高幡不動への旅(おそらく最終章)

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 4泊5日という平成最後にして最大のスクーリング旅行が終わりました。
 長かった・・・!初日でもう心折れかけたもんな。なんか体調が悪くて。暖房が効いてるのはありがたいんだけど、むしろ暑くて、さらにNO加湿器なので喉がやられて、休憩ごとに外に出て涼んでいるという、文明の矛盾というか。
 でも、まあスクーリングは前日入りしたんだけど、その際にY氏と創作論について語り合ったり、上野でフェルメールを見たりしたのは楽しかった。

Y氏との対談
 具体的な話の内容に関しては、Y氏がブログの記事にまとめてくれているんだけど、なんか最近では、SNSに月に6枚くらい漫画を描くだけで、プロとして食ってける人がいるんだそうな。めちゃくちゃ羨ましいんだけど、要点はそこじゃなくて、その漫画の制作法だという。

 なんか、背景や効果をすべてコンピュータのアプリケーションのテンプレートで済ませちゃっていて、ほとんど自分で描いてないという。選んでいるだけ。選んでパッチワークしているだけ。だから6ページの作業も一日かからず終わっちゃうという。
 で、多分、この人は割り切っているというか、もともと自分の作品についてこだわりみたいなのがないんじゃないかって話になった。
 テクノロジーが進めば、当然こういう人たちも出てくるだろうと。今やHTMLとか習わなくてもネットで情報を発信できるのと一緒で、漫画制作もいろんな意味で敷居が下がったんじゃないかと。

 もともと漫画制作って、話考えて、ネーム切って、下書き書いて、なぞって、トーン貼って、とめちゃくちゃ手順が多く、めんどくさいこと極まりないわけで、その割に読者には一瞬で消費されるという、もう、少年少女が、自分もやってみようと軽い気持ちで始められるような職業でなくなりつつあったから、こういうツールは、そう言う意味では業界的には追い風な面もあるのかな、と個人的には思ったり。
 だから、まあ、初心者の練習用としてはいいけど、それでプロが現れたっていうのはすごいなって話なのかもな。

 でも、やっぱり漫画を描くのが好きじゃなくて、漫画家としてチヤホヤされたいだけっていう人のほうが絶対多いと思うんだよ。
 そういう人はさ、こういうツールだったり、絵を描かなくて済むラノベ作家や、ストーリーを考えなくて済むピクシブ画家(そんな職業はあるのか)とかに、ためらいなく流れるだろうな、と。
 で、インスタグラムでも、バーチャルユーチューバーでもいいけど、努力はしたくないが目立ちたいという人が、今ではネットによってフリーパスで世の中に出ていけるわけで、だから本当にすごいのは、そういう目立ちたがりの承認欲求がビジネス的なインセンティブになるぞと、プラットフォームを設計した人なんだよな。つまりプログラミング出来る奴が強いんだっていう。

 そうなると、怒りが創作の原動力である。なんて時代じゃないわけで。北斗の拳かよっていう。古いだろっていう。
 まあ、自分は社会問題を題材にした漫画ばかり描いてたから、怒りが創作意欲になっていたのかもしれないけれど、そういう動機でやりたいわけじゃないだろうから、まいっちゃうよね。
 認められたいっていうのは私にもあるんだけど。キズナアイとか、この腐った世の中に鉄槌を食らわすために始めたわけじゃ絶対なさそうだもんね。
 
フェルメール展
 @上野の森美術館。ここって現代アートとかサブカルチャーに迎合した世俗的かつ軟派な美術館だと思ってたんだけど、こういう正統派もやるんだって感じ。
 で、フェルメール。だいたいB2くらいのサイズのカンバスに、左に窓があるおなじみの部屋でモデルさんや小道具をマイナーチェンジしていて描いているから、どことなく写真スタジオ的なんだけど、一説にはカメラ・オブスキュラ使っていたらしいから、やっぱり施設的な制限があったのかもしれない。

 17世紀のオランダってわりと市民階級が豊かだったから、絶対王政期の王侯貴族以外にもパトロンがいて、それが顕著に分かるのが、こういった一般市民の生活を描いた風俗画なんだよね。
 本当にただの酔っぱらいのオヤジとか、家事を投げ出してリュートに夢中な主婦を批判意識なくありのままに描いてるのがいい。
 これがバルビゾン派とかだと、さりげなく階級社会を批判してたりしてるんだけどね。あの絵が、アルコール依存症やセックス依存症を啓発しているとは思えないわけで。タッチが無邪気なんだよね。

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 おまけ:こんどうのまんじゅう屋さん(くまのケーキ屋的に)。2個買ったら、さりげなく袋に4個入れてもらえました。こういう美しき気配りがなのだろうか。

学校図書館の情報アプローチ(スクーリング編)③

 今月で10周年のクソサイトの作成が役に立った。

3日目:西田洋平先生「情報発信とホームページ作成」

HTML
ハイパー・テキスト・マークアップ・ラングエージ。
Webページの構造をタグで印付けるための言語。
チカッパブログの文法とかぶってバグってしまうため、ここには正確に表示できず。
半角の<>はヤバい。

<html> ~ </html>
ここからここまでがhtmlファイルであることを示す。

<head> ~ </head>
ここからここまでがブラウザでは表示されないサイトの設定を示す。文字コードなど。

<body> ~ </body>
ここからここまでがブラウザで表示される部分。

<p> ~ </p>
ここからがここまでが本文。改行したい場合は複数作る。

画像の表示
恐竜ギャラリーでお世話になった文法。
<img src=”./画像のファイル名(○○.pngなど)”alt=”画像の説明(画像が表示されない場合に変わりに表示される文字列)”>

他サイトへのリンク
<a href=”リンクしたいサイト○○のURL”>サイト○○へ</a>
hrefはハイパーレファレンスの略。
aタグで挟まれた文字列をクリックすると、リンクに飛ぶようになっている。

CSS
カスケーディング・スタイル・シーツ。
滝の流れ(カスケード)のようなスタイルシート。
Webページのデザインを記述する。太字、色、空白など。
文法はHTMLとかなり異なり(タグの記述が山括弧ではなく中括弧など)関連性はない。
基本的な文法は以下のようになる。

h1 {color: blue; }
セレクタ {プロパティ: 値; }

セレクタ:どこに(h1の部分の)
プロパティ:なにを(色を)
値:設定(青)

・埋め込み式:HTMLのhead要素に<style>タグを作って記述。
・インライン方式:HTMLのbody要素内の個別のタグに対して記述。
・外部リンク方式:HTMLファイルとは別にCSSファイルを作り、HTMLファイルからそのファイルを参照できるようにhead要素にリンクを記述する。

フォントを変更
h1{font-family:”フォント名”;}

serif:明朝体
sans-serif:ゴシック体
cursive:手書き風のフォント
fantasy:装飾的なフォント
monospace:等幅フォント

フォントの色の変更
h1{color: red;}
p{color: #00FF00}

色についてはRGBそれぞれ16進数の00~FF(16×16=256)の256段階で表す。

フォントのサイズの変更
h1{font-size: 120%;}
h2{font-size: 20px;}

パーセントでもピクセル数(画素数)でも変更できる。

他にも
em:ブラウザで設定しているフォントサイズの高さを基準の1とする単位。
ex:ブラウザで設定しているフォントサイズの小文字の高さを1とする単位。
smaller:デフォルトの1.2倍小さくする。
larger:デフォルトの1.2倍大きくする。
などがある。

Webサーバ
ウェブサービスを提供するコンピュータ。クライアント(ウェブブラウザ)からの要求を受け付けてデータを送る。
HTMLファイル、CSSファイル、画像ファイルなどを配置しておく。

Librahack事件
Librahack氏が愛知県の図書館のシステムが使いづらいので、自分用に改善したWebアプリケーション(クローラ)を作って、その日の新着図書情報を得ようとした(この行為自体は合法)。
すると、図書館のウェブサーバの背後にあるデータベースサーバの設定に不具合があり(業者の不手際。1時間で400リクエストまでと信じられないくらい脆弱だった)、アクセスがパンクしてしまった。
これを受けて図書館が警察や業者に相談。外部からのクラッキング攻撃だと判断され、業者が個人情報を提供、図書館が被害届を出して捜査が開始、IPアドレスを下にLibrahack氏の家を特定され、偽計業務妨害で逮捕されてしまった。
警察の勇み足をごまかすために未必の故意ということにされたが、図書館を攻撃しようとした強い悪意はないので起訴猶予処分になった。
とばっちりを受ける形となったLibrahack氏と、本来責任を負うべき業者以外コンピュータに詳しい人がいなかったことによる悲劇。

CMS
コンテンツ・マネジメント・システム
ウェブコンテンツを一元的に管理することのできるシステム。
手軽にサイトやブログが作れる。国立情報学研究所のNetCommonsなどでは、そこでアンケート調査やレポート提出、アマゾンのリンクなどもできる。

Webユーザビリティ
ユーズとアビリティ(可能)を足した造語。快適に利用できること。
Webページのわかりやすさ、操作のしやすさなど。

図書館サイトのユーザビリティの評価基準
・OPAC検索ボックスの位置(トップページにあるのがよい)
・更新情報やカレンダーの掲載
・サイト名とロゴをすべてのページに配置し、トップページへのリンクとする。
・メニューの位置を全ページで固定。
・パンくずリスト(ヘンゼルとグレーテルに因んでこう言う)でサイト内での現在地を示す。(例:トップページ>図書館を利用する>サービス案内)

Webアクセシビリティ
高齢者や障害者など、どんなユーザにも配慮してコンテンツにアクセスできること。

具体例
・画像などの非テキストコンテンツには、その内容を示す代替(alt属性)テキストを付加する。
・ハイパーリンクの箇所だけでリンク先の内容が推測できるようにする(例:「こちらへ」ではなく「お申し込みはこちらへ」までリンクにする)。
・見栄えのためなどで語の途中でスペースを入れない(例:経 済 だと けいすみ になってしまう)。
・レイアウトはCSSで設定。
・各種のガイドライン(JIS8341など。ちなみに8341は「やさしい」の語呂合わせ)に準拠す

学校図書館の情報アプローチ(スクーリング編)②

 クリスマスイブに8時間連続学習。情報の単位のアドバンテージが結構役に立ってよかった。

2日目前半:福本徹先生「図書のウェブ検索」
緒形拳さんに激似の先生。教員免許を私の1.5倍持っており、国の教育政策に携わるバケモノでした。

OPAC
電子目録のこと。カード目録に変わり全国各地のほとんどの図書館で移行が行われている。

NDL-Bib
国立国会図書館のOPAC。国立国会図書館が収蔵する日本で出版されたすべての資料を検索できる。
「世の中にはこんな使いにくいシステムがあるんだなクソが」ということを実感するために授業で扱った。

CiNii Books(旧Webcat)
全国の大学図書館の資料を検索できる。任意の書籍や論文が、どこの大学にあるかがわかる。

学習指導要領の改訂の方向性
要求しているのはめちゃめちゃエリート教育だと思う。

①何ができるようになるか
人間性の涵養、思考・判断・表現力の育成、生きて働く知識と技能の習得。

②どのように学ぶか
結果的に主体的・対話的な深い学びになるような教材や学習活動の設定(強制はしない)。アクティブラーニング。

③何を学ぶか
公共が新設。学習内容の削減は行わない。

高大一体化
早稲田大学の入試には主体性・多様性・協同性についてのアピールが必要に。
また、全学部で数学を必修にした。かわいそうに。

非連続型テキスト
写真や絵、表と文章が混在したテキスト。

対話型テキスト
数学や理科でキャラ同士の対話が取り上げられている。

新観点:主体的に学習に取り組む態度
①ねばりづよく学習に取り組む姿勢
②メタ認知的な自己調整学習
この2つを総合的に評価するらしい。

※行政文書の場合「○○・××」はひとまとまりの単語として扱う!

ワールドカフェ方式の発表
現場で結構役に立ちそうな発表放送。グループ活動にありがちな、できるやつに押し付けが発生しない。
①グループの中で説明順1~3を決める。
②最初の2分:説明順1が説明、他の人は他のグループの発表を聞きにいく。
③次の2分:説明順2が説明、他の人は他のグループの発表を聞きにいく。
④その次の2分:説明順3が説明、他の人は他のグループの発表を聞きにいく。
⑤最後の3分:聞きに行ったグループの内容をグループの中で共有する。

2日目後半:西田洋平先生「情報発信とホームページ作成」
2日目最後の授業という中途半端なタイミングで先生が変わった。

生物と機械の違い
AIは統計的になんとなく賢そうなものを出しているだけ。意味を解釈しているわけではない。
AIが人間のような思考をすることはできないが、人間がAIのような機械的思考をすることはわりとできるので、機械が人間化するよりも、その逆が恐ろしいらしい。

インターネットとウェブの違い
確かに、マグマと溶岩の違いくらいわからない。

インターネット
インターとは「際(間)」という意味。
つまりネットワークをネットワークにしたもの。ただコンピュータをつないだだけ。

ウェブ(WWW)
世界的に広がったクモの巣という意味。インターネット上のドキュメント(文書のやり取り)システム。
つまり、ネット検索ではなくウェブ検索が正しい。テキストを超えるハイパーテキストシステム(テキスト同士を自由につなげる)がある。

インターネットの仕組み

ドメイン
IPアドレスに対応しているため、コンピュータを特定する文字列となる。
大学のサイトならac.jp、政府機関のサイトならgo.jpなどが割り振られる。

URI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファー)


http://www.this.server/page1.html

①プロトコル(http)
②ホストコンピュータ名(www.this.server)=ここがドメインと呼ばれる!
③ファイル名(page1.html)

電子メール
送信端末→SMTP→送信メールサーバ→受信メールサーバ→POP3→受信端末
の順序でメールが送られる。

学校図書館の情報アプローチ(スクーリング編)①

 おそらく人生ラストスクーリング。

1日目:中村克明先生「図書の分類と目録の作成」
口調が誰かに似てるなとずっと思ってたら、映画評論家の町山さんだと気づいた先生。

図書館についての法律
以下の3つしかない。
①図書館法
②国立国会図書館法
③学校図書館法
※97年に村山内閣が司書教諭の配置を義務付ける。03年3月31日までに12学級以上の学校に司書教諭は必置となった。

学校図書館の問題点
・施設が充実してない(図書館が空き部屋で独立した建物としてない)。
・収蔵図書が文学や娯楽書に偏重している。
・管理職が無関心。
・逆に管理職が図書の収集方針に思想的な圧力。

80年代の愛知の高校では「友」「平和」「自由」「女」「生きる」「組合」というリベラルなワードが入る本を校長が排除しようとしたが、司書教諭や学校司書がまともだったので、校長の圧力を退けた。

著作権法

図書館でのコピー
著作権法第31条で認められるが、1ページ1枚、コピーは本来は図書館の職員が行う。営利目的なコピーは禁止。

学校でのコピー
授業で使う理由ならば、著作権法第35条で認められる。
○教材として新聞記事をコピーして配布。
×市販されている問題集をクラス全員にコピーして配布。

ISBN(国際標準図書番号)
全世界の図書にそれぞれつけられるユニークな番号。
978-4-○○○・・・のような番号で、このときの4は日本語の本を表す。

日本十進分類法(NDC)
「十進=じっしん」と読む。本の主題を数や記号で表したもの。
本の背表紙に付けられ、上段に分類番号(2~3桁)、中段に図書番号(著者記号がメイン)、下段に巻冊番号(上下巻など)がくる。

0 総記
1 哲学
2 歴史(地理ふくむ)
3 社会科学
4 自然科学
5 技術(生活全般ふくむ)
6 産業(通信ふくむ)
7 芸術(スポーツや娯楽ふくむ)
8 言語
9 文学


主題の見つけ方
・タイトル(ただし最近は商業的なタイトルが多く、タイトルから主題がわからないものも)
・著者の経験、専門分野、著書など
・はじめにとあとがき
・目次
・中身の読解

主題が複数あるとき
・主題が3つまで
最もページ数の割合が高い主題とする。
3つがほとんど同じ割合の場合は、最初の主題とする。

・主題が4つ以上
最もページ数の割合が高い主題とする。
4つがほとんど同じ割合の場合は、それらをまとめた上位概念とする(イヌ、ネコ、ウサギ、ハムスターならペットなど)。

影響関係:影響を与えられたほうを主題とする。
因果関係:結果を主題とする。
上位と下位:上位概念を主題とする。
※ただし、個人が多数に影響を与えた場合は、与えたほうを主題とする。

個人伝記
『坂本竜馬研究』など、その個人を研究した本も個人伝記とする。
また、スポーツ選手や作家の伝記は、個人伝記ではなく、そのジャンルに分類する。イチローの伝記は野球(787.7)として分類する。

地理区分
地震予知(453.38)
イギリスの地震予知(453.38 02 33)
※02は地理区分を、33はイギリスを示す番号。

形式区分
恐竜は457.87
恐竜“図鑑”は457.87 038
恐竜“辞典”は457.87 033

※320.033のように0がふたつ続く場合は320.33と0をひとつにまとめて桁を減らすが、210~279(地理歴史のジャンル)は以下に時代や場所の番号が続くため、0を減らすとユニークな番号とならないので、その場合は0はふたつ続ける。

目録作成における四大情報源
①表題紙(表紙をめくって出てくる内側の扉)
②奥付
③背
④表紙

NCR(日本目録規則)
現在は電子目録(OPAC)ばかりで、存在意義が危ぶまれているカード目録の作り方。

※記述部
司書・司書教諭になるには / 森智彦著. - 初版
東京 : ペリカン社, 2002
153p ; 19cm. - (なるにはBooks ; 19)
ISBN 4-8315-0987-6

※標目指示
t1.シショ シショ キョウユ ニ ナル ニワ t2..ナル ニワ ブックス a1.モリ, トモヒコ s1.図書館 s2.司書教諭 ①013.1 ②017

めちゃくちゃ細かい決まり
・15×40センチの紙のカードで書籍のデータを記録する。
・タイトルは一字一句同じに記録。
・第六版は第6版とアラビア数字に統一する。
・H30年は2018年と西暦にする。
・東京都は東京と、都道府県を省略する。
・出版社は(株)を省略する。
・情報があいまいで図書館員の推測を記録する場合は、その情報は〔〕で囲む。
・「現在」を「いま」と読ませるような特殊な読みは、現在(いま)とカッコに入れる。
・英語など外国語のタイトルの場合は、すべて大文字で書いてあっても、その国の慣例に従い、頭文字だけ大文字とする。
・翻訳書の場合は、邦題と現代を=でつなぐ。
・標目表示でタイトルの読みをカタカナで表記する場合は、音を優先する。「~を」は「オ」と、「~へ」は「エ」とする。
・全体ページ数は240pと、pはお尻に付ける。
・特定のページはp24とpは頭に付ける。

通信大学生活クライマックス

イノシシブログ用.jpg

 素晴らしい。

 いやはや、年末ですな。今年は私には珍しく、すでに年賀状を仕上げてしまいました(いつもは年が明けてから干支を描いてる)。
 そして当初の計画通り、通信大学のすべての単位は、年内での取得が濃厚で、これに関しては6年間も通っていたわけだから、本当に感慨深いものがあるよ。というか、年が明けたら達成感を凌ぐ虚無感に打ち勝てないんじゃないかっていう。
 そもそも、思い返せば28歳くらいの頃、30代になると記憶力が大暴落するという風の噂を間に受けて、頭がまだまともなうちに記憶力が必要なことをやろうということで始まったこの企画、ずっと心残りだった自然科学の勉強もできて結果的に大満足です。しかしここまで長いことやるとは思ってもいませんでした。
 残すは、図書館司書のスクーリングだけなんだけど、まあ、今までの軌跡を簡単に振り返ってみたい。

公民
当時経済学にメチャメチャハマっていたこともあり、また、理科のコースに時期的に入学できなかったということもあり、なんとなく最初に選んだジャンル。
経済学では数学を扱うものの、なにしろお金の話なので抽象的なモデルを弄るわけではなく、わりと楽しかった。
政治学と社会学と哲学はあれだ、元々そこそこ好きで素養があったため特に苦戦はせず。
そして法律学!こいつが公民においての強敵(とも)でした。とにかく使っている専門用語がわかりづらい。多分、無知蒙昧な下郎を騙すためにわざとわかりにくく作っているんだろうけど、法律に関してはコンテキストがすごい独特で、かつ、紛争処理の話なので学んでいて嫌になりました。試験も二回くらい落ちたのかな。

地歴
地理学は結構面白かったな。地名を丸暗記とかは大嫌いなんだけど、そういう地誌学は大学ではそこまでフューチャーされず、ジオロジー要素が強かったわけで。
歴史は、あれだね。今また単位を取り直せって言われたら絶対無理だね。
特に日本史のある単位のレポートの合格判定が鬼畜で、殺意を覚えたくらいで、というかさ、私もそこそこ読解力はある方だと思うんだよ。なのに、ダメ出しの要点がわからないからね。この単位だけは諦めて放送大学でとろうかなって思ったくらいだもの。
そして西洋史。試験範囲が西洋史全てという恐るべきテストだったなあ。よく暗記できたよ。もはやトイトブルグの森の戦いしか覚えてないよ。

理科
倍率5倍の入試を突破し、入学することができました。面接試験でケミカルの先生と意気投合できて本当に良かったです。
生物学は、試験範囲が西洋史並みに鬼畜で、とにかく広かった。ただ、改めて生物学の基本をおさらいできていい経験になった。あと実験に関しては、先生がすごい講義が上手な先生で優しく、まさかこの人があんな鬼畜試験を出題しているとは、人は見かけによらなんだというか。そしてこの先生が学部長だったっていう。
物理学の実験はかなりハードだったんだけど、これが理系大学の世界だって体験できてよかった。自分でデータを集めて、考察し、論文としてまとめる、とにかく主体的にやらないとダメだってことだよね。試験は結構数学的要素が強くてやや苦戦。桁が大きくなりがちで、ケアレスミスをするんだよね、私は。
地学の先生も厳しかった。が、地質学に関してはかなり本格的に教えてもらえた。フィールドワークもやらせてもらえたしね。こういう世界なのかっていう。タモリさんとか好きそうだよなっていう。ただし、天文学や気象・海洋学は先生の専門外だったため、全くのノータッチ。独学で学ぶことになった。
化学は、とにかく先生も良かったし、テキストも超面白かった。私が最も苦手意識があるのが化学だったんだけど、こういう教科書だったらさぞ面白かっただろうな、と。
いきなりモルなんて言われてもなあ。

特別支援
障害者教育概論だけとった。こういう勉強は現場でかなり役に立つと思って。
ただ、本当に1つしかとってないので免許は持っていない。
特に難しいのは、私もその疑いがあるけれどボーダーの人たちだと思う。身体障害者の人とかは見た目でわかるけどさ、自閉症スペクトラムなんかはパッと見て障害があるようには見えないじゃん。そういう認知されない人っていうのが人知れず困っているという。
あと、どこで障害かどうかを線引きするかも難しいよね。どうしても差別的な側面があるじゃん。
でも、場合によっては線引きされてホッとしたっていう場合もあるからね。難しい話だよね。

数学
学生時代、高校一年生の半ばで脱落したんだけど、結果的に最も成績が良かった。
私が数学に強かったのか、数学の先生方が甘かったのか、多分後者なんだけど、数学はレポートがさ、計算だからさ、腕があまり疲れなかったのは助かったよ。社会とかきつかったもん。
最も特殊な思考が必要だったのが、代数学で、これは高校までの数学とは全く違うなと思った。本当に数学だよね。数という概念そのものを研究するという、かなりメタ的なやつ。
だから、レヴィ=ストロースとかそういった構造主義と近いよなと思ったら、クラインの四元群ってここから来てるのか!とかね。
あと、統計学は面白かったな。これは経済学と一緒で、具体的に使えるからね。有用性が高いというか。科学の研究って誤差がつきものだから、統計学は知ってて損はないよね。まあ、私は科学者じゃないけど・・・
ただしコンピュータのスクーリングが多すぎて、高校の数学の免許は諦めた。取れたところで、私にはうまく教えられないしな。自分自身が理解がふわふわだし(^_^;)

英語
何を血迷ったのか、最も苦手な教科も手を出してしまった。
当然成績は最悪。よく単位取れたなって感じ。
ただ、英米文学史の成績は優で、やはり国語と社会のスキルがものをいった感はある。
この出来心がきっかけで、スウィフトの『ガリヴァー旅行記』をちゃんと読んだり、ジェレミー・ブレットの『シャーロック・ホームズの冒険』をちゃんと視聴したりできたので、いい経験にはなった。やっぱり、イギリスって好きなんだよな。上品ぶった皮肉がいい。
そして、そのアンチテーゼとしてアメリカがあるのもいい。本当に下品だもんな、あの国。

国語
現役で最も得意だっただけに、あっさり撃破って感じ。成績も数学に匹敵する。
ただし、日本の文学ってやっぱりあまり肌に合わないなって思った。
つまらなくはないんだけど、やっぱり和辻哲郎じゃないけれど、湿度が高い国のせいかジメジメしてるんだよね。なんだったんだよクラムボンって。
私が好きな作家は福沢諭吉くらいだよwあの人の文体はハッキリしていて気持ちいいよね。

情報
何を血迷ったのか、これからは小学生にプログラミングを教えるというので、出来心で学習してみた。
そもそもコンピュータってどういう了見で計算しているんだろうっていう素朴な疑問はあったので、それが多少は解消されて面白かった。あとは物理的に集積回路ってどうやって作ってんだろうっていうのはあるよな。
すごい小さいわりに、わりと丈夫というか、素手で触っても全然バグらないじゃん。そういう表面加工されてるんだろうけど、あれなのかな、アリは踏み殺せるけれど、バクテリアは小さすぎて無理っていう話なのかな。
プログラミングの単位は、なんか職業訓練的というか、資格の勉強みたくて、ちょっと肌に合わなかったな。私はアカデミックな奴が好きなんだよね。
ただ、正常にコンパイルできた時の喜びはちょっとあるよね。本当に一文字でも不備があったら機械の野郎は機嫌を損ねるからね。

図書館司書
在学期間が余ったので、おまけで取ってみたTHE資格の勉強。
私は本を読むのは好きだけど、本を管理するのはあまり向いていないような気もする・・・でも最後まで頑張りたいと思います。

 いや~こうやってまとめると、すごいことやってきたなあって感じだな。これじゃあ、めちゃくちゃ勉強が好きな人みたいじゃないか!
 もともとはさ、漫画のネタ作りに役に立つだろっていうのもあったのにね、いつしか漫画そっちのけで単位の鬼になってたからね。
 今後は大学の勉強もなくなることだし、漫画を心機一転描いてみたいです。割と画力もそこまで衰えてないし。これに関しては、また改めて別の記事で。
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