カイジ 人生逆転ゲーム

 「面白い度☆ 好き度☆☆」

 こういう「漫画の実写映画版」ってどういうスタンスで見るのが正しいのか未だにわかりません。どう見れば楽しめるんだろうか。
 原作との相違点をいちいちチェックしても面白くないし、この映画を原作を読まずに見る人と同じよう鑑賞するのは原作を読んでいる以上不可能だし・・・
 映画版から初めて見た人はそこそこ楽しいのかな?でも原作の全国の漫画家志望に勇気と希望を与えてくれるあの絵がいいんだけどね。

 ただこの映画の内容は夢も希望もないんだけどね。

 遠藤金融がカイジの賞金全額持ち逃げって・・・原作よりひどいしやっぱり原作の人食いパチンコ「沼」と戦うカイジのうしろで一喜一憂しているサングラスダンディが遠藤さんっていうのはあるから、遠藤役が女優の天海さんっていうのは印象が変わるな。
 最後に美味しいとこいいとこどりって点から『ルパン三世 カリオストロの城』の不二子ちゃんって感じにしたかな?

 とにかく鼓膜を突き破る恐ろしげな器具とか、高熱の鉄板の上で土下座を強制させる墓標のようなマシンとか、指をすべて切断する裁断機とか、実写化がある意味ヤバそうな拷問器具は全部カットされていたんで、ある意味安心して見られるけど、ちょっと待ってほしい。

 カイジって安心して楽しむ話か?

 電流鉄骨渡りにおいて己の死に恐怖する男たちの心理(=真理)描写は、ある意味パスカルやハイデッガーの著作に匹敵する虚無感を味わえるほど。
 このような壮絶かつ残酷な描写が抜けてしまうと、カイジや利根川先生、会長のセリフがどうにも安っぽく、軽く聞こえてしまうのが不思議だ。心からの“声”を表現するのに長けていたマンガなのに、映画版はそれが“嘘っぽいセリフ”にしか聞こえない。
 だからやっぱりこの映画もグロ描写を躊躇なくやっても良かったのかもしれない。どうせカイジをやるならば。
 本当に人生が終わっちゃう背水の陣って言う感じがないと「ひりついてこそギャンブル(でしたっけ?)・・・!」というカイジのセリフに引き込まれないんだよね。

 しかしこの映画版って続編やるそうだけど、どうするんだろう?なんか地下のチンチロ編やパチンコ編も中途半端に「eカード戦」までに流用しちゃったから、次はいきなり「ザンス」の社長と戦うのだろうか?(ここらへん原作知らないとなんのこっちゃですよね。すいません)

 あ~しかし繰り返しになるけど、パチンコをするカイジの後ろで「カイジお前にノって正解だったぜ・・・!」とちょっと前に言ってた思えば「バカ野郎・・・!てめえを信じた俺がバカだった・・・!」って泣く遠藤さんが観たかったなあ。

 最後にカイジ役の藤原竜也はベストチョイス。カイジに藤原さんはかっこよすぎるという人もいるが分かってない。
 カイジは福本先生の世界では絶対美系の男子だと思う。あの絵を都合よく脳内変換しカイジに萌えている女の人も多いというし。
 ちなみにあの画風に慣れると先生の描く女の子もすっごい可愛く見える。むろん私には脳内変換など必要ない。

資料用オモチャ紛失!

 私は睡眠中見る夢の中で一番好きなのがたくさんのおこずかい(5万円程)でジュラシック・パークのフィギュアをトイザらスで買い漁る夢くらいオモチャが好きです。
 この夢は高級料理を腹いっぱい食べる夢も、エロい夢もかないません!いやエロい夢なんて見ないけれど。空を飛んでなにかから逃げる夢はよく見るな。あれ、でも「空を飛ぶ夢」って性欲の象徴だったっけ??エロし!

 まあ夢の話は置いといて、オモチャなんですが、好きだとは言えここ数年は買っていないんだけど(おととしのステゴサウルスのゾイド以降買ってないかな?)ただ過去に買ったオモチャが結構あって、それが捨てられません。
 『トイ・ストーリー3』のアンディは大学入学でオモチャを卒業し、女の子にあげちゃったけど、あんな潔い真似私にはできない!
 どうせ大抵のガキはすぐにファッションやSEXに興味が移って、オモチャなんて捨てちゃうんだから誰がやるかい!と子ども相手にみっともないです。
 もしあの映画のようにオモチャが喋れるならば「お前いい加減にしとけ」って思っているはず。まだまだ頻繁に触ったり、添い寝しているもんな。

untitled.jpg

 ↑定期的に添い寝している「ジュラシック・パーク」のTレックスくん。3頭もいますが一番好きなのは、スピノサウルスの後ろの奴。一番最初に売られたタイプ。
 手前の小さなジオラマはマイナーなウルトラ怪獣リッガー。ウルトラセブンの「散歩する惑星」っていう回に出てくる恐竜の様な怪獣です。このおもちゃが欲しくて何回もこの食玩を買ったんだけど、結局店頭で売っている期間中にでなくて通販で買っちゃった。
 その横にあるカードは「ウルトラ怪獣101」っていうクレーンゲームの景品用のぬいぐるみについてきたリッガーのカード!どうだ!(なにがだ)
 ちなみに後のファイルはサイトにアップしている恐竜イラストの原版と漫画の原稿。

 ・・・とこんな感じです。そのまま突っ切ってくださいとkenkoさんに言われたことだし、もう卒業する気ないけど。

 私が買うオモチャはこのようにもっぱら恐竜、ときどきウルトラ怪獣。ヒトの形の人形は夜動きそうで怖くてありません。美少女フィギュアも不気味で怖いです。ヒト形嫌いです。
 ただ、たま~に資料用にあまり興味のないミリタリーもののフィギュアを買います。そしてこの記事は、今漫画でヘリコプターが出てくるシーンを描こうとしていて「あれ?確かうちに軍用ヘリコプターと戦車と戦闘機のフィギュアがあったのにどこへ消えた?」と探しても結局見つからなくて、その悔しさをぶつけた記事です。

『ウィアード』本編公開

表紙.jpg
 写植に丸一日と言うか今終わった・・・10時間くらいかかった・・・右肩が痛い・・・・大変だな、こういう地味な作業も・・・まあ『ダブルスピーク』ほどセリフが無かったのが救い。あれは発狂レベルだった。この漫画、後半はバトルになってセリフが少ないんで。

 ということで今年の春に制作したT氏との合作漫画です。けっこう荒削りな話なんですけど、よろしければご覧ください。K氏は待たせたな!

 本サイト『ウィアード』のページはこちら!

塀の中の中学校

 勉強したらみんな幸せになるなんてちゃう!

 千原シニア怪演!!TBSのドラマ。義務教育を修了していない刑務所の囚人が通う中学校の話。実在するらしい。

 罪を犯した囚人を俺たちの税金で生活させてやって、しかも教育までさせてやるなんてもったいない。こいつらみんな死刑にしちゃえ!
 ここまで過激ではないにしても、これに近い事は哀しいことに私たち若い連中がけっこう思っていたりする。なにしろ死刑制度賛成派が今はとっても多いから。

 こういう人たちは近代的な合理主義病にかかっている。彼らに教育をさせたって、あまり意味がない。お金の無駄だと。
 そしてそういった世間の風を一番敏感に感じているのが、囚人自身だったりする。介護疲れで妻を殺した高齢者の囚人・・・確か佐々木(大滝秀治)さんは「わしは生きていても意味のない人間です」と口癖のように言う。
 刑務所を出たって、ただでさえ不況の御時世堅気の仕事なんてつけるのだろうか?「そんなの無理じゃ!」と千原せいじさん演じる大阪のやくざ小山田は言う。

 教師の石川先生(オダギリジョー)は「きみらは絶望しているだけ力がある。普通の人は絶望する前に逃げてしまう。その力を間違った方向に持ってった。でも更生する力だってあるはずだ」とラストで締めくくる。

 この石川の言葉に一番当てはまるキャラが小山田だ。小山田は徹底的なニヒリスト。口を開けば「努力なんて無意味じゃ」と、みんなのやる気がなくなるような皮肉を言うし、退学になるために体に障害を持つ囚人にイジワルもする。
 それもこれも小山田は本当はニヒリストじゃないんだ。燃えたぎるエネルギーがあるのに、社会に上手く適応できない苛立ち。そして塀の中の中学校ですら馴染めない苛立ちからクラスメイトに嫌がらせをする“自分自身に”苛立っている。とにかく千原せいじは怒っているのだ!

 俺はただのひょうきん者だったのに、頭が悪いばかりか根性まで悪くなってもうた!

 このセリフは小山田を象徴するセリフだと思う。

 囚人たちはそれぞれどうにもならない絶望を引き受けながら、生きていかなければならない。これは辛い。しかしこの辛さは程度の差はあれ、今を生きる全ての人が抱えているものだと思う。
 石川先生は囚人じゃないけれど、そもそもプロの写真家を目指していて、その夢破れた経緯が描かれる。新人賞に応募しても「きみには華が無い。こればかりは生まれ持った才能なんだ」と雑誌の編集長にボロクソ言われ、そのショックで仕事をずる休みしてしまう。
 人間は夢をもたずに生きていけるほどニヒルな存在ではないし、かといって夢に執着すればするほど社会の不条理に絶望してしまう。夢が叶うか叶わないかなんて、最終的には運なんだから。
 普通の人はそれに上手く折り合いをつけるんだけど、不器用な人はそれができない。石川先生も、囚人たちもその点ではとても似ている。

 芸人の「さまぁ~ず」がたまにふと語る、売れていなかった時代の話はけっこう聞いてて辛い。若い人にどんどん追い越され、大竹さんなんて「え?きみらまだやってたの?」くらいのこと言われたようだ。
 そこで普通は「俺には才能がない」って諦めちゃったりするのに諦めきれない。私は夢をかなえる人って、才能以上に踏ん張りきれる人だと思うんだ。
 でもそこまで長期的に踏ん張れるって言うのは、身近な人の応援がないと嫌になっちゃうし、身近な人に評価される実力は無いといけないんだけどね。

 今描いている漫画の話が人間の夢(=希望)をテーマにしているから、ついこんな事を考えてしまうんだけど、夢に対する希望と絶望の繰り返しが生きることなんだと思う。
 そんなの意味がないって?そんな事言ったって、もともと人間の存在に意味なんてねえよ。意味のないことを一生懸命やるのが人間なんじゃんね。

 私教育学部出たから、ちょっと人権野郎かもしれないけど(死刑制度反対だし)、昔「電池が切れるまで」っていう院内学級(病院に入院し学校に行けない子供に授業をして、学力の遅れが出ないようにする)のドラマがあって、あれだって「余命いくばくもない病気の子どもに算数教えてなんか意味あるの?」ってなるじゃない。どうせ遅かれ早かれ死ぬんだからって。
 でもそれって俺たちみんなそうでしょ?不死身じゃないんだから。確かに国家的には労働力がどうこうってなるけどさ。そういう人間を数値だけで捉える合理主義者も怖いよね。

 まあ、とにかくあれだ。「塀の中の中学校」の脚本を書いた内舘牧子さんは天才だってことだ!やっぱプロはすごい!
 最近テレビがつまらないとか言うけど、半年に一回これくらいのドラマをやってくれれば文句はないよ。
 アナログ放送が終わるからそれと同時にテレビ卒業しようと思っていたけど、やっぱお金貯めて地デジ化しよう。

的場格さんが面白いぞ

 今日から始まった「水戸黄門」第42部。

 助さんと格さんを演じる俳優が東幹久さんと的場浩司さんになったんだけど、二人ともバラエティ番組などを見る限り、けっこう癖のあるキャラクター。
 だから、少なからず今までの助さん格さんとはイメージが変わるんだろうな、とは事前に予想していたのですが、想像以上に格さんが面白い。

 伊吹次郎さんが演じた格さんのお堅いキャラとは違うタイプのアクティブな熱血漢で、敵が切腹しようとするときに「やめろ~!」って「スクールウォーズ」ばりに思いっきりぶっ飛ばしちゃうような人。 
 とにかく黄門界のコメディリリーフ「うっかり八兵衛」を喰う勢いのひょうきんなキャラクターで、水戸黄門も随分印象が変わったもんだ。

 そして今夜の見所!格さんが印籠を出す理由とは・・・!!
 特に役割が無かったから助さんに仕事をもらったんだってさ!wええええええ!理由が切なすぎる!!!!

 一方、東幹久さん演じる新「助さん」は、けっこう真面目な感じなんだけど、旅籠の可愛いお姉ちゃんについ目がいっちゃうところとかプレイボーイキャラは健在(都会育ちの東幹久さんをチョイスしたのも、ちょっと遊び人っぽかったからだろうし)。
 ただ静と動で言うなら助さんが静、格さんが動なのは明らか。八兵衛と二人で芸者遊びして、お金使っちゃって格さんに怒られている助さんが懐かしい・・・
 いや東さんもいずれやらかしそうだけど・・・でも助さんがそんな失態したら、格さんはあんな感じの熱血バカだし、もう御老公には誰も頼れるやつがいない・・・!

 なんて恐ろしいシリーズだ・・・!

 さ~て来週の「水戸顧問」は的場さんが相撲に挑戦!・・・スタッフ的場さんをいじり倒してないか?
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