を押し倒しながら怪物が追いかけてくる。
怪物の眼はヘッドライトのように光り、暗い森をてらしている。
ライオン「なんだ!?あの怪獣は!!」
ユニコーン「ジャバウォック!」
ライオン「なんだそれ!?なんの仲間だ!?」
ユニコーン「ジャバウォックはジャバウォックの仲間だよ!!お前動物園行ったことないな!」

その時ジャバウォックの前にさっそうと白馬にまたがった騎士が現れる。
白の騎士「ジャバウォック覚悟おおおお!!いやあああああ!!」
白の騎士は剣を抜き、構えると、馬から落馬した。

アリス「大変!止まって!あの人を助けないと!」
ライオン「なんだ、あいつは!?馬鹿か?」

落馬した騎士に追いすがるジャバウォック。あぎとを開き、牙をむく。
動じず巨大なボウガンのようなものを取り出す騎士「は~はっは!見ろ!これぞおまえを倒すために発明した「矢の代わりに剣を放つ弓」である!くらえ!」
ボウガンで剣を飛ばす騎士。狙いが下手すぎて、怪獣の頭から大きくそれてアリスの背後の木に突き刺さる。突き刺さった剣は「ビーン」と小刻みに揺れた。
騎士「・・・うむ、よくぞかわした!それでこそわが宿敵!」

アリス「・・・あの調子じゃあの人きっと食べられちゃうわ!ライオンさん!なんとかして!」
騎士がジャバウォックにかまれる刹那、ライオンが飛び出しジャバウォックの顔に体当たりをぶちかます。ジャバウォックがひるんだすきに、アリスの乗ったユニコーンがジャバウォックの脚を角で突き刺し、怪物の注意をこちらに向ける。ジャバウォックは首を曲げ、ユニコーンの方に頭を向ける。
白の騎士「あの娘・・・なんて勇ましい・・・!」
ライオン「俺に乗れ!今のうちに逃げるんだ!」
白の騎士「いいや、騎士は退かぬ!」
騎士に吠えるライオン
びびってライオンの背に乗る白の騎士「そなたの言うとおりにしよう。」

ユニコーンを追いかけてくるジャバウォック
アリス「もっと早く・・・!追いつかれちゃうわ!」
ユニコーン「はあはあ・・・」
ユニコーンの隣に顔だけ出すチェシャ猫「くっくっく・・・背中にうるさいのを乗せてりゃそりゃあ遅いわな・・・」
アリス「もうちゃかさないでよ!それより、あの怪物から逃れられる場所はない!?」
チェシャ猫「それなら森を抜けたところにいいところがあるぜ・・・」

森を抜け野原に出るユニコーン。柵を飛び越え石造りの建物に入る。
ジャバウォックは森から出ずに唸り声をあげて、引き返していった。
アリス「はあはあ・・・助かった・・・で・・・ここは?」
赤の兵士「ここに白の兵がいます!!」
赤の兵士たちに取り囲まれ槍の先を向けられるアリス。
ユニコーン「やばいな・・・」
そこは赤の軍隊の前線基地だった。
チェシャ猫「“怪物からは逃れられた”だろ?」

午後三時を回った現実世界では使用人や家族がアリスを探している。
庭で娘を呼ぶパパ
パパ「アリス~パーティはもう終わったよ~おうちに帰っておいで~!」
レオポルド「噴水広場の方にもいません・・・!」
ママ「本当にどこへ行っちゃったのかしら?」
パパ「もう一度探そう・・・」
ママ「まさか家出・・・最近私はアリスに辛く当たっていたのから・・・」
パパ「きみのせいじゃないよ・・・」
ママ「でも・・・!「あなたは女として崖っぷちだ」って・・・」
イーディス「そりゃ言い過ぎだわ」
パパ「イーディス、屋敷の中は?」
首を振るイーディス「そろそろ警察に連絡した方がいいんじゃない?」
レオポルド「そ、それならこの手の事件の専門家がいます・・・私の知り合いの探偵なのですが・・・マスグレーブ家失踪事件って知ってますか?」
パパ「あれを解決したんですか?」
イーディス「やるじゃん。」
ママ「ぜひその人を呼んでください・・・!アルバード様・・・!」
レオポルド「わかりました。君。シャーロック・ホームズ氏に電報だ。」

『アリス・イン・ワンダーランド』の脚本②

「第二章 不思議の国の危機」

鏡の中のアリスの屋敷の更衣室
ショックでウサギを離すアリス。ウサギは急いで部屋から出ていく。
咆哮をあげるライオン
アリス「う・・・うわああああああああ!!!」
更衣室のドアへ駆けだすアリス。それを猛スピードで追いかけるライオン。
ぎりぎりでアリスは更衣室を出てドアを閉めライオンを閉じ込める。
息を切らすアリス。ほっとしたのもつかの間、ドアにライオンが体当たりし、その衝撃でアリスは突き飛ばされる。
アリス「はあはあ・・・」
アリスの横に長大な角のついた大きな馬が立っている。
ユニコーン「やってくれるね、お嬢ちゃん!」
廊下を駆けだすアリス「わああ!パパ!パパ!家の中に動物が・・・!!」

パパの書斎の扉を開けるアリス。書斎には様々な鳥がひしめいている。
ドードー「なんだ、なんだ騒々しい・・・私は今オックスフォード大学文学部を首席で卒業したこの知性と、生まれつき研ぎ澄まされた感性を統合することによって、赤の女王の暴挙を糾弾する書状を書いているのだ。「今が最悪の状態と言える間は、それはまだ最悪の状態ではない。」もちろんこれはウィリアム・シェイクスピアの引用なのだが・・・まあ無教養な君にはちょっと難しいだろうな。許せ。」
アリス「ちょっと・・・!あなたパパの椅子に座らないでよ・・・!」
ドードー「パパの椅子・・・?それはすまなかった!
・・・娘よ・・・私の胸に飛び込んできなさい。」
アリス「そう言うことを言っているんじゃなくて・・・!」
ドードー「考え方によって世界は変わるものだ。これは誰の引用でもない。私が今作った。」
アリス「どう考えたって私は貴方の娘ではないと思うわ。」
ドードー「君は生まれた瞬間を覚えてはいるのかね?」
アリス「いいえ。でも・・・」
ドードー「では私の勝ちだな御婦人。なぜキミは私が君の父君でないと言いきれる・・・?」
アリス「・・・わかりました。お父様・・・お父様に質問があるんですけど・・・」
得意げなドードー「よろしい。何でも聞きたまえ。」
アリス「なぜ家にライオンがいるの?」
ドードー「ライオン!!??みんな逃げるんだ~!!」
一斉に走り出す鳥たち。しかし部屋の中の同じところをぐるぐる回っている。
書斎を出るアリス「はあ・・・もう付き合ってられない・・・」

廊下で待っていたユニコーン「なあお嬢ちゃん・・・ライオンを閉じ込めちまうとはうわさ通りの勇敢な女だ・・・気に入ったぜ!」
アリス「あなたは・・・なんて動物?」
ユニコーン「おいおい・・・!俺を知らないって?動物園でおなじみの一角獣じゃないか!」
アリス「一角獣なんて動物園にはいないわ」
ユニコーン「キミは動物園に行ったことがないとか?ジャブジャブ鳥は見たことない?バンダ―スナッチは?」
アリス「そんなみょうちくりんな動物は存在しないわ。」
ユニコーン「空想の生物のあんたに言われたくないな。あんたら人間こそ俺は動物園に見にいったことがないがね?キミはある?」
アリス「ない・・・」
ユニコーン「ま、そういうこった。空想の生物のあんたこそこの世界を救う英雄にふさわしい。絵になるからな。」
アリス「冗談じゃないわ・・・私庭に行ってみんなを連れてくる・・・!」
ユニコーン「ほうほう、手下の兵がいるのか?よかったな白ウサギさん。」
白ウサギ「ははは・・・これで我々も・・・」
ウサギを抱き上げるアリス「あなたもくるのよ。」

アリスはウサギを抱いてエントランスのドアを開けようとするが開かない。
アリス「・・・あれ?あれれ?カギがかかってるわ!」
ドアノブ「そりゃカギがあればかけるさ!」
アリス「何の為に・・・うう、でれない!」
ドアノブ「防衛さ。」
アリス「防衛?」
ユニコーン「こいつ、本当になにも知らないみたいだな・・・」
白ウサギ「聞こえないか?外の音が・・・」
アリス「私にはあなたのような大きな耳が無いから・・・」
その時爆音がして屋敷全体が大きく揺れる。
アリス「な、なに!?」
ユニコーン「戦争だよ。ウサギさん。参謀本部へ案内だ。」
白ウサギ「ついてくるんだアリス。」

食堂へ行く。動物や鳥が机を囲んでいる。
一同「満席であります!!」
大きな席に座るアリス「席は空いているじゃないの!」
マウス「いいかな諸君。来るべき戦闘に向けての作戦をリーダーの私が発表する・・・!」
グリフォン「おいおい、俺たち文系にケンカをしろっていうのかい?」
モックタートル「同感よ、グリちゃん。いやねえ、ちゃんと教育を受けたのかしら?」
マウス「きみたち異議があるなら挙手をしなさい!」
グリフォン「俺たち前脚しかないも~ン!」
笑い転げてカップを割る三月ウサギ
モックタートル「あたしはヒレ!」
三月ウサギ「ひゃははははは!ヒレだって!」
アリス「・・・なんか議論はまとまってないみたいね。」
三月ウサギ「ひ~ひ~・・・おいそろそろいいだろ!今度は俺が隊長な!席をずらせよ!」
ローテーション(隣の席に移る)する動物たち。
三月ウサギ「おい!そこの彼女!!その席は帽子屋の席だぜ!」
アリス「あら、御免なさい。でも帽子屋さんなんていないわよ」
ヤマネ「逮捕されちゃったんだよ」
トランプ兵「クーデターの疑いであります!」
アリス「なにをしたの?」
三月ウサギ「なんにも。逮捕に理由なんてないだろ!?」
アリス「えええ?」
三月ウサギ「罪状なんて後から付ければいいんだ!ああ、哀れな帽子屋!!(笑う)」
白ウサギ「こんな調子なんだよ・・・みんな不思議の国が危ない事は分かっているんだけど・・・」
ユニコーン「俺に言わせれば、結束しているとは言い難いな」
アリス「誰か何が起きているか説明できる人はいる?」
全員が黙ってアリスを指さす。
アリス「ふざけないで!!なんで私が一番詳しいのよ!」
三月ウサギ「ひゃはははは!ふざけてなんかいないさ!三月の俺さまは至って正常!」
荒々しくナイフでケーキを机ごと切って、皿に盛りつけ放り投げる三月ウサギ
ヤマネ「それを食べてごらん。よく分かるよ」
ケーキを口に入れるアリス「・・・・・・。」

アリスの体はどんどん大きくなって屋敷の天窓から外が見えるようになった
屋敷の外では爆発と銃声が絶え間なく響き、軍隊によって森が切り開かれている。
赤の軍隊と白の軍隊の小競り合いを木の上でチェシャ猫がにやにや眺めている
アリス「・・・・・・!あれは!」
白ウサギ「彼ら赤の王国と白の王国は森を平地にして戦場をつくっているんだよ」
平地化された土地は塹壕によって区分けされ、チェス盤のようになっている。
モックタートル「あたしの海岸も埋め立てられちゃったわ」
アリス「なんで戦争しているの!?」
マウス「それを聞いてくるのがあんたの仕事だろ!」
白ウサギ「だからずっと君を呼んでいたんだよ。でも最近はキミはここにはきてくれなかったから・・・」
アリス「なるほど。私にあれを何とかしろ、と」
三月ウサギ「ひゃははは!連中をいっきに踏みつけてやれ!」
アリス「・・・お断りします。薬・・・ああ、これね」
テーブルの上の薬をつまんで飲むアリス。大きさが元にもどる。
マウス「おい!どこに!!」
アリス「帰ります。あの鏡に飛び込めばいいのよね。」
マウス「オイオイ待てよ!薄情だな!あんたならあんな連中怖くもなんともないだろ!?ハートの女王を倒したのはあんたじゃないか!」
アリス「昔はね・・・今はあれがとっても痛くて死んじゃうことを知っているの。」
白ウサギ「そんな・・・ならぼくたちがとても痛くて死んじゃってもいいの・・・?」
アリス「え・・・」
振り返ると、動物たちが黙ってこっちを見つめている。

キャタピラー「彼女は成し遂げるわ・・・アリス・・・あなたは強い。お忘れ?」
一同「キャタピラー先生!」
水煙管をふかすキャタピラー「アリス本当に大きくなったわね・・・あなたも私たちに何か用があってきたんじゃないの?」
アリス「え・・・?」
キャタピラー「私にはお見通しよ、アリス。でなければ、この世界にはこれないのだから。」
アリス「それは・・・レオポルドさんにあなたたちを見せたくて・・・」
キャタピラー「それなら、ここでまわれ右して戻ったら、この世界は貴方の夢のままってことじゃないのかしら?」
アリス「・・・・・・。」
キャタピラー「ふふ・・・恋をしたのねアリス。それはとてもいいことだわ。」
白ウサギ「しかし先生、ぼくらは他の人間には見えないのでは・・・?」
キャタピラー「ええそうね。でも実は・・・あなたの願いを一つだけかなえる方法があるの」
アリス「本当に!?」
キャタピラー「それはあなたがこの世界の本当の女王になることよ。」
アリス「本当の女王?」
キャタピラー「外で騒いでいるあいつらに女王の資格はないわ。今こそあなたがこの世界を救い、あなたがあなたの世界の王になるの。そうすればどんな願いもかなえられるでしょう・・・」
アリス「でも・・・私がこの世界を救うっていったいどうすれば・・・!?」
キャタピラー「それは運命が決めてくれるはず。水は高いところから低いところに流れる・・・雪は結晶を作るわ・・・あなたの進む道こそ貴方が進むべき道なのよ。
それは・・・このまま逃げ帰ることじゃないわよね?」
アリス「・・・・・・。更衣室にもどります。」
白ウサギ「アリス・・・!」
アリス「こんなドレスじゃ戦場は歩けないでしょう?」
ユニコーン「はっは~!!言ってくれるねお嬢ちゃん!!あの部屋のライオンなら俺に任せな!」

更衣室にもどるアリスを見送る一同。
白ウサギ「さすがです先生・・・で、彼女が女王になれば願いはかなうんですか?」
キャタピラー「ふふ・・・私にもよく分からないわ・・・けれど彼女の運命を動かすにはあれで充分じゃない?」

更衣室
ユニコーン「ほうら、出てった出てった!レディが着替えるんだからな!」
ライオン「まじで、やってくれるって言ったのか!!」
ユニコーン「さあ、なんでも好きな服に着替えてくれ。俺たちは外で待ってるからな!」
古い洋服棚を開けるアリス「ありがとう・・・ひとつ頼みがあるんだけど・・・あの薬をくれないかしら?」
ユニコーンとライオン「?」

更衣室から出てくるアリス。姿は7歳になっていて昔のエプロンと外着を着ている。
ユニコーン「ああ、あんたはその格好が一番かもな。さあお姫様、俺に乗りな!」

エントランス
アリスはユニコーンに乗り、傍らにはライオンがいる。
マウス「カギを開けろ!」
ドアノブ「了解。」
ライオン「俺たちについてくるものは!?」
モックタートル「冗談じゃないわ」
ユニコーン「しかし女王の城までの道のりが解るものが同行して欲しいな」
白ウサギ「・・・私が行きましょう・・・臆病ですけど・・・」
ライオン「確かにあんたは荒ごとに向かなそうだな。グリフォンくん、あんたは強そうだ!一緒に来ないか!?」
グリフォン「おいおい、あんたと違って俺は半分ワシだぜ?うちの学校ではケンカの仕方は教えてくれなかったなあ。」
ユニコーン「まあ、みんな気が向いたら参戦してくれ。さあ、白ウサギ君。案内を頼む!」

ドアが開く
美しい庭が広がるが、遠くでは火の手が上がっているらしく煙が立ち上っている。
アリス「・・・ひどい・・・」
ユニコーン「出発だ!」

『アリス・イン・ワンダーランド』の脚本①

「第一章 結婚できない女」

巨大化し法廷を叩き壊すアリス。
石版をほうり投げ逃げ出す陪審員。
ハートの女王「あ、あやつの首をはねよ~!!」
処刑人「陛下、首まで届きません!」
アリスにつまみあげられるハートの女王「うわわ・・・!ちょっとつままないで・・・!」
アリス「いいこと?これにこりたらもう少しみんなと仲良くすることね・・・」
?「アリス・・・アリス・・・!」


お見合い会場のレストラン。
料理のアスパラガスをつまんでいる19歳のアリス「ほへ?」
お見合い相手「・・・・・・・。」
アリス「・・・(アスパラガスを相手に向ける)・・・・いる?」
ママ「まあ、ちょっと白昼夢の気があるんですけど、大変いい子なんですのよ・・・ほほほ」
お見合い相手「ははは・・・大変興味深い話でしたが、こ、この話はなかったことに・・・」

帰りの馬車
ママ「まったく、どこの世界にお見合いで寝ちゃう子がいるのかしら・・・」
アリス「だって話が「鉄道株の利率が何だ」ってつまらないんだもん・・・」
ママ「みんながみんな面白いわけじゃないのよ?旦那様にはユーモアよりも誠実さを・・・」
妹イーディス「・・・ようは金(ディケンズの小説を読みながら)。」
ママ「あなたは・・・」
イーディス「おねえさまもなんだかんだ言って、いい感じの実業家をものにしたわけだし。やっぱり安定した収入ってことよ、アリス。」
アリス「そ、そうなの・・・?」
ママ「イーディス。お姉ちゃんに余計な事言うんじゃありません。」
イーディス「あ~あ、私もどっかのセレブと結婚したいなぁ~」
ママ「あんたはまだ早い。・・・とにかく、あなたは今女として危機的状況にあるの、アリス。婚期を逃したら女は一巻の終わりなんだから」
アリス「でも、旦那さんにお金を工面してもらわなくても、自分で働けばいいんじゃない?」
笑うイーディス「妄想族のあんたになにが出来るって言うのよ・・・」
ママ「こら!お姉ちゃんに何てこと言うの!」
アリス「いいっていって・・・は~将来か~・・・」

リデル邸
パパ「いや~娘たち!おかえり~!どうだった?お見合いは?」
イーディス「・・・推して知るべし」
メイドにコートを渡して首を振るママ「これでアリスの記録がまた更新されたわ・・・」
パパ「まあまあ、お見合いなんてダメでもいいじゃないか!アリスはずっとパパのものだ!」
アリス「ありがとう、パパ。」
イーディス「わたしゃごめんだ・・・」
ママ「なにいってんだか・・・あなたがそうやってすぐ甘やかすから・・・」
パパ「今日はお姉ちゃんも帰ってきてるぞ。みんなで食事にしよう。」

食事をするリデル一家
パパ「ウィリアム。仕事の方はどうだい?」
姉ロリーナの夫「順調ですよ。ロンドンの工業化はもっと進むでしょうね。アフリカのトランスバールでは戦争が起こるかもしれません。これはビジネスチャンスだと考えています。」
パパ「へ~」
ウィリアム「義父さんの方はどうですか?学校・・・」
パパ「ぼちぼちやっとるよ・・・最近庭のシカが学生寮にはいってきちゃうのがちょっと問題になっているくらいかな。」
アリス「きっとシカさんも外は寒いんじゃないかしら?」
イーディス「・・・はじまった。」
ウィリアム「・・・彼女は何て言ってるんです?」
パパ「鹿もこの季節は野外は寒いんじゃないかってね。」
妻に目をやるウィリアム「ははは・・・愉快な方ですね~・・・」
ロリーナ「ふふ、アリスは天才だもんね~」
パパ「パパもそう思うぞ。お前は好きに生きればいい」
ため息をつくママ「その天才が悩みの種・・・」

屋敷の廊下を歩くアリス「あら、イーディスそこでなにしてるの?」
イーディス「ちょっと御覧なさいよ、アリス。面白いから。」
ロリーナとウィリアムが庭で抱き合っている。
アリス「はわわわ・・・!一体なにを・・・?」
イーディス「キスに決まってるじゃない、バッカじゃない?」
アリス「やっぱ、わ・・・私にはまだ早いわ・・・」
イーディス「お姉ちゃん、それ30になっても言うつもり?」

庭のテラスにやってくるアリスに気付くロリーナ「あら、アリス。」
アリス「スキーンさんは?」
ロリーナ「ああ、ウィリアム?コーチマンに言って帰りの馬車を手配させてるわ」
アリス「泊っていけばいいのに・・・」
ロリーナ「ウィリアムの仕事が忙しいのよ・・・彼の傍にいてやらないと」
アリス「会社の人がいるのに・・・?」
ロリーナ「そうだね・・・私はあの人の妻だから・・・」
アリス「ずっと旦那さんの隣にいなきゃいけないなんて、私は嫌だな・・・」
笑うロリーナ「きっとあなたにあった素敵な男性がいるわよ。」
アリス「でも私いつもぼんやりしてるし・・・」
ロリーナ「それがいいんじゃない。それがあなたのいいところだとお姉ちゃんは思うわ。今はみんなせかせかしすぎ・・・わたしいつもあの人を見てて思い出すのよ(懐中時計を見ながら、召使に指示を出す夫を遠くから眺めて)。あなたの夢の話・・・なんだっけ・・・いつも時間に追われている・・・」
アリス「白ウサギ。」
ロリーナ「そう、それ。笑っちゃったなあ・・・確かにウサギってどことなく焦ってるもんね。」
アリス「・・・・・・。・・・お姉ちゃん・・・お姉ちゃんだけに言うけどここだけの話実はあのウサギ・・・夢じゃなくて・・・」
急に立ち上がるロリーナ「あら、わたしの白ウサギが呼んでるわ。じゃあ続きはまた今度ね。またね、アリス。」
アリス「う、うん・・・じゃ・・・」

玄関
ウィリアム「それじゃあ、お父さんお母さん失礼します。」
パパ「また遊びにおいで。」
ママ「ウィリアムさん、ぜひうちの娘にいいお相手がいましたら紹介を・・・」
パパ「ママ・・・」
ウィリアム「ははは・・・喜んで。では。」
馬車に乗る夫婦。

アリス「・・・・・・。お姉ちゃんなんか可愛そう・・・」
ママ「アリス。」
アリス「なんで私たちは将来を決められてしまうの・・・?」
パパ「お姉ちゃんは自分で将来を決めたんだよ」
アリス「私はそうは思わない。まるでなにも悪いことをしてないのに捕まった囚人みたい。」
ママ「いい加減になさい・・・!」

アリス邸。午前。
召し使いたちが社交パーティの準備をしている。

パパの書斎
アリス「パパ・・・私今日はとっても面白い夢を見たんだけど・・・」
パパ「あ、ちょっと悪い。今は忙しいんだ。パパの知り合いがたくさん来るからね。後で聞くよ。お外で遊んでいたらどうだい?」

妹の部屋
アリス「ねえイーディス・・・お外で遊ばない?」
イーディス「一人でどうぞ・・・私は今本を読んでいるの。」
アリス「へ~どんな本?」
イーディス「もう気が散るからあっち行ってよ。外の動物とまた会話してきたらいいじゃない。」
アリス「・・・・・・。」

庭でガーデンパーティの準備をするのを眺めるアリス
アリス「・・・退屈だなあ・・・」
レオポルド「あれはクロウタドリだね」
アリス「・・・?」
レオポルド「あそこの鳥さ。ここは自然豊かだね。きみはリデル校長の娘さんかな?」
頷くアリス。
レオポルド「なにしていたの?」
アリス「え・・・そ、その・・・ぼ~っと・・・」
レオポルド「ふうん・・・君は時間の使い方をよ~く知っているんだね。」
アリス「そんなこと初めて言われた。」
レオポルド「ぼ~っと出来るうちはぼ~とするべきさ。隣いいかな?正直ぼくもこういう社交パーティは苦手でね。退屈してたんだ。」

二人で鳥を眺める。
アリス「私・・・いつもぼ~っとして変な夢を見るんです。」
レオポルド「へえ。聞かせてほしいな。」
アリス「ほ・・・本当に?」
レオポルド「社交パーティのあたりさわりない会話よりずっと面白そうだ。」
アリス「白ウサギを追いかけて庭にある兎の穴を落っこちたら、そこには動物や草花たちが喋る世界があるんです。その世界の薬やパンを食べると私の体の大きさは変わるし、なにもかもが不思議。その世界はトランプの兵隊を率いるハートの女王が支配しているんだけど、大きくなった私が懲らしめてやったわ。」
レオポルド「・・・続きは?」
アリス「そ、そんなに聞きたい?」
レオポルド「うん。」
アリス「三月ウサギの家の前ではウサギとヤマネと帽子屋がお茶会をやっているんだけど、みんないかれていて、変ななぞなぞを出すの・・・カラスと書きもの机は何が似ている・・・?って・・・」
レオポルド「ふうん・・・面白いなぞなぞだなあ・・・」
アリス「私には答えが思いつかなくて・・・これって答えがないのかな?」
レオポルド「・・・答えがないということは、どんな答えも正解ってことだよ・・・ぼくはいくつか思いついたよ。」
アリス「え?教えて!」
立ち上がるレオポルド「いいの?こういうなぞなぞって自分で答えを見つけた方がいいと思うな。おっとお偉方が呼んでいる・・・
じゃ、また今度。ぼくはレオポルド・ジョージ・アルバート。楽しかったよ。アリスさん。」

庭に出てくるイーディス「・・・あの人誰?」
アリス「・・・変わってる・・・」
イーディス「お姉ちゃんが言うなら筋金入りの変態ね・・・残念・・・ハンサムなのに・・・」

パパ「さあ、美しい娘たち、ドレスに着替えてくれ。」
イーディス「はいはい。いこうアリス。」
アリス「パパ。あの人・・・」
パパ「ああ、アルバート王子だよ。面白い人だろう?」

更衣室
鏡の前でドレスを着るアリス「あの人なら・・・」

ガーデンパーティ
ドレスを着たアリス「アルバート王子・・・」
レオポルド「レオポルドでいいよ。君はそういう格好も似合うな。」
アリス「あ、あの・・・さっきの話なんですけど・・・」
レオポルド「ああ、ウサギを追いかけて不思議な国に行くって話?」
アリス「実はあれ、夢じゃないんです・・・!」
レオポルド「え?」
怪訝な顔をする他の婦人「アルバート王子様、この人何かおかしいようですわよ」
アリス「いるんです・・・この庭に。懐中時計を持ってチョッキを着たせわしない白ウサギが・・・!」
レオポルド「こ・・・この庭に・・・?」
婦人「相手にしない方が・・・」
アリス「信じてください・・・!実際今日だって・・・」
茂みが揺れる
アリス「いた~!!」
レオポルド「え?」
アリス「レオポルドさん、後ろ!」
振り返るレオポルド「どこ?」
婦人「あなた、そんな大声出してはしたない。いい加減になさいよ。」
婦人「そうよ!社交パーティの邪魔よ!」
ウサギを追いかけるアリス「今日と言う今日は必ず証明して見せる・・・!」
レオポルド「お、おい・・・きみ・・・!」
婦人「あんな娘はほっときましょうよ。」
「そうそう・・・」

白ウサギを追いかけて庭の奥へ行くアリス
アリス「まちなさい・・・!」
ぴょんぴょん飛び跳ねる白ウサギ。
ウサギの穴の一歩手前でアリスにつかまる。
アリス「つかまえた・・・!」
白ウサギ「や・・・やあアリス・・・待ってたんだ・・・ずっと・・・」
アリス「?ど、どうしたの?ウサギさんなんか疲れてるようだけど・・・」
白ウサギ「はあはあ・・・いろいろなことがおこりすぎてね・・・とにかく不思議の国に来てくれないか・・・大変なことになっているんだよ・・・」
アリス「それより、ちょっと社交パーティに来てくれない?私の友だちに貴方を見せたいの。」
白ウサギ「きみは相変わらずひとの話を聞かないねえ…君にも解り易く話そう。ハートの女王の政権が落ちた。」
アリス「よかったじゃない。」
白ウサギ「冗談じゃない!新しい女王は普通じゃない!まったくもっておかしいんだ!」
アリス「へえ、どんな?」
白ウサギ「世界を変えてしまうんだ。なにもかも・・・時間も場所も。そしていちいち言うことがつじつまが合っている。」
アリス「時間が変わっていくのは自然なことじゃない?それにつじつまを合わせてお話しするのは正しいことよ。」
白ウサギ「正しいもんか・・・いいからこっちにおいでよ、君の言う正しさを見せてあげよう!」
アリス「そのまえにあなたに会わせたい人がいるの!まずそれからね」
白ウサギ「あああ・・・!わかってない!ぼくは“会わせられたく”も“合わせられたく”もない!会わせたいのはこっちなんだよ!」

アリスを蹴とばし、再び逃げ出すウサギ。屋敷に入ってしまう。
アリス「はあはあ・・・ねえウサギが入ってこなかった?」
メイド「いいえ、お嬢様・・・みてませんわ」
レオポルド「どうかした?」
アリス「レオポルドさん・・・私・・・必ず私の話が本当だってこと見せてあげるから・・・!」
階段を駆け上がるアリス
レオポルド「おい・・・ん?」
カーペットにウサギの足跡がついているのに気付くレオポルド

アリスはクローゼットだらけの更衣室に入るウサギを見つける。
アリス「あそこね・・・」
鏡の前のウサギに追いすがり、飛びつくアリス「今度こそ捕まえた!」
白ウサギ「!」
アリス「わああ危ない!」
ウサギもろとも全身鏡にぶつかるアリス・・・と思ったら、鏡の中に入ってしまい、すべてが左右反転しているクローゼットの部屋に出る。
アリス「あ・・・あれ?」
白ウサギ「・・・不思議の国へようこそアリス。」
その刹那後ろから低いうなり声がして、カーテンが揺れる。
アリスが後ろを振り返ると、巨大なライオンがこちらに近づいている。
アリス「嘘でしょ・・・」

レオポルドはウサギの足跡を逆にたどっていくと、庭の茂みに伸びている。
そこにはウサギの他に見たこともない猫の何倍も巨大な動物の足跡も付いていた。
レオポルド「・・・アリス・・・!」
屋敷に駆けだすレオポルド。
クローゼットの部屋に入るが、そこにアリスの姿は影も形もなかった。
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