キッズ・リターン

 「面白い度☆☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆☆」

 バカヤロー、まだ始まっちゃいねぇよ。

 1996年公開の北野武監督の青春映画。いや~すっごいいい映画だった!もうすべてがかっこよくて正直こんな私が語るのは恐れ多いし、んなもん蛇足極まりないと思うんですけど、こんなに「すげえ!」って思った、なんというか自分の感性にパチっとはまった映画は『オーケストラ!』以来かもしれません。

 この映画って木村くんも好きで「田代、見ろよ!」ってずいぶん前に勧めてくれたんだけど、結局見るの忘れてて、この前女性のマロさんも勧めてくれたので「これはやっぱ一度ちゃんと見といたほうがいいな」と50円で借りてきたわけです。
 で、とりあえず木村くんには謝るよ。ど~せ少年マガジンとかにありがちな甘ったるいヤンキーものだろって一瞬でも思った私が悪かった!

 そもそもたけしさんがそんな映画を撮るはずない。私たけし映画はともかくたけしさんの書籍はかなり持ってて「悪い奴が急に心を入れ替えて善人面するのは気に入らない。いままでこいつに迷惑したやつの立場はどうなるんだ。まずはそいつらに謝って精算するのが先なんじゃないか」みたいなことを書いてたし「いきがったワルは一度とことん叩きのめされなきゃわからない」とも書いてるんだよね。
 だから、この映画でもハイライトシーンで不良のコンビがとことん叩きのめされる。それは相当辛い挫折かもしれないけど、人生ってそういうことの繰り返しなんだよっていう監督のメッセージのような気がする。だから「終わっちゃいないんだって」ってw

 監督はラストの学校の校庭を昔のように自転車でぐるぐる回るシーンを最初に思いついて、そこに至るまでの物語を後から逆算して組んでったらしいんだ。
 だから脚本の構成の完成度が高いし、たけし映画の中でもかなり筋が分かりやすい(本人曰く日本一後付け設定やつじつま合わせがうまい映画監督)。
 でもなんであのシーンをたけしさんは無性にやりたくなったんだろう?って思ったんだけど、この映画ってバイク事故を経験したたけしさんの監督復帰作なんだよね。つまり自分の挫折を描いてるんだよな。

 そして、ここらへんはもう勝手な推測だけど、この時のたけしさんにあったのは「こんな顔になっちゃった自分はもう一度芸能界でやっていけるんだろうか?」という不安であった気がする。
 フライデー襲撃事件の時は、芸能界復帰が無理なら軍団とヤクザか建設会社でもやるかな、とか考えてたらしいんだけど、事故の時は「顔に棒突き刺されちゃったよ、おでんの気持ちがわかった」とか見舞いに来た軍団の人にボケても、全然笑ってくれなかったんだって。もういたたまれなくて。
 でも最終的に記者会見をやって見事に復帰するんだけど、あの記者会見もある種の賭けだったらしい。どれくらい顔が戻ったらやるか、そのタイミング。

 とにかく、マーちゃんの刺青みたいに一生背負う傷を、あの時のたけしさんは負って、自分の終わりも感じながら、それでもふたたび立ちあがった。また自分の居場所を見つけることができた。
 私が最近思うのは、家庭でも学校現場でも社会でもなんでもいいんだけど、そもそも自分の居場所なんてあらかじめ用意されていないんだよね。自分の居場所っていうのは誰かに与えられるものじゃない。自分で見つけて掴み取るものなんだなって。
 それを勘違いしちゃっているから、社会に適応できない人がいるのかもしれない。相手を蹴落としてまで働きたくないって言うけど、そんなこと言ったら他の動物殺して食って生きている時点でオレらは罪悪感で自殺しているわけだし。

 多少は矛盾していても折り合いをつけなきゃ生活できないんだなあって。そこらへんの矛盾を「矛盾だ」っていう大人が今いないんじゃないのかな。みんなと仲良くしましょうも限度があるってw世の中にはパイが決まっていますってw理想と現実のどっちも教えたほうがいいだろって。
 子供ってすっごい純粋に大人の言うことを額面通りに信じちゃうところがあるし。もう野暮かもわからないけど、大人の方から「とはいえ、これ建前なんだ」って一度子供にちゃんと言うべきなのかもしれない。
 昔はそんなこと大人から言わなくても子供の方が成長して気づいていったんだろうけれどね。

 とにかく私が思うのは学校に居場所がないってグレてるヤンキーも、普通の人も変わらないよってこと。おそかれ早かれどこにも自分の場所なんてないってことを全員が痛感するわけだし。
 それで要領が悪くてうまくいかなかった場合、大人しい奴は引きこもったりうつになっちゃうし、元気な奴は同じような境遇の仲間を作って夜の街に繰り出して悪さをしてしまうのだろう。
 でも十代って本当難しい時期なのかもな。私は「漫画」っていう特殊技能があったから、クラスでなんとなく自分のポジションがあったし、高校では生徒会長やってたから、そういう自分の居場所がないっていう悩みもなく十代は楽しめたけど、大学時代はやっぱり居場所なかったもんねw
 もう先生にキレちゃってからアウトローもいいところで、国立大学でなにやってんだって気はしたけれど。

 俺たちみたいな馬鹿まだいるかな?

 もういないんじゃないですか?


 いますいます。山ほどいます(笑)

 そうやって居場所がなくて不安だったりイライラしたりするのはわかるけれど、それはつまり自分が大人になろうとしていることなんだって思って欲しいよね。私はまだ脱皮できてない気もするけど・・・(職員室に居場所がない)
 でも大人の方が自分の居場所を確保するので精一杯で、自分の子供に居場所を与えられないのは大問題だと思う。ウミガメみたいに卵から孵ってすぐに自分のやるべきことが遺伝子レベルでインプットされているならともかく、人間は教育しなきゃ生き方がわからない動物だからね。
 そこをないがしろにするのだけはあっちゃいけないと思う。子供をないがしろにするのって絶対国家や社会にとって不利益だと思うし。

 あれ?全然『キッズ・リターン』の話してないや。だからこんな素晴らしい映画語ることないんだって!もう冒頭のタイトルが出るところなんて映画史上屈指のカッコよさじゃない?
 なんだあれってw『アウトレイジ』もかっこよかったけどこういう映像的なセンスってたけしさん天才的だよな。

効果測定合格

 教習所も一週間がすぎて(…といってもろくに実車乗ってないけど)とりあえず学科試験はなんとかなりそう。
 学科試験受けるために必要なテストで「効果測定」っていう、今まで分からなかった謎の項目があったんだけど、教習所で知り合った人に聞いたらコンピューター使って勝手に受験できるって言うので試しに予習なしで直で受けてみたら1回目でギリギリ90点で受かっちゃった。
 で2回90点以上取らなきゃいけないって言うから、もう一度別の項目で受けたら96点取れちゃって、こんな高い点数をテストで取ったのって小学生以来ですっごいいい気分。

 ・・・つ~か学科試験簡単すぎないか?「41.走行中の車から空き缶を捨てるのはいけないが、たばこの吸いがらや紙くずであれば、投げ捨てても構わない」とかどう考えてもなにかおかしい質問が結構あって、まともな常識人なら結構簡単に取れちゃうんだよね、これ。
 そりゃそうだ、ほとんどの大人が免許証くらい持ってるんだからw

 実車の方はまだ3回目なんだけど、①外周カーブと車線変更、停車②右左折、信号機③坂道発進・・・ってきて、来週ついにチェンジレバーを「R」に入れる練習だって。つまりバック。うわあああバック!
 でも1回目では「ブライトさんオレ、ガンダム乗れません!(※ガンダム知らない人)」って感じで心が折れかけたけど、3回目くらいでだいぶ落ち着いて運転できるようになった。
 3回目に当たった教官の人がとりわけ教えるのがうまくて、運転時の目安とかをとってもわかりやすく説明してくれたんだよね。
 だから1回目で起きた、実際には直線でまっすぐ走っているらしいんだけど、なんか遠近感や目の錯覚で左に行ってるような気がする現象はなんとかなった。あの原因は多分運転席に自分が一度も座ったことがなかったからだったんだろうな。

 とはいえ本当、最初は覚えたことを順序よくやるのでパニック紙一重だったのに、最初の教官がとなりで教習と関係のない身の上話始めちゃって、先生俺にそんな余裕ないです!って感じでした。
 今思えば、リラックスさせようと気を使ってくれてたんだろうけど、この初回の先生、穏やかな口調で丁寧な印象なんだけど、なめたことしたら絶対おっかない二面性のあるタイプの人な感じで、ヤンキーの人も何人かそれに気づいて恐れてるもんねw
 ヤンキーも教官もそうだけど人に威圧感与えられるってのも才能だよな。自分にはそんなんないもん。ずるいよ。
 
 ヤンキーといえば、私が通っている教習所はここらへんでも特にヤンキー率が高くて、この時期は更にカタギの人が来るような時期じゃないじゃん。戸塚ヨットスクールみたくなっててすごいよwそんなバイクにまたがりたくてしょうがない元気な若者を相手にしているから教官も受付もヤンキー慣れしているよな。
 でも一口に不良タイプって言ってもいろんな人がいるよね。なかにはすっごい腰の低い礼儀の正しい人もいて、なんだよ~!って思っちゃう。そんなギャップ萌え効果ずるいよってw

免許がない!

 わたくし恥ずかしながら28歳なのにまだ免許取ってないんですよ。友達や家族に乗せてもらったり、自転車でフラフラしたりしてて・・・あと東京の出版社に打ち合わせに行く時は電車で済んじゃうじゃないですか。
 でも先週から非常勤講師をやることになって、朝自転車で通うには遠すぎる位置に勤務先の中学校があるので、ついに一大決心!

 あのモビールのパイロットを目指します!!

 これは大学時代の話なんですが、高校出たてのくせに大人ぶった奴が親に買ってもらった車乗りこなして女の子口説いているのがなんかすごい嫌で、こんなキザな奴にはならないぞってアンチ免許だったんですよ。オレにはまだ早い!って。
 車乗ってりゃ大人なのかよって。爆笑問題だって、バカリズムだって免許持ってないじゃないかって。

 でも時は経ち10年・・・私どう考えても大人じゃん。もう時代の波に乗り遅れまくってて持ってないと恥ずかしいなって。

 これはあれだよね、小学生の頃彼女とかがいると「ヒューヒュー」ってクラスのみんなにからかわれてすごい恥ずかしい思いをするんだけど、結局時が経つにつれ、みんなそこそこの異性と付き合いだして、んでだいたい結婚しちゃって「ヒューヒュー」って言ってる奴がもうマイノリティになっちゃうような、そんな愛しさと切なさと心強さとだよね。
 てめえら一緒にからかってたくせに裏切るのか!みたいなw

 で、もうしょうがないから今日から通いだしたんですよ。

 一日目はさすがに実際の車には乗らなかったんですが、ゲーセンのドライブゲームみたいなのでさっそくアクセル(右のペダル)とブレーキ(左のペダル)踏み間違えるorzよくみんなこんな複雑なメカ操縦してるよ、大人ってスゲエって思ったね。
 発進だけでもサイドブレーキやギヤチェンジとあんなに手順があってそれをものの二、三秒でやっちゃうわけじゃん。
 大学の女の子が免許取り立ての頃、ステーションワゴンで私の足を間違えて踏んづけたことがあったけど、あれもしょうがないなあってw

 ブレーキは強く踏むのが面倒くさいし(しかもなぜかアクセルよりもペダルが小さい)、アクセルは軽く足を乗せるだけでどんどん速度が出ちゃう。なんだこのギャップ。
 右足でどっちも操作するから足がつっちゃう気がする・・・あ~こんなんできるのかなあ。自転車なんかだと何度も転んでうまくなっていくけれど、自動車はそういうの無理じゃん。事故じゃん。
 そもそもブレーキ踏み続けないと、スルスル自動車が前に進んじゃうっていうのが怖い。クリープ現象とか言うらしいんだけど、あんな重いペダルをずっとギュッと踏んでるのって右足が落ち着かないよ。
 
 あ、そういえば『アオイホノオ』でも描かれた、教習所の「船長は乗客の安全を守る責任があるようにドライバーは交通ルールを守る義務があります」って強引な例えのアニメあったじゃないですか。
 なんとあのアニメ2012年でもまだ見せてる!!「これか~~~!」って感動したと同時に80年代からあれをずっと流しているっていうのが・・・すごい使い倒してるよねw日本で一番再放送してるアニメかもしれない。

 学科の運転適性検査では「自己主張が強すぎ」「楽観的すぎる」「協調性0」とズバズバ診断され「道路はあなたのためだけにあるものではありません」なんて診断結果に怒られる始末。乗っちゃダメな人なのか?ww
 もう明日から実車で練習させられるんだけど、どうしよう。高校生の頃に買ったテレビゲームの『免許を取ろう!』やり直そうかな・・・(教官の声優がやたら豪華なやつ)
 あ、『クラッシュ・バンディクー レーシング』しかないや。だめだこりゃ。

対談 円崎さん×田代剛大  『80日間宇宙一周』はライトなのに重い?

 ツイッターでお世話になっていて、幕張のオフ会でもご一緒した現在高校一年生の「円崎さん」から『80日間宇宙一周』の感想を頂きました!嬉しいのでここに掲載します。
 やっぱり若い人に伝わっているのが一番嬉しいですよね。漫画って若い人に見向きもされなかったらおしまいだと思うので・・・スカイプでのやりとりだったので対談形式になっています。

田代剛大: もうやりたいことはやったから当分新作はいいな。

madosaki: 寂しいですけど先生も忙しいですからねw

田代剛大: 世の中に言いたいことや感じたことは『CRIMSON WING』でほとんど吐き出したし

madosaki: 武器商人にしても『ヨルムンガンド』とは全く別物でしたよ

田代剛大: でしょ?だって『ヨルムンガンド』よく知らないんだもんw
兵器開発といえば一作目でも軍に協力しろってシーンがあったじゃん。あれをもう一回やってみたんだよね。

madosaki: なるほど、でも流石ライトでしたw
四作目にしてライトの人間的な部分が見えた感じでした

田代剛大: 初めて感情的になるからね・・・ だから重い話に見えたんだろうね
今まで相棒のミグの一人称でやってたから。

madosaki: 田代さんのはキャラ設定がラノベなのに動かし方が重たいというか

田代剛大: ほう、ラノベですかw世代的に読んでないからなあ

madosaki: 例えばライトのキャラ設定です。
ネット小説なんかを読んでても、一見そういうキャラはいっぱいいるんですよ

田代剛大: はいはい

madosaki: でも物語自体を勢いで書いているのでなかなか熱くならないというか

田代剛大: それは意外な意見だね。普通は勢いがあったほうが熱くなるんですよ

madosaki: んー、なんていうんでしょうかwやっぱりネット小説止まりだなぁってのがわかるですよねw

田代剛大: わかるかも・・・作者だけ乗ってて読者がおいてけぼり?

madosaki: あ、そうです!主人公を完璧超人にしすぎて作者がついていけてないんです

田代剛大: チートキャラですねw私が嫌いなチートキャラ!ww
チートキャラっていうのは私の中では悪役に置くものなんですよ。最近だと『魔法少女まどか☆マギカ』のアイツとか

madosaki: チートキャラを主人公にしたのが『デルトラクエスト』だったんですよ

田代剛大: いや、そういうのはたくさんあります、ジャンプ漫画はほとんどそうですし

madosaki: 小学生のころガーっとはまったんですがすぐ冷めちゃうんですよねw

田代剛大: 現実の世の中がそうなってないもんねw
どんな強者だって年取ったり弱ったりしたらやられちゃうもんね。それが自然界じゃんw

madosaki: 代が変わっていくのは変わらない理ですからね

田代剛大: だからライトもチートに見えるだけで違うんだよね
実際あの作品のチートはノーチラス号やミラージュだもん。何人殺してんだあの兵器。

madosaki: いやクロックダイルでしょうw

田代剛大: あのワニねwじゃああれを退治した青ヒゲが一番すごいねw

madosaki: オカマは最上位捕食者w

田代剛大: どんな宇宙だw

クロックダイル・グリニッジエンシスのネタには誰も気づかなかったね。残念だった。
ピーターパンの海賊の腕を食ったので時計わにっていうのがいるんだよ、海王星は海賊の話だから最初から出そうと思ってた。

madosaki: 時計を飲み込んでるんですよねw ggって初めて知りました

田代剛大: う~ん世代じゃないもんね

madosaki: スズメバチの警戒音みたいで面白かったですw

田代剛大: あれでかつての海王星は標準時を決めていたというとんでも設定だなw

madosaki: そんな馬鹿なwwだからグリニッジ、と

田代剛大: もともとギャグマンガを専門にやってたから、作風がアホっぽいんだよ。
シリアスやろうと思ってもシリアスにできなくて、そっちのほうがギャップが出て印象的だとも思うし、できないもんはできないからもういいやって

madosaki: でも何を伝えたいかはっきりしてて単なるギャグとも一線を画してます

田代剛大: ただ、お説教臭くならないようにしないとね。
私は今回の脚本では最後の記者会見のシーンが大好きで、副社長が社長になるんだけどマスコミが手のひら返してて

madosaki: はい

田代剛大: こいつら・・・!ってwあれ東京電力の現在の心境ってああだと思うんだよw
ああいう風刺が好きでさ

madosaki: マスゴミって言葉ができるくらいですからね

田代剛大: あのシーンで私はマスコミを叩いてるんじゃなくてさ、もっと大きな社会の構造だね

madosaki: 世論とかですか?

田代剛大: はい、だからそういったコードとかプラットフォームを叩いたって天につばなんだよね。ブーメランというか・・・
そういうやり場のないイライラが今の世の中にはたくさんあってさ。みんな思春期の中学生みたくて、そういうのをもう少しだけ大人になってみんなで許していこうよっていうのをテーマにしたかった

madosaki: そういうどこに矛先を向ければいいか分からないっていう風潮は昔からあったんじゃないですか?

田代剛大: うん、ちょっと突っ込んだ話をするとネットが整備されたよね?もっと前だとテレビだね。
こういうマスメディアの登場でさ、そういう実体のない権力の方向性や構造が「可視化」されちゃったんだよ。実際はそれも虚構なんだけど情報社会に生きるほとんどの人はそれがあるものだと思っている、というか神学論争になってるんだよね

madosaki: 確かに現在の情勢は手に取るようにわかりますもんね

田代剛大: それはわかるように編集されているからなんだよ。
複雑なものをあらかじめ抽象化してメディアは発信するから個々のリテラシーが低下せざるを得ないんだ

madosaki: なるほど・・・・

田代剛大: 複雑な事象を一から斟酌する力がなかなか養われない。
・・・まあこんな難しいことはほっといて、純粋に楽しんでいただければ私としては嬉しいんですけどw

madosaki: それはもう!読めるところはほとんど読んで楽しませていただきました

田代剛大: あれを漫画にするの大変だろ?w海賊船とか戦闘機とか書けねえってww

madosaki: 確実にアシが要りますねw

田代剛大: アニメ映画の尺で脚本組んでるからね。アイドル編とかも風刺が効いてて好きなんだけど、あれやばいよなw

madosaki: アリエルがまさかのボーカロイド・・・

田代剛大: アニメや声優やアイドルが信仰なきこの国で信仰化してるじゃんw面白い現象だなあって。だから、たかがアニメにオレたちはムキになるのかってw
洒落じゃなく案外そんなもので戦争って起こってるんじゃないのって。違う世界の人間を許容できなければ、ね

madosaki: 田代さん80日間は水戸黄門だっていつもおっしゃってますが僕はどっちかっていうと最遊記に近い気が・・・ってほぼ一緒ですねw

田代剛大: ああ、西遊記w地球にお経を貰いに行くww

madosaki: いっそ所さんのサインをもらいに行くとかすれば・・・

田代剛大: 最終的に何しに行ってんだお前ってw

『80日間宇宙一周 CRIMSON WING』制作裏話

 やっと非常勤講師の最初の一週間が終わって時間が取れたので、この前アップロードした脚本『80日間宇宙一周 CRIMSON WING』についていくつか。
 本当は書き上げたその日に、こういうのって書いちゃったほうがいんだよな。時間が経つと熱も冷めちゃうし。基本的に脱稿直後はテンションが変に感じにハイになってるからね。まあ冷静にしみじみ振り返るのもたまにはいいか、と。
 でも私って自分が書いたものの内容を忘れちゃうから、時間が経つと「あれ?なんでこんなん書いたんだろう?」ってなっちゃうんですよ。案外読んだ人のほうが細かいディティールは覚えてくれていたり。

 私が基本的に読み切り作品ばかりやって、長い話をやらないのもそのためなんですが、キャラの描き方は愚か、こいつどんな性格だったっけ?とかはよくありますし(あっちゃダメなんだけど)、ちょっと期間があいた時に一番忘れやすいのが、それぞれのキャラが現時点で抱いている「思い」。
 人間の感情っていうのが一番繊細で、ドラマ表現の肝になる部分だから、このシーンの時点ではこのキャラの感情の熱量はどれくらいなんだっけ?っていうペース配分とか微妙なコントロール感覚を忘れるのは痛い。
 これを失敗するとキャラに人間味が出なくて、読んでいる方もしらけちゃう。つまり「こんな奴いねえよ」になってしまう。「ゼハートそれはねえよ」とか。

 さらに、最近の私はあまり登場人物を極端に記号、類型化しないから、主役格のキャラって物語が進むにつれて性格や思想が変わっていくんです。成長ですね。
 そのRPGのセーブデータ(ぼうけんのしょ)のような複雑な情報を全部覚えきれるわけないから、これまでのおはなしと矛盾が出ないようにするので必死です。
 「あれ?こいつ前にこんなことあったのに、それはいいの?」とかw読者のツッコミが飛ぶ前にさんざん自分で何度も読み返して自分でツッコミ入れて確認&修正しています。
 その作業が今回は一番印象に残っているのかも。

 ということで今回の土星編。前にも言いましたがすっごい難産でした。で、今回のテーマはズバリ「原点回帰」と「許し」。
 まあほかにも伝えたいテーマは今回に関してはかなりたくさんあって、こっちが「伝えてえんだ!」って熱い気持ちはすっごいあったんですが、それをセーブすることを心がけましたね。「抑えろオレ」ってw

 実はそこまで強く伝えたい感情がある方が表現ってうまくいかないんですよね。どこか客観的に見れてないと作品が独善的で独りよがりなものになってしまうし。
 親や先公のお説教みたいな作品なんて、読んでいる人も楽しめないし、うんざりしてしまう。大事なのは読んでいる人を楽しませながら、お説教をお説教と思わせないテクニック。

 ただやっぱりこの4作目は私の作品の中でもかなり「お説教臭い」というか「かなり説話(昔話)的かつ寓話的」というか、「教訓的な田代漫画此処に極まれり」というか・・・
 ということでこの作品に、私が現時点で人間や世の中に対して思っていることをほとんどぶつけたので、今はかなりすっきりしています。
 エンターテイメントの形をギリギリ壊さないでなんとか言いたいことは言えたからね。もうこれが自分の最後の作品になってもいいや。

 一ヶ月かけて何十回も書き直したのは正直辛かったけれど、一応納得のいく形に作り上げることができたから。本当気がつけばノートが土星編のアイディアで全部埋まってるんですよ。
 土星の世界観は天王星編で決まってたし、伝えたいメッセージもあったんですが、これを娯楽の形にするのが結構難しかったんだろうな。
 ですから本編は難しいこと考えず「ああ楽しかった」って思ってもらえればそれで十分です。ありがとうございます。

 とはいえ、マロさんいわくシリーズで最もシビアな話ということですし、確かになんというか、明るく爽やかな海王星や天王星のお話とは毛色が違う、ちょっと暗くて重い話になってしまいました。
 それはある程度意図していて、もう4回もやったら新しいことはできないから、いっそ一作目の雰囲気に戻そうって思ったんです。そろそろ「原点回帰」の頃合だな、と。
 で、あらためて一作目読み返してみたら、けっこう重い話なんですよね。ミグもライトもかなり重い原罪背負っちゃってるなあって。
 で、これをもう一度やるにはどうすればいいか。

 そこで私が考えたのが、かつてのミグとライトが出会った頃のような雰囲気(二人のキャラが噛み合わない)を他のキャラクターにやらせればどうだろう、そしてそれを見たミグとライトが一回り成長し、どんなにバックボーンが違う人間でも分かりあえることだってあるということを教えたらどうだろう、ということ。
 で、そのセリフを言わせるのはミグだなっていうのは早い段階から決まっていた。そしてライトのライバルを出すっていうのも。

 今までのゲストキャラクターって海王星ではルヴェリエ王子、天王星ではアリエルで、どっちもミグやライトよりもずっと若く、はっきり言って扱いやすかったんですが、それで三度目はないなってことで、今回同世代のキャラをメインのゲストにしよう、と。
 んで一作目のミグとライトよりもゲストキャラのカップルの対立の溝を深めてみようかって。

 じゃあどうするって言ったら、一作目でミグはコミュニスト(全体の奉仕者)みたいなことを言うし、ライトはリベラルですよね。
 ならミグよりガチガチな社会主義者と、ライトよりももっとリベラルな資本主義者を出せばいい。で、互いに敵対どころか主義主張、信仰の違いで命を狙っているのはどうだって。
 でもこれ、あの二人がどう止めるんだよとも思いましたが、そこはあとで考えればいいやってw

 ガンダムの富野監督は後後ストーリーが展開していくにつれて使える、最初の時点ではあまり重要でない余計な設定をバラバラと配置するのがうまいと言われていますが、オレもなかなかのもんじゃないかって。
 ミグを凌ぐ共産主義者は「緋色の旅団」がいるし、ライトを凌ぐほどリベラルな奴は天王星編で出てきた「サーペンタリウス」がいるじゃん!ってw

 はっきり言ってサーペンタリウスなんて、こうやって使うなんてアイドル編では全く思ってなかったからね。ミグが所さんの歌が好きな設定も歌をテーマにしたアイドル編で役に立ったし。
 やっぱり「無駄」って素晴らしいな。ランダムドリフトの重要性を説いた中立進化説は正しかったよ!
 あとここまで読めば一作目でなんでライトがピカールの司法取引にあそこまで頑なに応じなかったかもわかりますもんね。ノーベルとダイナマイトを例にして、ひょうひょうとかわしていましたが、こういうことがあったのかって・・・w

 ライトで思い出したんですけど、この4作目がちょっと暗くてシビアなのは1~3作目まで絶対的なポジティブキャラだったライトが初めて弱さを見せたからなのかもしれない。
 ライトって機械仕掛けの神様的なところがあったから、そのライトがネガティブな感情を見せるのって新鮮だった。今回のライトは初めて感情的になるもんね。怒るし、泣くし。
 ライトに暴力を振るわせたのも初めてかもしれない。いやキャロット軍曹のお尻を電気棒でつついたりはしてたけどw
 でもいずれライトが悲しんでいるのを、今度はミグが励ましてやるっていうのは絶対やりたいと思っていた。

 ライトってさ、今までの少年漫画のヒーローみたいに暴力で敵をやっつけて、か弱い女性を救い出すマッチョな男じゃないんだよ。
 人種、思想関係なく、出会った人にはできる限り力になってあげたいってやつで、敵とも仲良くなろうとしちゃう。まあそれくらいの博愛主義者じゃないと冥王星でミグとも仲良くなれなかった気がするし・・・
 それが悪く出ちゃったのが海王星と天王星のクライマックス。実はライトどっちも女性を傷つけているんだよね。これは私も書いてて気になった。ミグはナッシュに瀕死の重傷を負わされるし、アリエルは暗殺のターゲットになって狙撃されてしまう。
 かつてのヒーロー漫画ならヒーロー失格だ。全然ヒロイン守れてないんだから。

 よく自分が愛するたった一人の女の子のためなら、世界なんてどうなってもいい!っていう展開があるけれど、私はそれはあまりに無責任だろって思う方なんですよ。
 たった一人を笑顔にするために世界すら変えていけばいいんじゃないかって、そんなスタンスをライトに与えたんですよね。
 だからこそ、かつてレオナの為に最強の戦闘機を作ったことに対してライトは複雑な気持ちでいる。あれは「愛する人さえ帰ってくれば世界がどうなってもいい」の典型だから。
 その呪いのようなものの象徴としてミラージュっていうのを出したんですよ。あ~でも戦闘機が好きな人にも楽しんでもらえてよかった。
 私も久しぶりに満足しているので新しい話はもう当分いいかな。中学校で若手を育てますw

 ふむなさんには航空機における貴重な知識を分けていただいて大変助かりました。この場を借りてお礼を申し上げます。
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