地獄の黙示録

 「面白い度☆☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆ なにげに深い☆☆☆☆☆」

 地獄を知らぬ者に言葉だけで何が必要なのか、説いて分からせようとしても、それは不可能だ。

 あぎゃ~これ今まで見た戦争映画で一番面白いかもしんない。メル・ギブソンさんの『ワンス・アンド・フォーエバー』抜いたわ。
 これって有名な映画の割にちゃんと見たの初めてで、ワーグナー鳴らしながら陽気に戦闘ヘリで奇襲するヒャッハーな男たちの話だと思ったら、とんだまどかマギカだぜって。
 ヒャッハー(=キルゴア)の占める割合はそんなに多くなく、物語の構成は情報部から密命を受けたウィラード中尉のロードムービー・・・ベトナム~カンボジア珍道中って感じ。
 というか、物語の舞台がいつ死んでもおかしくないような激しい戦場の最前線なので、出てくる登場人物はキルゴア中佐を始め、みんなどこかイカれていて、なんだろ、この映画よくわからないけど、すっごい好き・・・と思って、なんでかな?って考えてみたら、ああそうか、これは『不思議の国のアリス』なんだ・・・!ってすっごい自分の中でガテンがいったというか。
 思い返せば『魔法少女まどか☆マギカ』も『不思議の国のアリス』が元ネタという風の噂でチェックしだしたわけだから、やっぱり自分の中でアリス分は重要なんだなあって(^_^;)

 例えば「朝のナパームは格別だ」という、もう何がなんだかよくわからないけど、映画史には確実に残るであろう迷セリフを発したキルゴア中佐はもちろん、中盤カンボジアで出会うフランス人の軍人一族の小難しい政治的な討論会は、マッドティーパーティを彷彿とさせるし、前線の兵士たちなんて自分たちの指揮官も誰だか分からずに(つーかいるかどうかも分かってない)とりあえず機関銃撃ってるわけで、もう正気の沙汰じゃないんだよね。
 旅の終着地で原住民に崇め奉られていた暴君カーツ大佐はハートの女王ってところか。違う点といえば、ハートの女王の「首を切れ!」はブラフだけど、こっちの大佐は実際に切っちゃうってところね。
 ナンセンス文学ってのは、その言葉通り、作中のキャラクターに意味のないことを延々繰り返させることで、人間の人生をある種、客観視するような、不思議な感覚を読者に与えるところが魅力なのかなって思うんだけど、そう考えるとわりと哲学的なジャンルなんだよね。人間の本質ってなんなんだろう?というか。そういった哲学すらナンセンスだよっていうか。
 よく「争いなんて無意味だ」みたいなテーマの戦争映画はあるけど、こういう手法でイカれたキャラをバシバシ出して行って、本当に戦争ってなんなんだろう・・・って理屈じゃなくて、感覚的に訴えるやり方って、自分にとってはすごい新鮮で面白かった。

 はらわたがとび出すまで戦う勇敢な兵士には喜んで水を分けてやる。

 あなたは二人いる。分からない?人を殺すあなたと、人を愛するあなた。


 しかし勧善懲悪物のアンチテーゼや相対化を自分の作品ではやってきたけど、こういう映画を見ると一周回って、勧善懲悪ものをやるのも面白そうだなあって思ってきた。
 本当の正義や悪なんかこの世にはいない!なんて言ってるのが、もう恥ずかしくなってきたというかね。現場の大人はそんなことわかりきった上で、割り切って人の幸福を奪ってるんだいっていう(^_^;)
 今書いている小説は軍人が出てくるんだけど、自分なんかは軍隊とかもちろん入ったことないので、どういう心境でイラクの人とかバカスカ撃ち殺しているのかわからないんだよ。
 で、自分なりに想像して、多分『ファインディング・ニモ』のペリカン、ナイジェルみたいな感じなのかな?って結論に達して、『80日間宇宙一周』のナッシュ・ストライカーっていうキャラを作ったんだ。
 ニモを見ていない人はさっぱりだろうけど(見てる人もそうか)、ペリカンのナイジェルは水槽に入れられたニモが海から来た魚だって知って、こう言うんだ。「海から来たのか、じゃあこ近所さんだな。オレに襲われたことある?勘弁してくれ、これも生きるためだ」
 私、このセリフのなんというか割り切り加減がすごい好きで、結局この世って弱肉強食の世界だからお互い恨みっこなしでやろうぜ、みたいなセリフを、ディズニーアニメで言わせちゃうピクサー本当すごいなって感心しちゃったんだw

 つまり軍人も、やっていることは殺人マシンかもしれないけど、そういう職業を生活のためにやっているわけで、そこを責めても仕方がないんだよね。だから時には神経の細い人もいて、PTSDとかになっちゃうんだろうけど、ほとんどの軍人はよほどのことがない限り「戦争ってそういうもんでしょ」って深く考えずに任務を遂行していると思うんだよ。じゃなきゃやってられない仕事なわけで。ライフル撃つたびにいちいち凹んでたら、そいつ絶対死ぬもんw
 でも、これって、軍隊にかかわらず、ほとんど全ての人が意識的無意識的にやっていることで、とどのつまり、ヒトって「考えるヒト」っていう意味の学名だけど、おそらく考えるの嫌いな動物だと思うんだ。
 もともと考えるのに向いてない動物が無理して考えるから、答えがでないようなものに答えだそうとしてorzってなるわけで、カーツ大佐のあの難解な哲学的セリフってそう言う意味だったんじゃないかなって。
 優秀な兵士というのは、理性的な判断とか倫理とかそういうのじゃなく、動物的に残酷なことを躊躇いもなくできる奴だっていう。カーネマンのシステム2なんていらねえよ、というw動物化万歳というかw
 マイクル・クライトン先生の『ロストワールド』じゃないけど、このラプトルの世界で生き残るのはもっとも残酷でズル賢く無慈悲なものなのだっていうね。

 仕事の時は残酷な悪魔。オフの日は慈悲ある人格者。ストライカーはそんなキャラにしたんだけど、この映画を観てから、そんなすごい切り替えができるやつもそれはそれでこええよって思いましたwダメだ。自分には理解できないや。仕事で人を殺すっていうのは。でもそうやって働いている人がたくさんいるわけで。
 人間って本当中途半端だよなあ。そしてその中途半端さが戦場では敗北を生むと、カーツ大佐は結論を出したのだろう。

 真の精鋭とは道義に聡く、それでいて一方で感情もなく、なんの興奮もなく、極めて原始的な殺戮本能を発揮することができる人間。

 軍人ほどじゃないけれど、学校の先生なんかもこういったディレンマってあると思う。だからストレスで倒れちゃう人がたくさんいるわけで。それで、前の学校の校長先生がこういうことを言っていたのを思い出した。
 「教員っていうのはストレスが多い仕事ですから、なにか趣味をたくさん持ってください。趣味は精神的な支えになります。」この校長先生は、飛行機も操縦できるし、いろんな資格を持っていて、とんでもない博覧強記な人だったんだけど、確かに趣味がある人って所さんもそうだけど、精神的に強いよなあって。
 思えば、あの映画でも悲惨な戦場でまったく精神的に動じてなかったのは、サーフィンという趣味があるキルゴア中佐だったし。そう考えるとカーツ大佐とキルゴアって出す順番間違ったんじゃないかって思う(^_^;)
 カーツ大佐の悩みもキルゴアの生き様見れば解決されたんじゃないのってwあ、そうか。オレにはサーフィンがなかったんだ、って。

 この映画の教訓:趣味を持とう。

七人の侍

 「面白い度☆☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆」

 今度もまた負け戦だったな。勝ったのはあの百姓達だ。わし達ではない。

 当たり前だけど面白い。なんだかんだ言って、私って影響されるのが怖くて名作映画を敬遠しているんですが、とうとう黒澤映画を見てしまった・・・しかし日本の映画界の神様みたいな人なのに、今やレンタルビデオ店には、たった3タイトルしか置いてないっていうね。しかもアダルトアニメコーナーのところにあるっていうね。教師ものとしても評価が高い『姿三四郎』は見たかったなあ~(^_^;)
 三谷幸喜さんのドラマ『合い言葉は勇気』で、役所広司さんが「『七人の侍』は黒澤監督の最高傑作、それはつまり日本映画の最高傑作ということです。」というセリフがあるんですが、思いかえせばこのドラマも『七人の侍』のような話。
 都会の人間=強欲、加害者で、田舎の人間=純粋、被害者というわかりやすい図式ではなく、村人も村人でけっこう狡猾で自分勝手という描写も通じるものがあるし。あのドラマの村人たちのリンチシーンはけっこうすごいなあって思ったんですが、この映画が元ネタだったのねって。

 正直面してペコペコ頭下げて嘘をつく。なんでも誤魔化す!百姓ってのはな、けちんぼで、ずるくて、泣き虫で、意地悪で、間抜けで、人殺しだあ!

 という名セリフがあるんですが、このセリフには続きがあって、「だがな、そんな百姓たちを作ったのは誰だ?侍じゃねえか!」という下の句がありますw

 しかし、この映画って本当シンプルで面白いだけに、邦画洋画ドラマ漫画問わず、いろんな作家がパクり倒しているのが、よ~く分かりました。
 ピクサーの『バグズライフ』、福本伸行の『最強伝説黒沢』、浦沢直樹の『マスターキートン』と、村があってその村のために部外者が一肌脱いでくれるっていうのは、だいたい『七人の侍』のテンプレートだよね。
 それくらい、この映画の利他的な精神って人の心を打つのだろう。これは、もうヒーローものの条件だよね。リスクがあるだけで、特に手柄もない戦いを引き受けるっていうのは。現実ではなかなかできることじゃないから。というか島田さんも口の悪い人足に背中押されて、やっと力を貸したところあるしな・・・
 面白いのは『バグズライフ』だけ、主人公が侍(助っ人)ではなく百姓側ってところだよね。さすがピクサー。ただではパロディにしないというかw
 
 それと、この映画ってすっごい教訓めいてて、島田さんはすっごい温厚で頭も切れる軍師なんだけど、自分勝手な行動だけは厳しく諌めるんだよ。
 そして作中でも、自分のためだけに動いた人は必ず自軍に犠牲を招いてしまうんだよね。さらわれた奥さんを見て取り乱しちゃった利吉や、久蔵の真似にしようとして持ち場を離れちゃった菊千代なんかがそうなんだけど、ああいう行動をとると絶対誰かが犠牲になっちゃうという・・・

 いいか、戦とはそういうものだ。人を守ってこそ自分も守れる。己のことばかり考える奴は己をも滅ぼす奴だ。

 でも、こういったコンテンツって見る順序ってすごい大事だよなあ。エヴァンゲリオン見てウルトラマンバカにしている人も、なんかもう責められないっていうかね。
 『七人の侍』も、もう、この映画に影響を受けた後発の作品を見すぎちゃったから、新鮮な驚きは正直あまりなかったのが不幸だよなあって。リアルタイムで見た人はもうすごい衝撃だったんだろうな。今の若い子もはじめからCGバンバン使った映画から入っているから、『ジュラシック・パーク』が出てきた時の衝撃とかわかんないんだろうな。そういうもんなんだろうな。
 最近しみじみ思うんだけど、いろんな映画を観ちゃうと、相対化されちゃって「あれに似てる」「これに似てる」の元ネタ当てゲームになっちゃうのが切ないよね。
 驚くのは、中学生なんかでもオタクタイプの子は「これはBL」とか「これはブラコン」とか、自分が知っているテンプレートにすべて置き換えて、相対化しちゃうんだよ。
 で、手持ちのテンプレートにないような作品を見せるとハテナマークを浮かべて、解釈できなくなっちゃうという。なんかソフトウェアとハードウェアの互換性の問題みたいになってるんだよw
 これは、もう、私もそうだけど、オタク気質の不幸な部分だよね。純粋に作品を斟酌できないというのは。
 だから自分も本でも多読主義は警戒してるんだ。ニーチェもそんなこと言ってたじゃん。本の読みすぎに注意って。知識だけの人間は、本をめくっているだけで自分の頭で考えていないとか、そんなことあの人はどっかで言ってた(うろおぼえすぎる)。

 とはいうものの、1954年の映画に全然古臭さがないのは名作の証だよね。キャラクターの個性とか『アベンジャーズ』に匹敵するぜって。
 三船敏郎さんの菊千代は、もういろんな意味でおいしいキャラだっていうのは、すっごいわかるもんね。あの人は、侍と百姓の中間にいる、パイ中間子みたいなキャラだもん。
 ほかにも、痩せぎすのストイックな剣豪、久蔵さんとかもかっこいいし、島田さんの心意気だけで一肌脱いでくれた五郎兵衛さんなんかもよかった。まあ、みんな見ず知らずの人たちのために命かけてくれるんだから、超気のいい人たちなんだけど。
 あと助っ人探しに行くシーンで、結局味方になってくれなかったお侍さんとか、なんかリアルだったよな。「惜しいことしましたね、あんな剣客を・・・」とか言ってたから、これハリウッド映画では、絶対のちのち味方として再登場する伏線なんだけど、そういうあざとい真似は世界のクロサワはしないぞっていう。
 今の映画って多分、過去の作品にかぶらないようにするために、いろいろ複雑にしすぎなんだろうな。ディズニーでもアンパンマンでも、シンプルな作品を作るのっていうのが実はどれほど難しいか。そしてシンプルな作品ほど長く人に愛されるという。それを考えさせられました。

華麗なるギャッツビー

 「面白い度☆☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆ 可哀想☆☆☆☆☆」

 それで友よ。僕は君から見てどんな印象だ?無責任な噂や誹謗中傷で間違った印象を持ってもらいたくなくてね。

 あぎゃ~これは映画館で観ておけばよかった・・・なんかテレビCMだと、どんな内容の映画かいまいちよくわからなくて、とりあえずセレブ達が夜な夜な乱痴気騒ぎして「スーパーフリー!イエー」とか言ってるだけのエロ映画なんだろうってスルーしちゃったんですが、これも『ロラックスおじさんの秘密の種』同様、すごい切ない話。
 1920年代のアハハうっふんな『セックス・アンド・ザ・シティ』というよりは、『ロミオとジュリエット』みたいな感じだった。

 とにかく原作が名作小説だけあって、人物描写の掘り下げみたいなものがすっごいうまいよなあって。
 漫画やアニメって誇張の文化だから、人間のある一部の面だけを切り取ってそれを拡張させて、記号的な「キャラ」にしちゃうんだけど、やっぱり人間ってそんな単純なものじゃないし、漫画やアニメのキャラのように、現実の人間や社会を見てしまうのはリスクが大きいと思うんだ。
 で、最近は私も小説を書いているんだけど、やっぱり漫画から入った人だから、無意識の内につい人物をキャラ化しちゃう癖があるんだよね。

 で、オタクの人なんかは「創作物語要素事典」みたいなのを作って、その構造をメタ的に解釈してネタとして楽しんでいるんだけど、じゃあそういった記号の順列組み合わせ“だけ”で、人を感動させる物語が作れるのかっていったら絶対違うわけで。
 まあ私も、あの辞典は笑ったけど(^_^;)あれはあれで、ひとつの独立した“作品”だし、あれを読んで物語が作れたら苦労はないって。
 だいたい、あの栄進ゼミの現代文講師林修先生もドラマの脚本にチャレンジしたことがあるそうなんだけど、一作も書き上げられなかったんだって。あんな頭のいい人でもダメなんだから、やっぱ創作は甘くないよ。

 まあ、どんな小説もテーマやメッセージがある以上、多かれ少なかれ現実のファクターの切り出しはおこなっているんだけど、そのバランス感覚のようなものが、やっぱり漫画やアニメとは違う。デイジーみたいな女性キャラは、日本のアニメは百年かかっても作ることができないと思うし。
 やっぱり漫画やアニメって、教養のないちびっこ(と大きなお友達)でも楽しめるようにわかりやすく作らないといけないから、正義は正義、敵は敵ってやるのが王道で、そうなるとやっぱり、この映画の登場人物みたいな、いい面と悪い面がモザイクのように混じりあった描写は難しいよなあって。
 じゃないと、「こいつは作劇上どういうポジションなの??」読んでいる方が安心できないもん。
 で、それを逆手に取ってるのが、この映画の上手いところ。つまり、ギャッツビーという謎の金持ちを出して、「こいつは一体なんで毎晩乱痴気パーティをやってるんだ?」「どっから金は出てるんだ?」と、観客の興味を惹きつけさせている。
 こういう芸能人のゴシップってみんな好きだし、ネットとかでも「この人どうやって生活してるんだろう?」って人結構いるじゃん。この時間帯にブログ書いている私もそうだけど。
 あまり記号化されていない複雑な人物描写だからこそ、面白くできる物語のパターンっていうのもあるんだよねっていう。

 で、このギャッツビーの正体がまた、まあ、ネタバレになるけど、スーパーポジティブマン。こういうバイタリティのある人物ってすっごい魅力的であると同時に、なんか儚さも醸し出すから切ないよね。
 言ってみれば、強烈に光ってすぐに割れちゃう豆電球みたいなもんで、ギャッツビー(と、それを取り巻くバカ)って世界恐慌前の株取引に狂ったニューヨークの熱気(=実体経済じゃない虚構)を象徴する存在だったのかもしれない。
 でもね、でもね。ギャッツビーは確かに成金だったんだけど、その動機がすっごい一途でいいんですよ。これが『ロミオとジュリエット』たる所以。しかも結末は、それよかずっと悲しい。

 パーティでは、さんざん彼の汚れた正体が取り沙汰されていた。
 だが、彼はそこで汚れのない夢を抱いていたのだ。


 やっぱりベンチャー系の若い社長って「がはは金じゃ金じゃ~」というよりは、「人生楽しまなきゃ損でしょう」みたいな純粋な人が多くて、なんかすごい爽やかなんだよね。なんというかスポーツでもやってる感じ。
 で、結局一番残酷なのは、そういうカリスマにたかってくる連中で、まあそんなことギャッツビー自身も知ってただろうけど、そういう人間の汚さとかを直視しなきゃいけないのが、金持ちのペーソスの一つの要因なのかもしれないよね。

 自分の漫画でも、こういうポジティブな性格のキャラが、すっごい切ない状況に追い込まれちゃう展開ってよくやるから、こういう話やっぱり好みなのかもしれない(ただサイドストーリーになることが多いけど)。
 『80日間宇宙一周』の土星編も、自分の星を豊かにしたいって会社大きくした企業家があっさりみんなに捨てられちゃったりw
 いま小説を執筆している天王星編も、夢をあきらめない明るい女の子が、やっぱり不幸なことになるし。当事者だけが、その不幸に気づいていないっていうシチュエーションが、すっごい胸に来るんだよなあ。『カーズ』のメーターとか。
 私自身は、小学校の頃通知表に「楽観的すぎます」って書かれちゃったタイプなんだけど、小4の頃から毎日「死んだらどうしよう」って考えているタイプなんで、ポジティブだかネガティブだかよくわからないんだよねw
 多分すっごいネガティブだからこそ、ポジティブに生きるしか選択の余地はねえって思っているのかもしれない。くよくよしてても遅かれ早かれ生命も地球も宇宙も滅ぶしね。そこまで視野を広げちゃうと、世の中の大抵の問題って許せるからね。

 彼は長い長い道のりを目の前にある夢をつかもうとして、前へ前へと突き進んできた。
 夢が過去のものだと気づかずに。

 緑の明かりは象徴だった。

 それは年を追うごとに遠のいていく輝かしい未来。
 あの時は逃してしまったけれど、あすはもっと速く走ろう。
 そしてもっと腕を伸ばそう。
 そうしたらいつか手に入る。
 だから進もう。
 流れに逆らう船のように。
 絶え間なく過去へと押し戻されながら。

地質学覚え書き①

造岩鉱物
地球上のほとんどの岩石はだいたい7種類ほどの造岩鉱物で出来ている。
岩石の造岩鉱物は偏光顕微鏡で観察するが、偏光板(物理学者のニコルさんが作ったのでニコルとも言う)一枚で観察することを開放ニコル(オープンニコル)、二つの偏光板を直交させて観察することを直交ニコル(クロスニコル)と言う。
直交ニコルの場合、直進する光は遮断されてしまうが、試料の結晶を通過した光は屈折をするため、二枚の偏光板を通過し観察することができる。

以下、白っぽい岩石(酸性岩)に含まれているものから順に紹介する。

①石英
無色、もしくは半透明。
非常に硬く、風化に強い。へき開はしない。
二酸化珪素(SiO4四面体)が、公園の回転遊具のように立体的に網目状に組まれてできている。
SiO4って、じゃあ二酸化珪素じゃなくて四酸化珪素じゃねーかって思うけど、SiO4四面体は結合の際に酸素の部分を隣同士で共有、つまり”半分こ”するので、1ブロックあたりの化学的組成はSiO2となる。

②カリ長石
白色、もしくは赤。
その名のとおりカリウムがたくさん含まれている長石。
石英同様、二酸化珪素が立体的に網目状に組まれてできている。

③斜長石
白色、もしくは灰色。
結晶の形は柱状。
へき開は1~2方向。
白っぽい岩石に含まれる斜長石はナトリウムが多く曹長石(アルバイト)と呼ばれる。
黒っぽい岩石に含まれる斜長石はカルシウムが多く灰長石(アノーサイド)と呼ばれる。
また、カリ長石も長石もアルミニウムの含有率が高い。
石英同様、二酸化珪素が立体的に網目状に組まれてできている。

④黒雲母
花崗岩や流紋岩など白っぽい岩石に含まれる。そのため花崗岩はわかめふりかけおにぎりのように見える。
黒雲母というが、風化すると褐色になる上、観察方向でいろいろな色(開放ニコルで黄褐色~黒褐色)に見える強い多色性を持つ。
結晶の形は柱状。
へき開は明らかで1方向。
二酸化珪素はシート状につながっている。

⑤角閃石
多色性があり開放ニコルで青緑~黄褐色。
結晶の形は柱状。
へき開は明らかで1~2方向。
二酸化珪素は二列の鎖状につながっている。

⑥輝石
ほとんど無色(淡緑~暗緑色)。
結晶の形は柱状。
へき開は明らかで1~2方向。断面は八角形。
二酸化珪素は鎖状に一列につながっている。

⑦カンラン石
オリーブ色。
結晶の形は粒状、または短い柱状。
上部マントルはほとんどカンラン石だと考えられている。
二酸化珪素は独立して存在している。

ちなみに(マグネシウム+鉄)/(珪素+アルミニウム)の比(=密度)は造岩鉱物ごとに
カンラン石→輝石→角閃石→黒雲母の順で低下。
最も密度が小さいのは、無色鉱物の長石。

火成岩
マグマが冷えて固まってできた岩石の総称。

酸性岩
白っぽい火成岩(二酸化珪素65%以上)。
花崗岩や流紋岩など。
多い順に、ナトリウム、カリウムの酸化物が多く含まれている。

塩基性岩
黒っぽい火成岩(二酸化珪素45~52%。それ以下は超塩基性岩)。
玄武岩、斑レイ岩、カンラン岩など。
多い順に、鉄やカルシウムやマグネシウムの酸化物が多く含まれる。

ちなみに、これらは化学の酸性、アルカリ性と全く関係がない。また、塩基性岩は地球にある岩石全体の半分弱(42.9%)を占める。

玄武岩質マグマ
高温で粘り気が小さい。黒っぽい。
盾状火山になる。ハワイのマウナロア、三宅島、三原山

安山岩質マグマ
中くらい
成層火山になる。桜島、浅間山、富士山、男体山

流紋岩質マグマ
低温で粘り気が大きい。白っぽい。
溶岩ドームになる。昭和新山、有珠山、雲仙普賢岳、二子山

結晶分化作用
マグマに含まれる成分は液体から固体になる凝固点がそれぞれ異なる。そのためマグマ(液体)が冷えていくと凝固点の高い成分から固体(=結晶)になりマグマから分離していく(晶出)。
この作用によってさまざまなマグマや火成岩ができる。

①まず最初に玄武岩質マグマが冷却されるとカンラン石や輝石の結晶ができて(比重が大きいため)マグマだまりの底へ沈んでいく。
このとき晶出した鉱物でできる岩石がカンラン岩で、残ったマグマは安山岩質マグマになる。

②その後角閃石や、斜長石が晶出する。斜長石は初期はカルシウムの割合が多く、やがてナトリウムの割合が増えていく。
このとき晶出した鉱物でできる岩石がはんれい岩や閃緑岩で、残ったマグマは流紋岩質マグマになる。

③そしてカリウムの多いカリ長石が晶出、残ったマグマは化学組成が変化するとともに量も減っていく。
二酸化ケイ素の量は相対的に増加していき粘度もアップ、最後に石英が晶出する。

火成岩の岩体
岩体とは地質図で示される広範囲に分布する岩石の塊のこと。以下のものがある。

岩床
地層の層理のあいだに水平に挟まれた岩体のこと。

岩脈
地層を斜めに横切る形で板状に貫入した岩体。

底盤(バソリス)
花崗岩質岩石の大規模な岩体。貫入時期の異なるさまざまな深成岩の岩体が合体したものだと考えられている。

マグマだまり
地殻内でマグマが溜まっている場所。
マントルでできたマグマは浮力によって上昇を始めるが、マントルと地殻の境界(モホロビチッチ不連続面)で上昇を一時的にやめ、周囲の物質を取り込んだり、揮発性のガスを出すことでさらに密度を減らし、再び上昇、密度の釣り合うところにマグマだまりを作る。この部分にどんどんガスが貯まると圧力は次第に上がり、最終的に噴火をする。

鉱床
有用な鉱物が密集している場所。火成活動以外にも風化・堆積作用によっても作られる。

正マグマ鉱床
マグマが高温の時期に、鉱物がマグマだまりの底で沈殿したタイプ。クロム鉱やニッケル鉱など。

ペグマタイト鉱床
マグマの大部分が固まった時期に、マグマの残液から石英、長石、雲母などが大きな結晶を作ったタイプ。

熱水鉱床
マグマから分離した熱水に含まれる金属元素が沈殿し、濃縮したタイプ。金、亜鉛、鉛鉱など。
海底火山活動によってできるものは、海底熱水鉱床という。マンガンノジュールやコバルトクラストなど。

スカルン鉱床
石灰石が熱水によって化学反応を起こしてできたカルシウム豊富な鉱物の集合体。

火山の噴火
マグマは地下のマグマだまりに一時蓄えられたあと、マグマに含まれる水蒸気が低圧になったために気泡となり膨張、岩石を打ち破って地表に噴出する。これをマグマ爆発という。
ちなみに、地下水が間接的にマグマによって温められ急膨張して起きる爆発は水蒸気爆発、地中のマグマが地下水や海水に直接接触して、一気に発生した大量の水蒸気によって起こる爆発をマグマ水蒸気爆発という。
また、火山の噴火様式は、噴火の仕方が穏やかな順に5つに分けられる。

アイスランド式
広いエリアの割れ目から大量の溶岩が流出。
二酸化珪素の量は最も低く(=粘度が低い)、溶岩の温度は最も高い。

ハワイ式
山頂や山腹の割れ目から溶岩を流出する。

ストロンボリ式
火山中央部の火口で起こる噴火(中心噴火)。マグマやスコリア(黒っぽい軽石のこと)を間欠的に噴出。
イタリアのストロンボリ山でよく見られるため、この名前が付いた。

ブルカノ式
中心噴火。高圧の火山ガスによって、マグマが爆発的に噴出される。
イタリアのブルカノ山から。

プリニー式
中心噴火。激しい爆発で、大量の軽石や火山灰を降らす。
二酸化珪素の量は最も高く(=粘度が高い)、溶岩の温度は最も低い。
ベスビオ火山大噴火を経験し、それを記録したローマ時代の学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスにちなむ。

変成岩
岩石が地球内部の圧力や熱に長期間さらされることによって化学反応を起こし、組織を変化させたものを変成岩という。
以下の四種類が有名。

①結晶片岩
鉱物が一定の方向に綺麗に並んだ岩石。このような組織を片理という。片理の原因は岩石に大きな圧力がかかったためである。

②片麻岩
粗い有色鉱物と無色鉱物が互い違いに分布し縞模様になっている岩石。

③ホルンフェルス
細かく緻密で硬い鉱物を持つ岩石。鉱物の配列に規則性はない。
ホルンフェルスでは、岩石中の一部の鉱物が、斑状組織のように大きく成長することがある(斑状変晶)。

④大理石(結晶質石灰石)
方解石の結晶がモザイク状に集まって出来た岩石。石材として有名。

変成作用
高温で安定していた鉱物は、常温常圧の環境下で水と反応すると分解され、低温で安定する粘土鉱物に変わってしまう。この反応は、熱を放出し、水が加えられる水和反応である。
逆に粘土鉱物を熱すると、鉱物は水を放出することで分解され、高温で安定する鉱物に変わる。この反応は熱を吸収し、水分が失われる脱水反応である。
陶芸において、粘土を窯に入れて熱すると焼き物ができるのは、このためである(再結晶)。

広域変成作用
プレートが衝突することによって岩石の組織が変化すること。
プレートの沈み込み部分(低音高圧の場所)では結晶片岩が、マグマだまりの周辺では変麻岩ができる。

接触変成作用
熱い花崗岩質マグマが接触することによって、岩石の組織が変化すること。
砂岩や泥岩がマグマに接触すると、黒色のホルンフェルスに、石灰岩がマグマに接触すると白色の大理石になる。

キンバーライト
カンブリア紀以前のすごい古い大陸のすごい深いところから、すごい火山活動ですごい速さ(マッハ1)で噴出した超塩基性の岩石。ダイヤモンド原石が含まれている岩石として有名。
ダイヤモンドは極めて高い圧力の条件下で形成されるため、日本のような新しいプレートからはみつからないと思われていたが、2007年に愛媛県で1μmという超ミクロなダイヤモンドが発見された。まさにダイヤモンドの赤ちゃんである。

力学的エネルギー保存の法則について

 力学的エネルギー=位置エネルギー+運動エネルギー

 振り子や斜面を転がっていくボールなどで有名なやつで、運動エネルギーが上がると、それに伴って位置エネルギーが下がり、位置エネルギーが上がると運動エネルギーが下がるという、シーソーみたいな関係になっている。
 そして位置エネルギーと運動エネルギーの合計値は、どんな状態でも同じ値になるというのが、力学的エネルギー保存の法則。
 そもそも力学的エネルギーってのは、位置エネルギーと運動エネルギーの合計値として定義されたもので、これは、まあルールみたいなもの。
 例えば、力学的エネルギーが10だとして、位置エネルギーが8なら、運動エネルギーは2。位置エネルギーが4だったら、運動エネルギーは6といった感じ。

 んで、位置エネルギーは物体の重さ(質量)と高さによって定まると、中学校の教科書には書かれているけど、もう少し厳密に言うと、位置エネルギーは物体の質量と、重力によって定まる。

 位置エネルギー=質量×重力
 E=m(マッス)×G(重力Gは重力加速度×高さで求められる)

 となると、高さが高ければ位置エネルギーは大きくなるわけで、となると重力も高さに伴い大きくなるということになる。
 しかし、よくよく考えたら、地球が引っ張る引力って地球から離れれば離れるほど、弱くなるから、これっていろいろ矛盾している。
 つまり、この位置エネルギーの算出方法は「※ただし地表で」という歯切れの悪いエクスキューズが必要だという(^_^;)

 対して運動エネルギーは、物体の重さと速さによって定まる。ただし、こちらは式がちょっと複雑で、1/2×重さ×速さの2乗になる。

 運動エネルギー=質量×速さ×速さ÷2
 E=m×v×v(ベロシティ)÷2

 これは、重力によって物体のスピードがどんどん速くなっていくため(等加速度運動)。

 瞬間の速さ=加速度×その時間
 v=a(アクセレーション)×t

 中学校の理科でやるように、移動距離を示す記録テープを紙に貼って、縦軸:速さ、横軸:時間のグラフを完成させると、等加速度運動は、比例の直線のグラフになるので、例えば、動き出して10秒後の移動距離は、横軸の変域が0~10までに含まれる三角形の面積と等しくなる。∑的な考え(アレ大嫌いw)。
 だから、三角形の面積(道のり)=底辺(時間)×高さ(速さ)÷2より・・・

 道のり=時間×速さ÷2
 道のり=時間×加速度×時間÷2
 道のり=加速度×時間の2乗÷2

 になる。

 ここで、新キャラが出てきちゃうんだけど、この時に物体にかかっている力・・・F(フォース)はその物体の質量と加速度によって求められる。
 なぜなら、自動車とかをイメージすればいいんだけど、重いものをたくさん加速させるにはそれだけ力がいるから。

 力=重さ×加速度
 F=m×a

 つまり両辺を重さでわると・・・

 加速度=力÷重さ

 に等式変形ができる。この式をさっきの「道のり=加速度×時間の2乗÷2」に代入すると・・・

 道のり=(力÷重さ)×時間の2乗÷2

 そしてエネルギーEは、力と道のり(ストローク)をかけた値(E=F×s)なので・・・上の式の両辺に力をかけると・・・

 エネルギー=力の2乗×時間の2乗÷重さ÷2

 さらに、時間がまだ残っちゃっているので、次は・・・

 速さ=加速度×時間を

 時間=速さ÷加速度

 に変形し、その加速度に「加速度=力÷重さ」を代入。

 時間=速さ÷(力÷重さ)

 分数のマトリョーシカになっちゃったので(^_^;)「重さ/重さ=1」をかけてやって

 時間=速さ×重さ÷力

 これをエネルギーの式に代入し・・・

 エネルギー=力の2乗×(速さ×重さ÷力)の二乗÷重さ÷2になって、力の2乗が約分されて消えてしまう。また重さの方も、指数がひとつ消える。
 よって

 エネルギー=重さ×速さの二乗÷2
 
 を、導くことができる・・・意外と大変。まあ、教習所で習うように、自動車のエネルギーは、その自動車の重量に比例して、スピードに関しては2乗に比例するってこと。だからスピード出し過ぎは、自動車を重くするよりも危険。まあどっちも危険。

 さて、あとは力学的エネルギー保存の式に、位置エネルギーと運動エネルギーの式を代入する。

 位置エネルギーの最大値=運動エネルギーの最大値
 重さ×重力加速度×高さ=重さ×速さの2乗÷2
 mgh=1/2mv2

 この時の高さは、例えば坂を下るボールなら、二つの地点の高低差でもOK。

 あと難しいんだけど、スキーのジャンプ台みたいなのがあったとき、選手がジャンプ台からシュババって飛んだ時のエネルギーが、ジャンプの最高点を決めるから・・・力学的エネルギー=位置エネルギー+運動エネルギーの式に代入すれば、ジャンプの最高到達点が求められる。
 また、この手のジャンプを斜方投射って言うらしいのだが、その場合水平方向へは等速直線運動を続ける。実際は空気抵抗が絶対かかるから減速すると思うんだけどね。
 例えば、傾斜角60度のジャンプ台(!)で速度10で斜方投射させたら、水平方向の速度は、三角比からコサインで出せて、コサイン60度は2分の1なので、水平方向の速度は5ということになる。
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