農業問題覚え書き

食糧管理制度
戦時中にできた食糧管理法に基づく制度で、農家からコメを政府が高い値段(生産者米価)で買い上げ、それを国民に安い値段(消費者米価)で支給する。この時の差額は逆ザヤと呼ばれ政府が負担した。

自作農創設特別措置法
1946年。いわゆるGHQによる農地改革。政府が地主の土地を強制的に買い上げて、それを小作人に安く売り渡すことで、封建的な寄生地主制が解体された。これにより、日本は自作農が大幅に増加した。

農業基本法
1961年。これから需要が見込まれる畜産や果樹への選択的拡大(補助金の投下)、経営規模の拡大、機械化などによる生産性や所得の向上が目指されたが、あまりうまくいかず機械化貧乏や、専業農家の減少といった問題が起きた。
この時、大幅に割合を増やしたのが、兼業農家の中でも農外所得(副業収入のこと)が農業所得よりも大きい第2種兼業農家である。

総合農政
70年代になると、農業技術が進歩してコメの収穫量は増えたのだが、日本人の食生活が変化しコメの消費量は減ってしまった。この時余ったコメは過剰米と呼ばれ、逆ザヤによる財政負担(食糧管理特別会計)と共に大きな問題となった。
そこで政府は生産者米価を抑制し、コメの作付面積を減らす減反政策(生産調整)や、政府を通さずにコメを流通させる自主流通米制度を行なった。

日米農産物交渉
80年代になると、対日貿易赤字を抱えるアメリカが、農作物の輸入を制限する日本に圧力をかけ、88年には日米農産物交渉の合意によって、牛肉とオレンジの輸入が自由化された。

GATTウルグアイラウンド
90年代になると、GATTウルグアイラウンドでコメの輸入自由化が強く求められた。
これは日本政府によるコメの輸入禁止や数量制限という非関税障壁を撤廃し、関税制限に置き換える例外なき関税化を意味していた。

タイ米騒動
93年に記録的な冷夏が起こり、日本のコメ(特にササニシキ)が不足した社会問題。日本のコメの価格は高騰し、その代わりにタイや中国やアメリカからコメが輸入された。
中でもタイは自国に餓死者を出しながらもコメを輸出してくれたのに、舌が肥えた日本人に「なんかパサパサでまずい」と大量に廃棄物として捨てられたので、遺恨を残す結果になった。その後、日本の農家は冷害に強い日本米を開発した。
ちなみにタイ米はパエリアなどにピッタリ。

ミニマムアクセス
1995年にはコメの部分開放が行われ、最低輸入義務量以上を輸入することになった。このとき輸入されたコメはミニマムアクセス米と呼ばれた。

コメの輸入自由化
1999年にコメの関税化が実施された。関税化されたということは関税さえ払えば輸入は自由にできるので、関税化=コメの自由化を意味した。
ウルグアイラウンドで決められた日本のコメの関税は778%と、自由化されたとは言えかなり高いが、今なお続くTPP交渉では、コメの関税を段階的に600~500%に引き下げる方針が固められている。頑張れ甘利さん。

食糧需給価格安定法(新食糧法)
1994年制定。政府のコメへの関わりを大幅に縮小し、生産と販売を原則的に市場原理に委ねる法律。これにより食糧管理法は廃止された。

食料・農業・農村基本法(新農業基本法)
1999年制定。
食“糧”じゃなくて食“料”なのに注意。食料は食べ物全般だが、食糧は主食を指す言葉。
食料の安定供給の確保、農業の多面的機能の発揮(自然環境の保全など)、農業の持続的発展を図る法律。

食料安全保障論
戦争や天候不順に備え、国民の食料は国家が自給すべきで、そのためには輸入阻止も許されるという考え方。TPPに猛反対する小林よしのり先生はこの立場。
しかし他の先進諸国が高い食料自給率を保つ中、ある種の保護貿易を続けている日本の食料自給率は低下の一途をたどっており、カロリーベースでは40%しかない。

農家の新分類①自給的農家
販売するほど農産物を生産していない小さな農家のこと。
総数は横ばい。

農家の新分類②販売農家
経営耕地面積30アール(3000平方メートル)以上、もしくは年間の農産物販売額50万円以上の農家のこと。
販売農家はさらに年間60日以上農業に従事している65歳未満の人がいるかいないかで、主業農家と副業的農家に分けられる。
総数は減少中。

公害問題覚え書き

典型七公害
環境基本法の定義にある七つの代表的な公害のこと。
①大気汚染
②水質汚濁
③土壌汚染
④地盤沈下
⑤振動
⑥悪臭
⑦騒音


公害対策基本法
郊外が深刻化した1967年に制定された。しかし経済界の要請で、公害対策は経済発展を阻害しない範囲で行なうという今考えると色々凄い条件がついていた。これを経済調和条項という。
この経済調和条項は1970年の通称「公害国会」で世論の反発にあい削除された(当たり前)。

公害対策①汚染者負担の原則(PPP)
ポルター・ぺイズ・プリンシプル。汚染者(ポルター)が汚染物質の対策費用を負担(ペイ)するという原則(プリンシプル)。今考えると当たり前な感じがするが、以前はその費用を国(税金)が負担していた。
1972年にOECDが、企業が汚染費用を自己負担したほうが、汚染に伴う外部不経済を商品価格などに内部化させることができ、その結果、企業努力で汚染は減ると提唱したことに基づく。

公害対策②無過失責任の原則
公害など被害が発生したときは、企業に過失がなくても賠償責任を負わせる原則。公害訴訟で、企業側の過失を科学的に証明することは被害者には極めて困難なため、導入された。
大気汚染防止法や水質汚濁防止法などで成文化。民法の過失責任主義の例外。

公害対策③総量規制
汚染物質の排出量を総量で規制する。従来は濃度規制だったのだが、濃度を薄めて排出しちゃえばセーフだったため、濃度とともに総量で規制することになった。

環境基本法
1993年制定。公害対策基本法に代わる法律で、公害対策に加えて環境保全に重点を置く。

環境アセスメント法
1997年制定。環境アセスメントとは、開発による環境への影響を事前に調査、予測、評価すること。

3R
リデュース(ゴミの発生抑制)、リユース(繰り返し使う)、リサイクル(ゴミを再生利用する)のこと。下積み時代のAKB48による啓蒙CMで一躍有名になった。

循環型社会形成推進基本法
2000年制定。2001年施行。排出者責任を明確化。生産者は生産だけでなく、排気やリサイクルにまで責任を負う、拡大生産者責任を確立した法律。

環境税
環境省が提案。いわゆるピグー税。温室効果ガスを出すエネルギーに課す税金だが日本では実現していない。

自動車グリーン税制
いわゆるエコカー減税。2001年以降導入。

ゼロエミッション
1994年に国連大学が提唱。廃棄物がほかの産業の資源として使われ、産業全体として廃棄物を出さない生産システムや社会システムを指す言葉。
エミッションとは射精…じゃなくて放出、排出という意味。

ナショナルトラスト
美しい自然環境を永久的に守るため、その場所を募金などで買い上げてしまう運動。

グリーンコンシューマー
エコに配慮したメーカーの製品を優先的に購入する消費者。

ISO14001
民間(NGO)の国際規格認証機構であるISO(国際標準化機構)が策定した規格。環境に配慮した企業が認証される。ISOはスイスのジュネーブに本部がある。
数字は通し番号で、14000シリーズは環境マネジメントシステムを表す。
ちなみに9000シリーズは品質マネジメントシステムを、ISO8601は日付や時刻の表記の国際規格を示す。

デポジット制
商品価格に預かり金を上乗せして、使用済みの製品や容器を返還すれば、その預り金がもらえるシステム。デポジットとは保証金という意味で、容器回収率が上がるアイディア。

ダイオキシン類対策特別措置法
1999年に制定。プラスチックを燃やすと発生する有害物質であるダイオキシンを規制する。

石綿健康被害救済法
2006年に制定。肺がんの原因になるアスベストの被害者を助ける法律。

龍三と七人の子分たち

 「面白い度☆☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆☆」

 小さい頃に爪噛んでいたら指が短くなっちゃったとか、子どもに嘘を言うのやめてもらえるかな。

 あのたけしのおじさんがとうとう撮ってくれたコメディ映画!おそらくたけし監督って本業が漫才師だから(自分では今はタレントって言っているけど)、映画でも同じことをやるのにはなんか抵抗があって、残酷だったり(とにかく痛い)、虚無的だったり(無意味に突然死ぬ)、抽象的で難解な内容の映画を作り続けていたんだろうけど、最近ではゴダール病はやめようってことで、『アキレスと亀』とか『アウトレイジ』とかだんだん一般人にもわかりやすい映画を作ってくれているんだ(本人曰く“紙芝居”やってたけど“漫画”もたまにはいいなって)。
 とはいえ、ナドレックさんも指摘しているように、これらの作品も笑えるポイントはあるものの、たけし映画特有のその現実はおぞましすぎるから目を背けようってみんなで約束したじゃん!っていう部分を平気でつまびらかにする描写のせいで、安心して笑えるコメディ映画か?と言われると、ちょっと困ってしまう。
 私はどっちも好きで、美術の授業では『アキレスと亀』、社会の授業とかでは『アウトレイジ』上映してもいいんじゃないかって思うんだけど、「あの映画のせいでトラウマになった」っていうクレームも来そうでなかなか参ってしまう。

 しかし、今回のは違う。今までだったらバイオレンスにガガガって突き進んじゃうようなポイントもうまくゆる~い感じに軟着陸させていて、テレビや書籍におけるたけしネタのTHEムービー的な仕上がりになっている。まさに映画監督世界のキタノじゃなくて、タレントビートたけしの映画作品。
 そもそもこの作品のコンセプトは監督の中でずいぶん前から暖めてあって、当初の予定では龍三親分の役は高倉健さんや菅原文太さんにオファーしようと思っていたそうだ。確かにたけし監督はずいぶん前から「高倉健さんで一回ヤクザ映画やってみたい」って言ってて、じゃあ硬派な極道映画なのかなって思っていたんだけど、まさかこういう内容の映画をやらせようとしていたとは、やはり一筋縄じゃ行かないw(ネグリジェ着させようとしていたのか)
 また、インタビューでは「昨今の少子高齢化が裏テーマなんですか?」って聞かれてて、「いや、たまたまだよ」って答えていたけど、これは当然で、もうずいぶん前からたけしさんは本で「若者よりもじじいが暴れた方が絶対に手がつけられない。君たちには将来があるとか説得できないんだから」とか「国民の祝日で昭和のジジイの日を作ろう」とか書いててさ、この映画のネタはそう言う意味では既に発表されたものではあったんだよね。だから初の映像化っていうのが近いのかもしれない。

「龍三親分」
アウトレイジシリーズから一転して、とぼけた雰囲気のヤクザの親分。笑顔がチャーミング。
萬田久子の家から脱出するのにシャンプーキャップはかぶる必要があったのだろうか。

「若頭のマサ」
龍三親分となんでも賭けたがる。本編ではかなり賭けのシーンはカットされたそうだが、その分、うどん屋のシーンが長くなった。「てめえ金もねえのに天ぷらうどんなんて頼みやがって、その女とやりてえだけだろ!女!お前も天ぷらうどん一杯でやらせるのか!」とかすごい迷惑なおじさん二人であった。

「はばかりのモキチ」
ホント中尾彬さんってたけし映画ではいじり倒されてばっかwテレビタレント(またはコメンテーター)としての偉そうな雰囲気をたけしさんは茶化したくなるのか、確信犯的にこういう役をやらせているんだろうけど、一番すごいのは、そんな上島竜兵みたいな役回りを毎回しっかり演じてくれる中尾彬さん本人だと思う。

「早撃ちのマック」
メンバー最高齢。新劇でコンテンポラリーな無声映画を演じていたという人物。完成披露舞台挨拶が黙祷から始まらないかドキドキしたと監督は言っていたけど、考えてみると『アウトレイジ ビヨンド』の花菱会会長を演じた神山繁さんのがずっと年齢は上なんだよな。
最後の襲撃の前にお世話になった病院に電話をしているのが萌えた。

「ステッキのイチゾウ」
公園にすごい場違いな格好で現れた、まるで座頭市のような殺陣を繰り広げるじじい。演じるのは樋浦勉さんで、もうこの人は吹き替え声優としても大御所だよね。

「五寸釘のヒデさん」
メンバーで最も紳士的な物腰の人物だが、彼の五寸釘さばきで詐欺グループ京浜連合は総崩れになった。

「カミソリのタカ」
介護施設にいたじじい。ちょっとコント時の関根勤さんに似てる。

「神風のヤス」
割と後半で登場。たけしさんが大好きな右翼ネタ。
空母に特攻…!と思ったら軟着陸。それを踏まえても、この映画が今までよりずっと安心して観られる作品であることがお分かりいただけるだろう(そうか?)。

 というわけで、テレビや本のネタを映画にした感じだから、別に掘り下げるような内容の映画じゃないし、そもそもコメディ映画やギャグなんていうのは、笑えれば勝ちでそれ以上でもそれ以下でもないんだから、論理的な考察なんていうのは頭でっかちのする野暮なことなんだ。
 もう、何も考えずに笑って楽しむ映画だよ、ほいで自分はビートたけしにこれを期待していたんだって改めて思ったw

 こんなえいがにまじになっちゃってどうするの?

日本の産業覚え書き

北海道
広大な面積を生かした農業が盛んで、北海道の産業全体の3割を占める。
次いで石油・石炭製品が2割、鉄鋼、紙パルプと続く。
また農業だけに着目するなら、米(12%)よりもはるかに畜産の割合(50%)が多く、割合としては果実が少ない(0.6%)。
小麦の生産量は55万トンで、日本全国の半分以上を占める。乾燥に強い作物で、北海道のような梅雨のない気候に適しているのだ。とはいえ小麦の食料自給率自体は11%ほど。
米の生産量は64万トンで日本で二位。元々米は冷涼な気候には適さない作物だが、高い農業技術でこれを克服している。
ちなみに石狩平野が北海道で最大の稲作地帯だが、この地も元々は泥炭地で水持ちが悪く稲作には不向きだった。土壌改良の結果である。
一方畑作では十勝平野が盛ん。
じゃがいもの生産量は187万トンでダントツ一位、これも日本の生産量の半分以上を占める。
大豆の生産量も6万トンで日本一位。
大根の生産量も16万7000トンで日本一位。
なたねの生産量も800トン日本一位。
にんじんの生産量も17万トンで日本一位。
肉牛の飼育頭数は51万頭で日本一位。
乳牛の飼育頭数も80万頭でダントツの日本一位。
ちなみに北海道で最も酪農が盛んなのは根釧台地。
メロンの生産量は茨木に敗れ2万8000トンで日本二位。
豚の飼育頭数は62万頭で日本三位。
イカの漁獲量は7万5700トンで日本一。
さんまの漁獲量は7万トンで日本一。
ほたての養殖は10万トンでダントツ日本一。
原木生産も335万平方メートルで日本一。

東北地方

青森県
りんごの生産量は41万トンでダントツの日本一位。
大根の生産量は12万トンで日本三位。
なたねの生産量は350トンで日本二位。
イカの漁獲量は4万5000トンで日本二位。
ほたての養殖は5万トンで日本二位。

秋田県
意外だけど電子部品の製造が盛んで、秋田県の産業の3割を占める。次いで食料品が8%ほど。
米の生産量は53万トンで日本三位。
原木生産も盛ん。
伝統工芸品は大館投げわっぱ(薄い杉などの木材を曲げて作る器)。

岩手県
ニワトリのブロイラーは2万1000羽で日本三位。
乳牛の飼育頭数も多く4万5000頭は日本三位。
わかめの養殖は1万8000トンで日本一位。
原木生産も盛ん。
伝統工芸品は南部鉄器(茶釜や鉄製風鈴など)。
石川啄木、宮沢賢治の出身地でもある。

山形県
さくらんぼ生産は山形の独壇場(1万3000トン)。山形以外では北海道しか生産してない。
米の生産量は41万トンで日本四位。
米沢牛が有名。

宮城県
さんまの漁獲量は2万トンで日本二位。またいわし漁やマグロ漁も盛ん。
わかめの漁獲量は1万7000トンで惜しくも岩手に敗れ二位。
大豆の生産量は1万4000トンで日本で三位。
牡蠣の養殖も盛んで1万3000トンは日本三位。
米どころとしても知られ、ササニシキやひとめぼれはここで生まれた。

福島県
桃の生産量は2万9000トンで日本二位。
まゆの生産量は34トンで日本二位。
キュウリの生産量4万1000トンは日本で四位。
桐材も有名。

関東地方

茨城県
首都圏への近郊農業を担う。
白菜の生産量は23万7000トンで日本一位。
ピーマンの生産量は3万5000トンで日本一位。
また、メロンの生産地は北海道というイメージがあるが日本一は茨城県で3万8000トンも生産している。
米の生産量は41万トン弱でほぼ東北の山形県に匹敵する。
以下宮城、福島、栃木、千葉と続く。
さつまいもの生産量は18万トンで日本で二位。
キャベツの生産量は10万トンで日本で三位。
ネギの生産量は4万8000トンで日本三位。
豚の飼育頭数は56万頭で日本四位。
いわしの漁獲量は5万トンで日本一位。
レンコンや卵の生産量も日本一。

群馬県
首都圏への近郊農業を担う。
関東地方で最も小麦を生産している(2万3000トン)。
富岡製糸場があっただけあって養蚕業が盛んで、まゆの生産量は57トンで日本一。
キャベツの生産量も多く、生産量25万トンは日本で一位の愛知県に匹敵する。
さらにキュウリの生産量5万5000トンも日本で二位。
梅の生産量5500トンも日本で二位。
ほうれん草の生産量は2万トンで日本三位。

栃木県
首都圏への近郊農業を担う。
イチゴの生産量が2万6000トンで日本一位。
乳牛の飼育頭数は5万3000頭で日本二位。以下岩手と熊本が並ぶ。
ゆうがお(かんぴょう)の生産量もダントツ日本一位(シェア98%)。

千葉県
首都圏への近郊農業を担う。
落花生は千葉の独壇場(1万3000トン)。
ネギの生産量は6万6000トンで日本一位。
ほうれん草の生産量は3万4000トンで日本一位。
大根の生産量は15万8000トンで日本二位。
にんじんの生産量は11万トンで日本二位。
スイカの生産量は4万1000トンで日本二位。
豚の飼育頭数は68万頭で日本二位。
さつまいもの生産量は11万トンで日本で三位。
キャベツの生産量は13万トンで日本で三位。
いわし漁も盛ん。
平均標高が49メートルで日本一低い県である。

埼玉県
首都圏への近郊農業を担う。
パンジーの生産量は1万2000トンで日本一位。
ネギの生産量は6万3000トンで日本二位。
ほうれん草の生産量は2万6000トンで日本二位。
キュウリの生産量4万8000トンは日本で三位。
プロスポーツチームが多い。

東京都
出版印刷業を独占している。
政治、経済の中心地。

神奈川県
農業の中では野菜を最も生産していて(神奈川の農業産出額の4割)、一方畜産はあまり行われていない。

中部地方

山梨県
桃の生産量は3万9000トンで日本一位。
ぶどうの生産もトップクラス。

静岡県
茶の生産量は3万2000トンでダントツ一位。
みかんの生産量は12万トンで日本三位。
かつおの漁獲量は8万8000トンで日本一位。
意外なのがマグロの漁獲量で2万3000トンで日本一。
ちなみに東海工業地域は食料品の割合が高いのが特徴。
常滑(とこなめ)や瀬戸といった焼き物も有名。

長野県
冷涼な気候で東洋のスイスの異名を持つ。
白菜の生産量は22万トンで日本二位。レタス生産は日本一位。
りんごの生産量は15万トンで日本二位。
長野県が含まれる中央高地エリアは東海エリア並みに機械生産(時計やオルゴールなどの精密機械や電気機械)が盛んで、長野県の工業全体の7割を占める。その理由は空気がきれいで降水量が少ないから。

新潟県
言わずと知れた水田単作地帯なので米の生産量は65万トンで日本一位。
新潟の農業の産出額の95%は米。
新潟をはじめとする北陸エリアは東北地方よりも農業全体に占める米の生産額の割合が高い(62%)。

富山県
稲作が盛んで富山県の農業全体の72%を占める。
また、工業では機械類の他、金属加工(アルミ)や石油化学工業も盛んでバランスがいい。
越中の薬売りが有名。

石川県
スイカや大根の生産が盛ん。
工業では電子部品の割合が最も高い。また重機でお馴染みのコマツがある。
日本三名園の兼六園がある。

福井県
メガネと恐竜と越前ガニの県。あとハープ。

岐阜県
農業ではトマト、ほうれん草、枝豆、栗、柿、はちみつなどを生産。
工業では金属加工、刀剣、陶磁器が有名。特に美濃焼きは陶磁器の中でも生産量は日本一。
県の多くが山岳地帯なのでヒノキなどの林業も盛ん。
長良川の鵜飼が有名。

愛知県
言わずもがなトヨタ自動車があるので、輸送用機械の製造が盛ん。
愛知県の産業全体の半分弱は自動車。
キャベツの生産量は26万トンで日本で一位。
の生産量は46万5000トンで日本一位。菊は日照時間が短くなると花を咲かせてしまうため、夜はライトアップして開花時期を調整している。これを電照菊と言う。
大根やキャベツの生産も盛んだったが市街化が進み農地が減っている。

近畿地方

滋賀県
京都、大阪を支える農業県で稲作が盛ん。日本茶発祥の地としても知られている。
なにしろ琵琶湖を持っているのでアユやマスの養殖も行っている。

大阪府
西日本の経済の中心地。阪神工業地帯は、京浜、中京に並ぶ三大工業地帯。
東大阪市などに技術の高い中小企業が多くあるが、買収を恐れて上場をしていない会社が多い。特に「ゆるまないネジ」は送電線の鉄塔や海外の鉄道、スペースシャトルの発射台など世界中で使われている。普通にすごい。

京都府
かつて(今も?)日本の首都があったので、奈良県とともに貴重な街並みや文化財が多く残っている。特に古都保存法によってセブンイレブンなどのチェーン店のデザインも京都バージョンになっていたりする。

奈良県
柿の生産量は2万8000トンで日本二位。

三重県
かつおの漁獲量は3万トンで日本二位。
真珠の養殖や松坂牛が有名。

和歌山県
果樹の生産が盛んで和歌山の農業の産出額の7割以上を占める。
梅の生産量が7万9000トンで日本一位。
柿の生産量も4万8000トンで日本一位。
みかんの生産量も16万8000トンで日本一位。

兵庫県
南部は重化学工業、中部と北部は農林水産業、同じ県に過密と過疎を抱えることから日本の縮図とも呼ばれる。
川崎重工や神戸鉄鋼が有名。
本州四国連絡橋があり徳島県と結ばれている。これを神戸~鳴門ルートという。

中国地方

岡山県
牡蠣の養殖が盛んで(2万トン)日本二位。
本州四国連絡橋があり香川県と結ばれている。これを児島~坂出ルートという。
桃太郎のふるさとだけあって桃とぶどうの生産量が多い。山梨県とかぶる。

鳥取県
スイカ、らっきょう、二十一世紀梨が有名。
また松葉ガニというズワイガニのブランドの陸揚げが日本一。
どうでもいいけど日本で唯一スターバックスコーヒーの店舗がない。

島根県
漁業が盛んで、ベニズワイガニとブリの漁獲量は日本一。
また、いわしの漁獲量は3万7000トンで日本二位。
出雲大社と石見銀山がある。

広島県
牡蠣の養殖はダントツ日本一で10万トンもの牡蠣を育てている。
レモンの生産量も日本一。
工業ではマツダの本社があるので自動車産業が盛ん。
本州四国連絡橋があり愛媛県と結ばれている。これを尾道~今治ルートという。

山口県
薩長土肥の一角をになっていたので、戦前から造船、化学、機械、金属などの工場があり、戦後では石油化学コンビナートが建てられるようになった。また炭鉱もあったが現在はすべて閉山している。食べ物ではやっぱりフグ。
秋吉台のカルスト地形も有名。

四国地方

香川県
稲作を始めレタスやみかんの栽培が盛ん。あと全国にその名を轟かすうどん県。

徳島県
にんじんの生産量は5万トンで日本三位。
オロナミンCやカロリーメイトで有名な大塚製薬本社があることから、桃鉄でも「栄養補給飲料工場」という物件がある。

愛媛県
石油・石炭製品から始まって、非鉄金属、輸送用機械(愛媛日産自動車、愛媛トヨタ自動車)、パルプ紙、化学とバランスがいい工業県。
みかんの生産量は13万7000トンで日本二位。
タオルの生産も盛ん。
宇和島に代表される真珠の養殖は全国一位。

高知県
ピーマンの生産量は1万3000トンで日本三位。
マグロ漁も盛ん。

九州地方

福岡県
洋蘭の生産量は3000トンで日本一位。
小麦の生産量は6万トンで日本で二位。
イチゴの生産量も多く(1万8000トン)栃木に次いで二位。
以下、新潟、静岡、愛知、長崎、熊本が1万トン前後で並んでいる。
福岡~佐賀にかける筑紫平野は、かつては米の裏作としてい草や大麦が生産されていたが、現在ではイチゴや野菜を生産している。

佐賀県
小麦の生産量は3万トンで日本で三位。
大豆の生産量は1万5000トンで日本で二位。
のりの生産は日本一である。

長崎県
じゃがいもの生産量は10万トンで日本で二位。
戦艦武蔵を建造した造船と軍港の地(桃鉄では佐世保造船所の物件がなくなったけど)。
炭鉱や漁業が盛んだったが、近年過疎化に悩んでいる。

大分県
しいたけ栽培が盛ん。
工業では電子工業が盛ん。北部では自動車も作っている。
温泉地だけに地熱発電が盛んで自然エネルギーの自給率が日本で一位。

宮崎県
温暖な気候を生かし出荷時期を早める促成栽培が盛ん。
キュウリの生産量6万5000トンは日本で一位。
ニワトリのブロイラーは2万8000羽で日本一位。
ピーマンの生産量は2万8000トンで日本二位。
肉牛の飼育頭数は25万頭で日本三位。
マグロ漁も盛んで、漁獲量2万1000トンは日本一位の静岡にほぼ匹敵。
原木生産は171万平方メートルで日本二位。

熊本県
スイカの生産量は5万3000トンは日本一位。
メロンの生産量も多く、2万4000トンは日本二位。
トマトの生産も日本一。
さつまいもの生産量は9万トンで日本で四位。
乳牛の飼育頭数は4万4000頭で日本四位。

鹿児島県
鹿児島の農業産出額の中では米と畜産の割合が若干高い。
畜産が盛んなため、その餌となる飼料作物も多く生産。
さつまいもの生産量は37万トンで日本で一位。
豚の飼育頭数は133万頭で日本一位。
意外にも茶の生産量が多く、2万5000トンは日本で二位。
じゃがいもの生産量は9万トンで日本で三位。
大根の生産量は10万トンで日本四位。
ニワトリのブロイラーは2万6000羽で日本二位。
肉牛の飼育頭数は33万頭で日本二位。
マグロ漁も盛ん。

沖縄県
サトウキビやパイナップルを生産するが、海外の輸入品に苦戦。
また日照りの被害を受けやすい。
航空輸送が整備されたことで、利益が出やすい、菊や蘭などの花や、サヤエンドウなどの野菜を栽培している。
在日アメリカ軍基地の70%はこの県が負担している。

外国史各論1(東洋史)覚え書き②

参考文献:王瑞来『中国史略』

中世
魏晋南北朝時代~唐代末、五代までとされる。

北魏孝文帝の改革
北魏は中国北部の遊牧騎馬民族である鮮卑族が建てた王朝。
孝文帝は、馮太后(ふうたいごう)が手がけた漢化政策をさらに推進し、都を南の洛陽に定め、鮮卑族の服装や言葉は全て漢民族のものに改めさせた。
これにより、北魏は遊牧民を中心とした国家体制から、より普遍的な国家体制へと変わり、馮太后と孝文帝時代の北魏は全盛期を迎えている。
また、普遍的国家体制の樹立は後の隋による中国再統一へのきっかけにもなった。

三省六部制について
三省六部制とは隋と唐で行われた政治制度で、皇帝の下で中央政府の運営の中核を担った。
三省とは、皇帝の意思をもとに法案を作る中書省(ちゅうしょしょう)、法案を審査する門下省(もんかしょう)、審査に通った法案を行政化する尚書省(しょうしょしょう)の三つの機関のことで、六部とは官僚の人事を行う吏部、財政と地方行政を担当する戸部、教育と倫理、外交を司る礼部、軍事を担当する兵部、司法と警察を担当する刑部、公共事業を担う工部の六つの機関のことである。
これらのシステムは、中国のその後の政治制度にも影響を与えている。

中国の皇帝の役割
前述の三省六部制は皇帝に対する制度的な制約のほか、道徳的な規範を後の皇帝に示し、これにより皇帝は王朝(中央政府)の政治運営に機械的に従うだけの支配システムの一部になってしまった。また皇帝の公的なイメージは皇帝の権力の象徴化を促した(テキスト263ページ)。
中号史上最高の名君とされる唐の皇帝、太宗(たいそう)を例に挙げると、彼の行なった政治は貞観の治と呼ばれ、後世に名高い評価を受けているが、これも太宗個人の功績ではなく、彼とそのシンクタンク(委員会)の共同作業の成果であると考えるのが妥当である。
また、英明な太宗は進んで大臣の意見を聞くことで、儒学における聖王名君の枠に収まるとともに(太宗は北もしくは西の異民族である胡人だった)、皇帝という地位に対して冷静な認識を持つに至った。
こうして強い自律心を得た太宗は、自身の恣意的な行為を抑えたため、皇帝の私的権力が公的権力に取り込まれることになったのである。

則天武后の政治
中国史上唯一の女帝が則天武后である。
太宗の側室だった彼女は太宗の貞観の治を継承し、唐に次ぐ新たな王朝である武周を建てた(彼女ら武一族による周という意味)。また仏教で国を治めようと各地に寺を建てたことでも知られ、これは日本の奈良時代の国分寺に影響を与えている。
とりわけ則天武后は、粛清によって新旧貴族を退けて、科挙制度を実施、家柄にとらわれない合理的な人事を行なった。後世につながる人材も、この時に発掘、養成されており、貴族政治から科挙官僚政治へと移行するきっかけを作った。
しかし武周自体は彼女一代、わずか15年で滅んだ。その後彼女が退けた息子の中宗が王位に復帰、唐を再開させている。

李白と杜甫の漢詩のスタイルの相違
李白の作品はバラエティに富んでおり、漢魏六朝以来の中国詩歌の集大成である。
ダイナミックでスケールの大きな作品、清らかで繊細な作品、飄逸で超俗的な作品など、総じて変幻自在で鮮烈な印象を残している。
一方、杜甫の作品は現実の社会を直視したリアリズムが特徴で、代表作の『春望』からは憂愁感や悲壮感が漂っている。社会や政治の矛盾を作品のテーマに積極的に取り上げる、杜甫の叙述姿勢(詩史)は、後の白居易などにも影響を与えている。
ちなみに李白と杜甫は同時代人で親友でもあった。

遣唐使と日中交流
貞観の治によって政治的に安定した時期に、日本は何度も遣唐使を送っている。
唐からの冊封関係(中国の皇帝の支配下に入ることで、王としての正統性を皇帝に担保してもらうこと)の要求を断っていた日本の朝廷は、白村江の戦い以降は対外的に消極策を取るようになり、唐への朝貢を続けることで日本の国号を維持し、大宝律令を完成させることで国家体制を確立した。
また和同開珎、平城京、仏教の基礎などは全て唐の影響によるものである。
その後、大規模な農民反乱である黄巣の乱で唐が事実上崩壊すると、菅原道真は遣唐使を廃止した。ちなみに黄巣は指導者の名前で、科挙に落ちて塩の闇商人をやっていたヒトクセある人物。

漢と唐の文化の相違点
漢では儒教や道教といった思想が誕生、儒教は支配層に広まり科挙の必須科目となった。また無為自然を説いた道教も手厚く保護されている。
漢代の文学で名高いのは司馬遷の『史記』で、後世の歴史家に大きな影響を与えた。
唐では漢の文化を源流にし、音楽では楽器演奏や舞などの唐楽、美術ではユネスコ世界遺産になった龍門石窟寺院、書は書聖と言われた王義之(おうぎし)、中国史きっての忠臣と言われた顔真卿(がんしんけい)などが有名である。

近世
宋代~清代中期までとされる。

宋代の士大夫政治の形成
後周からの禅譲によって北宋を樹立した突厥(トルコ系)の趙匡胤(ちょうきょういん)は、武人(固有の兵力を持つ節度使など)の力をそぎ落とし、貴族の横槍が入っていた科挙を公平なものに改善することで、動乱の世の中を終わらせ、文治政治による天下泰平の世を築こうとした。
この結果、一回につき10人ほどだった科挙の合格者が、太祖(初代皇帝=趙匡胤のこと)時代には数百人にまで増え、3代の真宗の時代からは科挙官僚が朝廷を実質的に支配するようになった(中国史の中で最もビューロクラシーが栄えた)。
ちなみに科挙官僚は地主と文人を合わせて士大夫(したいふ)と呼ばれたため、この時期の政治を士大夫政治と言う。

宋代の官僚制度
宋代では地方(府、州、県)の長官を、知某州事や知某県事と呼ぶようになり、省略されて知県事、知府事となった。
一方中央政府では、官、職、差遣(さけん)という官僚制度が導入された。
官はその官員の地位と棒録を表し、寄録官と呼ばれた。実際の職務内容は表さない。
職は文才のある官員に与えられる名誉ある肩書き。これも職務内容と無関係に与えられる。
差遣はその官員が担当する実際の職務(使、判、知など)を表し、職事官と呼ばれた。
このような差遣制度は、官員の官名と職務を分離する点で役に立った。なぜなら政治闘争を避けたかった新政府は、自らが滅ぼした旧政権の官僚を罷免しなかったのだが、重要なポストにはやはり新政権が信頼できる人材を新たに登用したかったからである。
五代十国時代では、このようないきさつで差遣や官員が大量に出現、官制の混乱、行政の効率低下を引き起こし、財政支出を増大させているが、宋代においてもこの明らかに弊害のある制度は100年間も続けられ、祖宗の法の負の遺産と呼ばれた(テキスト328ページ)。

世界初の紙幣と宋代経済の繁栄
文治政治を掲げた宋は、遼や西夏に金銭を支払い平和を買うほど、経済観念が発達していた。都市の大都市化による物品の集散、夜間営業の市、政府の商業奨励政策、商人の地位向上などによって商業はかつてないほどに繁栄した。
そして欧州(スウェーデン)に先立つこと600年、世界初の紙幣である交子が誕生する。
これまでは貨幣が市場の取引を支えていたが、従来の貨幣の供給量では市場の需要を満たせず銭荒(せんこう)という価格の乱高下が起こった。
また、商品が掛け(ツケ)で売買されることも交子が生まれた原因であると考えられる。実際に交子は、元々とある富豪が貨幣の預金証書として考案し、その発行権を政府が取り上げることで政府紙幣となった。ちなみに交子には有効期限も設けられており、紙幣を不当に貯め込むことを防いでいた。

宋代の四大発明
彫版印刷術自体は、唐や五代ですでに行われていたが、北宋においては儒学、道教、仏教の経典や史書、文集の印刷に、また南宋では、それらに加えて、科挙の受験準備書や生活の実用書の印刷に用いられていた。
これに刺激を受ける形で発達したのが製紙業で、原料の拡大、乾燥法、着色法、虫食い防止法などの技術が開発、日常生活にも紙が使われるようになった。
羅針盤は宋代では航海や夜間の行軍以外に旅行においても使われた。
火薬は唐代で初めて軍事的に用いられるようになったが(発射薬ではなく炸薬として)、南宋の時代になると大量生産が可能になり、管状火薬兵器の最初の形態である火箭(かせん。おそらく火矢だとされるがロケット兵器だったんじゃないかという説もある)、突火槍(槍の先に火薬をくくりつけ炎を噴射する武器)などが戦争に積極的に導入されるようになった。

建国以前のモンゴルに対して漢文化が与えた影響
従来の説では、モンゴル帝国は漢文化の影響を受けずに突然勃興し、強大な帝国に発展したと考えられていたが、現在では漢族周辺の他民族と同様に、交流と衝突を繰り返しながら次第に漢族の文化を受容していったと考えられている。
その影響には、政治体制の熟知や、体制の一員としての意識の形成などが挙げられ、実際にモンゴル人の一部族は「祖元皇帝」を名乗り、中国風の年号をつけている。また政治的なポストには王や太子という言葉も借用している。

モンゴル人が漢民族と同化しなかった理由
モンゴル人は百年近くも漢族地域を支配していたが、結局漢民族と同化することはなかった。その理由は、行政を簡素化して、身分制度を設けたことにある。
元以前の中国の統一王朝は、前王朝の政治体制をそのまま流用していたが、元はそれを嫌ってモンゴル人(全体の1.4%)を頂点とする新たな身分制度を確立した。このヒエラルキーではモンゴル人が中央や地方の重要ポストを独占し、西域出身の諸民族である有目人(こちらも全体の1.4%)が準支配階級として経済財政の実務を行った。
被支配層は金が支配していた漢人(13.8%)と、南宋が支配していた遺民の南人(83.4%)だった。

大元ウルスの世界史的な意義
ウルスとはモンゴル語で「国家」という意味。つまり大元ウルスとは大元大モンゴル国のこと。
さて、急速に拡大し、そして滅亡したモンゴル帝国は、中国だけでなくアジアやヨーロッパに巨大な政治的、経済的、文化的遺産を残した。
例えば、中国とユーラシア大陸の境界線が消失したことで東西の交流は自由で緊密なものとなり、それに伴って文化や経済も発展した。
内陸近海水運の発達は経済や流通を活性化し、火薬や印刷術は世界的に広がった。
こうして、これまで孤立的だった東アジアは、アジア全域、ヨーロッパ、アフリカなどの国際社会と一体になったのである。

鄭和の南海遠征
永楽帝の中華帝国構想(朝貢貿易の拡大)の一環として、1405年に第一回が行われた鄭和(ていわ)の遠征航海は、大航海時代に先立って行われ(コロンブスの88年前、マゼランの116年前)、世界史に残る偉業であった。
中国の造船技術は、当時のヨーロッパとは比較にならないほど進んでおり、全長150m以上に達する巨大な木造船を造ったり、2万人以上もの乗組員が所属する大艦隊を編成できるほどであった。

明朝の朝貢体制に対する評価
中国の歴史における伝統的な制度を導入したというよりは、むしろ前身のモンゴル帝国の刺激を受けた結果、導入した。
元には及ばないものの、漢民族の朝貢は、明の時代でその頂点にまで推し進められたが、その結果、政府は巨額の財政支出を出すことになった(朝貢にかかる経費は相手国ではなく明が負担したため)。

明代人の経営意識の欠如
剛腕政治家の張居正(ちょうきょせい)の改革によって多くの財政収入を得た明政府は、なぜか、その資金を国家の経営投資に当てようとはしなかった。それもそのはずで、当時の中国には投資という発想がそもそもなかったのである。明代の中国人は資産を、再生産のための投資ではなく、貧しさをしのぐ蓄財か、湯水のような京楽に回してしまい、そのため近代国家への移行ができなかった。

明代の下層社会の特徴
南宋や元以降の知識人の大量参入によってもたらされた下層社会の質の増進がそのまま明にも受け継がれていること、もう一つは下層社会の活発化によって商品経済が発達したことである。『水滸伝』にもこの様子は描かれている。

近代
清代中期~辛亥革命までとされる。

清代の中国史上の位置づけ
清は、女真族(その後満州族に名称変更)のアイシンギョロ氏のヌルハチが、腐敗しきっていた明から独立し、そのあとを継いだホンタイジが建てた王朝である。
生気のない社会に再び活気を取り戻し、中国の伝統社会を復活させた清の建国は、単なる王朝の交代以上の意味があった。もし清朝が築かれなかったら、欧米列強による中国の支配はさらに繰り上がっていたに違いない。
また、清は現在の中国人の思想や行動に根源的な影響を与え、中国の伝統とされるものは実は清代が源であることが多い。
ちなみに清を中国の全国王朝にまで拡大させた第4代の康熙帝(こうきてい)は、積極的な緊縮財政や文化事業を実施し(大変な読書家)、唐代の太宗と並んで中国史上最高の名君とされている。
そのあとを継いだ雍正(ようせい)、乾隆(けんりゅう)も名実ともに豊かで繁栄した社会を実現させている。このような平穏な世は130年あまり続いた。
しかし内陸民族であった満州族は保守的で、世界に先駆ける先進国だった中国は、近代に入ると発展の機会を次々に逃し、いつの間にか後進国になってしまった。

清朝の『明史』編纂宣言の真意
文化や学術的な意味よりも、政治的な意味合い、つまり清朝の正当性を示すために編纂されたと考える方が実情に即している。
事実、『明史』の編纂は、明から清への王朝の交代を既成事実化するために、中国全土の征服が完了していない頃にすでに宣言されており、また、この宣言は本当に宣言だけで、具体的な編纂作業はまだ行われていなかった。

サツマイモとトウモロコシの伝来
どちらも海外貿易によって16世紀に中国に伝わった。多収穫作物であるサツマイモとトウモロコシの栽培は、食料の生産量をさらに向上させ、人口増加を支えた(なんと1億4千万人だった人口が50年ほどで3億人超にまで増えている)。また桑、茶、綿花、タバコなどとともに農業の商業化ももたらした。

乾隆帝がマカートニー使節団の通商要求を拒否した背景
ジョージ・マカートニーはイギリスの外交官。
満州人は中国を支配すると、従来の中国王朝が抱いていた天朝意識(中国は神が伝えた文化と王朝を持つ素晴らしい国であるという意識)を吸収し、彼らもまた貿易はあくまでも朝貢によるやりとりが主であると考えた。
実際、自給自足で事足りた中国は、不安定な海外交易よりも内政問題を優先させ、積極的な海外進出をする動機そのものがなかったのである。

日本の明治維新と中国の洋務運動
どちらもヨーロッパの先進技術を導入することで、産業を発展させ、富国強兵を成し遂げようとした改革であるが、日本の明治維新が、福沢諭吉の「脱亜入欧」に象徴されるように、社会体制の変革までも含めた欧米文化の導入を実践したのに対して、中国の洋務運動では、張之洞の「中体西用」に象徴されるように、あくまでも産業分野のみの改革で社会体制の変革を伴わなかった。そのために王朝の反対勢力の抵抗にあい、洋務運動は不徹底なものに終わってしまった。

現代
辛亥革命~中華人民共和国の建国までとされる。
ちなみに中華人民共和国建国以降は当代とされる。

現代における清朝の民族差別に対する認識について、記憶幻覚という心理的現象の観点から論ぜよ
中国の歴史では、漢民族を中心とする中国地域は度々周辺の他民族から侵攻を受けていたが、全国規模の王朝が建てられたのは、モンゴル人の元と満州人の清だけであった。
実際、純粋な漢民族自体は三国時代においてすでに絶滅しているらしいが、漢民族的な支配方式や文化はある程度、他民族の王朝においても継承されたこと、また時間の経過によって漢民族の抵抗感は次第に薄れていった。
しかし、清王朝末期の運動(辛亥革命など)を通して、その屈辱的な記憶は喚起され、民族差別を誇張した反清宣伝は、若い世代の記憶的な幻覚になった。
これは現在の中国にも大きな影響を与え、漢民族を主体とした王朝である宋と明の輝かしさに憧れるとともに、モンゴル人や満州人などの他民族よって滅亡したことを嘆いているのである・・・って宋ってトルコの人が作ったんじゃ・・・
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