通信大学生活クライマックス

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 素晴らしい。

 いやはや、年末ですな。今年は私には珍しく、すでに年賀状を仕上げてしまいました(いつもは年が明けてから干支を描いてる)。
 そして当初の計画通り、通信大学のすべての単位は、年内での取得が濃厚で、これに関しては6年間も通っていたわけだから、本当に感慨深いものがあるよ。というか、年が明けたら達成感を凌ぐ虚無感に打ち勝てないんじゃないかっていう。
 そもそも、思い返せば28歳くらいの頃、30代になると記憶力が大暴落するという風の噂を間に受けて、頭がまだまともなうちに記憶力が必要なことをやろうということで始まったこの企画、ずっと心残りだった自然科学の勉強もできて結果的に大満足です。しかしここまで長いことやるとは思ってもいませんでした。
 残すは、図書館司書のスクーリングだけなんだけど、まあ、今までの軌跡を簡単に振り返ってみたい。

公民
当時経済学にメチャメチャハマっていたこともあり、また、理科のコースに時期的に入学できなかったということもあり、なんとなく最初に選んだジャンル。
経済学では数学を扱うものの、なにしろお金の話なので抽象的なモデルを弄るわけではなく、わりと楽しかった。
政治学と社会学と哲学はあれだ、元々そこそこ好きで素養があったため特に苦戦はせず。
そして法律学!こいつが公民においての強敵(とも)でした。とにかく使っている専門用語がわかりづらい。多分、無知蒙昧な下郎を騙すためにわざとわかりにくく作っているんだろうけど、法律に関してはコンテキストがすごい独特で、かつ、紛争処理の話なので学んでいて嫌になりました。試験も二回くらい落ちたのかな。

地歴
地理学は結構面白かったな。地名を丸暗記とかは大嫌いなんだけど、そういう地誌学は大学ではそこまでフューチャーされず、ジオロジー要素が強かったわけで。
歴史は、あれだね。今また単位を取り直せって言われたら絶対無理だね。
特に日本史のある単位のレポートの合格判定が鬼畜で、殺意を覚えたくらいで、というかさ、私もそこそこ読解力はある方だと思うんだよ。なのに、ダメ出しの要点がわからないからね。この単位だけは諦めて放送大学でとろうかなって思ったくらいだもの。
そして西洋史。試験範囲が西洋史全てという恐るべきテストだったなあ。よく暗記できたよ。もはやトイトブルグの森の戦いしか覚えてないよ。

理科
倍率5倍の入試を突破し、入学することができました。面接試験でケミカルの先生と意気投合できて本当に良かったです。
生物学は、試験範囲が西洋史並みに鬼畜で、とにかく広かった。ただ、改めて生物学の基本をおさらいできていい経験になった。あと実験に関しては、先生がすごい講義が上手な先生で優しく、まさかこの人があんな鬼畜試験を出題しているとは、人は見かけによらなんだというか。そしてこの先生が学部長だったっていう。
物理学の実験はかなりハードだったんだけど、これが理系大学の世界だって体験できてよかった。自分でデータを集めて、考察し、論文としてまとめる、とにかく主体的にやらないとダメだってことだよね。試験は結構数学的要素が強くてやや苦戦。桁が大きくなりがちで、ケアレスミスをするんだよね、私は。
地学の先生も厳しかった。が、地質学に関してはかなり本格的に教えてもらえた。フィールドワークもやらせてもらえたしね。こういう世界なのかっていう。タモリさんとか好きそうだよなっていう。ただし、天文学や気象・海洋学は先生の専門外だったため、全くのノータッチ。独学で学ぶことになった。
化学は、とにかく先生も良かったし、テキストも超面白かった。私が最も苦手意識があるのが化学だったんだけど、こういう教科書だったらさぞ面白かっただろうな、と。
いきなりモルなんて言われてもなあ。

特別支援
障害者教育概論だけとった。こういう勉強は現場でかなり役に立つと思って。
ただ、本当に1つしかとってないので免許は持っていない。
特に難しいのは、私もその疑いがあるけれどボーダーの人たちだと思う。身体障害者の人とかは見た目でわかるけどさ、自閉症スペクトラムなんかはパッと見て障害があるようには見えないじゃん。そういう認知されない人っていうのが人知れず困っているという。
あと、どこで障害かどうかを線引きするかも難しいよね。どうしても差別的な側面があるじゃん。
でも、場合によっては線引きされてホッとしたっていう場合もあるからね。難しい話だよね。

数学
学生時代、高校一年生の半ばで脱落したんだけど、結果的に最も成績が良かった。
私が数学に強かったのか、数学の先生方が甘かったのか、多分後者なんだけど、数学はレポートがさ、計算だからさ、腕があまり疲れなかったのは助かったよ。社会とかきつかったもん。
最も特殊な思考が必要だったのが、代数学で、これは高校までの数学とは全く違うなと思った。本当に数学だよね。数という概念そのものを研究するという、かなりメタ的なやつ。
だから、レヴィ=ストロースとかそういった構造主義と近いよなと思ったら、クラインの四元群ってここから来てるのか!とかね。
あと、統計学は面白かったな。これは経済学と一緒で、具体的に使えるからね。有用性が高いというか。科学の研究って誤差がつきものだから、統計学は知ってて損はないよね。まあ、私は科学者じゃないけど・・・
ただしコンピュータのスクーリングが多すぎて、高校の数学の免許は諦めた。取れたところで、私にはうまく教えられないしな。自分自身が理解がふわふわだし(^_^;)

英語
何を血迷ったのか、最も苦手な教科も手を出してしまった。
当然成績は最悪。よく単位取れたなって感じ。
ただ、英米文学史の成績は優で、やはり国語と社会のスキルがものをいった感はある。
この出来心がきっかけで、スウィフトの『ガリヴァー旅行記』をちゃんと読んだり、ジェレミー・ブレットの『シャーロック・ホームズの冒険』をちゃんと視聴したりできたので、いい経験にはなった。やっぱり、イギリスって好きなんだよな。上品ぶった皮肉がいい。
そして、そのアンチテーゼとしてアメリカがあるのもいい。本当に下品だもんな、あの国。

国語
現役で最も得意だっただけに、あっさり撃破って感じ。成績も数学に匹敵する。
ただし、日本の文学ってやっぱりあまり肌に合わないなって思った。
つまらなくはないんだけど、やっぱり和辻哲郎じゃないけれど、湿度が高い国のせいかジメジメしてるんだよね。なんだったんだよクラムボンって。
私が好きな作家は福沢諭吉くらいだよwあの人の文体はハッキリしていて気持ちいいよね。

情報
何を血迷ったのか、これからは小学生にプログラミングを教えるというので、出来心で学習してみた。
そもそもコンピュータってどういう了見で計算しているんだろうっていう素朴な疑問はあったので、それが多少は解消されて面白かった。あとは物理的に集積回路ってどうやって作ってんだろうっていうのはあるよな。
すごい小さいわりに、わりと丈夫というか、素手で触っても全然バグらないじゃん。そういう表面加工されてるんだろうけど、あれなのかな、アリは踏み殺せるけれど、バクテリアは小さすぎて無理っていう話なのかな。
プログラミングの単位は、なんか職業訓練的というか、資格の勉強みたくて、ちょっと肌に合わなかったな。私はアカデミックな奴が好きなんだよね。
ただ、正常にコンパイルできた時の喜びはちょっとあるよね。本当に一文字でも不備があったら機械の野郎は機嫌を損ねるからね。

図書館司書
在学期間が余ったので、おまけで取ってみたTHE資格の勉強。
私は本を読むのは好きだけど、本を管理するのはあまり向いていないような気もする・・・でも最後まで頑張りたいと思います。

 いや~こうやってまとめると、すごいことやってきたなあって感じだな。これじゃあ、めちゃくちゃ勉強が好きな人みたいじゃないか!
 もともとはさ、漫画のネタ作りに役に立つだろっていうのもあったのにね、いつしか漫画そっちのけで単位の鬼になってたからね。
 今後は大学の勉強もなくなることだし、漫画を心機一転描いてみたいです。割と画力もそこまで衰えてないし。これに関しては、また改めて別の記事で。

ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲

 「面白い度☆☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆ アンチBMW☆☆☆☆☆」

 ツイッター、インスタグラム、ウーバー…なんのことだ?私は武器が欲しい。

 気休めの報酬でのババアとの死闘から早7年くらい・・・!あの男が帰ってきた!!前にも言ったけど、このシリーズに関しては邦題の方がいい!つけてる人本当にセンスあるよなw
 ということで、アナログな身体芸の持ち主(イギリス人)がデジタルなIT長者(アメリカ人)を懲らしめる話。すごいシンプル!考察もなにもないんだけどさ、やっぱりローワン・アトキンソンって愛国的というか、やはり保守的な英国紳士なんだなっていうのはすごい伝わるよね。

 私の生き甲斐はお前のような悪漢からこの国を守ることだ。

 今回は、友達とその子ども(小2)と観に行ったんだけど、小学生の女の子もゲラゲラ笑えるわかりやすいギャグとともに、車オタクなお父さんも唸る、ドイツ車いじめが炸裂してて、やはり最先端な電気自動車にうつつを抜かしたり、かつての愛車を買収したBMWがとにかく嫌いなんだろうという(アストンマーティンに吹き飛ばされるバイクもBMWという徹底ぶり)。

 さて、授業でアナログとデジタルについて取り上げたら、生徒にとってはアナログは古くて汚い、デジタルは新しくて洗練されているというイメージがあるらしい。
 でも、アナログにしろデジタルにしろ、ただの情報の表し方の違いなだけで、どっちも一長一短なわけだ。論理的で数値化されているというデジタルだって、標本化や量子化の際にわりと適当に細かい情報を切り捨てているので、大雑把なところはあるし、もっと言えば、アナログという大きなベン図の中にデジタルが入っているわけで(まあ、量子力学とかは置いといて)、連続したアナログの世界が基盤となって、その技術の延長にデジタルがあるに過ぎないわけ。なにデジタル風情がアナログのライバルぶってるんだと。

 つまり、歴史や伝統を重んじる英国が、こういう内容の映画を撮るのはすごい腑に落ちるわけ。アメリカは歴史がないし、細かなニュアンスや心の機微をデジタル的に切り捨てるようなところがあるからね。
 そう考えてみると、なるほど、アナログが古く、デジタルが新しいという直感的イメージも納得する。なんでもエクストリームな二元論にするデジタル的思考というのは、幼稚で子どもっぽい考え方だというわけだ。
 てことで、ヴィクトリアンな大人の紳士がVRもサーバコンピュータもスマートフォンも物理的に叩き潰すのは見ていて気持ちよかったです。
 私も引退したら地学の教師でもやりたいなあ。

 ナビやICチップもない。つまり敵には見えざる相手。

ディジタル画像概論覚え書き②

 フォトショップの謎のカタカナ用語が判明して面白い部分。半年ちょいのコンピュータおばあちゃん生活もこれまででござる。

画像の変換

ラスタ化
ベクタ表現された図形を画素の集合であるラスタ表現に変換すること。

画像座標系
画素の大きさを1単位とする、座標値が整数のところが画素の中心。

線分のラスタ化
A(xA,yA)、B(xB,yB)を含む直線の式

y=(Δy/Δx)(x-xA)+yA
※ただしΔx=xB-xA,Δy=yB-yA

xとyのうち座標の変化が大きい方で1つの整数座標に対して1つの画素を塗る。
計算時間を減らすため、増分法を取り入れる。

ブレゼンハムのアルゴリズム
x=xA;
y=yA;
dx=xB-xA;
dy=yB-yA;
e=2*dy-dx; /*最初からxA+1での誤差eを入れておく。

xをxAからxBまでひとつずつ増やしながら次の処理を繰り返す。
※わかりやすいように私が表現を変えたのでプログラムコードとしては動きません。


画素(x、y)を塗る;
もしe>0ならば①~③の式を全て計算する。それ以外(e≦0)なら③だけ計算する。

①y=y+1;
②e=e-2*dx;

③e=e+2*dy;


※e>0かe≦0の誤差の判別は各画素の中心がどこにあるかで判別する。
例えば、ベクタの中央が画素の中心よりも上にある場合はe>0。
ベクタの中央が画素の中心よりも下、もしくは中心と一致している場合はe≦0。

アンチエイリアシング
エイリアシングとは斜めの線や境界部に、階段状のギザギザのジャギーが生じたり、細い線や物体が寸断されたりする現象。これを目立たなくする処理のこと。

①画素の寄与率を用いる方法
境界の画素の色を隣接する複数の領域の中間色とする方法。

g=αfr+(1-α)fb

g=書き込むべき画素値
α=寄与率
fr=各画素の色
fb=フレームバッファにすでに格納されている画素値

②スーパーサンプリング法
画素内に複数個のサンプリング点を設け、それらの色をレンダリング処理する方法。

ヒストグラム
画像の濃淡変換や色変換をする際に用いるグラフのことで、画素値(0黒~255白)を横軸、画素値の頻度を縦軸にとっている。
・暗い画像:画素値の頻度が左寄り(画素値の集合が0による)。
・明るい画像:画素値の頻度が右寄り(255による)。
・コントラストが低い画像:画素値の頻度が中央による。
・コントラストが高い画像:画素値の頻度が分散される(暗い色も明るい色もある)。

画像の統計量

画素値0:頻度7
画素値1:頻度4
画素値2:頻度3
画素値3:頻度2
の場合

最小値と最大値
横軸を見て、最も低い画素値=最小値、高い画素値=最大値なので・・・
最小値は0、最大値は3である。

総画素数
各画素の頻度の合計なので・・・7+4+3+2=16

平均値μ
各画素の(画素値×頻度)/総画素数なので・・・
μ=(0×7)+(1×4)+(2×3)+(3×2)/16=16/16=1

分散σ²
{各画素の(画素値-平均値)2×頻度}の合計/総画素数なので・・・
σ²={(0-1)²×7}+{(1-1)²×4}+{(2-1)²×3}+{(3-1)²×2}/16
=(7+0+3+8)/16=18/16=1.125

中央値
全画素数が偶数の場合は総画素数÷2番目の画素値が中央値なので・・・
小さい順に並べて8番目がメジアン。
0、0、0、0、0、0、0、1(←これがメジアン)、1、1、1、2、2、2、3、3なので、1。

最頻値
もっとも頻度が高い画素値なので0。

トーンカーブ
入力画素値と出力画素値の対応関係を表したグラフ。
トーンカーブがy=xの斜めの直線より上で出ている部分は出力画像が入力画像よりも明るくなる。
また、トーンカーブの傾きが1より大きい部分(落差が急なカーブ)はコントラストが高くなる。

ガンマ変換
y=255(x/255)の(1/r)乗
r>1の時は上に凸(明るくなる)
r<1の時は下に凸(暗くなる)

S字トーンカーブによる変換
中間調が引き伸ばされコントラストが上がる。

ヒストグラム平坦化
出力画像のヒストグラムが画素値の全域にわたって均等に分布するように自動的に変換する。

画素ごとの変換による特殊効果
・濃淡の反転(ネガポジ反転):y=xの傾きが逆になる(y=1-xになる)。
・ポスタリゼーション:トーンカーブは階段状になる。
・ソラリゼーション:一部の濃淡だけ反転するためS字カーブではなく正弦波っぽくなる。
・2値化:出力値が0(黒)から255(白)に一気に飛ぶ。

グレースケール画像への変換
y(輝度)=0.2999r+0.587g+0.114b

疑似カラー
グレースケール画像の明るさの違いを色の違いに変換する(結構まちがって置き換わる印象)。

空間フィルタリング
線形フィルタリングは積和演算で計算される。
フィルタと入力画像の対応する画素の数値同士をかけて、その数値(積)を全て足す(和)。

平滑化
濃淡変化を滑らかにする(ぼけさせる)。

①平均化フィルタ
領域内の画素値の平均を求める。3×3の9マスの場合は全てのマスは等しく1/9となる。

②重み付き平均化
・加重平均化フィルタ:フィルタの中央に大きな重みをつける。
・ガウシアンフィルタ:重みをガウス分布に近づけたもの(平均化フィルタと比べより滑らかで自然)。

エッジを保存した平均化
エッジは保ちつつ、ノイズなどの細かな変動は平滑化すること。

①メディアンフィルタ
領域内の画素値の中央値を求める。
スパイク状のノイズ除去が可能。

②バイラテラルフィルタ
注目画素との距離と関数によって重み付けした平均化。
くり返し適用すると細かいテクスチャが失われ色を塗りつぶしたような表現になる。

エッジ抽出

①微分フィルタ
・横方向:横方向の差分を求める→縦方向のエッジ
・縦方向:縦成分の差分を求める→横方向のエッジ

微分の大きさの式
√{(Δxf)²+(Δyf)²}

ソーベルフィルタ
ノイズを軽減するフィルタ。

②ラプシアンフィルタ
2次微分の一種であるラプシアンの値を求めるフィルタ。
横方向の二次微分と、縦方向の二次微分の和。

先鋭化フィルタ
入力画像の濃淡を残したままエッジを強調する。

方向性を持つ平滑化
特定方向だけの画素値の平均をとる。

エンボス処理
画像の濃度差を利用し、画像の一部を浮き出たように見せる。
濃淡(f1)を反転し、それを平行移動し(f2)、g=f1+f2-128を出力する。

画像の再標本化と補間
変換後の画像の各画素が変換前のどの位置に対応するかを決め、そこで濃淡値を求める。
このとき、求めたい点の濃淡値を周辺の濃淡値から求めることを補間という。
以下に補間の例を挙げる

①ニアレストネイバー
補間したい点に最も近い画素の濃淡値にする。
最大1/2画素の位置誤差が生じるが処理が簡単。

p=pi,j
ただしi=[x‘+0.5],j=[y‘+0.5]

②バイリニア補間
周囲の4画素の濃淡値から、双一方式により求める。
平均化のために平滑化の効果が得られる。

画像間演算
複数の画像の同じ位置にある画素間で演算を行う。

①アルファブレンディング
2枚の入植画像に対する画像間演算として以下の式で示すような重み付きの平均をとる。

g=αf1+(1-α)f2
α(0≦α≦1)は混合比

②ディゾルブ(オーバーラップ)
αが時間的に変化する。
例えば、あるシーンから別のシーンへ徐々に変化するような動画像。

③マスク処理
2枚の画像のどちらを使うかを白黒画像で表したマスク画像をもとに合成する。

画像のセグメンテーション(合成)

①閾値に基づく分割(クロマキー)
特定の色を抜き出し、そこに他の画像を埋め込む合成(バラエティ番組など)。

②グラフに基づく分割(グラフカット)
画像をグラフと見なし、それを分割することでセグメンテーションを行う。

③クラスタリングに基づく分割
互いに類似したデータごとにいくつかの組に分けること。
画像のセグメンテーションでは類似度として画素間の距離と色を用いる。

イメージモザイク
複数の画像を接合して1枚の画像を作成する。

ディジタル画像概論覚え書き①

 もうすでに覚えて試験を凌いでしまったので、“覚え書き”じゃないような気もするけど、せっかく勉強したんでここに残すものである。

画像のディジタル化
格子状に置かれた標本点における光強度を取り出す。

画素値
量子化後の各画素のデータ。通常は8ビットで0~256のレベルの値をとる。
2値化画像では量子化レベルが2。これが2以上だとグレースケール画像。

擬似輪郭
量子化レベルが不十分な場合発生。

標本化定理
画像上の位置に対して光強度が正弦波状に変化するようなアナログ画像(最大周波数がF)を考えた場合、標本間隔をFの1/2よりも小さくすれば、元の画像を再現することができるという定理。

エイリアシング
標本化間隔が1/2Fよりも大きいと、元の濃淡信号とは異なる偽信号が発生すること。

ベクタ画像
線分(ベクタ)の組み合わせで構成された画像。

ラスタ画像
画素の集合で構成された画像。

フレームバッファ
コンピュータでディジタル画像を画素の集合として記録するメモリ。

スキャンライン
水平方向の画素の線。

二次元座標変換
平行移動や拡大・縮小、回転といった幾何学的変換は全て行列の積で表すことができる。その場合、変換順序を入れ替えると一般には同じ変換にはならない(回転→平行移動と平行移動→回転では結果が変わるということ)。

鏡映
直線に関して対称な位置に移動する。

スキュー
斜めに歪ませる。

二次元アフィン変換
直線は直線に変換され、直線上の距離の比率は保存される特徴がある。
3Dのポリゴンを変換する場合は、頂点のみを変換し、その間を直線で結ぶだけでよい。
逆変換も二次元アフィン変換であり、元の変換行列の逆行列である。

剛体変換
平行移動や回転をどの順序で何回組み合わせても形状を変えない変換のこと。

投影
投影面に写る範囲を表す角度を画角という。
投影面が大きいほど、焦点距離が短いほど、画角は大きい。

広角レンズ
画角が大きく、広い範囲を1枚の画像に写し込める。

望遠レンズ
画角が小さく、遠くからでも対象物を絞り込んで大きく撮れる。

透視投影
三次元図形の各点から視点に向かって投射線を引いて投影図を作る方法。
点(x,y,z)の投影面上の座標(x′,y′)はx′=x/2とy′=y/2の連立方程式。
遠近感があるが平行線が歪んで表示されるため、ものの形の把握には不向き。

平行投影
投射線が平行。
点(x,y,z)の投影面上の座標(x′,y′)はx′=xとy′=yの連立方程式。
遠近感がないので写実的ではないが、ものの形は正確に把握できるので、設計製図やグラフ描画に利用。

ウィンドウ
投影面上の表示範囲を示す長方形。
奥行き方向の投影範囲を与えるふたつの面を、前方クリッピング面、後方クリッピング面という。
また、描かれる範囲であるビューボリュームは、透視投影では4角錐台のかたち、平行投影では長方形の形になる。

射影変換
透視投影は三次元射影変換。
直線は直線に変換されるが、直線上の距離の比は保存されない。
平行投影はすべてアフィン変換。

消点とn点透視
透視投影では三次元方向の平行な直線群が1点に収束する。
投影面が2軸に平行→1点透視図法
投影面が1軸に平行→2点透視図法
どの軸とも平行でない→3点透視図法

平行投影
投射線が投影面に垂直な直投影(三面図やアイソメ図など)と、垂直ではない斜投影に分けられる。

カメラの露出
撮像素子に光を当てること。
露出を決める要素はレンズ絞り、シャッタスピード、撮像素子の感度の3つである。

①レンズ絞り
レンズ絞りとはレンズ内部の円環状の遮蔽板のこと。
光量を調節する役割があり、その度合いはF値で表す。

F値=レンズの焦点距離(mm)/入射瞳径(mm)

F値が大きい(絞りを絞る)ほど、光量は少ない!
F値が√2倍になると光量は1/2倍になる。
開放F値:レンズで設定できる最小のF値。

②シャッタスピード
撮像素子の前にある光を遮る幕であるシャッタが開いている時間。
光量:シャッタスピードが速いほど暗い。
ぶれ:シャッタスピードが速いほど小さい。

モーションブラー
一定時間内に各画素に到達する光量を積分して人工的にCGでぶれを表現すること。

③撮像素子の感度
例えば、ISO感度というものがある。これは電気信号の増幅率を表す尺度で、これが高いほど画像は明るくなりノイズが増える。

焦点距離とピント調節
ガウスのレンズ公式

(1/a)+(1/b)=(1/f)

a=レンズ前方にある物体の距離
b=レンズ後方で結像する距離
f=焦点距離

被写界深度
実質的にピントの合う距離範囲
・焦点距離が短いほど深い
・絞りを絞るほど深い
・被写体まで距離が遠いほど深い
・ピントを合わせた位置より遠方に深く、手前に浅い
・撮像面が小さいほど深い

画像処理

ダイナミックレンジ
明るい部分と暗い部分の明るさの比。現実はこれがとても大きい。

ハーフトーニング
白と黒しか表示できない装置で、白黒の割合を利用して濃淡を表現すること。
以下の3つがある。

①濃度パターン法
原画像の1画素に複数画素からなる白黒パターンを対応させる。
そのため、画素数は増える。

②ディザ法
画像を各4×4画素のブロックに分割し、ブロック内の画素と原画の画素の値を比較し、その大小関係で、その画素を白にするか黒にするか決める。

③誤差拡散法
処理対象画素値fと0と255に二値化した値gとの誤差e(=f―g)を求め、e分をキャンセルして補正するように未処理の周辺画素に分散させ、画像全体の画素を白にするか黒にするか決める。

HDR画像
画素値を整数ではなく、浮動小数点の実数で表現することで、広大なダイナミックレンジに対応できる画像。

LDR画像
通常の8ビット程度の画像。

表色系
色の知覚に基づく顕色系(マンセル表色系など)と、色光の混合量に基づく混色系(XYZ表色系など)に分けられる。

①マンセル表色系
色相、明度、彩度の3つの要素で色を分類する。
ULCS表色系は、色差ができるだけ均等になるように定めたもの(CIE―L*a*b表色系など)。

②RGB表色系
加法混色における三原色に基づく。
C=rR+gG+bBという式において、r、g、b(三刺激値)が負の値をとることを認めると常に成り立つ。

③XYZ表色系
三刺激値がすべて正の値になるよう、仮想的な色XYZを用いる。
三刺激値の比率は、以下の色度座標に表す。
x=X/(X+Y+Z)
y=Y/(X+Y+Z)
z=Z/(X+Y+Z)
このときx+y+z=1の関係があり、色度座標は(x、y)で表現できる(xy色度図)。

④YIQ表色系
輝度成分と二次元の色成分で表現。

カラーモデル
色の信号値に基づく色記述の体系。
行列で表せるが、ブログで書けないので割愛。

画像の圧縮

可逆圧縮方式
画像データの情報を全く失わないので、圧縮率は低いが、完全に復元可能。

非可逆圧縮方式
情報を削減するので、圧縮率は高いが、画質劣化が生じる。

HTMLでの色作成
頭に#をつけたRGB2桁ずつの計6桁の16進数を使い、それぞれ00~FFの256階調の明るさを指定する。
具体的には、白が#FFFFFF、黒が#000000、赤が#FF0000、マゼンダが#FF00FFなど。
色化けを回避するにはWebセーフカラー(RGBそれぞれを00、33、99、cc、ffのいずれかに指定した216色)を使う。

JPEG
写真品質の画像を効率よく圧縮する。
プログレッシブJPEGにすると、ダウンロードの途中で全体がぼんやりと表示され、おおよその内容が早く分かる(昔は上からちょっとずつだったのでじれったかった)。

GIF
256色までしか使えないので、色数の少ないはっきりしたイラストの画像に向く。
インターレースGIFでは使われている色の中の1色を透過色に設定し、透明な領域として扱える(背景色が表示される)。
アニメーションGIFではフレームとして複数の画像を記録し順番に表示していく(パラパラマンガの原理)。

PNG
特許の問題があったGIFに代わる新しい画像形式。
高圧縮率と同時に画質の変化もない。
最大48ビットまでのフルカラーをサポートし、8ビットまたは16ビットのアルファチャンネルにより透過レベルを指定できる。
インターレースのオプションもある。

アニメーションとシミュレーション
アニメーションは動いてないものを動いているように見せる映像技術である。
少しずつ変化する静止画を速い間隔で見せると、人間の目が持つ残像効果や仮現運動(異なる像を見ると動きを知覚する現象)により動いているように見える。
テレビでは毎秒30枚、映画では毎秒24枚の画像を表示している。
アニメーションでは、正確に表示するより、誇張(デフォルメ)して表示した方がうまく見えることがあるが、シミュレーションは正確な数値計算により現象を再現するものであるため、アニメーションのように誇張してはならない。

中野への旅(おそらく最終章)

 結果から言ってテスト前の2週間で6科目どうにかなった。最後まで諦めないことの大切さを学んだ二日間でした。

一日目
怒涛の4連発。どれも記述量が多くて腕が限界、最後の方はグロッキーでした。

情報科教育法II(難易度☆☆)
5月に受験したⅠ同様に問題数は少ないが、一部問題の意図がわからない問があった。
しかし大部分は穴埋めで、これはぶっちゃけ文章の前後関係で推測できるものが多かったため、おそらく大丈夫だろう。

システム設計演習(難易度☆☆☆)
おもいのほかER図が難しくて死んだ(エンティティを自分で増やすという発想が出てこなかった)が8割がたできた。
つーか問題数がめちゃくちゃ多い・・・!!大問が16問くらいあったぞ!
おかげで失点が薄まったとも言えるが(^_^;)

コンピュータネットワーク(難易度☆☆☆☆)
システム設計演習を凌ぐ半端ない記述量!!時間ギリギリで倒しました。
もう、腕が痛くて痛くて・・・もはや小論文レベル。
転送レートやIPアドレスに関する計算もちょっとだけあります。
ブログで一通り理解してから臨んだのが功を奏したが、ぶっつけ本番でもっとも難易度が高いのはおそらくこの科目だろう。
コンピュータサイエンス入門でふれた基数変換はある程度出来たほうがいいかもしれない。

データベースシステム(難易度☆☆☆)
SQLの文法はかなり単純なため、一通りの命令文を押さえれば対応ができる。問題数もちょうどよく、どれも粒ぞろい。
ちなみに、時間がないんです!状態だった私は、学習プリントの内容しかノートにまとめなかったので、最大値と最小値の文法をカバーできず失点。
調べてみると、MAX (列名) FROM テーブル名と記述するらしい。・・・あれ?苦し紛れに書いたやつと一緒な気がする・・・もしかして、できたかも。

 この日の夜は、中野でホルモンを食べて精をつけて、その後、平日にほとんどできなかった(!)二日目の試験勉強を駅のカフェが閉店するまでやってました。まさにTHEその場しのぎ。ホント辛かったですがいい思い出です。
 あと、都心のホテル高い。アパホテルが一泊3万円超えるって・・・!そして部屋が取れないって・・・!

二日目
初日の4科目が割とできたので、ちょっとは安心したが、なによりもガチの数学を使うディジタル画像概論が最後に控えていたため、昨晩の眠りは浅かったそうな。
幸いだったのが、一発目の情報職業論から三時間ほど時間が空いたこと。
この空き時間を使って、ディジタル画像概論の計算系の練習問題をミスドやKFCで行ったのだが、昨夜のカフェでの一夜漬けが功を奏し、計算方法は程なくして完全に理解。
二時間弱時間が余ったので、ちょっと中野を散策しようと、5月にはいかなかった西のエリア(※清潔感があり健全)に進出、そこの漫画喫茶で『北斗の拳』を読んでました。最初~ジャギを成敗するところまで読めた。

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未開だった中野駅の西エリア。

情報職業論(難易度☆)
最も簡単な試験だった。問題数は少ない上に選択式が多く、頑張れば15分で終わる。
つーか社会科の範囲なので自作ノートなしでもいけた気がする。
まあ文字数の制限なしの記述問題が気になるが、概要を説明しなさいとか言ってたので、そこまで長文である必要はないと思われる。

ディジタル画像概論(難易度☆☆☆)
計算が恐怖だったが、フィルタ処理における積和演算くらいしか出ず、難なく出来た。
あとは、平均とか分散といった統計学的なところか。これはかつて数学でもうちょっと難しいやつをやっていたので大丈夫でした。
試験で警戒していたのが、恥ずかしながらこの年で初めて勉強した行列式の計算(画像の平行移動や回転で用いる)と、画素のマス目ごとに条件式を変える必要があるブレゼンハムのアルゴリズムの計算だったが、どちらも出なかった。
まあ出ても、完全に理解できたので倒せたであろう。ぬかりはなかった。

 ということで、なんということでしょう。絶望的だった中野の試験第二弾を乗り切ったのでした。どれも8割がた出来たし、ディジタル画像に関してはおそらく満点な気もするので、二度と中野に行くこともないと思われる・・・とかいって落ちてたらすごい恥ずかしいんだけど。
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