ドーナツ所さん!

 私も大学時代に数え切れないほど行った(駅の近くにあって早朝も開いていたから)ドーナツチェーン店「ミスタードーナツ」のテレビCMに、偉大なミュージシャン所ジョージさんが帰ってきてるじゃないですか!めちゃ感動!最近は長いこと相武紗季さんが君臨してましたからね。相武さんと共演してからんでも良かったのに。

 この調子で宝くじやスライスチーズや自動車買取チェーンにも復活して欲しいなあ。かつてはCM王の名をほしいままにしてましたからね。んで自身がCMで出ている企業をすべて宣伝した即興の歌を歌っていたこともあったなあ(「♪ドーナツ食べてね~、宝くじ買ってね~」みたいな。うろ覚えですが)。
 歌と言えば、所さんってCM降板した後も、所さん作曲のCMソング(ワンフレーズだけど)が継続使用されるパターン多いですよね。「世界丸見えテレビ特捜部」で「あの曲は使用料とってる」とかラサールさんかなんかに言われてたけど、あれこそ「ミーム」ですよね。

世界警察アメリカはMDを拡散させろ

 アメリカとロシアの核軍縮条約の会議がチェコで行われたそうですが、確か両国ずつ核兵器を三分の一を減らすとか言ってましたけど、「これって数の問題なのかな…」って気もします。まあ、その話自体はいい流れだとは思いますけど、各兵器って一個でも持ってて使ったらエライことになりますからね。
 やっぱり核軍縮じゃなくて、核撤廃じゃないと・・・

 というか、なんだかんだ言って世界のほとんどの核を所有する両国が、核を所有したいイランや北朝鮮に対して「俺たちはいいけど、お前らは持つな」という傲慢さはなんともいえません。
 またロシアがアメリカのミサイルディフェンス(MD)計画に反対しているのは、どうなんだろう・・・?この技術は核のある世界では開発必須の技術だと思うのですが・・・
 アメリカがMDでロシアの核ミサイルを撃ち落とせちゃったら、両国の均衡が崩れるって、その論理、めっちゃ核戦争を想定していて血なまぐさいです。冷戦は終わったのに、なんだかなあ。
 この論理でおかしいのは、ロシアはアメリカのMDに反対するんじゃなくて、ロシアもMDを開発すればいいんです。というかアメリカに教えてもらえばいいじゃないですか。MDの技術。

 もっと言えば、MDの技術をアメリカは北朝鮮やイランなどの全世界の国に教えてやって、世界中に配備させればいいんです!
 なぜ北朝鮮が核開発に執着するかと言ったら、別に核で世界転覆をもくろんでいるわけじゃなくて、イラク戦争においてアメリカによってつぶされたフセイン政権の二の舞にならないか怖いからだと思います(本当のところは分かるはずないですけど)。つまり威嚇の為だと。
 だったらオバマさんもノーベル平和賞とったんだし、MDを世界中に配備させる懐の深さを見せてほしいものです。
 だってこれは別に核兵器を拡散させているわけじゃないんですから。もしくは世界の国に核シェルター作らせるとか・・・

 核保有国は、国を文字通り破滅させる力を持つのだから、これくらいする責任があると思うんですけど、どうでしょうか。

 核拡散防止に対して、面白いのが我が国日本の取り組みですよね。新しい原子力発電の技術を開発して、その技術が万が一他の危険な国に流れても、核開発に応用できないようにしちゃうらしいです。
 その技術を確かビル・ゲイツが注目しているとか。現在は奥さんと財団(基金)を設立し、チャリティーにはまっているゲイツ氏ですが、やはり一代で世界企業を立ち上げたビジネスの申し子。抜け目がないなあ。血が騒ぐんでしょうか。

自民党離党の本当の理由

 与謝野馨さんらが自民党を離党して立ち上げた新党の名前がすごいです。「たちあがれ日本」って・・・長え!語呂悪い!
 石原都知事(←命名者らしい)も流石あんなくだらない小説書いただけあって、すごいネーミングセンスしてます。
 今度の参議院選挙の特番では、画面の下若しくは上にある党の議席数の枠に「たち日」とかって略されて表示されるんだろうな・・・

 んで与謝野さんらの新党が可哀そうなほど、周りの議員さんになめられているけど(老人会とか、囲碁でもしてろとか・・・)、あれって確かに「わしらベテランが自民党離党し、捨て身の覚悟で日本を何とかしよう!」っていう崇高な理念と言うよりも、おそらく自民党の比例区年齢制限への懸念で立ち上げたような気がします。
 この前の衆院選挙でもそれで涙をのんだ自民党のベテラン議員さんがたくさんいましたからね(与謝野さんは現在71歳。自民党の比例区の年齢制限は70歳)。

 まあ本当のところはよく分からないけど、どっちにしろ国政に対する執着は見上げたものだと思います。このバイタリティは若い私たちも見習った方がいいな。いや、皮肉じゃなくて、本当に。

 あと、自民党の谷垣総裁もかわいそう。すこし小沢さんの「すごみ」を分けてあげたい位(舛添さんとかに)なめられている。
 結局リーダーが弱腰でも強権でも、みんな自分が選挙で当選することしか考えてないから、国のことを憂いているように言いながらも、好き勝手なこと言うんだよな。
 谷垣総裁はこういう感じで馬鹿にされている気がします。

「(総理に)落ち度はなかった。でも業績はもっとなかった(『総理と呼ばないで』の事務秘書官のセリフ)」

4つのメモリ

 いや~『進化の存在証明』は、三冊に分けて一冊1000円でもよかったくらいのボリュームの、かなり読み応えのある本でした。
 最終章の第13章のタイトルは「この生命観には壮大なものがある」で、これは何を隠そうダーウィンの『種の起源』を締めくくる一文からの引用で、なんと本章では、その一文をワンセンテンスごとに取り上げて検証しているのです!まさにダーウィン生誕200周年を記念するにふさわしい最終章と言えます。
 なんだかんだ言ってドーキンス奇麗にまとめますね。

 本章の内容は・・・クモを針で麻痺させて、自分の卵を産みつけてしまうジガバチや、カタツムリの神経系を支配し、鳥に食べられやすいようにカタツムリの眼をイモ虫のように膨らませてしまう寄生虫といった(これらの引用はこの本はしてませんが)時に残酷な生物の振る舞いの考察から始まり、生物を情報の観点から定義する「4つのメモリ論」、DNAにおけるタンパク質製造コード(コドン)の普遍性、進化は熱力学の第2法則(エントロピーの法則)になにも矛盾していないこと(地球は閉じた系ではなく太陽のエネルギーが入ってくるから)、生物の自然発生説や化学進化論、RNAワールド仮説(ドーキンスはこれを熱烈に支持)、そしてクレード淘汰と「進化しやすい胚発生」・・・と少ないページで盛りだくさん。
 600ページも読んどいてあれですが、正直この章が一番面白かったかもしれません。

 なぜこの章が面白かったのか?それは『利己的な遺伝子』でも見せたドーキンスの持ちネタ(ドーキンス自身のテーゼ)をこれでもかとぶちまけてくれているからです。
 生物を情報の媒体、もしくは複合体として捉えるというドーキンスの発想は、めちゃクールでかっこいいです。
 この「生命など遺伝子のただの乗り物さ」と言い放つクールさが時に「ロマンティックな人」の反感を買ってしまうようですが、逆に「生物ってかっこいい!」って私は思うんですけどね。デジタル生物論というか・・・

 本章の「4つのメモリ論」は、そんなドーキンスの生物観を端的にあらわすものでしょう。そしてこの論は、ドーキンスの本でも比較的ニュートラルな『進化の存在証明』でもっとも異彩を放ち輝いています。
 4つのメモリとは、遺伝子プール、免疫、神経系、文化だといいます。生物学的定義に文化(ミーム)を含んでしまうところが、なんともドーキンス流でたまりません。

 第1のメモリ「遺伝子プール」は、生物の種における38億年分の進化の情報の蓄積です。それは世代交代の際に更新され、なんと38億年たっても現役バリバリで情報を蓄えている地上最大のデータベースです。
 実際私たちが存在するのは、その前の祖先が「誰一人子どもを作ることにしくじっていないから」であり、これはテレビゲームで例えるならば、とんでもない「コンボ数(なにせ38億年間続いているから)」となり、遺伝子は半永久的に存在し続けている事になります。
 よって情報を残すことにかけて遺伝子(=DNA)の右に出るものはいないでしょう。

 第2のメモリ「免疫」は、遺伝子プールが種レベルの情報であるのに対し、後天的かつ個人的なパーソナルデータです。それはどのような病気と闘ってきたかの個体レベルの情報の蓄積であり、その抗原抗体反応の情報(獲得免疫。例えば予防摂取やアナフィラキシ―ショックなど)は、個体が死んだらそれきりパーで、子孫には受け継がれません。
 しかし個体が病気で死んでしまえば子作りどころじゃないので、重要なものであると言えます。
 そしてドーキンスが言うように、免疫とは体内のタンパク質の自然淘汰であり、視点を変えれば人体とは利根川進さんの言うように「ダーウィン的小宇宙」と言えるかもしれません。

 第3のメモリ「神経系」はいわゆる「記憶」です。それは個体の脳に記憶される情報で、人の脳は発達している分、学習パターンはネズミなどに比べて複雑で、記憶のイメージも鮮明です。

 第4のメモリ「文化」は、この高度化された人間の「神経系」によって生み出されます。文化はいわば「人為的な遺伝子」であり、遺伝子を使わずして、遺伝子のように情報を受け継ぐことができます(しかも場合によっては子から親にも逆流が出来る!)。
 ドーキンスはこの「文化版遺伝子」を「ミーム」と名づけ、これまで遺伝子の独壇場だった「自己複製子」のポジションを、文化も担えるとしました。
 どういうことかと言うと、理屈は結構簡単で、例えばバッハは現在生きていませんが、彼の作った曲は今なお楽しめますし、先代の偉大な科学者の研究を受け継いで現在の科学は進歩しています(この点からマイクル・クライトンは『ジュラシックパーク』で「科学とは空手のように長く厳しい個人の修業を必要としない、いわば相続財産のようなものだ」と述べています)。

 ミームの話で面白いのは、生物の体が遺伝子の乗り物であったのに対し、「ミームの乗り物は人間の意識だ」という点です。
 これは利己的遺伝子説以上に、人間の自由意思を過大評価する左翼的立場の人から袋叩きにあいそうですが、確かに遺伝子が生物の体(=水とタンパク質)がなければ自己複製子として機能出来ないように、人間の自我や意識がなければミームも一巻の終わりです。
 しかし逆に言えば人間の意識さえ存在すればミームは形を変えながら半永久的に生き残るのです。現に何千年も前のソクラテスやアリストテレスやデモクリトスのミームは、今なお現役バリバリで私たちに教養を与えてくれています。

 ミームの話はいろいろ面白いので今回はここで切り上げますが、とにかく『進化の存在証明』はそこまで堅苦しい本じゃなく、かなり易しく進化を説明してくれる良本でした。
 ただし高校までの生物の知識があった方が誤読しなくていいと思います。私も誤読してるかも知れないけど、かなり時間をかけて読解はしたつもりです(二週間かかった・・・)。

 最後に一言。最近女子高生のことを「JK」とか言うのが流行っているようですが(「超MM」は90年代熱病のように流行し、ほぼ絶滅したミーム)、そんな今こそ「ESK(どんな生徒も知っているの略)」を流行語大賞にしよう!

節度なんて誰も守らない

 『進化の存在証明』第12章は進化の軍拡競争。ぜひ“環境教”信者の人に読んでもらいたい内容でした。
 彼らは「人間は弱肉強食の自然界から離れ、それを支配するに到った“狂った動物”であり、自然界が調和と節度を守ったエネルギー循環(食物連鎖)をするのに対し、人間は度を超えた破壊活動をする」という言い回しが好きな場合が多いですが、この人間は「狂った動物」と言う浅田彰は大間違いで、人間のやってる環境破壊も、植物の遷移も、チーターとガゼルの追いかけっこも、節度なんて守っていません。

 ではなぜ自然界は人間の活動に比べて節度を守っているなんて勘違いをしてしまうのか?それは自然界(サバンナ)には自然淘汰が働くからです。そしてそれは人間の環境破壊にもしっかり働いてくれています。人間は自然界から離れた神ではなく、思いっきり自然界の強大な法則に支配されている、ただの脊椎動物の一種にすぎないのです。もう幻想は捨てましょう。

 とにかくサバンナでは脚を早くしすぎたチーターは怪我のリスクが大きくなるので、脚を早くする進化の方向に、「獲物(ガゼル)との相対的な上限」が存在するのです。いくら足が速くても怪我しやすかったら、それはそれで狩りに支障をきたしますから(実際、現在のチーターはあれが最善な速さの限界の形のようです。例えばライオンなどに獲物を横取りされてもチーターはあっさり諦めます。喧嘩で商売道具の足を怪我するくらいなら、新しい獲物をつかまえた方がいいのです)。
 結局はトレードオフの原理が働いているだけで、チーター自身も、「あまり獲物をとり過ぎると自然界の調和を崩してしまうから狩猟規制しよう・・・」なんて考えちゃいないのです。
 事実アフリカゾウなどは歩きながら植物をバカスカ食べちゃうので、森林に与える影響は度を越しています。よって(レッドデータ―アニマルなのに)間引きされたりするのです。

 この章で面白かったのはふたつ。ひとつは植物の遷移を競馬の観客に例えるところで、もうひとつは人間の行いを決定する脳内にも軍拡競争があるというところです。
 特に競馬の観客の例えは秀逸。「みんな仲良く座ってレースを見ましょう」というルールがあっても、ある時座高の高い人の後ろの席に座っちゃった背の低い人が「よく見えない」と、ちょっと立ち上がった瞬間、その後ろの人も立ち上がり、その後ろも・・・というように、ルールは連鎖反応的に崩壊してしまい、それはより多くの日光を葉に当てたいと目論む森の木々にしても同じことだと言うのです(この例え、量子力学の「CP対称性の破れ」にも使えそうでグッドです。一つの量子の振る舞いが全体の量子の振る舞いの“方向性”を決めてしまうんですよね)。
 植物の遷移(森の出来るプロセス)で面白いのは、最終的に日の当たらない苦境に適応した陰樹が森を制する(かどうかは分からんが、クライマックスでは優勢になる)という点ですよね。

 生態系には確かに妥協点はありますが、それは生存競争に譲り合いのルールがあるわけではなく、己の利益追求に必死で利己的な生物が最終的に、自然界の裁き(自然淘汰)を受けた結果、存在するように見えるだけなのです。
 つまり痛い目に会わなきゃ懲りないのが生物(だから痛みがあるとかこの章でも書いてあったな)で、その点人類は今のところ割合うまくやっていると思います。人類の環境破壊によって世界の人口が半分くらいになったら、懲りると思いますけど・・・
 でも環境破壊って人類に始まったことじゃないのは知っておくべきでしょう。大気の組成を変更してしまったシアノバクテリアといい、ダムを作って川のルートを変えてしまうビ-バーといい、地面を穴だらけにするプレーリードッグといい、生物は己の都合のいいように環境を変えていくのです。
 そして環境を変えるのが難しそうなら、陸に上がった生物が体内に“海”を持ち運んだように、自分の体を環境に合わせて変えてしまうのです。
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