ブログ、ツイッター、フェイスブック、スカイプの使い分け

 やば~い8月入って一度もブログ更新してなかった!ついこの前8月になったかと思えばもう終わっちゃうんだから時の流れの厳しさったらないよ。
 8月って結局『ソニックブレイド』のカラー表紙を本編とは別に仕上げなきゃいけなくて、でもそのデータが一度消滅して数日立ち直れなくて、再び同じ構図で一人ずつ描き直してつい数日前にやっと終わったわけだから、ようは8月って表紙絵しかやってない・・・!ガーン!

 まあ漫画作業以外にも塾の夏期講習とかやってたんだけど「オレは漫画があるから授業数を減らしてくれ」って偉そうなこと言って午後の部は毎回抜いてもらっているから、それもそんな大変じゃない。
 ただ今年の夏期講習で面白かったのは初めて高校生の「現代社会」を担当したことだね。急な話でちゃんと教えられるか不安だったんだけど、これが勉強してみるとなかなか楽しい。

 よく人に教えるために勉強した方がずっと自分の為になるって言うけど、まさにその通りだね。はっきり言って私は中学や高校時代、公民や現代社会なんて全然興味もなく成績も悪かったけど、これは「先生に教えてもらう」という受動的な立場が自分には合わなかったからという気がする。
 もちろんひとそれぞれ自分に合った学習法ってあるかもわからないけど、私は受動的よりは能動的に学習した方が絶対いろいろ学べると思っているので、塾の授業でも少しでもいいから学生さんが能動的に発言したり考えたりする機会を与えるようにしたい。

 それに私って先生ぶるのが好きだから、成績がズンドコだった中学のころも学校で習わないようなDNAとか進化とか地球環境問題とかを分かりやすくノートにまとめて読ませたりしていたんだよね(サイエンスライターごっこ)。つまりこの性分は別に昔から何も変わっていないってことなのだろう。

 で、さらに調子に乗った今の私は、スカイプでほぼ毎夜「岡田斗司夫さんの一人夜話」みたく1~2時間ほどテーマを決めてオタク話(?)をしていて、これもなかなか楽しい。
 こういう話ってリアルだとKO氏くらいにしかできなかったんだけど(最近はK氏も聞いてくれるようになったが)世間は広い。こういう話を聞いてくれたり楽しんでくれる人がいてハッピー。ネットばんざい。

 あとブログの更新頻度を下げている直接的な原因であるツイッターなんですが、最近ではツイッターの楽しさよりもツイッターの限界性にばかり目がいくようになってしまっているんですよね。
 ツイッターを始める際にブログでも言ったけど、140字以内の短文だからどうやっても齟齬が出るし、文字チャットのようにひとつの話題で複数ツイートしていると、1ツイートごとにRTされることで文脈性が切り取られ「編集」されてしまうのでなかなか込み入った話がしにくい。

 やっぱり有意義な議論をしたいなら直接会って話すのが一番だよ。文字で行きたいならブログなり論文でまとまった文章にするべき。
 あと大学とかに通っているのなら大学の先生と直接対談すべき!これは絶対にお勧め。やっぱプロと話すとすっごい為になるし、せっかく高い学費を払ってかよっているんだから教授を使い倒そうw

 ツイッターはシステム上やっぱりとりとめのない話くらいしかできないんだと思う。あとはネットで出会った人と仲良くなる「きっかけ」くらいかな。で、仲良くなったらスカイプに引きずり込めばいいんだよ・・・
 とはいえネットで初めて知りあった同志であるマロさんが最近ではツイッターで小まめに返信をしてきてくれて楽しいし、フェイスブックでは焼き絵師さんのほか、とうとうvicさんともチャットができてなかなか充実している。
 そんなネット中毒な俺です。でもこれ昔でいうならば友達と長電話している女の子と一緒だと思う。

塔の上のラプンツェル

 「面白い度☆☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆」

 オレ言ったっけ?その髪の色の方がいいって

 東日本大震災で映画館どころか電車も停まり電気も停まり、結局観に行けなかったディズニーのアニメ映画。
 ディズニーって今なおちゃんと童話を作ろうとしていて、それをベタだとかご都合主義だって言う人もいるけど、そりゃ童話なんて子供が読むものであっていい歳した大人が評論するようなもんじゃない。深読みすればいろいろメタファーはあるけどね。

 とにかく子どもの夢を壊さないようにディズニーアニメにはお決まりの展開があって、そこはもうあらかじめ決定されているところがある。どんなに時代が変わってもお姫様と王子様が結ばれてハッピーエンド!
 そしてもはやディズニーも古今東西のお姫様が出てくる童話をアニメ化し尽くしたんじゃないかって感じだったんだけど(苦し紛れにカエルプリンセスも出したし)意外にも『髪長姫』がまだ残っていて、その『髪長姫』を大体の設定そのままに若干ディズニーアレンジを加えたのがこの『塔の上のラプンツェル』なわけです。

 つーかこの『髪長姫』って珍話の多い童話界でもかなりの異色な設定だよな。
 高い塔の上にアウンサンスーチーさんのように幽閉されているお姫様が、塔の上から長い髪の毛を垂らして外にいる王子様を塔の中へ引っ張り上げて夜な夜なドンペリニョンなんて話、いろいろ辛いことがなければ思いつかないと思います。
 もちろん夜のドンペリニョンな部分はディズニーなのでNGなんだけど、それ以外は大体原作に沿ってやっててうま~くアレンジをしている。うん、もう現代でガチに童話を作ろうとしたらこれが限界だって位うま~く作っています。

 特にお姫様が魔女に幽閉されているという設定を、過保護なお母さんによる自宅軟禁に変えたのが上手いよね。昨今の親子の問題をつい真剣に考えてしまった・・・
 よく子離れできない親っていうのが問題になっているけど、あれって本当は子供を愛しているんじゃなくて煎じ詰めれば親の自己愛だったりするんだよね。
 娘の為とか言いながら自分の欲望の為にうまく娘を誘導し大人にさせまいといている親と、引きこもり娘の戦い・・・本当現代的なテーマに置き換えているのが上手やな~

 まあラプンツェルは引きこもりたくて引きこもっているわけじゃないんだけど(笑)、よく考えれば引きこもりのニートとかだって引きこもりたくて引きこもっているわけじゃないよな。
 社会の構造が変わってそれにうまく適応できない人が、勤勉な世代であった親の貯金で何とかつないでいるわけであって、この問題は言うまでもなくニートだけの問題ではない。マクロ的にはね。
 私も自分の親世代の就職話聞くと「本当にそんな時代があったのかよ!」って思うほど現在と状況が違う。我々がジュラ紀をイメージできないのと同じだ(誰もできねえよ)。
 これは別に親世代が楽をしていたとかじゃないんだけど、少なくとも就職活動に関して公務員は人気なかったし銀行員もいまいち。商社がとにかく花形だったって言うね。
 今なんて安定しているのが公務員くらいしかないっていう幻想があるからね。幻想じゃないか。リアルか。リアルにやばいのか。

 で、塔の上に幼少時から独り(とカメレオン)で暮らしている彼女なんだけど、持ち前の明るさでけっこう一人でも楽しく遊んでいるのが面白い。こいつは暗い部屋の中で体育座りして泣いているようなタマじゃないw
 だから塔にいようが出ようがとにかく元気いっぱい。童話の女の子っていうより「りぼん」などの少女漫画のヒロインってイメージだ。
 こういったアクティブなヒロインを最近のディズニーは好んでやっていて、ついにメチャクチャ保守的なディズニーを動かすほどに女性の社会的イメージが変容していったってことがよく分かるんだけど、まあ日本のサブカルではこんなのとっくの昔に完了していたので、女性が男性と同列に戦うって言う内容自体は別に驚かない。
 だって格闘ゲームやベルトアクションで女性キャラを男性キャラがボコボコにする位男女平等なサブカル文化で育ったのが私たちだから!
 ちなみに彼女の武器は「フライパン」だけど、あれって甲冑騎士には効果的な武器かもしれない。当時の兜は衝撃吸収が上手くできなかったからフットマンズフレイルとかで叩くと衝撃がもろに頭にきてやられちゃうんだよね。

 しかしあれだよね。ラプンツェルの日本語吹き替えをした中川翔子はハマり役だよね。これ「しょこたん(中川さんの別称)」をイメージして作ったんじゃないかってくらいピッタリ。
 言うまでもなくしょこたんは、元気いっぱいの活動的なアイドル歌手であると同時に、根はけっこうインドアなタイプで学生時代は教室で一人で黙々と漫画を描いていたようななかなか奥深い人だw
 その漫画の腕は「考える一コマ」でもトップクラスで、ダウンタウンの松本さんも「くやしいわ~」と嫉妬したほどである。
 だけど私やしょこたんってギリギリオタク第2世代で、オタクが「キモイ」と差別されたおそらく最後の世代だ。
 これ以降はオタクってかなり市民権を得て、とはいえ「キモイ」っていうのは変わっていないけど今は「キモイ」ってことをみんなが知っているのでそこまで嫌悪はしなくなったと思う(「萌え」とか「ツンデレ」とか「腐女子」そういったオタクのイメージを指し示す使い勝手のいい言葉が普及したのは大きい)。
 一番人が嫌悪感を抱くのって得体の知れないものに出会ったときだからね・・・
 
 私はなぜか漫画をバリバリ描いていたわりには差別の憂き目には会わなかったんだけど(Kという強力なファン&用心棒もいたしな)教室でのたち振る舞いが苦手だったしょこたんはなんかけっこういじめられていたらしく、傷心の旅で憧れのジャッキー様に会っていなかったらおそらく自殺していたほど人生のどん底を味わった人だ。
 そんな彼女の半生を知っているもんだから、塔に幽閉されながらも本を読んだり絵を描いたりして時間をつぶしているラプンツェルがしょこたんとオーバーラップして涙がつーって出てきそうになっちゃったよ。このキャラをしょこたんはどんな気持ちで演じていたんだろうってw
 しかししょこたんも数々の悲しみを乗り越えて今は逆にちょっと躁なんじゃないかってくらいはしゃいでいるんだけど、そんな一面もラプンツェルにはピッタリで、彼女が生まれて初めて塔から出て外の世界で大はしゃぎするシーンはしょこたん以外考えられない(断定型)!本当キャスティング巧いよなあ・・・

 そういや塔に幽閉されているお姫様と言えば世代によってはまっさきに『ルパン三世カリオストロの城』を思い出しちゃう人もいると思うんですが、確かに城及び城下街が湖(海?)にあるというデザインはかなり影響受けている気もするし、冒険の舞台がお城周辺に限定されているのもあの映画と似ている点ですよね。
 なにしろ『カリ城』にも水路や酒場のシーンは出てくるわけでこれは絶対狙っていると思うのですが、とにかく『ヒックとドラゴン』の時も言ったけど、背景が本当に上手い。
 もうデザインはおろか木の一本の配置に至るまで緻密に計算されていて、このCG世界を自由にテレビゲームで歩き回りたいほど美しい。
 そのうちテレビゲームのスペックが上がったらこういった緻密な背景がゲームとして処理できるようになるのだろうか??

 デザインと言えばキャラクターデザインもすっごいよかった。ちゃんとディズニーの描き方をふまえながら可愛く&リアルに仕上げている。
 歴代のディズニープリンセスの中では最も萌え系なデザインだったようにも思えるし、王子様役のあの盗賊もすげえカッコいいよね?むしろあの盗賊のグッズが欲しい位なんかニヒルでカッコイイ。
 よくCGで人間を作ると「不気味の谷」に陥って違和感が出るって言うけど、やっぱディズニーはとんでもなく表情をつけるのが上手くて「不気味の谷」なんてあっさり越えているしそこら辺は手書きで培った長年のノウハウがものを言っているんだろうね。

 あ、そうそう私が苦手な毎度おなじみのミュージカルのシーンなんだけどラプンツェルが城下で街の人たちと踊るシーンは私すっごい好きで(曲が超良かった)なんかミュージカル耐性ついたのかも(笑)
 お母様が「外の世界は怖いよ~」ってラプンツェルを歌で脅すシーンは「長えよババア」って思っちゃったけど・・・

 さて最後に一言。永遠の若さと健康を与えることができる黄金の髪を持つ女の子が皆に狙われるという内容のこの映画・・・私はずっと中世版ムーア裁判だよな~って思っていました。
 これは1976年ジョン・ムーアと言うアメリカの放射線技師の人が白血病を見事に克服し、そのメカニズムに大いに興味を持った医師たちがムーアさんの体を研究、彼に特殊な細胞があることを突き止めその細胞株で特許を申請したという話です。
 自分の体の所有権は自分のものと言うある種当たり前の権利を主張したムーア氏はカルフォルニア大学や研究者を相手取って裁判を起こしたのですが、手術によってとられてしまった組織の商業的権利は認められませんでした(※判決は1990年)。
 
 この騒動をベースにした話はあのクライトン先生も最後の作品『NEXT』でSF風にアレンジしているし、私も『走れシンデレラ』で近いことをやっているのでつい頭から離れなかったんですよね。
 本家でラプンツェルの吹き替えをしているのもムーアさん(Mandy Moore)だしね。これは偶然か必然か。

デジコミ完全移行?

 いや~とうとうアナログ放送が終わっちゃいましたね・・・私の部屋のテレビはもう真っ青になっちゃいましたw

 さて、私が密かに「デジタルコミック」という小洒落たことをやり始めているのは、ご存知の方も多いかと思いますが、とうとうアナログ放送終了日の今日ペンタブレットも買っちゃったよ!トーンを貼る境界をマウスで奇麗にひくのが難しくてさ。

 で、ペンタブって私ずっとペン型マウスのことかと思っていて(こんな人多いと思う)電気屋でなかなか見つけられず、店員さんに売っている場所を聞いて「あ、そちらになります」って指さされても別のところを見ていて「は?PS3の周辺機器コーナー?」とか残念なこと言っている始末。
 まさかあんなトイザラスで売っているオモチャの様な大きい箱に入っているとは思ってなかったんだよ。人間の先入観って怖いわ~

 つまりペンタブって実は本体はペンでなぞるの方であって、その板が筆圧を感知してマウスポインタを動かしたり線を引いたりするので、箱が大きいのは当たり前なのだ。大きな板みたいな機器なんだから。
 しかし私はペン型マウスだという先入観から抜け出すことができず「小さいパッケージであるはず」だと勝手に勘違いして、目の前にあるのになにも見えていなかったんだよね。こういうこと指摘した哲学者って誰かいたよね。キルケゴールだっけ?

 マウスと言えばこのペンタブ、マウスとは使い勝手がかなり異なっていて、マウスは机のはじっこまで行ったら一回持ち上げて再び机の中央に置けば、そのままポインタを動かし続けることができるが、ペンタブは板の中でポインタの位置情報があらかじめ決まっているらしく、マウスの体で一回持ち上げて中央に置くとポインタも中央に来ちゃう(笑)

 よくビートたけしさんがマウスの使い方分からず電話の子機みたいなものだと勘違いしてマウスに「エッチな画像をお願いします」って話しかけて、弟子が「師匠!」とかなったらしいけど、私も似たようなもんだね。
 これピクシブとかにたくさん生息しているデジタルイラスト人のように使いこなすのは相当大変そうだよ。私昭和生まれなんでね。

 しかしペンタブってすっごい繊細な仕事ができるんだよね。曲線とか自分の腕次第でちゃんと引けるもん。これでなお奇麗な線が引けないのはもはやツールのせいじゃなくてお前の肉体だってなるしw
 しかもこのペンタブ、デジコミのソフトも同梱されていてこれを使えば写植や集中線もオールデジタルで出来ちゃうんだけど、やっぱなんか抵抗があるなあ・・・
 27にしてこんな頭が固いのもどうかと思うけど、やっぱり機械で描いちゃうとなんだかんだでガンツ化するんだよね。

 この前K氏に手書きの『オパ』とデジタルの『ソニブレ』を見くらべさせたけど、やっぱり絶対的に雰囲気が違っちゃう。その違和感を巧く説明できずにいたんだけど、K氏ってやっぱ漫画大好き人間だけあって絵を見ていないようで見ているんだよね。「線質が変わるんじゃねえの?」ってかなり的を射たこと言っていて「確かにそうだ~~!」って。
 線の繊細なメリハリがデジタルだと均質化されている感じもする。これは私のデジタル加工の仕方に問題があるのかもしれないが。

 あともうひとつ今日気がついたのはデジタルコミックって奇麗すぎるんだよ。奇麗にしようと思えばゴミ一つなく絵を仕上げられるじゃん。消しゴムツールは文字通り痕跡一つ残さずに真っ白に出来ちゃうわけだ。
 でもアナログ(の消しゴム)でそれって絶対不可能で、その奇麗に仕上げようと思っても絶対に残っちゃう汚さ・・・っていうとあれだな、インクの僅かなシミとかかすれとかそういったブレ、ノイズがアナログをアナログたらしめているのではないか、その部分がないと人はなんか殺伐としたものを感じるのではないかっていう仮説。

 所詮デジタルイラストは電気信号――ピクセルの集まりで原版が存在しない。よく絵画の連中がカメラに嫉妬してこれに近い事(カメラは受容した光をそのままアウトプットしているだけ。だから絵の方が偉い・・・みたいななんかアホっぽい言い草)言うけど、やっぱりフラットと言うか無機質に感じるのは仕方がない。
 仮にコンピュータで芸術絵画を作ったとして、そのデジタルデータをプリンターでプリントアウトしてそれをルーブル美術館に飾るというのか。それともでかいipadみたいなのを壁にかけておいてそこに絵を写せばいいのか。

 ・・・まあそれでも別にいいかもしれない。だってダメだって言う理由がこれといって思いつかないから。かさ張らないし、火事になってもUSBメモリさえ残ってればOKだしね。 
 でもやっぱりなんか違和感がある。その違和感の理由が私には分からない。きっと私よりも若い子たちが共有する新しい価値観や概念に適応できないんだろうね。かといって平成生まれに媚びる気は毛頭ないがな!

 つーことで当分は原版は手書きで描くし、複雑な背景も写真取り込んでポスタリゼーションで加工したものをそのまま使うようなことはせず、トレース(紙を重ねてまる写し)もせず、せめて模写(見てうつす)にとどめたい。
 なんか写真やトレースをやるとそれをやったコマだけやたら不気味にリアルになるから違和感丸出しなんだよ。自分で全部描いたコマの下手さが際立つだろうが!

登場人物の階差数列

 よく漫画の編集者が「ファンタジーやSFで面白い物語を組み立てるのは素人には難しいのでお勧めできない」と言うのですが私も同感です。
 特に新人賞の短編で「宇宙世紀20××年地球連邦艦隊が・・・」とか始めちゃう人は無謀極まりない。そんなサーガ45ページに入るわけない!

 で、ファンタジーやSFがなんで難しいのかというと、これ前にも言った気もするけど、独自の世界観を一から構築し、それ(設定)を読者に理解させる手間が大変だからです。
 読者は基本的にキャラクターが織りなす人間ドラマに感情移入し、設定にはそこまで入れ込みません。設定オタクとかはSFファンを中心にいるかもしれないけど・・・
 だからあまりに小難しい設定(専門用語)を並びたてられると「こんな作者の独りよがり読んでられねえよ」って感じでついていけなくなり読むのをやめてしまいます。学校の教科書読んでいるんじゃないんだからね・・・

 よってファンタジーやSFを巧く作るには魅力的でありながらシンプルな設定を考えなければいけないのですが、それとドラマ性を両立させるのは新人にはなかなか難しい。
 なにしろ宮崎吾朗さんですら失敗してル・グインのファンを怒らせたらしいので・・・

 で、何が言いたいのかと言うと、設定にしろ登場人物にしろあまりに物語の要素が多いとその関係性はより複雑になり読者はついていけなくなるので、時にドラスティックな引き算をする必要があります。「え~うっそだ~」とか言っている人の為にちょっと数学的に考えてみます。

 多角形の対角線の法則ってあるじゃないですか。例えば三角形は対角線0だけど、四角形は2本引けて、五角形は5本、六角形は9本って・・・
 これって数列的に考えると階差数列で、n角形の図形の場合対角線はn(n-3)/2本と式にできます。

 で、この応用で物語の要素の数をn個として要素同士の相互作用の数を求めてみます。例えば要素の数(=多角形の角の数)を登場人物の人数に置き換えるならば、多角形と対角線は人物相関図を示すことになります。
 AとBは仲良しだけどAとCは敵対関係で、でもBとCは恋人同士とか・・・(少女漫画みてえな設定だな)

 そうすると登場人物が1人しか出ないならばもちろん人間関係のコネクションは0。2人だと関係性は1つ(それぞれが相手にどういう感情を持っているかとかを考えるなら×2してください。ここでは考えませんが)。
 3人だと関係性は3つ、4人だと6つ・・・と登場人物の数を増やしていくと・・・

 登場人物同士のコネクションの数=多角形の対角線の数+多角形の辺の数

ということになります。

 つまりn(n-3)/2にnを足せばいいので・・・n2/2-3n/2+nになってこれを通分して計算して再び因数分解すると

 要素の数がn個ある場合のコネクション数=n(n-1)/2

 になります。

 この式を使えば登場人物をむやみに増やすとどんな恐ろしいことが起こるかが数字で分かります。
 みなさんもキャラや設定を増やす場合ご注意を!全てのキャラがみんな知り合いになるわけではないけどね。しかし設定は怖いぞ。

登場人物・・・コネクションの数
1人・・・0(関係性は出来ない)
2人・・・1つの関係性が出来る
3人・・・最大3つの関係性が出来る
4人・・・最大6つの関係性が出来る
5人・・・最大10の関係性が出来る
6人・・・最大15の関係性が出来る
7人・・・最大21の関係性が出来る
8人・・・最大28の関係性が出来る
9人・・・最大36の関係性が出来る
10人・・・最大45の関係性が出来る

上から目線のジレンマ

 上から目線問題について。ネット上の交流の特徴としてその人の発言の前後の文脈性が切り取られてしまうというのがあります。同じ上から発言でもどういった事情でそういう発言をしているのかが大変分かりにくい。純粋に見下しているのかリアルのフラストレーションから言ってるのか。若しくはキャラか。

 ただどういった事情があるにせよ「上から発言」は確かに「肉を切らせて骨を断つ」というか自爆すれすれで際どいことをやっている。これは立場を明確にしてできることではないのかもしれない。私はなにしろ実名でやっているわけだから人間性を疑われてしまう。無理だ。

 どういう立場でもない、ただの傍観者みたいなスナフキン立場を批判するつもりはないし、しちゃいけない。じゃなくてそれはできないんだよね。おそらくネット上でも無理。だけどそこを突く人って絶対いるんだよ。これはどこかの組織の論理に染まれってわけじゃない。

 これは私の主観だけど作家による作家たたきってけっこうタブーだと思う。ツイッターでは漫画家やアニメ制作者が同業者と喧嘩しているらしいけど、基本的にダメ。これは学生の前で教師が他の教師を非難するのがタブーであるのと同じ。みっともない。

 当然「あなたの作品は?」ってなる。厳しい。辛い。だからプロアマ問わず創って公開している人は勇者だと思う。もちろん同人やコミケもそうだし、私の創作スタンスはコミケに近いと思う。交流の道具としてやってきたから。
 もちろん作って公開している人がそれをしていない人よりも勝っているわけはないだろ。そういう痛い人も嫌だ。難しい。

 そういうジレンマにずっと付き合い続けていくしかないんだろうなあ。この問題は答えが出ないや。
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