定滑車と動滑車について

 今年度から中途半端に副教材として復活した中学校の理科の分野は、イオン、てこの原理、月の軌道、遺伝子などがありますが、定滑車と動滑車もカムバックしました。
 滑車を上手く使うと、重い物を少ない力(仕事の量は結局一緒)でこなすことができるって話なんですが、一時期消えた分野の中で、滑車だけはテキストから学習がいのページにもほとんど姿を消していて、まあその内テキストにもしっかり載ると思うんですけど、今は塾で教える時ちょっとテキストにないのは不便なんで要点をまとめます。

 まず「定滑車」なんですが、これは天井に滑車が固定されていて、その滑車にロープを取り付けて、そのロープの片方に荷物を吊るし、もう片方のロープを下に引っ張って、荷物を持ち上げるという方法です。
 これは結局荷物の位置エネルギー分、頑張って引っ張らなきゃいけないので、けっこうしんどいです。

 で、「動滑車」というのはロープの片方を天井にくっつけて、ロープの真ん中に滑車をぶらさげて、その“滑車”に荷物を取りつけて、ロープのもう片方を上に引っ張る方法です。
 この場合、引っ張る人と天井が半分ずっこで荷物を持ち上げてくれることになるので、半分の力で仕事ができます。
 でも結局、動滑車の時の二倍ロープを引っ張る必要があるので、最終的にこなす仕事の量は一緒です。

 滑車の数をガンガン増やすと、とんでもなく重いものも(ロープを引っ張る時間はかかりますが)持ち上げることができます。建設現場のクレーンなどは滑車をうまく組み合わせていて、何トンもの荷物を吊り上げています。
 「定滑車×5、動滑車×5」の組み合わせの場合、引っ張る力は10分の1になってくれますが、ワイヤーを引っ張る距離は10倍になるので、けっこうのろのろです。
 
 まとめ
「仕事(ジュール)=力の大きさ×その力を動かした距離(動滑車の場合は荷物でなくロープを引っ張った長さ!)」
「仕事率(W)=仕事(ジュール)/かかった時間(秒)」

バルールについて

 学校の授業で先生が「バルールがどうこう」とか何気なく言ってたんですけど、結局さっぱり意味が分からなかった思い出があります。
 バルールとは「色価」とも言うそうで、色に関係する絵画の概念の言葉なんでしょうけれど、私の眼は赤と緑の区別がつかないので、まあ色がちゃんと分からないんです(花火茶色で塗ったり、人の肌を緑で塗ったりします)。だから色の話をされても、クオリアとして理解や納得が出来ないから、どうにもならないというか・・・
 それでも頑張ってイメージしてみるに、色と言うのは色相や彩度、明度によって、奥まって見えたり、飛び出して見えるので(分かりやすい例は、影の明度の暗いところ)そこをふまえた上で、画家の人は色の選択して立体感や空間を出しているのかな、と。
 調べてみたら「バルールとは色の相関関係が重要」とか描いてあって、まあ青のとなりに補色の黄色置いたら、かなり黄色が強調されて見えるとかそういうことかもしれません。違うかな?

 色に関しては私は正確に見えていない・・・というか、何を持って正確に色が見えているかは他人の目になれない以上、確認のしようがないですけど、とにかく他の人はもっと青と赤が明確に区別できるらしいですね。
 だから色に関係する絵画技法の話をされても、私はなかなか実感が出来ないのかもしれないです。まあ画家になるつもりはないし、バルールを考えてどこにどの色をのせるかは、色がちゃんと解っていても、その人のセンスの問題もあるし難しいですよね。
 すごい画家の作品って形が取れてるどうこうもありますけど、鑑賞者の心を打つのは、やっぱり色遣いの巧みさだと思います。バルール・・・解れば面白いんだろうなあ。

トリケラトプスについて

 ちびっ子の人気が最も高いであろう恐竜が、最大の角竜「トリケラトプス」だと思うのですが、この恐竜、復元図をかっこよく描くのが最も難しい部類に入るんじゃないでしょうか?
 でかい頭に角が三本生えているというデザインは秀逸で、派手なもの好きな子にはたまらなくかっこいいんでしょうけど(私の周りにもとてもファンが多いです)、よ~く骨格を観察してみると、私はこの恐竜さほどかっこよくないと思うんです。少なくとも骨は。
 まあ私は小さい頃から「でかくてのろま」と言うイメージのブロントサウルス派だったんで、トリケラトプスにはあんまり思い入れが無かったからなんでしょうけど・・・。

 トリケラトプスは、かつて複数の種類に分類されていましたが、現在ではそれは「個体差」と言うことになり、小型種のT.プロルススとT.ホリドゥスの二種類に統合されているようです。で、この個体差がなかなか曲者で、標本によっては同じトリケラトプスだけれども受ける印象が全然違うんです。正直かっこよくない奴もいます。特に頭の形にかなりの差があって、いきすぎた馬面もいたみたいですね。
 ちなみに襟飾りの縁のギザギザが無い標本がありますが、あれは昔の人が標本を作る際にギザギザをとって、滑らかにしちゃったらしいです。・・・なぜに?

 で、トリケラトプスは骨がそもそも想像よりもかっこよくないと思うので、出来る限り骨をふまえながら復元でかっこよくするしかないんじゃないか、と私は思いました。
 例えば、肉食恐竜と違って、目の穴なんかはただの丸い穴だし、あの長い角もどうやって生えていたんだか、いまだに分かっていません。前衛的な説では、角と頭の境界が骨格では明確ではないことから、角の根元から堅い角が生えていて、他は普通の皮膚・・・という従来の復元でなく「もう頭全部硬質化されてたんじゃないか」っていう復元もあります。確かすっごいマニアな雑誌だった『恐竜学最前線』か『ディノプレス』かなんかで、試みられていたような・・・でもこの説、私の感性ではビジュアル的に今ひとつなので、保守的な復元を取りました(新しい説からって正しいとは限らないですし)。「頭全部硬質化復元」は結局流行らなかったのか、最近見なくなってますしね。
 まあとにかく恐竜の復元描く人も、学説と絵的な表現、かっこよさの間で悩んでいるんでしょうね。

トリケラトプスのモルフォロジー
・襟飾りや鼻づら、角に多様な個体差がある。
・鼻腔の穴が広い。
・鼻づらは薄いが、体はとんでもなく厚みがあってボリューム満載。特に腰の幅は広い。
・広い腰を持ち、そこに大腿がくっつくので相当後ろ脚には筋肉がついていたと思われる。腰の形はちょっとウシっぽい。
・足の指は短く、蹄は横に平たい。後ろ脚の方が若干指が長い。
・指の数は前が5本。後が4本。
・前脚の手は外側をむいている。
・前脚の指の外側の二本は他の指よりも短く、一番外側はかなり小さい。
・後ろ脚の指の一番内側の指は、関節が最も少なく他の指よりも短い。蹄もあまり平らではない。
・総じて脚の横幅(厚み、奥行き)はかなり広い。
・尻尾は短い。
・頸の骨は「想像よりも」細く長い。あのでかい頭をどうやって支えていたのか謎。襟飾りの裏と肩にどう筋肉がついていたかが気になる。

 トリケラトプスはティラノサウルスと同じく、恐竜時代の最後の最後に登場した、究極進化系です。もうトカゲ、爬虫類っていうイメージがほとんど払しょくされていて、かといって鳥でもない、独特の生物と化しています。
 ワニなどの爬虫類は、基本的に生きている時も、骨のイメージそのままって感じで、復元もそういう意味では楽なんですが、それに対して哺乳類って骨のイメージと、肉や毛がついて、生きている時のイメージがかなり異なっていて、ゾウやサイなんか骨が御本人のイメージと全然違うんです。人もそうですよね。人知らない生物が人の骨だけ見て、恐竜のていで復元したら、宇宙人見たくなるんじゃないですか?解剖学のプロでさえ、ライオンやトラ、ヒョウなどの食肉類を、骨だけ見て正確に言い当てるのはかなり難しいと言う話がありますし。
 で、何が言いたいかというと、トリケラトプスも哺乳類と同じじゃないか、と。骨はあれでも、目の穴とかけっこうウシの骨っぽいし、生きてた時は、哺乳類のように骨とはかなり違う印象だったのかもしれませんね。他の恐竜以上に。
 というか、なんかウシくさいですよね。トリケラトプス。もう骨ばっかり見ていると、でかいウシにしか見えないぞトリケラトプス。
 トリケラトプスファンの方ごめんなさい。

 追記:チョコラザウルスのモデラーの菅谷中さんの角竜のイラストってメチャクチャ上手いですね!この方、フィギュアの原型も超うまい(特にテリジノサウルス)ですけど、角竜をここまでかっこよく描けるとはすごいです。体つきも、ちょうどいいがっしりさで。

 さらに「古代王者恐竜キング」のトリケラトプスもかっこいい!頭と体のバランスがバッチリ。首が長すぎじゃないし、背中のラインも私好みです。このトリケラトプスのラジコン、前橋駅の待合所になぜか置いてあって欲しいけど、もはや店頭に売ってないんだよなあ。
 ぶっちゃけ恐竜キングなんて子供だましでいいのに、復元しかっりやるところがさすがSEGA。ロストワールドのアーケードゲームのカルノタウルスもカメレオンっぽい目以外は骨格をふまえていたし。あのBOSS戦のBGMはいいですよね。

ぎゃあああ

 論文のデータが壊れた!これが情報技術依存型社会の弊害か!この前加筆したところ書き直しだよ、いやんなるなあ・・・
 そういえば『ジュラシックパーク』てコンピューターを使ったエポックメイキングな映画として有名ですが、あの作品のテーゼってコンピューターテクノロジーによる管理主義批判なんですよね。やはり日本が「ニューアカだ!これからはネットでスキゾフレニー!」と、のたまっていた89年にその問題点を突くとは、さすがクライトンは鋭いです。
 私も今回ワードにやられましたよ。まあマルカムに言わせれば「だが、マイクロソフトは人間を食ったりはしないぞ」ってところか。
 うん、生きてりゃまた書ける!でももう発表!

あれはカウンセリングじゃないだろ

 お笑い芸人ナインティナインのテレビ番組で、男性芸人三人を女性カウンセラーが心理分析し、誰が一番結婚が遠い人(要はダメ男)かをランク付けするっていう企画をやっていたんですけど、あれは「カウンセリング」の名を借りた、中学校女子の「ホントこういう男子ってダメよね~」っていうジェンダー的なお喋りですね。
 あの番組でやっている事は、それくらいのレベルで、まあ女の人が見て楽しむ分にはかなりスカッとするとは思うんですけど(別にしないか)、「あなたは女性を信じられないの?」とぼろくそに心理分析(?)されてしまったナイナイの岡村さんが(番組の演出でしょうが)ちょっとへこんだり不機嫌になったりしているのは、見ていて痛々しいものがありましたね。
 あれはクラスの女子に「え~マジ信じられない、あんたとは結婚したくないわ~」ってからかわてるのと同じなんだけど、相手が心理カウンセラーという肩書だと、その人の主観じゃなくて、学術的な客観的指摘だと思えてしまって、反論も出来なくなってしまう。こんな強力ないじめはありませんよ。
 ここら辺は海外ドラマ「ALF」でも「心の中をのぞいて見たい」って回でかなりシニカルに取り上げているので、ぜひご覧ください。
 あ、ちなみに本職のユング派のカウンセラーの方とは、かなり親しくさせてもらいましたけど。その人自身が「心理学なんてかなり胡散臭いよ」って言ってたのが印象的でした。さすがユンジアン。
 
 で、話を戻しますけど、傍から見ててあの心理分析(もどき)は、明らかにあの女性カウンセラーの主観的な男性観だろうし、本気でとるのが野暮ってことなんでしょう。
 でもやっぱ「カウンセラー」って肩書名乗るなら、プロとして責任持った発言をしてほしいな・・・いやバラエティ番組だから、あれでいいんだろうけど。

 NHKの「サイエンスZERO」みたい番組はともかく、バラエティ番組のああいう専門家って、ビートたけしさんが言うように、いわば「テレビの的屋」みたいなもので、かなり胡散臭いんですよね。
 最近胡散臭いな~って思うのが、脳科学者の茂木健一郎さんで、高校生クイズでもなんでも「脳、脳」言ってて、「そんなに脳科学って単純な話じゃないだろ!」って思っちゃいます。コラムでも論じたように、科学ってしっかり理屈を理解するのはかなり面倒で、バラエティ番組などでは、「編集」の名の下に、理論的な説明がバッサリ省かれちゃうんですよね。で、ああいう「理論なき科学」を振りかざす「バラエティ番組適応型科学者」が発生するんですけど。
 まあ「テレビは肩ひじ張らずに見ていたい」「面白ければ、小難しい理屈はいい」って視聴者が大多数だろうし、儲かればいいのか。

 私が「人間理屈じゃないんだな~」って思うのは、実はある経験に基づいていて、高校生の頃文化祭でdescf氏がボードに手相なんてまったく知らないのに“それらしい”手相の図を描いて、インチキ手相占いを始めたんですけど、すぐ飽きちゃって、私がその占いの椅子にたまたま座っていたんです。私は生徒会をやっていて、いろいろ運営が忙しくて、すごい走り回っていた記憶があるんですけど、その時は多少時間があいて、疲れて座っていたんだと思います。
 そしたら女の子が「占いやってないんですか?」ってやってきちゃって、急遽私がインチキ手相占いをやるはめになったんですけど、まあ口から出まかせで適当なこと言ってたんです。
 まあいろいろそれらしいこと(貴方の手相はかなり珍しい!とか。ウソばっか)言って最終的に「幸せになれる」とかうまくまとめてたんですけど(だから見た人全員結果が「幸せ」)、そんなインチキにお客さんがすごい喜ぶんですよ。
 見れば女の子が列をなしていて「手相占いっていい商売だな~」と(お金は取っていませんが)。これからの人生で、握手会でもやらない限り、あれほどの女性の手を触ることももうないでしょうね。

 で、何が言いたいのかって言うと、それがいくらまやかしでも、それによって幸せになれる人がいれば、胡散臭くてもいいのかな?と。でも手相占いの本職の人はお金取るわけだし、双方の合意が成立した「詐欺」なのかな?やっぱり。
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