ヘルボーイ

 「面白い度☆☆☆ 好き度☆☆☆☆ いてえよ~☆☆☆☆☆」

 すべては茶番だってことだよ。なぜなら最後キミがすべてのありとあらゆる怪物を殺したところで一匹は残るわけだ。

 現在中ヒット上映中!の『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロ監督の実写版アメコミ映画。
 デルトロ監督作品ってまだ二つしか見てないけど、なんとなく「ダークメルヘンなヴィジュアル(あくまでも映像面の話であって内容は別にそこまで暗くない)」「登場人物はテンプレートだが一部に何故か個性が強いものがいる」みたいな傾向がある気がする。
 今回はあのデルトロの名を世界に轟かせた『パンズ・ラビリンス』も満をじしてレンタルして来たので、その直感がどこまであっているのか確かめてみよ。デルトロ祭りじゃ~!

 んで、『ヘルボーイ』なんだけど・・・キャラが起っててなんかすごい面白かったwナチスの過激派に地獄から召喚されちゃった悪魔なんだけど、赤ちゃんの頃にもうこっちの世界に来ちゃってるから、育ちはアメリカってことになる。レッドブル飲んでるしな。
 ハリウッド映画って大抵キリスト教に似た寓話構造になっていることが多いって前に『アイスエイジ4』あたりで書いた気がするけど、このヘルボさんも異世界から人類を救済するために降臨した神の子イエス・キリストのメタファー・・・とは恐ろしくて言えない!ま・さ・か!

 人格を決定するものは?ブルーム教授は考えた。それは生来のもの?生まれた時から決まっているもの?ぼくはそうは思わない。それは本人の選択による。背負っている運命ではなく、どうやってそれと向き合うかだ。

 見た目があまりに人とかけ離れているから、仕事(FBI悪魔駆除担当)の時以外は秘密基地から出られなくて退屈しているところとか、でもたまに我慢できなくなっちゃって脱走してみんなを困らせたりとか(♪そして~おこ~られる~)、がさつなように見えて実は結構繊細の神経の持ち主とか・・・は、意外と『アルフ』なんかにも似ている。
 つまりスーパーヒーローものなのにコメディドラマのガジェットもふんだんに取り入れられているから、描ける物語に幅が効く。これはけっこううまいなあって思った。どっちも猫が好きだしね(意味は違うけど)

 ただゴツイ見た目とは違って、実はコミカルってところは、あれなのかな?まさかの最強伝説黒沢なのか・・・!?あの人の器はずっとでかいのか・・・?ドームなのか・・・!?どっちもモテないし(´;ω;`)若者に大人気なく嫉妬するところも共通点が・・・
 というわけで、とにかくヘルボーイのキャラがいいのです。『ヘルボーイ』はヘルボーイでもっているようなものなのです(よくよく考えりゃ当たり前かw)。
 異世界から来たファンタジー出身のヒーローって点は『マイティ・ソー』なんかと似てるんだろうけど、決定的に違うのは、そのギャグにもなりうるヘルボーイの人間的なネガティブな側面――貴族や特権階級特有の葛藤や悩み・・・!とかじゃなくて、一般人が一般的に抱く弱さだよね。彼女がほしいとか。彼女がほしいとか。

 あいつは変わらん。子どもだ。全く子どもだよ。

 さらに付け加えて言うならば、ヘルボーイってとんでもなく体が頑丈でどんな攻撃も「いてえよ~」で済んじゃう感があるんだけど、これは『ダイ・ハード』のむきたまご刑事を彷彿とさせずにはいられなくて・・・サマエルとの最初の戦闘シーンから、あれ?ヘルボーイって何かに似ているなって思っていたんですがw
 ここまで「痛い痛い」ってぼやくヒーローってなにげに初めてかもしれないw「痛い痛い」っていう悪魔も初めてかw
 ちなみに声は谷口節さん!谷口さんが珍しく野沢那智的な演技をやっているのも見どころ!

 さてこっからはアメコミのコンテキストのおはなし。アメコミって、日本では萌えアニメが星の数ほど塑像乱造されているように、アメリカではスーパーヒーローが星の数ほどいて、アメコミオタクでなくとも、ある程度の数を見ると、アメコミのお決まりの設定や展開がいやでもデータベース化されてしまう。
 だからグラント・モリソン著『スーパーゴッズ』でも書かれているように、パッと見どれも同じように見えるんだけど、すべてのアメコミが面白いわけじゃなくて、読んでみると出来不出来の差が歴然とあるよっていう。まあアメコミヒーロー自体にノれないっていう人もいるのかもしれないけど。萌えアニメってだけで拒絶反応(や偏見)がある人がいるように。

 一つの方程式が見出せる――つまり、〈思い悩むリーダー+大男+長い爪の男+氷の女王+情熱的でセクシーな娘+身体に障害のある指導者=大成功〉。もしかしたら、どこかの誰かが“スーパーヒーロー・チーム組み立てキット”を何人かの男たちに与えて、各々がフランケンシュタインの怪物を生み出すように競わせたのかもしれない。(『スーパーゴッズ』376ページ)

 とりあえずナチス。もそのアメコミテンプレートのひとつなんだけど、やっぱりドイツや日本は戦争に負けたし、ユダヤ人虐殺や従軍慰安婦、真珠湾攻撃と、けっこう陰湿で卑怯なことやっているから、悪役にはうってつけなんだよね。勿論当時のドイツや日本にも言い分はあるんだろうけど、現代の国際社会ではどうやってもそれを肯定できない状況になっている(ドイツや日本自身も)、っていうのがアメコミの悪役の条件にうってつけなのかもしれない。
 つまり耳尖らせて牙を生やした野蛮人にしても、まぶたとって歯ぐきむき出しのグロテスクマンにしても、旧日本軍やナチスって言っておけば波風は立たないよって。ナチスを肯定する人はほとんどいないから。ネトウヨやネオナチの人とかは怒るんだろうけど・・・

 あ、そう考えるとどんな悪役を作るにしろやっぱりそれなりのリスクを作家は背負うのかもしれない(^_^;)でもネオナチに絡まれるより大衆の反感買うほうが作家は怖いよね。大衆に売ってなんぼのもんだから・・・
 だから作家の方もなかなか巧妙にやってて、例えば『キャプテン・アメリカ』ではヒトラー総統に反逆したナチスの一部の過激派が・・・とか、うまいことエクスキューズをつけてる。
 んで、じゃあ敵が恐竜ならいいだろ、あ、動物保護団体からクレームが・・・なら宇宙の侵略者ならぶっ殺してもいいだろ・・・ってことになってってるんだろうけど、アベンジャーズの異星人チタウリなんかめっちゃ動きがテロ組織のそれで、笑っちゃったよなwお前ら絶対地球で訓練受けただろってw

 リアリズムなど知ったことか。おれたちが見たいのは、いかしたスーパーヒーローが、ありとあらゆる悪党をぶっとばすところだけだ!(『スーパーゴッズ』373ページ)

 読者の本音はそれなんだろうけど、作る側にも立場ってもんがある。この虚構とリアルのいたちごっこっていうのは現象学的には面白いよね。当事者としてみればたまったもんじゃないが。
 最近深夜の作業用映画が『ラヂオの時間』になっているから、大人の事情とやらに翻弄される作家っていうのがちょっと滑稽に見えちゃって・・・何をやってるんだ俺は!(C)牛島プロデューサー
 表現の自由を謳っているラディカルな編集者だって、スポンサーを怒らせるようなことは絶対やらないし、読者に反感買うようなものはいくら正論だろうが掲載しない(啓蒙<売上)。そう考えると掲載ペースも調整できて、表現も何をやってもほとんどOKな『ソニックブレイド』の環境はすっごい恵まれているのかもしれないな・・・よし漫画描くぞ!
 デルトロさんの『パシフィック・リム』に乗じてロボットVS怪獣を描く!前例ができた!(いい前例かはまだわからないが)

パシフィック・リム

 「面白い度☆☆☆ 好き度☆☆」

 怪獣が出たら壁になってくれよ。

 評論家竹内義和さんオススメ映画。ウルトラマン、ロボットアニメ、特撮ヒーロー、ハリウッド大作、ギレルモ・デル・トロ作品が好きな人は必見の映画みたいなのだけど、私はウルトラマンくらいしか好きなのがなくて、でも竹内さんからリプライもらえたのがすごい嬉しくて騙されたと思って見に行ってきました。最近なんだかんだで公開初日にばっか見に行ってるなあ・・・

 で、ハリウッド版ウルトラマンっていう噂だったけど、あんまウルトラマンっぽくはなかった。ハリウッド版トランスフォーマー(ロボがやたらでかくてごちゃごちゃ)と、ハリウッド版ゴジラ(怪獣がやたらでかくてごちゃごちゃ)を足して2で割ったような感じだった。
 つまり王道のハリウッドアクション映画で、よく言えば娯楽大作、悪く言えば大味で予定調和。ウルトラマンやウルトラセブンにあった、怪獣や宇宙人側の哀愁とか正当性みたいなものはさっぱり描かれはしなかった。西洋はやっぱりイーブルってやっちゃうんだよね。もういい、同じくロボットと怪獣が戦う『ソニックブレイド』で私が描くから。

 さらに、私ハリウッド版ゴジラはそこそこ好きなんですが、なんかこの映画の怪獣はちょっとイマイチというか・・・ウルトラマンの魅力ってちゃんと悪役側の怪獣のデザインにも生物としての説得力があって、地球のいち野生動物として描いているところだと思うんですが・・・(にしては馬鹿でかいが)この映画の怪獣は設定が『スターシップ・トゥルーパーズ』のアラクニドとほとんど一緒で、形態もエイリアンみたいなちょっと盛りすぎなグロテスクさ。あんまこのソフビを買いたいとは思わない・・・
 なんかミツクリザメみたいなのとギャオスみたいなのがいたのは覚えてる。

 とはいえロボットやアニメが好きな人は必見の映画だと思います。日本語吹き替えはメガトロンとかシャア少佐とかコテコテのアニメ声優がやっているしね。
 杉田&林原の「ロケットパ~ンチ!」て熱くなれるかどうかが分水嶺。アラサーの私は厳しかったですwイエガーロボとのシンクロ失敗・・・!
 そういえば、技の名前を叫ぶのって白土三平先生あたりの発明なんだよね。コマとコマのモンタージュの芸術であり、細かな動きがなかなか表現できない漫画だと、忍術って言っても何が起きているか描きにくいから。ディスクリプションしてセリフで言ってしまうというw

 サンダー・クラウド・フォーメーション!

 これはこれで日本のサブカル独自のコンテキストなんだろうけど、やっぱりロシア構成主義のクリエイターのごとく、職業声優を宮崎駿さんが避ける理由はちょっとわかるよなあってw演技が大げさなんだよねwまあそれが面白いのだけど。
 例えばガンダムのアムロの声の人と、三ツ矢雄二さんがそれぞれ怪獣オタクと数学バカの学者コンビの吹き替えを担当しているんですが、この二人がすごい面白いw
 なんかこいつらの友情だけで薄い本作って明日のコミケで売れるんじゃないかってくらいwもう、ふたりの記憶をシンクロさせるところとかホモにはたまらない展開だもんwしかも怪獣との3人プレイw
 それに三ツ矢さんの方は杖をついていて、しかも幼少期の記憶で一瞬いじめにあっていたんじゃないかっていう描写もあってなかなかに涙をそそる。彼女とかいないんだろうな(´;ω;`)

 あとこの映画って日本の特撮映画のオマージュらしく、いろんなところに日本語が書いてあるんだけど、基地の壁には「尊重」「穀力」「勇気」とか謎の社訓みたいなのが書いてあって(というか穀力ってなんだ?食料自給率みたいなものか??)、さらに東京のシーンでは「ビデオ萌え健太」という看板が芦田愛菜ちゃんの後ろでヤバげなオーラを放っていました。健太しっかりしろ!!
 芦田愛菜ちゃんという日本を代表する幼女に萌え健太。日本通だというデルトロ監督の底の知れ無さが伺える。
 これは『ブレードランナー』の「強力わかもと」を抜いて、洋画の変な日本語看板選手権暫定一位ね。

 最後に一言。日本代表コヨーテ・タンゴってどこで出た?

『夜回り先生いじめを断つ』

 いつからか凶悪犯罪までいじめになってしまった。

 夜の街の聖者の二つ名を持つ水谷修先生が滋賀県大津市のいじめ自死(※)事件を受けて執筆した本。水谷先生の本は、これまでにも何冊か読んだんことがあるんですが、今回の本は、いつもの散文的というか日記的な感じではなく、いじめを主題に、割ときちっとした構成の本に仕上がっている。

 ※水谷先生は自分で自分は殺せないからということで「自殺」という言葉を使わない。

 これを読んで思ったのは、まず学校の先生にできることは少ないということ。水谷先生はマスコミの報道などで一緒くたにされてしまった「いじめ」的行動を、「不健全な人間関係」「人権侵害行為」「犯罪」の三つに分けた上で、学校の先生が対処できるのは悪口や無視といった「不健全な人間関係」だけだと論じる。
 人間誰しも合う合わないはあるわけで、悪口(人を嫌いになる権利)も禁じてしまったら、そんなのはもう全員アウトになってしまう、と。

 とはいえそれが他者の人権を侵害するにまで発展したら法務省人権擁護局が対応、犯罪だったら警察、家庭裁判所が対応するべきで、問題なのは児童生徒のトラブルをなんでもかんでも抱え込んでしまおうとする学校の体質なのだと指摘している。
 これは体当たり先生水谷先生としては結構意外な論だと思ったんだけれど、よくよく考えてみれば、水谷先生ほど児童相談所や警察と連絡を取り合っている先生はいなかった。

 そしてそこまで大きなトラブルになってしまったら、いさぎよく学校や教育委員会を責任を取るべきであると。隠蔽などもってのほかだ。それは未来を担う子どもたちに「大人ってすごいみっともない存在なんだなあ」という失望を植え付けるからである、と。そりゃ大人になりたくないわな。未来には絶望しかないわな。刹那的に生きるわな。
 確かに学校っていうのは生徒にとっても教職員にとっても閉鎖的な場だなあとは思う。でもそこで起きた犯罪を隠蔽しちゃうのは、よくよく考えれば隠匿罪というか刑法的にもアウトな事なんだよね。それなのにいじめで自殺が起きても教育委員会や学校がなにも罰を受けないのはおかしいと思う。隠蔽は犯罪!

 これはネットとかで過剰に叫ばれる、いじめ厳罰化とか、いじめやった奴死刑とか、いじめた奴はネットで個人情報晒してもOKとか、そういう怒ればいいんだ的な話ではない(つーか最後のはいじめだから。つーか犯罪だから)。
 水谷先生はもっと厳しく、いじめが起きてしまった以上、やった方もやられた方もいじめという問題から逃げずに戦いぬくしかないと考えているんだ。
 だからやった方は自分のやったことの責任を取って罰を受けるべきで、そして被害者に謝罪をしなきゃ“救われない”。連載打ち切りのようにうやむやに終わらせちゃ絶対ダメなのだ。

 さらに、いじめる側もいじめを行なった背景というものがあるわけで、そこを解決しない限りいじめの根は断てない。人間、誰もがいじめしたいな~と思って生まれてくるわけじゃない。
 水谷先生はいじめっ子は絶対もっと強いものにいじめられているという「いじめっ子傀儡説」を唱えている(すいませんこの言葉は私が今作った)。結局利根川先生も兵藤会長の傀儡みたいな。
 だからこそ、いじめられっ子も、いじめっ子も救われなければいけない(結局どっちもいじめの被害者だから)と訴えている点で、ネットの加害者叩きとは本質が決定的に異なるわけだ。

 ただこれを成し遂げるにはには学校だけじゃ荷が重すぎる。だから、いじめが起こったらとにかく騒ぎを大きくすべきと水谷先生はいじめを受けている子や保護者の人に勧める。死んじゃったら取り返しがつかないから。いじめを知って手を差し伸べる大人の数が多いほど、その子が救われる確率は上がるのだ。
 それで勘違いだったらどうするんだ、まるでモンスターペアレントじゃないかという反論も来るかもしれないけれど、いじめがなかったらなかったでいいじゃないか、と。
 この話を聞いて私は『ウルトラセブン』のキリヤマ隊長を思い出したよ。

 なんともなければ、それでいいじゃないか。我々が無駄な働きをすればするだけ地球は平和ってことだ。

 本当だよね。それでいいんだよね。

 だから私『3年B組金八先生』すごい好きで、金八先生ってすごいいい先生だと思うけど、あの人校長先生にしちゃダメなんだなって思った。全部抱え込んじゃうから。
 『ファイナル』で景浦くんっていう不良の子を金八先生は更生させようと頑張るんだけど、景浦くん、街でカツアゲするわ、先生ぶっ飛ばすわ、教室で暴れるわで、とにかく荒れまくってるんだよ。加藤勝でもそこまではしてない。つーか加藤勝は漢。
 水谷判定だと、街で見ず知らずの人にやったら絶対に警察に捕まることは、もはやいじめとか非行じゃなくて「犯罪」になるから、あの時は校長先生がとった「即警察に通報」が正しい判断になるわけなんだ。

 もちろん『3年B組金八先生』はドラマだから、結果的に大事にならずに景浦くんも立ち直ったけど、現実はドラマのようにはなかなか行かないからね。
 でもこのドラマ演出による倒錯って興味深いなあって。「教師を殴るのはもはや犯罪行為です!通報します!」っていう校長先生はすごい臆病な保身の人に見えて、「待ってください!景浦にもう一度チャンスを!」とか言ってる金八先生は、すごい立派な先生に見えるけど、学校に警察の介入を許す、あの校長先生は若いのになかなかだよなあって。
 水谷先生的には、さらにそのあと不祥事の責任を取って金八先生とともに処分を受けるべきだってことなんだろうけど・・・ 
 
 そういえば、去年知り合ったスクールカウンセラーの先生がそこらへんの対処のプロで、その先生が言うには、とにかく学校は児童相談所や警察とのパイプを作り、情報交換をコンスタントに行なうべきだ、と。
 でも一部の教育委員会や校長先生は学校にそういった外部の人たちが介入するのをとにかく嫌がる。でもやっぱり程度によっては人の人生や命がかかっている問題だから、介入が嫌とかそういう次元の話じゃないと思う。

 そのスクールカウンセラーの先生の経験談は、ちょっとここでは書けないけど、やっぱりいじめ問題の根源には、その子の家庭環境が大きく関係していて、私も経験の量だとその先生には全然かなわないけど、塾や学校で数え切れない学生と関わって、やっぱり家庭の影響力ってすごいな、とは思った。
 そして水谷先生も「いじめの原因は、その子ども自身にあるのではなく、その子どもの家庭や学校、地域などの社会にあるのです」と言っている(本書99ページ)。そんな大きな問題を一人の先生が解決できるはずはない。それはある種の傲慢だ。

 なんかだんだん落ち込んできちゃうけど、今の日本ってとにかく責任を押し付け合う社会になっちゃったよね。全部原因は“自分以外のもの”のせい。いじめはいじめた奴捕まえておしまい。それで終わりだろうか。本当に?
 水谷先生はいじめの責任をみんなで分かち合う社会を望んでいると思うんだ。これはいじめに限ったことじゃない。民主主義だってそういうものじゃん。そういう議論の方向に、ぜんっぜんネットはいかないけど。多分みんな酔っぱらいながらテレビのニュースにやじ飛ばしてる感覚なんだろうな。そんな大人見て今の子どもは育つわけだよ。どうなるんだ。

 それとこの本で知ったんだけど、水谷先生は小さい頃やっぱり大変な家庭環境と、壮絶ないじめにあっていて、その時にいじめっ子のグループ?の女の子に刃物で怪我を負わせちゃったらしいんだ。
 そのトラウマみたいなものが、今の水谷先生を突き動かしているのかもしれないけど、私は逆にいじめられたっていうよりは、どっちかというと人に当たっちゃった経験があって、さらにその経験が本当に恥ずかしいんだけど、大学時代の教育実習でやってしまったんだよね。
 その集団がみんなイライラしていると、結局自分より弱い立場の人にそのストレスをぶつけてしまうという。もうみっともなくて情けないんだけど・・・

 考えてみれば「郷に入れば郷に従え」っていうのはおそろしいよね。もうその学校とは抗議文も出して教育委員会も巻き込んで、さんざやりあったんだけど、もう自分ひとりの力じゃどうにもならなくて。指導教官の先生には迷惑かけるし。
 で、いつまでも正論押し通しても単位は出ないし、単位出なきゃ卒業できないし、ストレスで病気になって留年するし、だから、もう心を殺して乗り越えることにしたんだけど、まあとんでもないところで。
 とんでもないところならお前は人に当たっていいのかって言われるのはわかってる。もちろんダメ。許されない。

 結局、この問題は数年後、やっぱり問題視する大人たちが現れてくれて、学校の環境は改善されたらしいけど、絶対当時の現場にいた教職員は責任取ってないんだよ。それが悔しい。
 具体的に言えば、その実習仲間に私が無視や嫌がらせをしたわけじゃない。ちょっと冷たく接しちゃったんだ。んで仕事でちょっと意見の相違があって、大人気なく理詰めで攻めちゃったんだよ。もうああいうことは二度とやらないように反省している。理詰めよくない。
 私はやっぱり人よりも多少弁が立つから、そういう人間は人を理詰めで責めちゃいけないんだ。プロのボクサーが人をどついたら、そのパンチは凶器と判定されるじゃん。

 だからあの時はどうすりゃよかったんだろう?って今もたまに思う時がある。あの学校に屈するべきじゃなかったのかな。もう異様な環境だったからね。みんなイライラしてて。そこに通っている子は大丈夫だったのかなあ。
 んで単位の方はAだった。あの学校はちょっとやそっとじゃAを出さないけど、お前らのルールでとことんやってやるよって心を殺して仕事したから。悔しいじゃん。さんざ喧嘩して、中途半端な成績で教育実習終わるのは。それが自分にできる精一杯の反逆だったなあ・・・

 そういえば昨日、ひさびさに教え子にあったんだ。その子に「田代T(そう呼ばれる)もいつかは丸くなっちゃうんですか?」とか言われたんだけど、やっぱり自分の保身のためになあなあにしちゃうのはよくないのかもな。
 あ~もうわからねえ!私、最近、二言目には「社会人は妥協たいせつ」とか言ってる気がする!どうしよう!30歳になっても私はこんな感じで中学生みたいに悩んでいます。
 いじめの話がなんか自分の懺悔みたいなことになってしまった。もっと人に優しくありたい。

星のカービィ64

 買ったからには完全クリア。

 ということで『星のカービィ64』クリアしました。『トゥームレイダーアニバーサリー』の時もそうだったけど、例えそのゲームが難易度が高くとも、完全クリアした時の達成感ってそんなにはない・・・あるのは虚しさだけさ。じゃあなんでオレたちはゲームをやるのだろう。知らねえよ・・・っていきなり『ブラックホークダウン』みたくなっちゃったけど、まあ正直な感想そんな感じ。
 悲しいけどあれだね、もうテレビゲームに夢中になる年齢じゃないんだろうね。漫画もアニメももう大して見てないしなあ。人から勧められなきゃ見ないもの。まあ、でも多かれ少なかれ感想があるわけで、そこらへんを覚え書き。

カービィ
カービィって残虐非道なチートキャラってイメージだったんだけど、この作品から多少弱体化して、なんというかとっても人間臭くなった。もちろんゲーム中やってることは相変わらずの暴虐なんだけど、ドラマパート?で仲間たちからぞんざいに扱われたり、けっこうドジで要領が悪いところも描かれていて、けっこう可愛い。
弱体化で最も大きいのがカービィが無制限に飛べなくなったってこと。
あとボムやカッターなどいくつかのコピー能力がすっごい使いづらくなった。というか使えない。今回の目玉で「コピー能力ミックス」っていうのがあって、コピーとコピーを合わせて使わないと攻略できないところもある。
そのうえ基本コピーの7種類からそれぞれ2つ選んでミックスできるので組み合わせは7+6+5+4+3+2+1になって(同じもの同士でもミックス可能)けっこうな数になり、頭を使う。完全クリアしたもののまだ一度も見ていない奴がいくつかあるし・・・ストーンボムなんて私ずっと自爆技だと思ってたからねw
頭脳といえば、コピー能力にはそれぞれ対応する色があって、その色に応じたブロックが壊せるという法則を見出したとき「これなんていうIQテストなんだろう」って・・・色弱の自分には辛いゲームだった。
逆に今までは水中では敵を吸い込めなかったのが(代わりに水を吹いていた)、吸い込めるようになっていたり強化された面もある。が、やっぱり総合力として使い勝手は悪くなったかなあ。なんか鈍いんだよねw

ワドルディ
似たようなキャラで『モンスターズインク』のマイクみたいなやつ(ワドルドゥ)がいるんだけど、今作ではその解釈が独特で、黒い影にワドルディが取り憑かれた状態ってことになっている。
今までは本当雑魚中の雑魚で、さんざカービィに辛く当たられてきたけれど(動かしてるのオレ達だがな)、さくま良子先生の漫画のように今回は過去の歴史問題を水に流して協力してくれる。大人だぜワドルディ。
あとワドルディが味方になったってことで、敵では登場しなくなり、そのためかわからないけれどコピー能力の「パラソル」がなくなった。それが本作にちょっと物足りなさを感じた一つの原因かもしれん。

アド
『星のカービィ3』のボスで、今回も全く同じ攻撃をしてくる。最後やけくそでパレットと絵筆振り回して襲ってくるのがいいよね。しかも一撃死(今作はその後仲間になるので爆死はしない)。
このキャラってモデルは「水森亜土」さんだとずっと思ってたんだけど、レベル5のデパートのステージでその自信は確信へ変わりました。

デデデ大王
カービィに協力してくれる大王が見たいがためにこのゲーム買ったようなもんだからね!しかしこの大王が、まあ、その、言いづらいんだけど、とっても足でまとい。
デデデ大王といえば、実はカービィができることは大抵できるんだよ。敵を吸い込んだり、空を飛んだり・・・それが今回はカービィをおんぶして運ぶからか、動きは遅いわ、飛べねえわ、当たり判定はでかすぎていい的だわ、ろくなもんじゃない(アルフと一緒で見た目の割に重いんだろうな。どっちもよく食べるし)。
これならカービィ単体で行ったほうが楽に進めるだろ、って気もするけど、プレイヤーに選択の余地はないからね(涙の強制おんぶ)。だいたい一国の大王がわざわざ背中貸してくれるんだから、乗らないわけには行かないよ。カービィも「あれ?大王の背中ってこんな小さかったっけ?」ってキュンとしているに違いない。今度戦う時は手を抜いてやれよカービィ!

 あと印象に残ったキャラクターといえば、レベル2のメガリスの防衛システムみたいなボスがいるんだけど、あれが超かっこよかった。意外とカービィって『スーパーデラックス』からSF色を強く押し出してきて、凝ったデザインのメカとかロボとか出すんだよね。敵の出すミサイルの弾道とかやたらリアルだし。就職ならHAL!二次募集中!

Wiiを買いました

 なんか魔が差してしまって・・・(最近そればっか)

 だってさ~『星のカービィ 20周年スペシャルコレクション』がサントラとブックレット付きで2500円の大安売りしててさ。それを買っちゃったら、もう本体買うしかないじゃない!(C)マミ
 んで、今いろいろ梱包を開けて、設定している最中なんだけど(つーかセンサーバーが薄型テレビに乗らん)、すごいね、これ。リモコンでやるんだね。確かにテレビCMでもそんなような事して遊んでいた気がする。
 だけどこれ、コントローラー世代にはちょっと恥ずかしいよな。これ振り回して「行け!カービィ!吸い込め!」とか30歳のおっさんがやってるのは危なくないかってw

 なんにせよ『星のカービィ』って自分も初期のシリーズは結構やってて、キャラクターの名前も「ワドルディ」みたいなベタなものからグリゾー、ツイジー、ブルームハッターというマイナーなものまで結構覚えてる。
 とはいえ私がやったのは『スーパーデラックス』までなんだけど、すっごい楽しみにしていたのが64版のカービィ。
 当初の発表では『MOTHER3豚王の逆襲』と一緒に『カービィのエアライド(仮)』っていうのが発表されてたんだけど、こいつが待てども待てどもリリースされる気配なし。
 なんか一回企画倒れになったっぽくて、ならもういいやって、64から任天堂のゲームってもうやってないんだよ。ゲームセンターで音ゲーやるようになっちゃって。あと『デザーテッドアイランド』。

 その後、いつ出たか忘れちゃったけど『カービィのエアライド』を飛び越して『星のカービィ64』てのが出て、まあ当時としては「今更おせえよ」というか「ふ~ん」みたいな感じだったんだけど、この前ひょんなことからウィキペディアで『星のカービィ64』のあらすじ読んだら、なんかあまりの「カービィらしくなさ」に、逆にやりたくなっちゃってさ。だってこれもろ『天空の城ラピュタ』なんだもん(笑)
 でも『カービィ64』一本やるためだけに「NINTENDO64」買うのもなあって躊躇していたら、Wii用ソフト『星のカービィ 20周年スペシャルコレクション』に、初代『星のカービィ』から『カービィ64』までまったく当時のままで収録されていてさ、おおっこれならひとつのソフトとハードでカービィ三昧だし、『星のカービィWii』も遊べるしやったぜって感じで、今に至る。

 で、今。

 「イジェクト」ボタン押したら『バイオハザードダークサイドクロニクル』出てきたんだけど(爆)
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