日本思想覚え書き②

 日本思想の歴史、残り。

明治時代

明六社
近代西洋の思想文化を紹介するために明治6年に結成された学術団体。
森有礼(初代文部大臣):明六社発起人で男女同権の一夫一婦制を主張。
西周(にしあまね):フィロソフィを哲学と翻訳。他にも「概念」「主観」「客観」など
中村正直:スマイルズ『西国立志編』(欧米人の成功談集)やミルの『自由の理』を翻訳。
加藤弘之:社会進化論。国家の利益を優先する黒鍵論。
西村茂樹:『日本道徳論』が忠君愛国の教育勅語が発布される要因になる。

福沢諭吉(天賦人権論)
明六社のメンバーで唯一民間人だった思想家。慶応大学創設者。
緒方洪庵の適塾で学ぶ。
自然権や自然法思想の影響から人権は天から与えられたとする天賦人権論を唱え、自由で平等な個人には、独立心(独立自尊の精神)と実学が必要だと説いた。
「一身独立して一国独立す」
儒学を「世の中を停滞させるもの」と批判。近代的な西洋諸国の仲間入りを果たすべきだとする脱亜論を主張した。

福地源一郎
幕末~明治のジャーナリスト、劇作家。
ソサエティの訳語「社会」という言葉を作った人。

自由民権運動
板垣退助の「民選議院設立の建白書」をきっかけに始まる。
明六社がミルやスペンサーなどのイギリスの思想に影響を受けたことに対して、自由民権思想はルソーなどフランスの思想に影響を受けている。
植木枝盛は私擬憲法案(私的な憲法の草案)で主権在民と抵抗権を取り入れた。

中江兆民(東洋のルソー)
ルソーの『社会契約説』を翻訳。欧米の民権は市民革命によって民衆自らが勝ち取った権利(恢復的民権)であるとし、これに対して日本の民権は政府により与えられた民権(恩賜的民権)であって民衆自らが勝ち取ったものではないと考えた。
また国会開設と憲法制定を主張。

内村鑑三(二つのJ)
アメリカの道徳的退廃に失望し、武士道精神の根付く日本でこそ真のキリスト教が実現すると考えたクリスチャン。エヴァンゲリズムによる無教会主義を取る。
キリストとジャパンという二つのJのために生涯を捧げ、日露戦争に反対し、非戦論を説いた。

新渡戸稲造(国連の良心、武士道)
旧5千円札。「太平洋の橋たらん」と日本と欧米の架け橋になる夢を持っていた。
国際連盟事務次長となり「国連の良心」と称えられ、日本の文化を広く海外に紹介した。代表作は世界的ベストセラーになった『武士道』。彼もクリスチャンだった。

森鴎外(諦念)
自らの立場を諦念(レジグナチオン)と呼び、不本意な批評をいちいち気にしないことにした。

夏目漱石(個人主義)
近代的自我の確立を求め、日本の近代化は外国の働きかけで起こった外発的開化であると指摘した。他人に迎合する他人本位や、他人を自分のために犠牲にするエゴイズムを批判。
強い主体性(自己本位)を重視する個人主義を主張した。
個人主義とは「他の存在を尊敬すると同時に自分の存在を尊敬する」立場である。
また小さなこだわりを捨て天に則る境地、則天去私を理想とした。

大正デモクラシー

吉野作造(民本主義)
民本主義はデモクラシーの訳語だが、民主主義と訳してしまうと、国民主権を意味することになり、天皇主権に反してしまうので、民本主義という新しい訳語を作った。
でも民主主義とほとんど一緒で、主権者は天皇であっても政策決定者は国民でなければならないと、普通選挙制と政党内閣の実現を主張した。
大阪朝日新聞が右翼の攻撃を受けた白虹事件では、暴力を持って思想の自由を抑圧しようとする右翼と対決、彼らを論破した。

美濃部達吉(天皇機関説)
ドイツの法学者イェリネックの国家法人説に影響を受け、君主は法人である国の機関であるという天皇機関説を主張し、大正デモクラシーの代表的理論となった。
日中戦争が勃発すると、彼の天皇機関説は国体(天皇を神とみなす政治体制)に反すると避難されて、著書は発禁処分になる。

平塚雷鳥(女性解放運動)
青鞜社を設立。女性だけの文芸雑誌を出版した。「元始女性は実に太陽であった」

大杉栄(アナーキズム)
政府や政党など全ての権力を否定。

河上肇(貧乏物語)
貧乏を20世紀の大病とし、マルクスの思想を広めた。

昭和

北一輝(超国家主義)
個人よりも国家、外国に対しては侵略主義という極端な国家主義思想のことで、これに影響を受けた青年将校が二・二六事件を起こしたため、事件の首謀者とみなされて処刑されてしまった。

柳田国男(日本民俗学)
日本の歴史でフューチャーされるのは貴族や武士といった特権階級、そしてそれを記録するのは知識人であるが、柳田国男は陰で歴史を支える名も無い多くの庶民(常民)に注目した。つまり知識人の書き残した文献ではなく、無名の庶民のあいだで受け継がれてきた生活の知恵や習慣・伝説、信仰などに日本文化の基層を求めたのである。
代表作に岩手県遠野地方の伝承をまとめた『遠野物語』がある。

折口信夫(まれびと)
民俗学者、国文学者、そして歌人。
日本の神の正体は村落の外部からやってくる客人(まれびと)だったのではないかと考えた。つまり折口信夫はまれびとを迎える側の解釈によってそれは神にでも祖霊にでもなると考えた。
柳田国男と交流があり、このまれびとの是非をめぐって論戦も交わされている。

柳宗悦(民芸運動)
民芸という言葉を作った人。民芸とは無名の職人が作った民衆のための日用品のこと。
この民芸品に柳宗悦は美を見出し、その芸術的価値を認めた。
また朝鮮の美術に深い理解を示し、日本の植民地政策を批判した。

南方熊楠(神社合祀反対)
粘菌(ムラサキホコリカビ)の研究で活躍した博物学者。神社の周りにある鎮守の森を生態系の宝庫であると考えて、神社を統廃合する神社合祀令に反対した。

西田幾多郎(純粋経験)
『善の研究』において純粋経験の立場を確立。東洋の伝統的思考を、主体と客体を区別して論じる西洋哲学(観念論VS唯物論)と対比させた。
自我の最も直接的な経験である純粋経験のレベルでは、知・情・意の作用は未分化で、自我と世界、主観・客観の対立は存在しない。この純粋経験は個人としての自我に先立って存在する。「個人あって経験があるのではなく、経験あって個人があるのである」
これはジェームズのプラグマティズムの応用である。例えばピアノを演奏しているとき音楽家は次の音のことをいちいち考えず、夢中で指を動かしている。これが純粋経験である。

和辻哲郎(人間の学としての倫理学、風土論)
人間は孤立した存在でもなければ、社会や全体にうもれた機械の部品のような存在でもないとし(個人的であると同時に社会的)、人間とは本来、人と人との間柄において生きる存在なのだと考えた。
ヨーロッパ旅行の経験に基づいて『風土』を執筆。風土の類型を三つに分類した。
①モンスーン型 受容的・忍従的態度、汎神論的宗教(アニミズム)
②砂漠型 自然に対する対抗的・戦闘的態度、一神教(強力な人格神)
③牧場型 合理的態度(自然を支配する)
日本はさらに突発的な台風と大雪に出会うことから、激情と淡白な諦めが入り混じった国民感情が形成されているという。しめやかな激情・戦闘的な恬淡(てんたん=物事に執着せず諦めがいい)。
このように和辻倫理学は西洋近代の個人主義と、伝統的な日本の心情的共同体の関係を考察した。

現代日本思想

小林秀雄
日本の近代的批評を確立した文芸評論家。『様々なる意匠』でデビュー。
ドストエフスキー、モーツァルトなどヨーロッパの研究を経て最終的に日本の文化、とりわけ本居宣長に到達する。
母国語とその文化はそこで生まれた人間を運命的に規定していて、アイデンティティと切っても切り離せないものだと主張。しかし、その文化の伝統は普段は隠されていて、自己を知ろうと努力する人にのみ明らかになるとした。

丸山眞男
まるやままさお。マックス・ヴェーバーの影響を受けた政治学者。
明治時代の政体を民権と国権のバランスがちょうどいいとして評価。福沢諭吉を敬愛。
日本文化を、異なる思想や文化が雑居している状態と捉え、多様な思想が内面レベルにまで交わる雑種という新しい個性を理想とした。それには様々な思想と対峙する近代的主体性が必要であると説く。
また戦前の天皇の権威が軍国主義と結びついた政体を無責任の体系であると批判。
この近代意識の背景には近世の儒教思想が影響を与えていたと分析している。
戦後の日本ではGHQの指導の下に民主主義が確立したとされているが、丸山眞男によれば近代的思惟の芽はすでに明治維新以前の封建思想の内部に見られると言う。
法制度が自然にできたものではなく、先王の作為の所産によるものであるという儒学者荻生徂徠の考え方は、国家を人工的なものとみなすホッブスなどの社会契約説に通じるものがあるという。
しかし日本社会には作為の論理が根付きにくく、度々自然の論理へ引き戻される傾向があると丸山は指摘した。これこそが日本の民主政治の確立を阻害する要因なのだと言う。

日本思想覚え書き①

 日本思想の歴史、江戸時代まで。

古代

記紀神話
『古事記』『日本書紀』に伝えられる日本の神話。
日本の国土や神々はイザナギとイザナミという夫婦の神によって生み出された。
イザナミは火の神を出産する際に命を落とし、悲しんだ夫のイザナギはイザナミに会いに死後の世界に向かうが、醜い妻の姿を見て地上に逃げ帰り穢れを落とす禊を行った。
この時誕生したのが天照大神と弟のスサノオ。アマテラスは神々の世界(高天原)のリーダー的存在だが、アマテラス自身も他の神様を祀る存在なので、キリスト教やイスラム教のような唯一絶対的な神は日本神話の世界には存在しない。
アマテラスの弟のスサノオは乱暴者で水田をメチャクチャにした挙句、はた織の神様を成り行きで殺してしまった。これを天つ罪といい、国つ罪(殺生、性的タブー、病気、災害)と共に秩序を破壊する行為とみなされた。
ちなみに初代天皇の神武天皇は、ニニギノミコト(天照大神の孫)のひ孫に当たる。日本の皇室は遡ると神話につながってしまうくらい古いのだ。

清明心(→正直→誠)
古代日本が理想とした自然のように清らかで明るい心。
他人に対して嘘をつかず、わがままな心が一切ない。
この心は中世になると正直、近世には誠と呼ばれる。

飛鳥時代

聖徳太子
最初に仏教思想を理解した思想家。
仏教・儒教の精神に基づいて一七条の憲法を制定した。
第二条では仏・法・僧への三宝への帰依が説かれている。
第十条では欲望にとらわれて迷う凡夫の自覚が説かれている。
上下ともに親和的関係を築いた上で話し合いを続ければ自然と道理が通るといして、和を尊重した。「和をもって尊しとなす」
聖徳太子は世間は虚しい仮の世界で、仏だけが真実だという言葉を残して亡くなった。
これはそれまでの日本の死生観を根底から覆すものだった。

奈良仏教

鑑真
5回にわたる渡航失敗で失明をしてしまった唐の僧侶。
6回目でなんとか来日し、戒律や経典をもたらした。
戒:自分で自分に誓う
律:集団の規則
これにより日本は授戒(戒を誓う儀式)の重要性が認識された。
奈良時代になると仏教は国家の安全を守る鎮護国家の役割を担うようになり、支配者層のあいだで急速に広まった。

平安仏教

最澄(天台宗)
それまでの仏教に疑問を抱き比叡山にこもって修行。桓武天皇に認められ遣唐使として唐で天台宗と密教と禅を学んだ。
帰国後は比叡山に延暦寺を建て天台宗の教えを広めた。以後比叡山は仏教を学ぶエリートの登竜門的存在になった。
最澄は全ての人が仏になる素質があると修行の重要性を説いた。
本山は滋賀県の比叡山延暦寺。

空海(真言密教)
空海は最澄とともに遣唐使として唐に留学、インドで発達した大乗仏教である密教を学ぶ。
本尊は万物を照らす太陽に由来する大日如来。
真言とは仏の真実の言葉である呪文。
空海は、現世で大日如来と一体化できると主張し(即身成仏)、これは煩悩にまみれた人間は死後でないと仏になれない考えと対極的なものだった。
すべての仏や神が大日如来の分身であるという世界を図式したものがマンダラである。
本山は和歌山県の高野山金剛峯寺。

鎌倉新仏教
貴族など一部の階級のためのものだった仏教が庶民にも広まった。
難しい教学の学習や、厳しい戒律を守ることは庶民には難しいので、誰でも実践できる簡単な教えが特徴。

法然(浄土宗)
中国浄土宗を大成した善導に影響。無許可で浄土宗を開いた。
ほかの一切の修行を捨てて、念仏に専念せよという専修念仏を説いた。
「南無阿弥陀仏」と念仏に専念すれば、仏の力によって救われるとした、法然の浄土宗は他力(仏の力)の中の自力(念仏)の行いである。
この他力救済の教えは当時の仏教界では大変革新的なものだった。

親鸞(浄土真宗)
法然を生涯の師とリスペクト、法然が念仏停止の迫害を受けたときには抗議し、僧籍を剥奪、流刑された。
流刑の地では、結婚し子どもを設け、日常生活を営みながら仏教を信仰(在家仏教)、僧侶は生涯独身という常識を覆した。
自分の弱さを自覚し仏にすがろうとする悪人こそが阿弥陀仏の救いの対象だという悪人正機説を主張した親鸞は、すべての人間は悪人だと考え、一切の自力を排除し仏にすべてを委ねるべきだと考えた(絶対他力=他力の中の他力。
浄土真宗は室町時代に蓮如によって急速に民衆に伝わった。

一遍(時宗)
全国をまわり踊念仏を広めた(遊行上人)。
一遍は死ぬ前に煩悩があっては極楽に往生できないので、常に一瞬一瞬を臨終の時と心得るように説いた。ちなみに踊念仏は今の盆踊りだったりする。

栄西(禅宗:臨済宗)
自分が生まれる前の自分について考えることで真理に接近。下級武士を中心に広まる。
茶道や絵画、建築、書道などの日本文化に影響を与える。
悟りは手段。

道元(禅宗:曹洞宗)
この世に生きているうちに悟りを開け。日常生活すべてが座禅の修行に通じる。
悟り自体が目的。一切の自我への執着を捨てた状態を身心脱落という。
本山は福井県の永平寺。

日蓮(法華宗)
法華教こそが唯一の正しい教えだと主張。真言宗を始め他宗派を徹底的に批判(折伏)。
法華宗以外を排除しないと災いや外国からの侵略を受けると予言した。
この過激な主張から、幕府は日蓮と法華教を迫害、弾圧するが、その後元寇が起こり予言は的中、支持者は急速に増えることになった。

江戸時代

藤原惺窩&林羅山(朱子学)
藤原惺窩は、初代将軍徳川家康に文官を依頼された朱子学者で、自他共に偽らず上下の差別を超えて和睦する重要性を説いた。彼は元は禅宗の僧侶だったが、世間の対人関係を重視しない仏教に疑問を持って儒学に転向している。
藤原惺窩は家康の依頼を断り、代わりに弟子の林羅山を推薦した。林羅山は家康から家綱までの4代の将軍に仕え朱子学の基礎を固めた。
林羅山は天が上にあり地が下にあるように人間の身分にも上下の区別があるという上下定分の理を中心思想とし、江戸の身分制度を正当化した。
朱子学は松平定信の寛政の改革(寛政異学の禁)によって正学とされ、圧倒的影響力を持つようになった。

その他の朱子学者
山崎闇斎:敬内義外(心の内につつしみ、正しさを自己と他者に)、垂加神道(神道+儒教)
木下順庵:徳川綱吉の家庭教師。新井白石ら多くの朱子学者の師匠。
新井白石:徳川家宣の家庭教師。歴史研究書『読史与論』『西洋紀聞』など深い西洋理解。
雨森芳洲:対馬藩で朝鮮外交担当。外交は誠実と信頼。文化相対主義。
貝原益軒:本草学(薬学)実証主義的態度。

中江藤樹(陽明学)
日本の陽明学のパイオニア。滋賀県出身であることから近江聖人と呼ばれる。
人を愛し敬うこと(孝)を教えの中心とし、それを親子関係だけでなくすべての対人関係の原理にした。
孝の実践(知行合一)は人間に先天的に備わっている善の心に従い(良知)、その時の状況に応じてなされるべきだとした。

山鹿素行(古学)
感情や欲望を抑え、慎みを保つことを説く朱子学に対して、感情や欲望を否定するのは間違いであると批判。抑えても内から沸き上がるものが誠であると考え、『論語』『孟子』『大学』『中庸』の4書を直接研究する古学を提唱した。
また武士は指導者としての倫理的自覚を持ち、日常の生活に忙しい農・工・商の人々に道徳を教えるのが役割であると考えた。

伊藤仁斎(古義学)
直接『論語』『孟子』を読み解き、儒教そもそもの意味(古義)を明らかにしようとした。
仁斎もまた、朱子学の慎みを独善的な態度であると批判し、寛容な心の重要性を説いた。
仁とは自己と他者が互いの誤りを許し合い愛によって一つになる事だと考え、その根本が誠の心だとした。

荻生徂徠(古文辞学)
江戸中期の儒学者で、古代中国語を研究。
中国古代の先王が定めた、儀式、音楽、刑罰、政治(礼楽刑政)こそが世の中を平和にする安天下の道であるとし、経世済民を説く(経世論)。これが経済という言葉の由来になった。
また人間のあり方を決めるのは社会のあり方だという考えから、内面的なものと考えられていた道徳(道)を具体的社会制度に捉え直した。

賀茂真淵(古道)
日本に儒教や仏教が伝来する前の純粋な日本人の精神を明らかにしようとした。
奈良時代末の『万葉集』に勇壮で高貴な古代日本人の心を見て、「高く直き心」、「ますらをぶり」と表現。
これが平安時代になると女々しい、「たをやめぶり」になってしまったと指摘する。
そして日本人の精神が、女々しくなってしまった原因は儒教や仏教(からくにぶり)の理屈ばった考えのせいだとした。
人間は純粋に心のままに振る舞うべきだという賀茂真淵の考え方は、老子や荘子(道家思想)に似ている。

本居宣長(国学)
『古事記』から、古代日本人の自然な感情(真心)を見出し、これこそが中国の影響を受ける前の日本人の精神であるとした。
真心とは「良くも悪くも生まれつきたるままの心」「もののあわれを知る心」である。
また賀茂真淵が否定した「たをやめぶり」を真心の表れであると評価している。
儒教や仏教がなかった古代日本は神の御心のままに自然に統治されていたと考えた(惟神の道かんながらのみち)。

平田篤胤(復古神道)
ひらたあつたね。
仏教や儒教の影響を受ける前の神道(復古神道)を体系化。神の子孫である天皇への絶対服従を説く。いわゆる「神の国」思想。
国粋主義的傾向のある復古神道は、幕末の尊王攘夷運動や以後の大日本帝国に大きな影響を与え、カルト的色彩を帯びるようになった。
著書は『霊能真柱』(たまのみはしら)で、亡くなった人間は大国主命(おおくにぬしのみこと)が主催する幽冥界に赴き、生前の行いを元に賞罰を受けた後、幽冥界から地上界を見守り続けることができると論じた。死後の世界は生前の世界とつながっているので、仏教のような偽りの救済に走ってはいけない。

石田梅岩(石門心学)
商人の営利活動を「侍の録に同じ」と肯定、身分とは上下の区別ではなく対等な分業だと考えた。石田梅岩は独学で仏教・儒教・神道を学び、それを融合した町人道徳、心学を創始し、正直・倹約・知足安分(自分の身分や職業に満足すること)が説かれた

安藤昌益(忘れられた思想家)
第二次世界大戦後カナダの外交官ハーバード・ノーマンによって取り上げられた人物で、江戸時代で身分制度や封建制度を批判した唯一の思想家である。
武士を不耕貪食の徒(タダ飯ぐらい)と批判し、身分の差別がなくすべての人々が農業に従事する万人直耕の自然世を説いた。

二宮尊徳(報徳思想)
小田原藩に使え農村復興に貢献した農政指導家。
幼くして両親を亡くし伯父に引き取られたが、伯父は読書家の尊徳が気に入らず、彼は山に薪を取りに行きながら本を読んで勉強した。
天道と人道によって成り立つ農業こそが人間の営みの根本だと考えた尊徳のおかげで、天保の大飢饉の際には、小田原藩だけ餓死者が出なかったという。
また自分が今ここに生きているのは、自然を始め、親や祖先、君主の徳のおかげであり、それに対して報いていくべきだと説いた。

幕末

吉田松陰(一君万民論)
長州藩士で松下村塾の先生。
日本国民すべてが天皇に忠義を尽くすべきだと主張。つまり天皇を敬うという意味で、将軍もみんな平等だということになり(大義名分論)、倒幕と明治維新に大きな影響を与える。
塾生には高杉晋作や伊藤博文などそうそうたるメンバーがいる。
ちなみに政治体制は天皇中心であり、日本の君主は天皇であるとする考え方を国体論という。
この考え方(国粋主義思想)は敗戦まで続いた。

佐久間象山(和魂洋才)
吉田松陰や勝海舟の先生で、まさに日本のレオナルド・ダビンチといった感じの天才だった。
西洋から国を守るためには西洋の技術が必要だと主張。
東洋には道徳、西洋には優れた科学技術(芸術)があるとして、儒教の精神を保ちつつ西洋の科学技術を積極的に取り入れ、日本の国力を充実させるべきだと考えた。

経済学覚え書き⑨

 久々の経済学覚え書き。今回は国際経済について。

フランソワ・ケネー(重農主義)
元々はヴェルサイユ宮殿の宮廷医師。
農業を重視し当時(18世紀)の重商主義を批判。アダム・スミスに先駆けて、自由放任、レッセフェールを主張。『経済表』はレオン・ワルラスの一般均衡理論(ミクロ経済学)、ケインズの有効需要理論に影響を与えた。ディドロとダランベールの『百科全書』にも寄稿。

デビット・リカード(比較生産費説)
アダム・スミスを読んで経済学の道に入ったイギリスの経済学者。
『経済学および課税の原理』で比較生産費説(比較優位説)を主張。
国際分業を訴え、穀物法(保護貿易)を支持するイギリスの地主を批判し、商工業者の主張する自由貿易を擁護した。

フリードリッヒ・リスト(保護貿易主義)
ドイツの経済学者。19世紀のドイツは工業後進国であり、『経済学の国民的体系』において、関税や輸入数量制限などの保護貿易を主張した。
発展し始めた幼稚産業には国際競争力はなく、自由貿易はその分野の発展の可能性を摘んでしまうと考えた、
自由貿易を主張したリカードと同じく、国際分業を訴え、さらにEUにつながる欧州統一理論のパイオニアでもある。

カルテル(企業連合)
同じ産業の企業が生産量、価格、販売市場などについて協定を結ぶこと。
日本では独占禁止法で禁止されている。
19世紀のドイツはイギリスに対抗するため、販路確保を目指して団結。当時のビスマルク首相に働きかけて関税を引き上げさせた。

トラスト(企業合同)
同じ産業の企業が合併し、新しい大きな企業を作ること。
三菱東京UFJ銀行など。独占禁止法により制限がかけられている。

コンツェルン(企業連携・企業結合)
持株会社があらゆる産業分野の傘下企業を支配すること。~~グループなど。
戦前の財閥がそれで、GHQによって解体されたが、現在は原則解禁されている。

コングロマリット(複合企業)
様々な産業や業種で合併と買収(M&A)を繰り返し多角的に事業を行う巨大企業。
戦前の財閥とほぼ一緒だが、一族経営がコングロマリットには見られない。
アメリカのシティグループなど。

国際収支
国際取引における収入と支出。
IMFのマニュアルによれば、貿易収支(モノの輸出入)、サービス収支(輸送、旅行、金融、知的財産)、所得収支(雇用者報酬、利子・配当。メジャーリーガーのギャラなど)、経常移転収支(外国への食料支援、医薬品の援助、労働者の送金)があり、それらを合わせて経常収支と言う。

経常収支=貿易・サービス収支+所得収支+経常移転収支

現在の日本は貿易・サービス収支が低下し、所得収支が増加している(成熟した債権国の段階)。

また投資収支(海外工場建設、外国株購入)とその他資本収支(道路、ダムなどの資本形成のための無償資金援助、特許権買取)を合わせて資本収支と言う。

資本収支=投資収支+その他資本収支

開発援助委員会(DAC)
経済協力開発機構(OECD)とともに設立された援助を推進する下部機関。
OECDの下部機関はほかにも貿易委員会、経済政策委員会がある。

プレビッシュ報告
国連貿易開発会議(UNCTAD)の事務局長プレビッシュさん(アルゼンチンの経済学者)の報告。「援助よりも貿易を」がスローガンとして掲げられた。

フェアトレード
途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を促す適正な価格での取引をいう。
コーヒー、バナナ、カカオなどが有名。

資源ナショナリズム
多国籍企業に支配されてきた途上国の天然資源を、自国の主権下に置こうとする動き。

新国際経済秩序(NIEO)
ニエオと読む。1974年の国連資源特別総会で採択。
途上国の天然資源に対する恒久的主権、多国籍企業の規制、途上国に不利な交易条件の改善などを求めた。

特恵関税
貧しい国の輸入品を特別に低い関税や無税で受け入れること。

セーフガード
緊急輸入制限のこと。
特定産品の輸入量急増によって自国産業に損害が生じた際に、一時的に輸入を制限する措置を言う。日本では中国産のネギ、シイタケ、い草について2001年に発動された。

GATT(関税と貿易に関する一般協定)
自由・無差別・多角をモットーとする。
多角的貿易交渉会議は1960年のディロンラウンド(第5回)から「ラウンド」と呼ばれることになる。

GATTケネディラウンド(1964~67年)
一括引き下げ方式による工業製品関税引き下げ。

GATT東京ラウンド(1973~79年)
農作物の関税も引き下げ。非関税障壁(輸出補助金、工場規格、安全・衛生基準、数量制限など)の軽減。

GATTウルグアイラウンド(1986~94年)
農作物の非関税障壁撤廃。例外なき関税化。
サービス貿易の自由化。知的財産権の保護。

マラケシュ協定(1994年)
世界貿易機関(WTO)が設立。
暫定的なGATTと異なりWTOは正式な国際機関で、モノの貿易以外にもサービス貿易、知的財産も対象とする。
また紛争処理機能が強化され紛争処理の小委員会に提訴できるようになった。小委員会の判断(パネル)に不満があれば上級委員会に上訴もできる。
最初のラウンドは2001年のドーハラウンド。

無差別原則①最恵国待遇
ある国が貿易相手国の関税率を引き下げた場合、他のすべての加盟国にも同じ待遇をしなければならないこと。

無差別原則②内国民待遇
国内税や国内法が輸入品よりも国内産品をえこひいきしないということ。

互恵性の原則
交渉当事国同士が互いに譲歩しながら自由化に向けて合意形成を行うこと。

政府開発援助(ODA)
オフィシャル・デベロップメント・アシスタンス。
途上国の経済の発展、福祉の向上のために先進国が行う経済援助。
二国間で行われる贈与と貸付、多国間で行われる国際機関への出資、・拠出がある。
日本が行う貸付を円借款という。
1970年の国連総会では各国のGDPの0.7%をODAに当てるという目標が採択。
日本は総額で見れば世界有数の援助大国だが(96年では第一位、2011年には五位に転落、現在トップはアメリカ、次いでドイツ、イギリス)、ODAに占める割合は低く(2012年では0.19%)、無償援助の割合も低い(贈与は47%)。またODA事業において工事の請負い、資源の調達を日本企業に限定することを紐付き援助と言い、国際与論の批判を浴びた。

後発開発途上国(LDC)
飢餓や内戦により累積債務に苦しむ国。アフリカ、特にサハラ以南に多い。
その中でも更に厳しい国を最貧国(LLDC)と言う。

地域的経済統合(リージョナリズム)

結びつきがゆるい順から以下の5段階がある。
自由貿易協定(関税障壁を緩和、最終的に撤廃を目指す)

関税同盟(域内の関税撤廃&域外では共通の関税を課す)

市場統合(ヒト・モノ・カネが国境を越えて自由に移動)

通貨統合

政治統合


自由貿易協定(FTA)
特定の国や地域間の関税を撤廃し、モノやサービスの流通を自由にする協定。

経済連携協定(EPA)
モノやサービスだけでなく、労働力の移動や知的財産権、投資などにも分野を広げた協定。
FTAをパワーアップさせたようなものだが、ニュースでは割と区別せずに使っている。

ヨーロッパ統合の歩み
1957年
ローマ条約
ヨーロッパ経済共同体(EEC)ヨーロッパ・エコノミック・コミュニティ

ヨーロッパ石炭鉄鋼共同体(ECSC)ヨーロピアン・コール&スティール・コミュニティ
ヨーロッパ原子力共同体(EURATOM)ヨーロピアン・アトミックエネルギー・コミュニティ

1967年
ヨーロッパ共同体(EC)ヨーロピアン・コミュニティ

1979年
ヨーロッパ通過制度(EMS)導入。共通通貨エキュ(ECU)

1986年
単一ヨーロッパ議定書(市場統合へ)

1993年
マーストリヒト条約発効
ヨーロッパ連合(EU)ヨーロッパ・ユニオン

1998年
ヨーロッパ中央銀行設立(ECB)

1999年
ユーロ導入、アムステルダム条約発効(政治統合の強化、拡大)

2003年
ニース条約発効(アムステルダム条約を強化)

2009年
リスボン条約発効
EUの新基本条約で欧州理事会常任議長(EU版大統領)と外務・安全保障上級代表(EU版外務大臣)を新設。

単一通貨
メリット
安定した通貨、金融政策が可能。
域内の為替変動が除去できる。
為替取引の手数料が不要になる。
貿易や投資活動が活発化する。
巨大な経済圏になり、通商に有利。
域内の旅行が楽。労働力の移動に制限がない。
参入市場の拡大が容易。

デメリット
加盟国によって景気循環が一致しないので金融政策が難しい。
金融業は為替手数料が取れない。
域内の地域格差問題。
給料の高い国へ労働者が流れ、給料が低い国は失業者増加に歯止めがかからない。
域内の価格競争が激しくなりすぎて企業利益が減る。

北米自由貿易協定(NAFTA)
南米南部共同市場(MERCOSUR)
ラテンアメリカ統合連合(ALADI)


東南アジア諸国連合(ASEAN)
アジア欧州首脳会議(ASEM)
ASEAN自由貿易地域(AFTA)
アジア太平洋経済協力会議(APEC)
環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)

倫理学覚え書き③

 哲学の歴史、最後は現代思想(20世紀~)!

空想的社会主義
資本主義社会を人道的見地から批判し、労働者のための平等社会実現を目指した。

サン=シモン(産業主義)
フランスの貴族で、アメリカ独立戦争に参加。産業の重要性を認識。
産業と科学に立脚した社会の樹立を訴え、コントに影響を与えた。

フーリエ(ファランジュ)
裕福な商人の家系に生まれたが、商業を「文明の弱点」と批判、ファランジュという農業中心の理想的な共同社会を構想した。ちなみにファランジュ構想に賛同する支援者は結局現れることはなかった(´;ω;`)

オーウェン(イギリス労働組合運動の父)
スコットランドの紡績工場の支配人で、労働者の労働時間を大幅に短縮、また幼稚園を初めて作った人として教育学でも取り上げられる人物。
しかしいくら労働状況を改善しても、労働者が資本家に搾取されている構造自体は変わらないと、アメリカに渡りニューハーモニー村という共産社会を建設したが4年で失敗、全財産を失った(´;ω;`)
その後イギリスに戻って、労働組合運動の指導者となる。

科学的社会主義
資本主義社会の科学的分析に基づく社会主義のこと。マルクス、エンゲルスが創始。

フォイエルバッハ(類的存在)
人間は社会の中で連帯して生きる存在だと説き、マルクスに大きな影響を与える。
ちなみに父は刑法学者で、兄は数学者。

マルクス(唯物史観)
資本家は労働者が生み出す剰余価値(利潤)を搾取していると分析。
資本主義は4つの阻害を生み出す。
①生産物からの疎外(生産物はそれを作った労働者のものにならない)
②労働そのものからの疎外(自分のためでなく資本家のための労働に)
③類的存在からの疎外(助け合いの精神を失う)
④人間の自己疎外(人間本来のあり方が失われる)
「全国の労働者よ、団結せよ!」人類の歴史は階級闘争の歴史である。

ベルンシュタイン(修正社会主義)
資本主義が発展すれば労働者はより貧困になると考えられたが、その予測に反して現実では労働者の生活水準は向上した。これを受けて、マルクスの社会主義に修正が加えられた。
ベルンシュタインの社会民主主義とは、プロレタリアート革命によらず議会制民主主義によって、ゆっくり社会主義を実現しようという立場である。

フェビアニズム
イギリスで設立されたフェビアン協会は、長期的な戦略で戦ったローマ将軍ファビウスに由来する。つまり息の長い戦略で資本主義社会の弊害を取り除こうとする立場。
政治家のウェップ夫妻や大作家バーナード・ショーなどが参加。
社会保障制度の完備、議会を通じた労働者の経済状況の改善、基幹産業の国有化を要求する。
ちなみにフェビアン協会は、現在ではイギリスの二大政党である労働党になっている。

ウォーラス(政治における人間性)
フェビアン協会の創始者。民主主義はほとんどの人が合理的な行動をとるという前提で採用されているが、これを「知性化の誤謬」として、人間は大衆にしろエリートにしろみんな本能的な直感で動いてたりもするよ(※いつもとは言っていないことに注意)と相対化を試みた。
ウォーラスは民主主義をより合理化するために、政治的な環境を合理的思考に適したものに変えていくこと、教育によって人間性を後天的に改善していくことを挙げている。
したがって、一部のエリートや専門家による独裁政治も民主主義の処方箋たりえないということになるが(エリートのスペックも人間である以上普通の人と大して変わらないから)、彼の弟子のジャーナリスト、ウォルター・リップマンはステレオタイプから脱することができるエリート(専門家)が大衆を正しく導くべきだと、現代型の哲人政治の可能性を論じている。

有神論的実存主義

キルケゴール(質的弁証法)
ヘーゲルの弁証法を批判。主体的決断で正と反のどっちかを選べ!
主体的真理「私がそのために生き、そして死ぬようなことを願うイデー(理念)」
美的実存(享楽的)→虚しい!(絶望)→倫理的実存(一般的な道徳に従う)→オレには無理!(絶望)→宗教的実存(実存の完成)
死に至る病とは絶望である。

ヤスパース(限界状況)
医師(精神医学)から哲学に転向した人で、キルケゴールから影響を受ける。
『理性と実存』で実存は理性によって明らかになると主張。
実存的交わり 深く他者と関わろうとすると自分の実存も同時に自覚すること。
限界状況(死、苦しみ、争い、罪責)に直面し、絶望すると、人(有限性)は超越者(永遠性)に向かい合い真の実存になる。

無神論的実存主義

ショーペンハウアー(厭世主義)
ショーペンハウアーは理性中心の哲学に反対し、より根源的な生の哲学を説いた。
また、愛情を求めて人と近づきたい気持ちと、近づくことで自分が傷つくかもしれないという気持ちの葛藤をヤマアラシのディレンマと呼んだ。

ニーチェ(ニヒリズム)
ショーペンハウアーの厭世主義から影響を受ける。
インド哲学の影響を受けたショーペンハウアーは生への意志を否定したが(つまり解脱)、ニーチェは肯定した。
キリスト教をルサンチマン(弱者の強者に対する嫉妬)に基づく奴隷道徳とボロクソに否定(神は死んだ)。
現在の自分を肯定し、成長しようとする力への意志を持つ人物を超人とした。
「これが人生か、ならばもう一度」という運命愛。
ラクダ(体制に服従)→ライオン(反体制)→子ども(純粋=超人)
他人と同じ振る舞いを至上命題とする畜群(奴隷=オルテガで言う大衆)に対する嫌悪感、距離のパトスが超人へのステップアップに必要だと述べるが、それは超人の成立には笑うべきサルである畜群が必要であるという皮肉な論理的帰結をもたらした。

ハイデガー(存在と時間)
フッサールの現象学を用いて実存哲学を確立。
人間の本来的自己とは死への存在である。死の先駆的決意性。
ダーザイン 存在が了解される場所
ダス=マン 自分の死を見て見ぬふりをして日常に埋没、気晴らしをする人(たい落)
ハンナ・アーレントと半世紀にわたって交際。

サルトル(戦後の実存主義ブームの火付け役)
『実存主義はヒューマニズムである』
「実存は本質に先立つ」→家具はまず目的(本質)があって作られるが、人間は実存(存在)が先で、その後自分自身で自由に人生の目的を形成する(投企)。
「人間は自由の刑に処せられている」→自由には社会的な責任が伴うということ。
つまり、自分の生き方を選ぶことは同時に社会参加になる(アンガージュマン)。

ボーヴォワール(フェミニズム)
サルトルの対等なパートナー。
『第二の性』でジェンダーは後天的なものだと主張。
「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」

カミュ 
サルトルと親交があったノーベル文学者。
『シーシュポスの神話』でこの世の不条理を描く。
英雄シーシュポスは岩を山頂まで運ぶ罰を永遠に繰り返す。

プラグマティズム
行為主義という意味。アメリカで誕生した哲学。

パース(プラグマティズム創始者、格率)
『我々の観念を明晰にする方法について』で概念(重い、硬いなど)の意味は行動(持ち上げる、ひっかくなど)の結果によって確定されるとした(プラグマティズムの格率)。

ジェームズ(プラグマティズム布教者、有用性)
パースのプラグラティズムをより広く解釈し、その知識が真であるかどうかは、どれだけその知識が役に立つかどうかだと考えた(真理=有用性)。
例えば「神が存在する」といった信仰心は、信じている人がそれで心が平安になるならいいんじゃないの?と考える。このロジックで言うと科学と宗教は、有用性という同じ基準によってまとめて評価されることになる。

デューイ(プラグマティズム大成者、道具主義)
知識とは環境に適応するための道具なのだと主張(道具主義)。
知識とは常に修正を繰り返す仮説であり、普遍的な真理は存在しないというデューイの主張はダーウィニズムの影響を受けている。
倫理もその時の状況において道具として役に立つかどうかが重要だとした。
このような考え方は問題解決学習(子どもの自発性を重視する児童中心主義)としてアメリカの教育に大きな影響を与えた。

人道主義
ルネサンスではヒューマニズムは人文主義と訳されたが現代では人道主義と呼ばれる。

ガンジー
アヒンサー(不殺生)、サティヤーグラハ(真理の実現)、スワラージ(インド人の自治独立)、スワデーシー(国産品愛用運動)

トルストイ
ロシアの文豪。ガンジーと同じくキリスト教の精神から非暴力や隣人愛を説く。
農民の生き方を理想とし、地主の身分や家族を捨てて旅に出たが行き倒れた。
白樺派に影響を与える。

ロマン=ロラン(戦闘的ヒューマニズム)
フランスの文学者。自由と愛を守るため二度の世界大戦で反戦を主張。
作曲家を主人公とした『ジャン・クリストフ』などが代表作。

シュヴァイツァー(生命への畏敬)
アフリカで医療奉仕活動。『文化と倫理』で生命を敬い守ることが善だと説いた。

孫文(三民主義)
民族主義(植民地支配からの解放)、民権主義(国民主権)、民生主義(生活を向上させる福祉政策)

ラッセル(ラッセル・アインシュタイン宣言)
核軍縮運動。パグウォッシュ会議(ノーベル平和賞)。カナダのパグウォッシュに22人の天才科学者が集まり核兵器の問題について話し合った。

キング牧師(バスボイコット運動)
黒人解放指導者。ノーベル平和賞受賞。

ヴァイツゼッカー大統領
旧西ドイツ大統領。『荒れ野の40年』で「過去に目を閉ざすものは、結局のところ現在にも盲目になる」と述べ、戦時中のナチスドイツを真摯に謝罪。

マザーテレサ(孤児の家、死を待つ人の家)
インドで奉仕活動をしたカトリック修道女。ノーベル平和賞受賞。
貧しい人の最大の不幸は誰からも見捨てられる絶望である。

フランクフルト学派
近代合理主義が全体主義に繋がったとして、現代人の理性のありかたを批判。

ホルクハイマー(道具的理性批判)
アドルノとともに書いた『啓蒙の弁証法』で理性が目的のための手段(道具)になってしまっていることを批判。個人の自律性や想像力は衰え、大衆操作に抵抗できなくなる。

アドルノ(権威主義的パーソナリティ)
権威を盲目的に信じ、他者にもそれを強要するパーソナリティーを批判。
このような性格の人間が多数を占めたことがナチスドイツの原因だと考えた。

エーリッヒ・フロム(自由からの逃走)
自由を獲得した人間が新たな束縛を求めてナチスドイツを支持したと分析。
生産的性格(クリエイター指向)、非生産的性格(権威主義)

マルクーゼ(一元的人間)
管理社会で批判精神を失い、画一的に管理される人間を批判。

ハーバーマス(対話的合理性)
フランクフルト学派第二世代であるハーバーマスは人間の理性を批判するのではなく、再評価した。市民全員に等しい発言の機会が与えられる場合(原理的発話状況)、討論によって合意形成ができると考えた(討議民主主義)。
言ってることがヘーゲルの弁証法に近い。

二クラス・ルーマン(システム論的正当性論)
ハーバーマスのライバル。フランクフルト学派の批判を批判した。
政治システムの自己正当化プロセス(=実定法)によって社会秩序は安定するとした。
これはこれで議会制民主主義を理想としすぎるナイーブな考え方なんじゃないか、デモやストライキを議論から除外している、という批判がある。

構造主義

ソシュール(言語学)
言語体系とは差異の体系である。異なる言語が与えられることで初めて区別される。

レヴィ=ストロース(文化相対主義)
『野生の思考』で未開社会も規則性のある構造があるという点では西洋社会と同じだと主張。人間の振る舞いは結局のところ社会の構造によって規定されると考えたので、自由な意思で主体的に行動せよと説いたサルトルと何度も論戦し、実存主義ブームを終わらせた。

ポスト構造主義
どのように構造が生み出されるかを探求。

デリダ(脱構築)
哲学的営みには真理の構築と破壊という相反する要素が共存している。

フーコー(生の権力)
知の考古学、狂気の研究、権力としての理性(非理性的なものを排除、隠蔽)
人々の生活を向上させる福祉制度(学校、病院、公衆衛生)こそが現代における権力。

フランス現代思想

ベルグソン(生の哲学)
意識(純粋持続)や生命の進化は科学的に解明し尽くすことはできないとした。
エランヴィタール=生命の躍動のこと。
第一次世界大戦の際の平和活動でノーベル平和賞受賞。

レヴィナス(汝殺すなかれ)
私という存在を超えた他者の顔を受け入れることこそが倫理だとする。

現代自由主義思想

ハンナ・アーレント(参加型民主主義)
人間の営みを労働、仕事、活動に分類。
現代の大衆社会は公的領域と私的領域の境界が消失した第三の領域であると定義。公共的領域で活動することこそが自由な行為であるとした。

ロールズ(正義論)
公正としての正義を主張。
①平等な自由の原理②A公正な機会均等の原理②B格差原理
無知のヴェールという思考実験で社会契約説を現代に再生。

アマルティア・セン(厚生経済学)
福祉の尺度は基本材(誰もが必要になるお金や食料など)ではなく、その人にあったよい生き方を自由に実現できる潜在能力(健康、幸せ、自尊心、教育を受けている、長生き、社会生活に参加など)であるべきだと主張し、ノーベル経済学賞をアジア人で初めて受賞した。センは国連難民高等弁務官事務所の緒方貞子さんと人間安全保障委員会を設立している。

現代英米哲学

クーン(パラダイムシフト)
『科学革命の構造』で通常科学の範疇を超える変則事例が生じたときに起こる科学革命(パラダイムシフト)を唱える。
科学の発展は、連続的で直線的ではなく、パラダイムの転換を断続的に繰り返すとした。

ウィトゲンシュタイン(分析哲学)
オーストリアの哲学者。言語を分析し哲学上の問題を解決していこうとした。
『論理哲学論考』で言語は現実を映し出す像であるという写像理論を展開。
言語ゲーム論で日常での言語の使用はゲームみたいなもんだと主張。
神や道徳は存在しないため語らない。
「語りえないものについては沈黙しなければならない」

倫理学覚え書き②

 哲学の歴史、ルネサンスから近代まで。

ルネサンス(14世紀~)

ピコ=デラ=ミランドラ(自由意志論)
『人間の尊厳について』で自由意志論を主張(運命論の逆)
すべての哲学や宗教を融合!
人間とは小宇宙であり、自然の秘密を知ることで、創造主と一致する。
人間の自由と独立を強調。

マキャベリ(マキャベリズム)
おそらく三度目の登場。イタリアの外交官。
『君主論』で権謀術数主義を主張。
当時のイタリアは神聖ローマ帝国(ハプスブルグ家)とフランス王(ヴァロワ家)がイタリアの支配をめぐって争っており(イタリア戦争)、マキャベリは国を収める強い王様を求めた。

北方ルネサンス(15~16世紀)

エラスムス(痴愚神礼讃)
おそらく二度目の登場。
オランダのカトリック司祭でありながら『痴愚神礼讃』で教会の堕落ぶりを風刺。
同じくカトリック教会を批判したルターとは自由意志の是非をめぐって争うことに。
『自由意志論』はローマ教皇の依頼でエラスムスが書いた、ルターへの反論。
※16世紀の宗教改革は世界史覚え書きでまとめたので割愛します。

トマス=モア(ユートピア)
エラスムスの友人のイギリス人文学者、政治家。
『ユートピア』で私有財産と貨幣が存在しない理想の楽園を構想。
当時のエンクロージャーを批判した。つーかやっていることSF作家w

フランスモラリスト(16~17世紀)
人間はいかに生きるべきか?=道徳がテーマ。

モンテーニュ
『エセー』私は何を知るか?=ク・セ・ジュ?
一方的な独断と偏見を批判する懐疑主義。
ユグノー戦争に対して宗教的寛容性を説く。

パスカル
人間の理性を過大評価するデカルトを否定。
人間は、無限と虚無、悲惨と偉大の中間者。
「自分の悲惨を知らずに神を知ることは高慢」
「神を知らずに悲惨を知ることは絶望」
「イエス・キリストを知ることはその中間」
パスカルの賭け 神の存在を証明できなくても神に賭けるのは損じゃないということ
理性能力(幾何学の精神)と直感能力(繊細の精神)を区別。

科学革命(16~17世紀)
ニュートンが大成。
古代ギリシャの目的論的自然観から法則や因果律を研究する機械論的自然観に。

コペルニクス
プトレマイオスの天動説をひっくり返す地動説を主張。
カトリック教会に何言われるかたまったもんじゃないから地動説をまとめた『天体の回転について』は死後出版された。
ちなみにコペルニクスはカトリック司祭でもあり、宇宙を支配する神(=惑星の完全な円運動)を説明する上で天動説よりも地動説の方が都合が良かったため地動説を主張したのであって、別に宗教アンチではなかった。

ケプラー
コペルニクスの地動説を証明しただけじゃなく、より優れた惑星運動理論であるケプラーの法則を観察によって導いた天文学者。
①惑星の軌道は楕円。
②一定時間公転した惑星の軌道と太陽とを結ぶ線分が囲む面積は等しい。
③公転周期の2乗と、楕円軌道の最も長い半径の3乗は、どの惑星でも比例する。

ガリレイ
慣性の法則(振り子)や落下の法則(ピサの斜塔)を実験によって発見。
「自然の書物は数学の言葉で書かれている」
コペルニクスの地動説を支持したが宗教裁判で有罪判決を受けてしまう。

ニュートン
万有引力の法則を発見、古典力学を完成した天才。
『プリンキピア(自然哲学の数学的諸原理)』慣性の法則、運動方程式(ベクトル)、作用反作用の法則、微分積分、光のスペクトル分析。

イギリス経験論(16~17世紀)

ベーコン(イギリス経験論創始者)
『ノヴム=オルガヌム』(新しい道具)で自然に関する知識(一般法則)によって自然を支配し、人類は発展できると主張。→知は力なり

①種族のイドラ 自然を擬人化など、人間という種族に固有の偏見
②洞窟のイドラ 個人の狭い経験に基づく偏見
③市場のイドラ 噂話、都市伝説など、言語、情報に基づく偏見
④劇場のイドラ あの人が言うなら正しいという、権威を信じ込むことによる偏見

先入観なしで観察から客観的事実を導く帰納法の重要性を訴え続け、冬の日に肉の冷凍保存の実験をして風邪をひいて死去。

ロック(生得観念の否定)
タブラ=ラサ(磨いた文字板) 生まれた時は白紙状態であり生得観念は存在しない

ビャクルリ(素朴観念論)
「存在するとは知覚することである」「精神とは知覚の束である」
知覚しないと精神も物体も存在しない!素朴実在論を否定。
MOTHER2のムの修行っぽい。

ヒューム(懐疑論)
経験論を突き詰め、精神や物体の実体や因果律すら否定した懐疑論のパイオニア。
カントに影響を与える。

大陸合理論(17世紀)

デカルト(大陸合理論創始者)
フランスの数学者。1+1=2のような数学の公理は、経験によって得られるものではないので、数学者のデカルトは経験よりも理性を重視した。
われ思う、ゆえにわれ有り=明晰判明な真理=哲学の第一原理
物心二元論 精神の性質は思惟、物体の属性は空間的延長
暫定的道徳 ①周囲の道徳、法律、習慣に従え②不決断ダメ③自分に負けるな
高邁の精神 感情や欲望を理性でコントロールできる人が気高い人

精神指導の四つの規則
①明証の規則 明らかに真でない限り真としない(方法的懐疑)
②分析の規則 必要な部分に絞って問題に当たる
③総合の規則 簡単な問題→複雑な問題
④枚挙の規則 見落としがないように全体を見通す

スピノザ(汎神論的一元論)
『エチカ』(倫理)で神を唯一の実体としたオランダの哲学者。
神即自然 神=自然という意味。よって自然の一部である人間も神ということに。
永遠の相の下で 神の視点から見れば偶然的なことも全て必然
神は自然を超越すると考えたユダヤ教に無神論と批判され、破門。

ライプニッツ(モナド論)
言語学や論理学、確率論、計算機などを研究したドイツの数学者。
『モナドロジー』でモナド(個別的精神実体)を①世界を表象するもの②欲求に従い自発的に運動するものと定義。神を完全で最高のモナドとした。
予定調和説 モナドの調和、秩序は神によってあらかじめ決定されているという考え方。

社会契約説(17~18世紀)

グロティウス(国際法、近代自然法)
国際法の必要性を説いた外交官として知られるが、ストア派のロゴスに由来する自然法を神の存在を前提とせず説明したことから、近代自然法の父とも言われる。
人間の本性は社会的で、神を必要としなくても社会秩序は形成される。
『戦争と平和の法』『海洋の自由』

ロック(宗教的寛容)
同一記事で二度目の登場。
タブラ=ラサや社会契約論のロックは、政教分離を主張した人でもある。
異なる宗教的立場をお互い認め合おうという宗教的寛容を主張したが、そこに無神論者(当時としてはありえない)とカトリック(カトリックのシステムは政教分離じゃないから)は含まれなかった。

ルソー(直接民主制)
イギリスの代議制の実態を「イギリスの人民の自由は選挙の時だけで選挙が終われば奴隷」と批判。フランス革命に大きな影響を与えた。

フランス啓蒙思想(18世紀)
理性による人間の進歩と発展を肯定する立場。ただし文明嫌いなルソーは例外。

ヴォルテール(理神論)
神は自然の秩序を作り出した存在であり、自然界の秩序こそが神だとした。
よって神は人格的存在ではなく、奇跡や啓示などで人間には干渉しない。
『哲学書簡』でニュートンやロックなどイギリスの進歩的な思想や文化を紹介。
フランスの遅れを批判。ダランベールと友達。

ディドロ&ダランベール
『百科全書』の編集責任者。ディドロは専門は生物学でダランベールは物理学。
唯物論や実証主義を主張。経験的に実証できないものの存在は認めないので形而上学を否定し、幾何学や算術は経験科学の一部とした。

ドイツ観念論(18世紀)

カント(ドイツ観念論創始者)
おそらく十回目くらいの登場。
『純粋理性批判』で大陸合理論とイギリス経験論を融合。
純粋理性(理論理性)には、そもそも何ができて何ができないかを考察(批判)した。
空間や時間は感性に先天的に備わる形式だと考え(ア・プリオリ)、経験論が否定した因果律も悟性の判断能力の一つの類型(カテゴリ)だとした。
感性(経験的)→悟性(合理的)→理性
対象は認識(悟性の判断能力)によって決定される(コペルニクス的転回)。
『実践理性批判』では道徳能力としての理性を、『判断力批判』では美的判断力をテーマにした。
理論理性は現象界を対象とし、実践理性は叡智界を対象とする。
格率 主観的な行動方針のこと。ルソーの影響を受けている。
「汝の意志の格率が同時に普遍的な立法の原理として妥当しうるように行為せよ」
目的の王国 人格を手段ではなく目的とみなしあう共同体のこと。

フィヒテ
ベルリン大学初代総長。カントの理論理性と実践理性を統一。
フランス革命を支持。

シェリング
ヘーゲルとは同窓生。主体と客体の根本的同一性を主張。

ヘーゲル(ドイツ観念論大成者)
弁証法 対話をすれば正VS反→合って感じでレベルアップ(アウフヘーベン)
人倫 客観的な法と主観的な道徳がうまい具合で一致したもの
家族(平等)→市民社会(個人の独立、不平等)→国家(個人の独立+平等)

功利主義(18~19世紀)

アダム・スミス(古典派経済学)
近代経済学の父。カントの動機説と対極的な行為の結果説を主張。
『国富論』『道徳感情論』

ベンサム(量的功利主義)
快楽=幸福、苦痛=不幸という快楽計算。最大多数の最大幸福。
ベンサムの考えは、普通選挙(誰でも一人一票)に影響を与える。

サンクション(制裁)
①自然的制裁 不摂生をすると体を壊す
②道徳的制裁 世間の非難や賞賛
③法律的制裁 司法で処罰※ベンサムが重視
④宗教的制裁 神の怒りや罰

JSミル(質的功利主義)
効用の原理、快楽計算は短期的じゃなく長期的な目標にすべし。
イエスの黄金律を理想とし、サンクションは良心の痛み(内的制裁)を重視した。
『自由論』で他者に危害を加えない限り何をやっても自由にすべしと述べた(~からの自由=バーリンで言う消極的自由)。代議士時代には女性参政権を主張。

実証主義(19世紀)

コント(社会学の創始者)
神学的段階(神話・宗教)→形而上学的段階(哲学)→実証的段階(自然科学)
軍事的段階→法律的段階→産業的段階
空想的社会主義のサン=シモンに影響を受けている。
病弱な恋人の死をきっかけに人類教を創始。人類教はブラジルの革命運動に影響。

スペンサー(社会進化論)
社会有機体説。
『総合哲学体系』で社会は軍事型社会から産業型社会へ進化することを主張。
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