『青春アタック』登場人物(第二部~群雄割拠~)

 今年の春高バレーも終わっちゃいましたね。開催時期がズレたから、もはや冬高バレーな気もするけど。
 ってことで、今度は戦争だ!

生原血織(はいばらちおり)
高校2年生。セッター。生徒会長。
雑草を食べて生き延びてきた宿無し少女で、精神年齢は小学2年生くらい。
「青春アタック」というアニメの影響でバレーボールにのめり込む。
ホームレス時代にボーリングの球でトスの練習をしていたので、トスの技術が非常に高い。
ふたつ名は「パラボラアテンダー」

花原めぐな
高校2年生。アタッカー。
身長が高いだけの理由で、ちおりに強制的にチームに勧誘される。母親の借金を背負っており、その返済のためにバレー大会に参加する。
運動は苦手だが、スパイクのパワーとブロックの跳躍力を潜在的に秘める。
ふたつ名は「アイアンロックス」

海野美帆子
高校3年生。レシーバー。
白亜高校女子バレー部部長。明るく温厚な性格で、面倒見が良い。
バレーの技術は県内屈指で、特にどんなボールもセッターに返す、レシーブ成功率が全国で最も高い。女子バレー界では「アブソリュートディフェンダー」と呼ばれていた。

乙奈ひろみ
高校3年生。ライト。
海野さんの親友の元アイドル。
ボール恐怖症で、レシーブ面でチームの足を引っ張るが、物理法則を無視した軌道の読めないサーブを打つことができ、サービスエースとしてチームに貢献する。
ふたつ名は「スターライトステージ」

ブーちゃん
高校3年生。リベロ。
乙奈さんの無二の相棒でいつも一緒にいる無口な料理人。
背が低いが、パスとレシーブが非常にうまく、チームをつなぐ重要選手となる。
ふたつ名は「白亜高校の職人」

華白崎桐子
高校1年生。センター。生徒会副会長。
クールビューティな雰囲気だが、コートに入ると熱血スポーツ少女に豹変する。
中学生の頃バレーボールをしており、千葉県ではかなり名の知れた選手だった。
しかし、海野が中学時代は兵庫県にいたため、面識がなかった。
ふたつ名は「ブランニューレディ」

マッスル山村
高校2年生。マネージャー。
チームのために試合のスケジュール調整、スコア管理、応援などを行う。
思いつめたメンバーをさりげなく励ますことも。

吹雪さくら先生
保健室の養護教諭。酒とタバコが大好きで、本人は不健康極まりない生活を送っている。
とある事情で、白亜高校のバレーチームの監督を頼まれるが、かなり無責任でいい加減。
しかし、頭は抜群にキレる戦略家。

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病田通代女
スポーツ誌の記者。白亜高校の病田先生は姉に当たる。
気弱で繊細な姉とは違って、明るく積極的な性格。他校の情報を教えてくれる。

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破門戸錠
高体連の総裁で、春の高校バレーバトルロイヤル大会のゲームマスター。
元華族で、日本に再び東洋の魔女を復活させようと目論む。
見た目は水谷豊で、口調はフリーザに激似の老紳士。

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狩野レイ
日本全国の不良が集結する茨城県の樹羅高校のギャングを束ねる女ボス。
あだ名は「カルノサウルス」で、喧嘩で負けたことがないため、周囲に恐れられ友達がいなかった。
実は平和主義者で、情に厚い性格だが、弓を引く人物にはバレーボールのポールで殴りかかるなど容赦がない。海野とは、中学時代にちょっとした因縁がある。

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有葉理央
栃木県の三畳農業高校バレー部部長。
地図にはない山奥にある秘境高校で動物たちとバレーの練習に励んできた少女。
おでこと八重歯と扇子がトレードマーク。
ふたつ名は「ジェットワールドサーカス」

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アライ
三畳農業高のセンター。凶暴なアライグマでカウンター攻撃が得意。

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オジカ
三畳農業高のセッター。賢者のような風格のある巨大なシカ。

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クマガイ
三畳農業高のセンター。のんびり屋のツキノワグマ。

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シマダ
三畳農業高のバレー部員。可愛らしいシマリス。

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イノセ
三畳農業高のレシーバー。突進でどんなボールも拾ってしまうニホンイノシシ。

万石正一
さすらいの動物解説者。

鮎原姉妹
東京都のお嬢様名門校として有名な聖ペンシルヴァニア女子大学附属高校バレー部キャプテン。
あの伝説のバレー選手の血を引く双子。攻めの咲(妹)と守りの幹(姉)で、性格は対照的だが、仲はいい。高校女子バレー界の絶対的王者で誰よりもバレーを楽しんでいる。高校卒業後は姉妹揃ってプロ入りが取り沙汰されているが・・・
ふたつ名は「ランス&シールド」

『青春アタック』第一部制作裏話

 キリがいいので一回ここで区切りを入れました。

 今見るとけっこう稚拙なクオリティの98年版(なんと25年前!!)と概ね同じような展開にしたまま、もう少しキャラクターや世界観の設定にボリュームをつけた。
 コンセプトとしては、『ブレーメンの音楽隊』(社会に必要とされない動物たちが集まって何かをやろうとする)をもうちょっと強調したかったのと、主役は「白亜高校」にしようということ。群像劇をやろうと。
 なので25年前は教師のキャラクターがほとんど出てこなかったんだけど、先生は学校の重要な要素なので、『古代生物オパ』に登場していた教師のキャラクターを3人引っ張ってきました。この3人はギャグマンガ出身ってことで、キャラクターが立っていて動かしやすかったな。

生原ちおり
イメージはブレーメンの音楽隊のネコ。
ミスタービーンのように、私生活が一切謎の孤独を楽しむ変人にしたかった。
彼女の境遇が最も悲しいんだけど(家すらない!)、社会から切り離されているってことは自由ってことでもあるからね。限りない自由をニコニコしながら謳歌している遠藤久美子的な。

花原めぐな
ブレーメンではロバ。
98年版とほとんどキャラの変更はないけど、お金に汚い側面をもう少し強調しました。
白衣を着ているコギャルっていうアイディアは一体どこから来たんだろうな。もう覚えてないよ。

海野美帆子
ブレーメンではイヌ。
この子も特に変更は無し。いい子。25年前とは、ちおりと出会う順番を変えて、トップバッターにしたんだけど、よくなったと思う。

乙奈ひろみ
ブレーメンではニワトリ。
この子は昔はアイドルだったっていう設定を追加した。アイドルのお話は『80日間宇宙一周』で一度やっちゃったから、違う切り口からのストーリーを考えるのが結構しんどかった。アイドルになるお話じゃなくて、アイドルをやっていた人のお話にしようと。賞味期限が短いからね、女性アイドルって。みんな今どこで何をしているんだろう。
設定的には、『風と翼』の翼ちゃんと同じ役者さんが演じているイメージ。

華白崎桐子
もっとも変更があったキャラ。1組の担任にしちゃったから、『モンモンモン』の味兵衛のように、味方になるのが最も遅くなっちゃって、いつの間にか強大な敵みたくなっちゃったので、どうやってうまく仲間にさせるか悩んだ挙句、ああ、こんな境遇なら多少同情できるわ、みたいなけっこう深刻な家庭環境にせざるを得なかった。

ブーちゃん
家庭科が強いっていうのは25年前と一緒だけど、寡黙で渋い料理人にした。無口なバーのマスターとかいるじゃん。あんな感じなんだけど、脚本は絵がないから、喋ってくれないと存在が確認できないよな(^_^;)

マッスル山村
立ち位置的にはハーレム漫画の主人公なんだけど、まったく読者が羨ましくない感じにしようとした。とはいえ『ショムニ』みたいに圧倒的に女性陣が強い作風もいやだな、と。ウーマンリブとかフェミニズムをやりたいわけじゃないしね。
女性に優しいんだけど、女性にそんなに興味がないんだろうな、みたいな。自分の筋肉より美しいものはない、みたいな。海物語のサム的な。

さくら先生
今はちょい役だけど、第二部でかなり登場すると思う。たぶん。イメージとしては、物語中盤に仲間になる諸葛孔明。

病田先生
陰気な女だけど、実は生徒想いみたいな。イメージは『スクールウォーズ』でヤンキーに背中を燃やされていた中川家のお兄ちゃん。

京冨野先生
カタギじゃないけど、実は生徒想いみたいな。何がどうなったら極道から教育者になれたのだろうか。

羽毛田校長
こんな学校を作るくらいだから、生徒想いなのだろう。この学校はいい先生が多いよね。

大此木男子バレー部部長
これは中学のころの男子バレー部の部長がモデル。性格は全然違うけどね。女子にプロレス技をかけるようなヤツと言うよか、キザでレディファーストなやつだったと思う。高校の文化祭でプロレスはしてたけどな。

白亜高校のイメージの元ネタ
『モンモンモン』のおさる刑務所。クラス名は『美少女戦士セーラームーン』の無限学園から。

バレーボールについて
98年当時はラリーポイント制じゃないんだよね。自分も部活でやってたけど、サイドアウト制だったんだよ。だから一試合が結構長くて、大会ではかなり暇だった。補欠だったしな。
それとリベロが導入されたのがちょうど98年で、この時代って結構過渡期だったんだ。
過渡期といえば、女子の体操着だよね。私が中学高校の頃ってギリギリブルマーが生き残ってたんだよ。ハーフパンツが登場してからのブルマー駆逐の勢いは凄まじいものではあったが・・・

 98年版は大会の途中で飽きちゃって投げているので、今回こそは完結させようと思います!第一部の舞台は白亜高校の校内に制限したけど、これからは校外のシーンが多くなってくるだろうな。ちょっとさみしいな。

『青春アタック』脚本⑫大同団結

投票日まであと1日の張り紙。
選挙運動に追い込みをかける両陣営。

校門前
登校する学生全員に握手をするちおり
ちおり「花原さん、私腕がいたい。」
花原「弱音を吐くな!握手の数が票の数・・・!たとえ腕がもげても握手をするのよ。」
乙奈「まったく同じことをブラック芸能事務所がおっしゃっていましたわ・・・
もちろん世論から袋叩きにあって倒産しましたけど。」
花原「・・・え?」
海野「生原さんは小さいから、肩にも負担がかかるのよ・・・」
花原「わかった。いま踏み台を用意するわ・・・」
ちおり「いいよ、わたし頭なでなでしてもらう!」
花原「・・・はあ?」
握手ではなく頭をなでてもらうちおり。
学生「きゃああかわいい!」

生徒会室
緊張して無言の華白崎
「校門前はずいぶんな人だかりですね・・・」
はげます病田「だいじょうぶですよ・・・
華白崎さんが今まで学校のためにやってきたことはみんなが知っています・・・」
華白崎「しかし・・・学校の存続にこだわるあまり・・・私は多くの恨みを買いすぎた・・・
経費節減のために潰した部活動も多い・・・育毛クラブに死せる詩人の会・・・」
ショックを受ける病田「え?私の部活動って潰れてたんですか・・・??」
生徒会室に入ってくる大此木「珍しく弱気じゃねえか・・・お前らしくもねえ」
華白崎「大此木くん・・・」
大此木「お前みたいなやつは最後まで高慢で嫌な奴でいればいいんだ・・・
相手は幼稚園生みたいなやつだぞ・・・何を恐れることがある・・・?」
冷たく笑う華白崎「そうね・・・わたしはあんなポピュリズムには屈しない・・・」

学校の掲示板には、学校新聞が貼られる。
「両候補の得票数は拮抗する見込み」
「すべては明日の立会演説会で決まる――」



体育館
立会演説会
司会の羽毛田校長「それでは、生原陣営から有権者に対して最後のメッセージをどうぞ。」
聴衆からの大歓声と拍手。
さくら先生「この度、生原候補の後援会長を承りました養護教諭の吹雪さくらです・・・」
え~この生原候補は、入学して期間は浅いですが・・・まずかわいい!
小さいからスペースもとらない!以上の点で、生徒会長にはうってつけの人物!
生徒諸君、ぜってえ、投票してくれよな!」
海野「内容がカルピスより薄い・・・」
花原「ひ・・・ひどい演説だ・・・」

羽毛田「せ・・・政策面ではなにかございますでしょうか・・・?」
さくら「・・・へ?ちおりん、なんかある??」
ちおり「楽しい学校、あかるい教室、美味しい給食!」
羽毛田「もう少し具体的に・・・」
ちおり「ん~むずかしくてよくわかんない。」
さくら「さすが生原先生、まさにそれが政治の真実・・・!
結局は、シンプルな問題をみんなで難しくしちゃっているのよ。」
病田「あ・・・あの・・・この、高校に給食を導入というのは、予算はどこから・・・」
さくら「出たよ、カネカネカネ・・・政治に金は要らねえんだ!」
ちおり「うん!食べ物はゴミ箱をあさればタダで・・・」
ごまかすさくら「先生、もうこの辺で・・・!うっふ~ん♡」

羽毛田「で・・・では、華白崎候補、お願いします・・・」
登壇する華白崎。
まばらな拍手。
用意した演説原稿に目をやる。
A案とB案、どちらを使うか悩む。

なかなか演説をしない華白崎に戸惑う観衆。
ざわつく。

病田「華白崎さん・・・」
大此木「なにやってんだあいつ・・・」

華白崎「・・・わたしが皆さんに嫌われていることは知ってます・・・
言い訳はしません・・・
確かに学校のためとはいえ、時に非情な判断をすることもあった・・・
事件や事故があるたびに、全校生徒へ募金やボランティアを強制したことは、本当にごめんなさい・・・ああいうことは強制することではなかった・・・
また・・・インフルエンザが流行ったとき、いつも病気がちな病田先生を長期間強制隔離し、国語の授業を混乱させたことも謝罪します・・・病田先生は結局陰性だったし・・・」

4組男子「おいメガネ!生原ちゃんの家を焼いたのもあんたなのか!?」
3組練習生「乙奈先生を週刊誌に売ったのも謝罪してください・・・!」

華白崎「・・・それは・・・」

4組男子「中途半端な謝罪ならするんじゃねえ!」
4組女子「そうよ・・・!火災現場であなたを見かけたって人もいるのよ・・・!」
華白崎に大ブーイングが飛ぶ。
羽毛田「みなさん・・・静粛に・・・」

舞台に上がる乙奈「・・・静まりなさい・・・!」
舞台上のスーパーアイドルに全校生徒が鎮まる。

乙奈「あの火災現場にはわたくしも居合わせました・・・
教会の近くでしたから・・・
それなら、わたくしも共犯ですか?」
3組練習生「乙奈先生が放火をするわけ・・・」
乙奈「では、華白崎さんは放火するのですか・・・?
華白崎さんはボランティアで貧しい方々に奉仕活動を行っていました・・・
みなさんにも呼び掛けていましたが、誰も参加しなかったのでご存じないでしょう・・・
あの日も・・・華白崎さんは真っ先にホームレスの方々を救助していましたわ・・・」
舞台袖から出てくる花原「私も証言する。
ちおりの家を焼いたのは暴徒化したリストラサラリーマンよ・・・」
3組練習生「じゃあ、週刊誌の件は・・・」
花原「ああ、あれも絶対華白崎さんじゃないわ。命かける。」
4組男子「どうしてそこまで言い切れるんだ!」
花原「あのネタを週刊誌に売ったの、あたしだもん。
あの10万円の謝礼金で年を越せたわ~」
ドン引きする全校生徒「・・・・・・。」
その直後花原めがけてゴミが飛んでくる。
全校生徒「この人間のクズが~~!!」
花原「あの翼ちゃんが乙奈さんだって分からなかったのよ・・・!許して・・・!!」

グダグダになって立会演説会は終わる。
羽毛田「ええ、では、昼休みから投票を受け付けますので、よろしくお願いします・・・」
海野と乙奈に抱きかかえられながら、べそをかいて出ていく花原。

全校生徒が帰った体育館。
会場を片付ける華白崎
病田「華白崎さん・・・なぜB案を使わなかったんですか・・・?」
華白崎「・・・恥ずかしくなっちゃったのよ・・・
病田先生・・・私なんかについてくれてありがとう・・・
やるべきことはやりました。投開票を楽しみにしましょう・・・」



学食
生原陣営が食事をとっている。
ブーちゃんがとんかつを揚げている。
ちおり「わ~い!とんかつだ~!」
ついでに揚げパンも上げてくれたブーちゃん。
ちおり「揚げパンまで・・・うれし~!!」
乙奈「花原選対委員長は・・・?」
さくら「校長先生から厳重注意を受けて早退したらしいわよん・・・」
乙奈「あらあら・・・わたくしは、もう気にしておりませんのに・・・」
さくら「あの時はマスコミのメディアスクラムで全授業がストップしたからね~」
学食に駆けてくる海野「開票速報が出たわ!!」

「投票率99.5%
生原血織(新)・・・123当
華白崎桐子(現)・・・28落」

ちおり「ばんざーい!ばんざーい!!」
シャンパンを開けるさくら
海野「生原会長おめでとう!!」

お通夜状態の生徒会室
記者会見を受ける華白崎
「今日まで私を支えてくれた有権者の皆さんとスタッフに感謝します・・・
この結果は一重に私の力不足によるもの・・・
生原新生徒会長にエールを送りたいと思います・・・」



投票をした学生にインタビューをする放送委員会
「生原さんを選んだ理由は?」
学生A「やっぱり、見た目がかわいいし・・・
華白崎さんは確かに学校に貢献したとは思うけど・・・
正直見た目が・・・くそ真面目・・・って感じで・・・」
学生B「端的に言うと、ブスだよな!」
リポーター「有権者は政策の内容ではなく、見た目で候補者を決める・・・
民主主義の現実が垣間見えた選挙戦でした。現場からは以上です!」



生徒会室
華白崎のスタッフが段ボールに荷物を詰め部屋から出ていく。
ちおり「うお~今日からここに住んでいいの?」
病田「こちらが会長室のカギになります・・・」
ちおり「わ~い!」
手入れされたAO機器を眺める
海野「すごい・・・職員室よりも設備がしっかりしてる・・・」
病田「それと・・・これも差し上げます・・・
華白崎さんのもう一つの演説原稿です・・・
こちらの方が、華白崎さんの想いが伝わって好きだったんですけどね・・・」
原稿を受け取る海野「・・・。」
ちおり「海野さん読んで!」
原稿用紙を開く海野
「私はこの学校が好き・・・入学試験も学費もない、この学校が・・・
きっとこれからも不幸な境遇の子どもはたくさん生まれる・・・
この学校は・・・そんな子たちの最後の希望になる・・・
私はその希望を・・・ずっとずっと残していきたい・・・」
病田「生原会長・・・素敵な学校にしてくださいね・・・」



その後・・・
興奮して体育館に入ってくるちおり。
ちおり「ねえ!この学校に広末涼子が来た・・・!」
花原「ちおり・・・それは枯れた柳の幹じゃ・・・」
ちおり「本当だって・・・!」

体育館にショートカットの美少女が入ってくる。
美少女「失礼します・・・」
ちおり「あー!あの子だよ!!」
花原「人気アイドルの次は女優かよ・・・あ・・・本当にヒロスエがいる・・・」
山村「なんと美しき貴婦人・・・我が体育館に何用かな・・・?」
笑う美少女「メガネを外しちゃったから、気づかないんですね・・・山村先輩・・・」
気がつく乙奈「あら・・・」
海野「もしかして・・・」
コンタクトの華白崎「約束通り、チームに入れてもらいますよ・・・」
花原「うそでしょ?・・・華白崎さんなの・・・??」
ちおり「やべー超きゃわわ!!あのメガネ今すぐ捨てたほうがいいよ!」
透明感のある笑顔で笑う華白崎。

こうして、生原ちおりによって白亜高校は統一されたのだった――

『青春アタック』脚本⑪倚門之望

壁に全国模試の結果が張り出される。
ガヤ「すげ~な、また華白崎が全国一位かよ・・・!」
「なんでそんなやつがこんな底辺校にいるんだ・・・?」

背伸びして結果を見るちおり「わたしはどこかな~?」
花原「5教科2点のあんたが全国ランカーに載るわけ無いでしょ・・・」
ちおり「見えな~い、花原さんだっこして~」
花原「まったく・・・ほら」
ちおりを抱きかかえてあげる。
ちおり「花原さんは?」
花原「わ、わたしはこういうすでに判明していることを丸暗記することに意義を感じないから・・・」
ちおり「あった!偏差値62だって!頑張ってせいぜい千葉大だってよ。」
花原「声がでかい・・・!」
海野「華白崎さんは本当にすごいよね・・・私なんて体育しかできないもん。」
乙奈「わたくしも音楽だけですわ・・・四国4県が言えるかも怪しい・・・」
ちおり「メディア、リディア、新バビロニア、ミスルでしょ?」
花原「お前は異世界に住んでいるのか・・・
ふん・・・あそこは、たしか親が弁護士でしょう?
金持ちの家は子どもの学力が高いことが相関関係としてあるのよ・・・」
ちおり「わたしたち貧乏でよかったね!」
海野「・・・え?うん・・・」

近づいてくる華白崎「・・・自分の努力不足を家柄のせいにしている限り、あなたたちの成績が上がることはないわね」
花原「出たよ・・・」
海野「まったくおっしゃる通りです・・・華白崎さんは大学は何処へ行くの・・・?」
そのまま横切ろうとする華白崎「・・・私が受験する2年後まで、この学校が果たしてあるのか・・・」
花原「あんた1年生だったのか・・・」
海野「ねえ・・・バレーの話は・・・」
華白崎「・・・この前お断りしたはずです・・・私はいま選挙の準備で忙しいので。」
行ってしまう。

ちおり「・・・せんきょ?」
海野「生徒会長の選挙よ・・・そうか・・・1年生だから華白崎さんは副会長だったんだ・・・」
花原「いくら優秀でも、あんな冷たい女には票は入らないと思うわ・・・」
乙奈「でも・・・あの人の経理で、この学校は紙一重に廃校を逃れていますわ・・・」
花原「なら政治家じゃなくて官僚をやってればいいのよ・・・
ちおり・・・あんた立候補しなさい。」
ちおり「地盤もカバンも看板もないですが・・・」
花原「貧乏代表として、特権階級をギャフンと言わせるのよ。」
海野「花原さん、そんなむちゃくちゃな・・・」
花原「生徒会費で好きなだけ納豆ご飯食べられるわよ?」
ちおり「ほんと!?やる~!」



職員室
羽毛田校長「いや~今年の会長選挙は面白くなりそうですね・・・」
くわえたばこをして校長にお茶を出すさくら
「え?華白崎副会長の繰り上げ当選じゃないんですか?
だいたいあの子しか立候補しないでしょう。」
京冨野「生原のお嬢が出馬するらしいぞ。」
京冨野がちおりの選挙ポスターをさくらに差し出す。
幼稚園生みたいなクレヨンで書かれた文字で
「たのしいがっこう おいしいきゅうしょく しゅういちあげぱん」と書いてある。
京冨野「マニュフェストだそうだ・・・」
さくら「・・・校長、あたしちおりちゃんの後援会長やっていいっすか?
立候補には一名以上の教員の推薦がなきゃいけないわけだし・・・」
羽毛田「どうぞどうぞ!」
華白崎のポスターも差し出す京冨野「委員長のほうももらってきたぜ・・・」
さくら「白亜高校を蘇らせる4つのお約束・・・基礎的財政収支健全化・・・不必要な歳出の見直し、事業仕分け・・・つーか字が多い。この文字の小ささはアラサーの女には無理。」
病田「・・・・・。」
病田が職員室から出ていき、生徒会室に入っていく。

生徒会室
生徒会のスタッフが関係各所に電話攻撃をかけている。
「もしもし・・・!今回の選挙、はい、ぜひ社長のお力添えを・・・!」
「自治会長様はいらっしゃいますでしょうか、はい・・・今年の選挙の件で・・・!!」
おどおどする病田「華白崎さん・・・ちおりちゃん陣営にはさくら先生がついたみたい・・・
さくら先生はわたしと違って生徒から人気があるから・・・どうしよう・・・」
ワープロを打って演説原稿を作成する華白崎
「目立ちたいだけのタレント候補ですよ・・・捨ておきましょう・・・」
印刷機から原稿が出力される。
華白崎「A案です。こちらがB案・・・
誤字脱字の確認をお願いします。日本語として不自然な点がないかも・・・」
原稿を添削する病田「わ・・・わかりました・・・」
華白崎「・・・・・・」



廊下を花原がマウンテンバイクをこいで走っている。
自転車の後ろにはちおりが二人乗りをしており、笑顔で手を振っている。
花原「はいばら、はいばらちおりでございます。
段ボールの家は焼かれ、こんにちまでぺんぺん草を食べて生きてまいりました。
本当に苦しい学生の気持ちがわかる政治家・・・はいばらちおりにどうぞ清き一票を・・・」
なぜかビートたけしのものマネをするちおり
「おわっちゃったのかな、まだはじまっちゃいねえよこのやろう!」
4組女子「ちおりちゃんがんばって!」
3組練習生「生原プロデューサーファイト~!」
運動部の主将たち「ちおりちゃん、会長になったら部費をはずんでくれよ~!」
花原「華白崎が3倍なら、ちおりは今の4倍だすわ。財源には羽毛田校長の給与を充てる・・・!」
主将「わ~いグラウンド増設しようぜ!」
悪い顔をする花原(・・・我ながら天才ね・・・
ちおりを客寄せパンダにして私が生徒会の会計の実権を握れば、この学校の金はわたしのもの…)

そのとき、マウンテンバイクのバランスが崩れ、豪快に転ぶ2人。
花原「ぎゃあああああ!」
ちおり「にゃあああああ!」

全身をすりむく花原「誰よ!廊下にワックスがけをしたのは!!」
清掃用具を持つ華白崎「・・・校内で自転車に乗る方が悪いのでは・・・?」
花原「あ、あんたの仕業ね・・・!」
華白崎「・・・校内の美化活動はわたしの日課です。」
花原「ま~た、分かりやすい点数稼ぎを・・・」
華白崎「あなたたち学生が毎日しっかりと掃除をすれば、こんなことをする必要もないの・・・」
ちおり「花原さん掃除さぼっているのバレてるよ?」
花原「・・・はは・・・」
華白崎「・・・政治家は、甘い幻想を国民に抱かせてはならない。」
花原「何が言いたいのよ・・・」
華白崎「べつに・・・」
華白崎「生原さん・・・あなたはなんで生徒会長になりたいの・・・?」
ちおり「ん?生徒会長になったら毎日白いご飯を食べさせてくれるって花原さんが・・・」
あわてる花原「生原先生ストップ・・・!」
華白崎「なるほど・・・花原さん、あなたの借金返済のために、この学校を渡すわけにはいかないわ・・・今度の選挙はわたしが絶対に勝つ・・・」
花原「もし負けたら?」
華白崎「そうね・・・あなたたちとバレーでもやってあげるわ・・・」
喜ぶちおり「ほんと!?やったー!!」



保健室
消毒をするさくら「あんたたち選挙運動初日で何でもう満身創痍なのよ・・・」
ちおり「花原さんがこけた。」
花原「あの子が校舎をピカピカにするから・・・」
ちおり「誰も見ていないところで、学校のために働いている・・・
本当によくできた人だよね!」
花原「対抗馬を褒めてんじゃないわよ・・・」
さくら「・・・で?有権者の感触は?」
花原「ばっちり。この子かわいいからけっこう人気あるんですよ。」

保健室に入ってくる海野「学区に生原さんのポスターを貼ってきたよ。」
乙奈「校内も完了ですわ・・・」
さくら「ごくろう・・・で、華白崎のポスターははがしてきたの?」
海野「・・・え?それは・・・」
さくら「じゃあ落書きは?バカとか、うんことか何でもいいから書いてこないと・・・!
ネガティブキャンペーンは選挙運動の基本よ?」
乙奈「こっちのイメージがかえって悪くなりませんかしら・・・」
さくら「だからロビイストとか影の人間を使うのよ。
花原選対委員長・・・ずいぶんと生ぬるいじゃない・・・
相手の心臓を掴んで握りつぶすくらいの非情さがないと、選挙には勝てないわよ?」
花原「べ・・・勉強になります・・・」
海野「そういえば、なんでさくら先生はこっちの後援会長を引き受けたんですか?」
目をそらすさくら「そ・・・それは、まあいいじゃん・・・」
華白崎のチラシを見て乙奈「もしかしてこれかしら?
一部の教員が校内で飲酒・喫煙をしているが、未成年である学生への教育的悪影響を鑑みて、一切禁止にすべきです・・・」
さくら「独身女から酒とタバコを取り上げるなんて、あの子は冷血動物よ・・・!うわああ!」
花原「学校の外で飲めばいいじゃないですか・・・」
さくら「これだから平成世代は・・・大人には、あんたたち子どもにはわからない苦労があんのよ・・・
この酒も医療用アルコールという名目で保健室が購入しているけど、あの子が会長になったらいつ摘発されるやも・・・」
ちおり「・・・見逃してやろうよ。」
さくら「さすがちおりん・・・!先生はあなたのことが大好き!」
ちおり「厳しく取り締まると、この先生きっと密造するよ。」
乙奈「それは犯罪ですわ・・・」
さくら「とにかく、どんなにできた人物にも叩けばホコリは出てくるものよ・・・
女子高生たちよ、華白崎桐子副会長のスキャンダルをとってきなさい・・・!」



生徒会室を隣の校舎の窓から望遠鏡で監視する乙奈
生徒会室で帳簿をつけている華白崎
乙奈「作業を始めて3時間・・・休憩するそぶりもない・・・なんて勤勉な方・・・」

1組プロフェッショナルクラス
1組生徒「海野さん、1組に何か用ですか?」
海野「華白崎さんについて聞きたくて・・・」
生徒「とっても優しい人ですよ。」
生徒「数学の授業も解りやすいしね。」
生徒「東大の二次試験の数学を解説できる高校生はあの人くらいだよね!」
海野「クラスのみんなとはうまくやれてるんだ・・・」
生徒「あの人・・・まじめすぎるから誤解されやすいのは知っています。
でも、本当はとってもあたたかい心を持った人なんです。」



下校する華白崎を尾行する海野と乙奈
海野「こういうことしたくないんだけどな・・・」
カメラを持つ乙奈「同感ですわ・・・」
海野「そう言いながら、なんか楽しそうね乙奈さん。」
乙奈「スパイ大作戦とか大好きなんです。
あ・・・あの弁護士事務所がおうちですわね・・・」
弁護士事務所の角を曲がって建物の影に入っていく華白崎。
追いかけようとする二人。
海野「あれ・・・?いなくなっちゃった」
乙奈「わたくしとしたことがターゲットを見失いましたわ・・・!」
すると二人の背後に現れる華白崎
「わたしは人に見られて恥かしいことなど一度もしたことはない・・・」
乙奈「いつから背後にいらっしゃったのですの・・・?!!」
華白崎「しかし、他人のプライバシーを暴こうとするなんてあまりにも悪趣味です。」
海野「・・・本当にごめん・・・
でも・・・私は選挙とか関係なく・・・あなたのことが知りたいの・・・」
華白崎「・・・なぜ?」
海野「ともだちに・・・なりたいなって・・・」
華白崎「私は、ずっと前から友だちだと思っていますよ・・・職員室でみなさんと机を並べた時から。」
海野「・・・え?」
華白崎「それでは、また明日学校で。」
そういうと、ボロボロの平屋に入っていく華白崎。

海野「え・・・?ここが華白崎さんの家・・・?」
乙奈「家が弁護士事務所の・・・裏だっただけなのですわね・・・」
海野「乙奈さん・・・帰ろう・・・友だちにすることじゃないよ、これ・・・」
カメラをしまう乙奈「はい・・・」

帰っていく二人を横目に、マウンテンバイクで走ってくる花原
「これはスクープよ!高学歴エリートだと思われていた華白崎の実家がまさかの廃屋レベル!!
明日の学級新聞の一面はこれに決まりね!」
ワクワクしながら華白崎の家の塀をよじ登り、家の中を覗き込む花原。
その時、家の中で何かが割れる音がする。

華白崎の家の中は、床中にものが散乱するひどい有様で、父親らしき人物が酔っぱらって華白崎を突き飛ばしている。
駆け寄る華白崎の小さい妹や弟たち「おねえちゃん・・・!」
メガネをひろう華白崎「また、吞んじゃったのね・・・」
まったく動じずエプロンをして、部屋を片付け、妹たちのために食事を作る。
フライパンに油をひく「モヤシ炒めスペシャルでいい・・・?」
妹「お姉ちゃん・・・ケガ大丈夫・・・?」
妹の頭をなでて微笑む華白崎「心配ない・・・
高校を卒業したらすぐに就職してあなたたちを楽にするから・・・」
父親「酒を出せ、この野郎!」
華白崎「・・・わたしを殴っても、酒は出てこないわよ・・・」
父親「やってみなきゃわからねえ!」
華白崎を殴る父親。
怯える兄弟たち「おねえちゃん・・・!」
華白崎「なぐるなら私にして・・・!」

無言で塀から降りる花原「・・・想像以上に重かった・・・見なかったことにしよう・・・」
すると、海野がまだ帰っていないことに気づく。
花原「海野さん・・・?」
海野「やっぱり・・・見過ごせない・・・!」
華白崎の家の中に入っていく海野
花原「・・・え!?ちょ、ちょっと、その中は・・・」

ウイスキーの瓶を取り出す父親
「へへへ・・・おとなしく、さっさと出せばいいんだ・・・」
その瓶を取り上げて、流しに捨ててしまう海野
父親「て・・・てめえ、何者だ!?何をしやがる・・・!」
震えながら海野「世の中には・・・こんな親が本当にいるんだね・・・」
華白崎「海野さん・・・」
父親「桐子!誰だこいつは!!民生委員か!!?」
涙を流す海野「・・・・・・。」
あわてて花原も入ってくる「海野さん、もう帰ろう・・・人の家に首を突っ込んじゃ・・・」
父親に向けて、ゆっくりと話しだす海野
「・・・わたしには両親がいません・・・」
父親「だ・・・だから何だ・・・!」
海野「・・・今まで誰にも言ったことはないけど・・・
3年前の大震災で私の家は被災して・・・
お父さんとお母さんはわたしをかばってつぶれてしまった・・・」
華白崎「・・・なんで、そんな話をするの・・・?」
華白崎の方を向く海野「ともだちだから・・・」
花原「・・・・・・。」
海野「でも・・・心の中に両親がいるから・・・私は明るく生きていける・・・
それはきっと、あなたの娘さんたちだってそう・・・
もし・・・この子たちの心の中に、優しいお父さんの姿がなくなったら・・・
絶対に・・・生きてはいけない・・・
だから、華白崎さんのお父さん・・・家族をもっと大事に・・・!」
海野にも殴りかかろうとする父親「・・・酔っていて何を言っているかわからん!」
その父親をひっぱたく花原
吹っ飛ぶ父親「ぐええええ!!!」
花原「なら、いい加減酔いを醒ませ!!
・・・あんたの娘は誰よりも優秀で・・・お前がいなくたって一人で生きていけるんだ・・・!
でも毎日家に帰っている・・・家で親の帰りを待っている・・・
まだわからないの?
父親のあんたが好きだからよ・・・!!」
華白崎「花原さん・・・」
花原「お父さんの人生に何があったからは知らないけど・・・
家族がいる幸せってやつをもう一度考え直してみなさい・・・
海野さん、帰ろう・・・」
涙をぬぐう海野「うん・・・おじゃましました・・・」
後ろから呼び止める華白崎
「待って・・・学級新聞にリークする気・・・?」
振り返らずに家を出ていく花原「・・・墓場まで持っていくわよ・・・」
微笑む海野「じゃあまた明日学校でね・・・!」
2人を見送る華白崎「・・・・・・。」



翌日の保健室
さくら「どうだった、委員長のスキャンダルのネタはあった?」
海野「いえ・・・まったくのクリーンでした・・・ね?」
乙奈「ええ・・・残念ながら三木武夫レベルですわ・・・」
腕を組むさくら「ダメか~!結局いい子なのよね、あの子は・・・面白みがないっていうか・・・」
花原「そういえば、さくら先生ってお酒で悪酔いしたことってあるんですか・・・?」
さくら「あるよ、しょっちゅう。
大人は孤独だからね。
30を過ぎると、アルコールしか友達がいなくなるのよ・・・」
すると、保健室に入ってくる華白崎
「なら・・・いい友達がいますけど、紹介しましょうか・・・?
失業した弁護士で華白崎和也っていうんですけど・・・」
さくら「マジで!?」
海野「華白崎さん・・・」
華白崎「あの人に、大人のお酒の飲み方を教えてあげてほしいんです・・・」
さくら「おっけー!お姉さんが可愛がってあげるわよ~ん!」
花原の方を向いて華白崎「対立候補の陣営に来て悪かったわね・・・すぐ出ていくから・・・
ただ・・・2人に一言言いたくて・・・」
花原・海野「・・・・・・。」
華白崎「・・・ありがとう。」
保健室から出ていく華白崎。
微笑むちおり「??なんかよくわからないけど・・・よかったね!」

『青春アタック』脚本⑩鶴鳴之士

海野「やっぱり大此木くんが下がったか・・・花原さん、ネット際で両手を上げててくれる?」
花原さん「・・・?こう?」
海野「もし男子チームがアタックをしてきたら、そのまま上へジャンプして欲しいの。」
花原「・・・え?怖い・・・」
海野「大丈夫、ブロックは相手のスパイクを直接止めるというよりは、コースを絞るためのもの・・・
ボールは当たらないわ・・・花原さんの身長はじゅうぶん相手には脅威よ・・・」
花原「ま・・・まあ・・・上に飛ぶくらいなら・・・」
海野「ちおりちゃん、私がレシーブした球を練習のように花原さんにトスできる?」
ちおり「いいよ~!」
海野「花原さん・・・いつも山村くんにぶつけているアレをお願い。」
ニヤリとする花原「・・・オーケイ・・・」
山村「その山村は何をすればいいかな。」
海野「花原さんのとなりでブロックしてくれる?」
山村「2枚か・・・鍛え抜かれた我が大腿四頭筋が日の目を見る時が来たれり・・・」
ホイッスルがなる。

ジャンプサーブをする海野
「大此木くんには本気でかからないと・・・」
先ほどよりも強いボールを放つ海野。
大此木「なめるなあ!!」
飛び込んで海野のサーブをレシーブする大此木。
観客「すげえ!レシーブしたぞ!!」
「プロの試合みたい!!」
大此木「野球部、センターライン方向へトスだ!!」
野球部「御意!」
大此木がバックアタックをしてくる。
前方に飛んでくる大此木にビビる花原「ひいい怖い!!」
一人でブロックする山村「ぬう!裏切るか花原さん・・・!!」
花原を超えてボールが飛んでくる。
海野「さすが、大此木くん!バックアタックで返してきた・・・!」
体重が乗ったバックアタックを後方に飛びながら力を逃がしてレシーブして上げる海野。
海野「男子のボールは重い・・・!」
観客「あの二人ヤバいな!」
直ぐに起き上がる海野「生原さん・・・!」
冷静にをトスを上げる生原「ほい!」
花原「くらいやがれ・・・!」
大此木「ブロックだ!!」
ネット際で走り高跳びの要領で陸上部がブロックをする。
ネット越しで陸上部と花原の顔が近づく。
ドキッとする花原「イ・・・イケメンが至近距離に・・・!」
スパイクを空振り、下に落ちたボールを踏んづけて転び、床にゴチンと頭を打つ花原
「きゃ~!!」
海野「花原さん、だいじょうぶ!?」
大此木「な・・・なんてチョろいんだ・・・」
陸上部「・・・・・・。」
大此木「なんでお前もちょっとドキドキしてるんだよ!!
て・・・てめえら合コンしに来たんじゃねえんだぞ!!
思い出せ・・・!女子どもが我々モテない男子にどんな仕打ちをしてきたか・・・!」
野球部「大此木部長、すまない。運動部の主将はそういう経験が実はそんなにないんだ・・・」
サッカー部「2月にはけっこうチョコレートもらえるしな・・・」
大此木「・・・え?俺様だけ??」
海パン一枚の水泳部「俺もいるぞ・・・!」
大此木「水泳部・・・!」
海パンの中からボールを取り出す水泳部「スイミングで鍛えたこの肩から繰り出されるクロールサーブ・・・味わうがいい・・・!」
大此木「て、お前、どこからボール出してんだよ!」
ニヒルに笑う水泳部「どこでもドアも出せるぜ・・・?」
耳打ちする大此木「(コイツはモテないわ・・・)・・・水泳部よ、耳をかせ。」

スコアボードは「女子4―男子0」
病田「サーブ権は男子チームに移ります・・・!」
ホイッスルがなる。
綺麗なフォームでフローターサーブを打つ水泳部「スイムスイム!!」
よける乙奈「きゃああ!」
海野「乙奈さん・・・!」
乙奈「あんな速いボール無理です・・・!」
山村「いい打球だ・・・そしてあの発達した僧帽筋・・・勉強になる・・・」
花原「あいつサーブうまいわね・・・」
水泳部「ふはは・・・怯えておるわ・・・!だが悪夢はまだ始まったばかりだ・・・!!」
再び乙奈を狙ってくる水泳部。
再び避ける乙奈「きゃああ!!」
海野「乙奈さんレシーブしよう・・・!」
乙奈「こ・・・怖いです~!」
海野「ボールをよく見て・・・!練習通りにやれば返せるから・・・」
水泳部「踊れ踊れ・・・!!」
大此木「ぎゃはは!まるでドッチボールだな・・・!悔しかったらレシーブしてみい!!」
花原「乙奈さんばっかり狙うのは卑怯よ・・・!」
ちおり「そ~だよ!
それに・・・ドッジボールだよ。」
大此木「・・・え?」
花原「ぷ~間違ってやんの、だっさ~」
ちおり「安室奈美恵のCAN YOU CELEBRATE?の出だしはカニサラダじゃないよ!」
大此木「う・・・うるさいわ・・・!!俺様は安室奈美恵なんか歌わん・・・!!
水泳部、容赦はするな・・・!あの運動音痴の乙奈をあと8回狙えば、我々男子の勝利だ・・・!」
海野「そうはいかないわ・・・!
向こうがサーブを打ったら、乙奈さんはすぐに前へ上がって。私が拾う・・・!」
乙奈「海野さん・・・本当にごめんなさい、私足手まといで・・・」
海野「アイドル時代に歌やダンスが苦手なメンバーになんて声をかけてた・・・?」
乙奈「・・・え?」
微笑む海野「・・・だいじょうぶ!」
メガネをなおす大此木「くだらねえ友達ごっこしてやがる・・・」

水泳部のサーブが飛んでくる。
すると標的が乙奈ではなく後衛レフトのブーちゃんになっている。
海野「しまった・・・!!」
大此木「足手まといは一人じゃねえだろ海野・・・!」
すると、ブーちゃんが水泳部のサーブを上手にレシーブしてセッターのちおりに運ぶ。
大此木「なんだと!!??」
海野「・・・!!!うまい・・・!!生原さんトス・・・!」
ちおり「やっ!」
ちおりは花原ではなく、今度は山村にトスを上げる。
山村「・・・え?俺・・・!?」
あわててアタックモーションに入る山村。
大此木「ブロックだ!!」
ネット際で走り高跳びの要領で陸上部がブロックをする。
ネット越しで陸上部と山村の顔が近づく。
ドキッとする山村「イ・・・イケメンが至近距離に・・・!」
スパイクを空振り、下に落ちたボールを踏んづけて転び、床にゴチンと頭を打つ山村
「きゃ~!!」
大此木「なんでお前までキュンキュンしてるんじゃ!!」

海野「ナイスレシーブ、ブーちゃん!」
乙奈「じょうずでしたわ・・・!」
コツをつかんだ様子のブーちゃん。
花原「それに引き換え、あんたは何してんのよ!」
山村「その言葉、そのままお返ししよう・・・恋する乙女よ・・・」
ちおり「・・・海野さん、前衛もわりと足手まといだよ!」
海野「え・・そんなことは・・・いや・・・そうかも・・・」
花原と山村「・・・え?(かばってくれない・・・!?)」

水泳部「おのれ、学食のおばちゃん・・・我がサーブを見切ったというのか・・・?」
大此木「気にするな、ただのまぐれだ。べつに無理にサービスエースを狙わなくてもいい。
前衛のバカ二人はイケメンを与えときゃ無効化できる・・・
テニスの王子様、お前もブロックに加われ!」
テニス部「ぼくは、マッスル山村はタイプじゃ・・・」
大此木「うるさい!」

海野「生原さん・・・クイック攻撃とかどこで習ったの・・・?」
ちおり「な~に、それ?」
海野(花原さんがときめいてスパイクが打てないことを見越して、とっさに山村くんにアタッカーを変えた・・・山村くんもときめいたけど・・・安定したトス、瞬時の判断力・・・
生原さんにはセッターの才能があるのかも・・・)
海野「生原さん・・・ちょっといいかな・・・?」
ニコニコするちおり「悪だくみ?」
海野「そう。」

水泳部がサーブを打つ。
レシーブする海野「モーションがきれいな分、弾道が読みやすいわ・・・!」
ボールは山なりにちおりのほうへ飛んでいく。
海野「生原さん・・・!」
ちおり「おっけー!」
大此木「ぐはは、誰にトスするっていうんだ!?」
すると、トスをすると見せかけて、ちおりがジャンプして相手コートにボールを入れる。
大此木「!!」
野球部「フェイントだ!!」
後衛から猛ダッシュするサッカー部「くそ、間に合わない・・・!こうなったら・・・!」
サッカー部がネット際の返球にスライディングをかます。
サッカー部「青き翼・・・シュート!!」
そのスライディングが、リカバーしようとした大此木の顔面に当たる。
大此木「ぎゃああああ!」

ホイッスルを鳴らす病田「女子チームにサーブ権がうつります・・・!」
海野「やったあ!作戦通り!!」
ちおり「わ~い」

サッカー部とケンカする血まみれの大此木
「だいたい、てめーはなんで体育館でスパイクなんか履いてやがるんだ!あぶねえだろ!」
サッカー部「バレーシューズなんてミッドフィルダーが持ってるわけないだろ・・・!」
野球部「あいつら、本当に素人か・・・?ずいぶん技巧的なプレーをするじゃないか・・・」
鼻血をふく大此木「海野だ・・・!あいつが悪知恵を与えやがったんだ・・・!!」
大此木の肩を叩くテニス部「大此木くん、お客さんが呼んでいるぞ・・・」
大此木「あ!?試合中に何考えて・・・」
見ると、コートのそばに華白崎が腕を組んで立っている。

スコアボード「女子4―男子3」
華白崎「あなた・・・素人の女子なんて10分もあればストレート勝ちできると言っていたわね・・・」
大此木「そ、それはだな・・・」
華白崎「ストレート勝ちどころか、接戦、しかも負けているじゃないの・・・」
大此木「うるせえな、このオレ様がバレーで負けるわけねえだろ・・・!」
華白崎「・・・ならいいけど。忘れてないわよね・・・?この試合の主旨を。」
そう言うとパイプ椅子を広げて、監督席に座る華白崎。

コートに戻る大此木「おい、スポンサーがもうお遊びはやめろとよ・・・」
野球部「・・・本当にこの試合に勝ったら部費を3倍にしてくれるんだろうな・・・?」
大此木「だが、負けたら全屋外運動部を廃部とか言い出しかねないぞ、あいつは。」
目の色が変わる男子チーム。

華白崎を見る花原「なんで生徒会がからんでいるのよ・・・」
海野「ただの観戦だと思うけど・・・」
乙奈「そうでしょうか・・・」
山村「気をつけた方がいいぞ・・・見ろ、委員長が来て、向こうの目の色が変わった・・・」

サーブエリアに立つ山村。
「筋肉なら水泳部に負けん・・・!」
海野「お願い、山村くん・・・!」
山村「ふん!!」
剛速球を打つ山村。
海野「うまい!」
気合でレシーブする大此木「おらああ!」
スパイクを打つテニス部「スマッシュ!!」
コートのスミを狙うテニス部。
レシーブが間に合わない海野「しまった・・・!」
黄色い歓声が上がる。
観客の女子「王子~~!!」
大此木「お友達をかばいすぎて隙だらけだぜ、海野・・・!」

海野「さすがテニス部・・・ラリーの読み合いがうまいな・・・」
乙奈「海野さん・・・」
海野「どんまい!」

大此木「オレのサーブで終わらせてやる・・・」
海野「くるよ・・・下がって・・・!」
腕を勢いよく振り上げ、風車のように振り回し、ボールに回転をかける大此木
「これがプロのサーブじゃあああ!!!」
ブーちゃんがレシーブしようとするが、ボールが突然落ちてレシーブができない。
海野「ドライブサーブだ・・・!」
ちおり「すげー!あんなのもあるんだ!海野さんできる?」
首を振る海野「私も初めて見た・・・」
大此木「もう一度くらえ!」
ブーちゃんが変化球に対応しようと前に出るが、今度は球が伸びてライン上に落下する。
観客「すげえ!!」
男子「あんなにスポーツができて、なんであいつはモテないんだ・・・!?」
女子「やっぱり顔がちょっと・・・オースチンパワーズDXに激似だし・・・」
大此木「うるせえぞ!!」

スコアボード「女子4―男子9」
大此木「どうだ海野!次でとどめだぞ!」
海野「私に打ってきてくれないかな・・・私なら・・・」
大此木「落ちぶれたもんだな海野・・・お前は大会でもそれを言うのか?」
海野「そ・・・それは・・・」
大此木「こっちは真剣にバレーをやってるんだ。
おめえらみたいな学生時代の思い出作りじゃねえ!」
乙奈「・・・・・・。」
大此木「ラストはお前じゃカナリア!
おめ~が挑発してこの戦争は始まったんだ、けつを持ちやがれ!」
海野「乙奈さん、大丈夫私がフォローする!」
乙奈「・・・海野さん・・・」
首を振る乙奈「わたくしにも意地というものがありますわ・・・」
大此木「そうか・・・それなら・・・」
全力でドライブサーブを打つ大此木
「死ぬがいい!!」
すると、ドライブサーブにぶつかっていく乙奈。
勢いで後ろに吹っ飛んで倒れる。
花原「乙奈さん・・・!?」
山村「交通事故か!」
うずくまる乙奈「ぐはっ・・・花原さん・・・決めてください・・・!」
猛ダッシュで上がったボールに追いつき、花原にトスをする海野「花原さん!!」
花原「乙奈さん・・・!あんたの死は無駄にはしない・・・!!」
ジャンプして、大此木のように腕を振るう花原。
花原を見上げる野球部「なんて高さだ・・・!」
花原「新必殺技・・・!名付けて・・・大此木のマネ!!!」
拳を握りしめて下に腕を振るう花原。
野球部「スパイクにドライブをかけただと!!??」
ボールに変化がかかり、慌てて野球部が腕を伸ばしボールを受けるが、球速を落とすことができずに、サッカー部の頭頂部にぶち当たる。
サッカー部「ぐえ!」
結果的にヘディングをしたようになり、ボールが野球のフライのように勢いよくコートの外へ飛んでいく。
大此木「負けるかああああ!!!」
ボールを追いかけ、体育館の壁にある肋木に素早くよじ登り、そこから三角跳びをしてボールに届く。
大此木「刮目せよ!!これが!天井アタックじゃあああ!!」
渾身のスパイクをする大此木。
そのまま地面に勢いよく落下する。
大此木「ぐえええええ!!!」
花原「なんつー執念よ、あいつは!」

しばらく動かなかったが、むくりと起き上がる大此木「ど・・・どうだあ・・・オレ様の勝ちだ・・・」
病田「あ・・・あの・・・4回ボールに触れているので、このラリーは女子チームの勝ちです・・・」
大此木「4回だと!!?」
病田「陸上部の子がブロックタッチを・・・し・・・してたような・・・」
大此木「おい、てめえ、審判・・・!女教師だからって女子に有利な判定をするのか!!
世紀の誤審だぞキサマ・・・!!」
病田「ひいい・・・ごめんなさい・・・殺さないで・・・!」
陸上部が腫れた指を見せる。
大此木「・・・・・・。」
パタリと気絶する大此木。

木の枝で大此木をつつくちおり「・・・動かなくなったよ?」
体育館に駆けてくるさくら先生「体育館の2階から飛び降りたバカはこいつ?」
海野「はい・・・」
大此木の瞳孔をライトで確認するさくら
「マッスルくん、海パンマン、あまり頭を揺さぶらないようにして保健室に運んでちょうだい。」
山村「了解した・・・」
水泳部「せ~ので上げるぞ・・・!」
二人で大此木を運んでいく。
さくら「乙奈ちゃんもボロボロじゃない・・・!手当てするからおいで・・・!」
乙奈「でも、試合が・・・」
さくら「両者痛み分けで中止よ!!病田先生ゴングを鳴らして!」
意識が戻る大此木「ま・・・待ってくれ・・・勝負はまだ終わってねえ・・・」
海野「男子チームの勝ちでいいよ・・・私のまけ。」
大此木「そうはいかねえ・・・
・・・男子バレー部は全国に部数が少ないから、地区大会で1回勝てば関東大会に出れるだろ、などと軽んじられていたんだ・・・オレはバレーボールという球技は決して女子だけのものじゃないことを・・・この試合を通じて・・・高らかに宣言し・・・この偏見に一石を・・・」
海野「・・・ん?ごめん、何を言っているのかよく聞き取れない・・・」
両腕を振って野次馬を追い返すさくら「解散よ!撤収!!」

残った女子と男子。
野球部「国体出場選手をあそこまで追い込んだんだ・・・誇りを持てよ。」
握手をする海野「ありがとう・・・こっちも久々に楽しい試合ができたわ。」
サッカー部「よかったら、また一緒に遊ぼうよ!」
ちおり「うん!」
キュンキュンする花原
「あ・・・あの、よかったら今度、国立科学博物館の大寄生虫展にでも行きませんか・・・?」
ドン引きする陸上部「・・・い、いや・・・けっこうです・・・」

椅子から立ちあがる華白崎「・・・くだらないわ・・・」
海野「華白崎さん・・・」
野球部「両者勝者なしだから、今回の話は無かったことにさせてもらうぜ。」
華白崎「・・・とんだ茶番だったわね・・・
まあ、海野部長がいなかったら試合にもならなかったと思うけど・・・」
花原「あんたでしょ、あいつをけしかけて体育館を私たちから取り上げようとしたのは・・・!」
華白崎「・・・あなたは、跳躍力とパワーはあるけど・・・ブロックもパスもできないのは話にならない。
バレーボールはチームでボールを繋いでいくスポーツなの・・・
アタッカーだって後衛に行く・・・レシーブは?サーブは打てるの・・・?」
花原「・・・それは・・・」
華白崎「海野部長。大会で優勝する気があるのなら、花原さんと乙奈さんは戦力外通告よ。
まあ、どのみち、メンバーが足りなくてエントリーできないでしょうけど・・・」
海野「それは・・・」
ちおり「・・・お姉さんもいっしょにやろうよ・・・!」
華白崎「・・・なんですって・・・?」
ちおり「いっしょにやりたいんでしょ!バレーボールも詳しそうだし。」
華白崎「あなたに私の何がわかるのよ・・・」
その時、華白崎のほうに剛速球のアタックが飛んでくる。
とっさにオーバーで剛速球の力を逃がし、トスを上げる華白崎「!」
剛速球が飛んできた方を振り向く華白崎。
バウンドするバレーボール。
大此木「・・・衰えてねえじゃねえか・・・」
立ち去る華白崎「・・・わたしはお遊びでスポーツはしない・・・」

大此木「海野・・・あいつをメンバーに入れろ。
本気で試合に勝ちたいなら・・・華白崎はきっと力になってくれる・・・」
海野「知らなかった・・・華白崎さんがバレーをしてたなんて・・・」
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