主要三教科について

 現在私は、小学校と、中学校の社会、理科、美術、高校の地歴、公民、理科、美術、あと特別支援教育の資格を持っている、もしくは取得見込みなんですが、ここまできたら主要三教科も攻略したいというか、行くとこまで行ってみっかって思ってて、じゃあその三教科からどれを選ぼうかなって考えると、こんな感じになります。

国語
現役時代最も得意。おそらく単位は無難に取れる。
でも出来るのと教えられるのは違うというか、正直もっとも教えるのが難しいと思う。
実際、国語の成績なんて中学校までなら小手先の受験テクでどうにかなるかもしれないけれど、高校以降は、もうそういったルーティーンワークじゃ通用しないし、ぶっちゃけどれだけコンスタントに本を読んでいるかで決まるところがあるので、「本を読め!」としか言えない。
自分の経験で言えば、ある程度いろんな本を読むと、論説文なんかはお決まりの展開というか、パターンが何種類かに収斂してくるっていうのを、感覚的に感じ取れるようになるんだけど、これは意外と言語化して一般的な法則に落とし込むことが難しいので、やっぱり読書の習慣がない人には厳しい。
ここらへんはスポーツと一緒で、いくら逆上がりの原理を物理的な式で頭で理解しても、実際に練習してみないとできるようにはならないじゃん。体で覚えようっていう。
あと、教える側になって辛いなって思うのが、記述問題の採点。こんなん数値化できるようなもんじゃないじゃんね。明らかに文法が間違っているならやりやすいんだけど、解答者のテーゼをどこまで汲んでやるかっていう、芸術教科的な採点者の主観が入るんじゃないかっていうやるせなさ。
実際、定期テストで最も採点に時間がかかるのが国語だという。

数学
自然科学の言語と呼ばれる分野。現役時代は理解が遅く、むしろ苦手教科だったが、数学者藤原正彦さんの「数学のテキストは一日で1~2ページ分理解できれば上出来」という言葉に勇気をもらう。自分は、ただ公式を丸暗記する授業に抵抗があったので、こうなったら独学で一から理解していこうかな、と。
しかも、今年度は何の因果か臨時免許状を発行してもらって数学の授業を担当しているんですが(未だになんで自分が数学を教えているかわからない)、これがなかなか面白い。
数学って抽象的な学問なので、相手の理解できていない箇所がほかの科目に比べて露骨に分かるんだけど、それが、まるで人間の思考や認識のプログラムコードを覗いているような感じで新鮮。ちょっと特別支援で教えてた感覚と似ている。
実際、自分も抽象化しすぎると、まったくイメージが追いつかずチンプンカンプンなので、文字式なんかもXをグリコに置き換えたりしてます。
しかし、予備校時代に最初に受けた全国模試で高得点を一度だけとっただけで、基本的に自分の数学力は良くて高校一年生レベルなので、代数学とか解析学とかの単位が取れるかかなり不安。
でも教えてみたいのは国語よりは数学。まあ今も合法的に教えてはいるんですが。正直、私の専攻は美術だからね。

英語
最も苦手。でも最終的に学問の世界を目指すなら、やっぱり論文は英語で書けなきゃダメなわけじゃん。そう言う意味でいずれは立ち向かわなきゃいけないよなあって。
あと英語って本当世界をつなぐというか、外国の人としゃべりたい時は英語できないとどうしょうもないからね。で、私は基本的に会話が好きだから、英語しか喋れない人ですごい会話してみたい人さえできれば英語しゃべれるようにはなるんじゃないかって気がする。オーラルコミュニケーション。
でもさ、本家のアメリカ人ですらなかなかできないと言われる、文法やライティングはやっぱり辛い。あっちって読書したり文章書けるだけでインテリ層ってところあるし。だから、日本みたいにあちこちに書店があるって、やっぱり日本人の知的水準が高いってことなんだよね。
ほいで、この教科に関しては教える自分は全くイメージがつきません。むしろ、純粋に自分のスキル向上のために学ぶって感じ。
そういや、この前、英語が得意な木村くんに「田代普通にできるから」という根拠のないお墨付きをもらったんだけど、私はこういうことを言われると本気で受け取る得な性格をしているので、いけるのかもしれない。実際、家にドイツのブレーメン市議会議員さんが遊びに来たとき、ある程度英語がしゃべれた・・・気がする。
ちなみに、大学の英語は大きく英文学か言語学に分かれるらしい。出来る出来ないは置いといて、どっちも面白そうではある。バーナード・ショーとか、テニスンとか、キーツとか。

 ・・・で熟考を重ねた結果(※5分間)、なんとなく今年度は理科を学んでいるので、理科に最も近い数学を選んでみました。で、今なんとなく後悔してるんだけどね。
 でもまあ、長い夏休みが始まることだし、勉強と思わずにある種のパズルゲームだと思って苦しみもがきます。途中で挫折したらすいません。群論とか得意な人、連絡お待ちしてます。
 今後は数式をキーボードで打ち込むことが多くなるだろうから、新しいワードをボーナスで買わないとなあ。未だに2003年使ってるんだけど、コイツ数式ツールがないんだよw

インデペンデンス・デイ: リサージェンス

 「面白い度☆☆ 好き度☆☆☆ エメ度☆☆☆☆☆」

 なんだ、世界の終わりじゃないとお前に会えんのか。

 ということで、私もジェフ・ゴールドブラムさん目当て(だけ)で見に行ってきました。相変わらず背が高くてニヒルでかっこよかった。
 相変わらずといえば、エメリッヒ監督も良くも悪くも全く成長しておらず、薄い脚本、短絡的な展開、無駄に多い登場人物はいまだ健在!(いやダメだろ)もうここら辺は“あえて”やってるよね。なんつー自虐的続編w
 前作のダメなところをしっかり継承!「ダメじゃなかったらインデペンデンスデイじゃない!」って作り手がちゃんと認識!そして3作目作る気満々! あれ?ってことはコイツ認識してねーぞ!!wwwああ、楽しいww
 
 というわけで、こんな映画観させられてるのに、エメリッヒ監督の評価が下がらないのがすごい。そもそもエメリッヒ監督作品に作りこんだ脚本なんかハナから期待してないわけであって。苦節20年「エメリッヒ監督だからいいか」っていうポジションを獲得!みたいな。
 だから、この映画ホント、もう、アメリカ文化に対する偉そうな皮肉でもなんでもなく、純粋に完成度が失笑レベルなんだけど、あら不思議、そんなに腹が立たないっていう。
 むしろ見終わったあと、ちょっと清々しいっていうね。おせっかいな幼馴染キャラのように、「まったくもうエメくんったら~」みたいな、微笑ましい気分になれます。
 くっ、ローランド・エメリッヒめ、なんつー愛されキャラw忍城の野村萬斎か。
 
 とはいえ、もう、いい加減、『スターシップ・トゥルーパーズ』も『ヒックとドラゴン』も『オール・ユー・ニード・イズ・キル』もそうだったけど、敵が真社会性昆虫みたくて女王コケれば皆コケる的な倒し方やめようぜ!現代型の驚異って某テロ組織も半グレ犯罪集団もそうだけど、ヒエラルキー的な組織構造がないところが厄介なわけじゃん。
 そういう実態のない敵と戦うっていうのがほとほと嫌だから、せめてフィクションでは「こいつさえ叩けば戦争は終わる!」ってしたいんかな。そんなノリでブッシュさんやオバマさんはフセイン大統領やビン・ラディン師を処刑した感はあるけど・・・
 ニンテンドーウォーって言う言葉があったけど、現実の戦争に全クリはないからね。フセインさんラスボスじゃないからね。
 それにエメリッヒよ、続編を作るくらいなら別に作中で完全に駆除する必要もねえじゃねえかっていうwなんか夕方のニュース番組の特集でよくあるスズメバチハンターみたいな流れになっちゃってきてるから!!www

 そこらへん情勢をしっかり心得てるのが昨今のディズニー及びマーベルだよな。最近だと『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』の敵が“時間そのもの”で、やっぱり倒しようがないっていう(敵ですらなかったという)。マーベルと手を組んだディズニー最近調子いいんだよなwちょっとソツがなさすぎてムカつくけどねw
 やっぱり完璧な人よりも、手を差し伸べたくなるような愛されキャラのほうがいいのかもねw

「ジェイク・モリソン」
マイティ・ソーの弟。「うおー!」と叫べばどうにでもなってしまう系のパイロット。

「レガシー飛行隊のメンバーたち」
割とモブ。

「デヴィッド・レヴィンソン」
ほぼマルカム。声もマルカム。

「トーマス・ウィットモア元大統領」
今作では彼が「帰ってきたぜ~!」でお馴染みのID4名物カミカゼ・スーサイドアタックを決行した。でも誰も涙を流さなかった。

「ディケンベ・ウンブツ」
最強の一般人。

「ジャスミン・ヒラー」
ウィル・スミスの妻。落ちた。

「オーキン博士」
前作で絶対死んだと思ってたらまさかの今作大活躍!マルカム博士を食ってしまっていた。
マイティ・ソー(ダークワールド)のセルヴィク博士が絶対この路線を開拓したと思う。

「ランフォード大統領」
アイアンスカイから帰ってきたサラ・ペイリン。特に何も考えないで命令を下す。「正しい行動だったと祈りましょう」じゃねーしw

「キャサリン・マルソー博士」
林原。

「アダムス将軍」
棚ぼたで大統領に。声がデジタル所さんでお馴染みの立木さんだったんだけど、ちょっとこの人(プリズンブレイクのマホーン捜査官)には合わない。

 まあ、強いて言えば、登場人物の2/3はいらない。
 ホント、すごいよ。こんなに恐ろしげな大カタルシスをやってるのに、見ていて全然疲れないというwなんつー安心感。スピさんの『宇宙戦争』と同じ題材とは思えん程怖くない。
 これってすごいよ。薄い脚本は狙ってやってんだろうな。映像がこってりだから。

 観光名所は狙われる。

アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅

 「面白い度☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆」

 過去は変えられない。だが過去から学ぶことはできる。

 あの悪夢のフラブジャスの日が再来!前作で全世界(特に英国)の原作ファンのグリフシードを破裂させた、あの映画が6年ぶりくらいに帰ってきた!

 そもそも、いうまでもなく私は『不思議の国のアリス』の大ファンで、もう『スナーク狩り』も読んでるくらいなんですが(でも『シルヴィーとブルーノ』は読んでない)、前作のあまりのつまらなさにウィリアムじいさんのようにひっくり返ったトラウマがあって、なんでかっていうと、この映画でトレースしたのは見てくれだけで、お前ら本当に原作読んだのか、つーかディズニーのアニメ版すら見てないんじゃないのかってくらい、コアの部分がすっぽぬけてて、じゃあアリスのコアってなんだって言うと、ナンセンスのセンテンス(『不思議の国の“アリス”―ルイス・キャロルとふたりのアリス 』)、つまり、不条理で統一された様式美――カオスの秩序のパラドキシカルな均衡の面白さなわけであって。
 つまり、その危ういバランスをとっていた文字列(※意味のある文章じゃないのさ、ヴォーパルの剣!)に、中途半端にドラゴン退治という陳腐なストーリーをアフリカツメガエルのDNAのように組み込んで、本当に破綻させてしまったのがアレ。
 まさにナンセンス文学のインドミナス。なんという野暮で愚かなことを!アリスにストーリーなんてないのだよ、お前らさんざ内容のない萌えアニメ作っててなぜそこに気づかない・・・!!??ってアメリカの映画だったわ。

 あとさ、前作の(本来の意味で)でっかくなっちゃったアリスは、自分探しをテーマにしようとして・・・まあ、脚本の練りこみ不足でよくわからなくなっちゃってたんだけど、そもそも私は、あまり自分のレーゾンデートルについて思い悩んだことがないから、30オングストロームも感情移入もできなかったっていうのもある。
 某ソフィーみたいに私は誰?みたいなこと考えたことないんだよ。ホントに。誰でもいいよ、つーか、どうでもいいよ、みたいな。
 むしろ私が悩んだのはそれと全く逆。昔から自分は○○の人だって確定しちゃうのが嫌だった。というか今も。アンチラベリングというか。アンチクラスタというか。
 自分の人生を振り返ると、いつもそこが引っかかって、今思えばすごいチャンスだったんじゃないかっていう時、二の足を踏み続けてきた。
 だから、出版社に通ってた時も、あいつは漫画しか描けないヤツだって思われるのが何か嫌だったし、学者の道や、学習塾の経営者の話を頂いた時も、この道を選んだら、その道で確定しちゃうのか、やだなあ。もっと色々ほかのことやりたいなあって思ってしまって、選択できなかった。超優柔不断なのかもしれない。愚かしいまでに。

 つまり私は自分探したくない症候群なんだ。よく陳腐なドラマのセリフでこういうのあるじゃん。人生は一度きりだからやりたいことやらなきゃもったいないって。これ、全然キラキラしてない、すごい怖いセリフだよ。
 だって、やりたいことがたくさんあったら、その一回の限られた人生の中で、どれとどれをやって、どれとどれを諦めるか選択しなきゃいけないわけじゃん。ふざけんなっていう。ワシはもっといろいろやりたいんじゃ・・・!
 二兎を追うもの一兎も得ずとか言うけどさ。一兎を追うものは一兎しか得れずだからね。
 そう言う意味で、今、いろいろな分野の学問を大学で学んでいるのも、もう生きれる時間は限られているわけだから、ちょっとは生き急いで、やれるうちにやりたいことをいろいろやっとかないと、マジでタイムアップだお嬢さん、になっちゃうよなっていう。
 私もいつ懐中時計が止まって、あのクラッシュバンディクーのタイムねじねじマシーンの人に激似なおじさんにアルファベット順に並べられちゃうかわかったもんじゃないし。

 そうなのだ。今回のアリスはそう言う意味で、『ソフィーの世界』は『ソフィーの世界』でもその裏テーマであるハイデッガーの『存在と時間』(世界内存在)の話、それも、某深夜アニメのようにダークネスなところに行っちゃうのではなく、驚くべきことに、こんな切ないテーマを扱って、ちゃんとポジティブなメッセージを感じられる、シンプルながらハートウォーミングなお話なのだ。
 そう考えると、この前DVDで見た『トゥモローランド』もそうだったけど、ディズニーのハッピーエンド着地(※膝に悪い)ってとんでもないなっていう。どうやってもハッピーエンドにできないだろっていう深い題材でも、ちゃんと見た人が明日への希望を感じられるように止揚してしまう、この力量!改めてただもんじゃねーな、あのクロネズミは。

 というわけで、今回はなんということでしょう。普通に面白かったのでした。あれだな、もう完全に原作を無視して、パイレーツ・オブ・カリビアンとヘルボーイ(ゴールデンアーミー)とサガフロンティア足したような、まるっきり別作品にしてて、ここまで違うとむしろ清々しく見れるっていうね。前作で台詞もちょっとだけあったドードー鳥が今回は全くのモブキャラだという事実からも明らか(ドードー鳥は原作者ルイス・キャロル)。
 やっぱり中途半端に原作の力を借りているのが一番男らしくないわけよ。JWみたいにね。もう一回同じことやって楽しいかっていう。まさに『スターシップ・トゥルーパーズ』的男らしさ。あっぱれであった。
 タイムスリップ映画としても結構面白いんだよな。時間改変系のSFかと思いきや、意外や意外、そういう展開になるかっていう。藤子F先生じゃ絶対やらないようなw
 あと時間を旅する航時機みたいなマシンがMYSTの転送装置みたくてすごいかっこよかった。というかCyanのスタッフが描いたんじゃねえかっていう。こういう表面的には有機的だけれども、本質は無機質なデザインってアニミズムのジャパンではどうやっても出ないよね。ヨーロッパのなせる技だよね。
 しかし、こいつらなんてどうでもいいことで争ってたんだろう・・・(^_^;)その戦争はたったひと切れのパイから勃発したってかw

 時間は泥棒だと思ってた。大好きなものを奪い去ってしまうから。でも奪い去る前に与えてくれるのね。

物理学実験覚え書き⑤

 二週にわたった物理学の実験も、これまででござる。(C)北条氏政

金属の熱伝導率の測定
熱の伝わり方が金属の種類によってそれぞれ異なることを確かめる実験。L字型に成型された金属の棒を懐かしのアルコールランプで端から熱し、もう一方の端に取り付けた蝋が溶けるタイムを競い合う。
また、その結果を踏まえて、金属の中を熱が伝わる過程や、金属の種類によって熱の伝わる速さが異なる原因を解明する。
実験に用いる試料は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、真鍮(Cu-Zn合金)の4種類である。

実験方法
1.試料台加熱部はくぼんだ部分を下にしてスタンドに固定する。
2.L型試料棒を上向きに、試料台加熱部の穴に押し込んでしっかり固定する。
3.ステンレスのリングを試料棒の上端から1mm~2mmのところにピンセットを用いてささえ、ろうそくのろうをリングの内側に流し込んでリングを固定する。この時のろうのつけ具合で測定値に誤差が生じる恐れがあるので十分注意すること。
4.アルコールランプに点火し、炎が試料台加熱部のくぼみに当たるように位置や高さを調節する。この時注意することは炎が外的要因によって曲がったり安定しない場合は、その影響を取り除く努力が必要である。
5.だいたい2~10分で銅、アルミニウム、真鍮、鉄の順にリングが降下する。炎が試料台加熱部のくぼみに当てたときからリングが落ちるまでの時間をストップウォッチで測定する。(集中していないと値に誤差を生む要因となりうるので注意すること)
6.測定データの整理は6回測定して上限と下限の値をカットして、残ったデータの平均を取るのが一般的である。

金属中に熱が伝わる時間と熱伝導率の関係
4種類の試料におけるリングの落下時間について、測定回数ごとに表に整理すると同時に、その平均値を求めた(図1)。

図1 各試料ごとのリングの落下時間
リング落下時間.jpg

マスターカーブ
次に、あらゆる金属の熱伝導率と熱の伝わる時間との関係をグラフに描いた(図2)。
今回測定した3つの単一金属の測定点を通る線がマスターカーブ(太線)である。このカーブの意味は、金属合金の熱伝導率と熱の伝わる時間との関係は、ほとんどの場合、この線上のどこかにプロットされるということである。

図2 各金属のマスターカーブ
マスターカーブ.jpg

合金の成分の求め方
加熱時間を横軸に、それぞれの試料棒の熱伝導率を縦軸にとった、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)の純金属によるマスターカーブを基に、真鍮(Cu-Zn合金)の熱伝導率を求め、そこに含まれる単一金属の割合を求めた。

それぞれの金属の熱伝導率は
Cuが403(W/mK)
Alが236(W/mK)
Feが83.5(W/mK)
Znが121(W/mK)
である。

真鍮(Cu-Zn)の熱伝導率を、図2のマスターカーブに実験で測定した落下時間の187.8秒を代入することで求めると、その値は約185(W/mK)となる。
この熱伝導率の値から、実験で用いた真鍮に含まれる銅と亜鉛の割合を求めると、以下の式で表すことができる。

X=XA×a+XB×b・・・(1)


Xは合金の熱伝導率
XAは単一金属Aの熱伝導率
aは単一金属Aの含有率(%)
XBは単一金属Bの熱伝導率
bは単一金属Bの含有率(%) をそれぞれ表す。

金属の熱の伝わり方は電気の伝わり方と同じ原理であるため、式(1)は、異なる熱伝導率を持つ単一金属を混ぜた合金を、ある種の直列回路とみなしている。
したがって、直列回路全体の電流は各回路の電流の和となることから、合金全体の熱伝導率は、それぞれの単一金属の熱伝導率の和と考えることができる。

この式(1)を用いて、単一金属Aを銅、単一金属Bを亜鉛として、銅の含有率aを求めた。
銅の熱伝導率は403
亜鉛の熱伝導率は121
真鍮の伝導率は185
なので・・・

185=403×(a/100)+121×(100-a/100)
a=22.7(%)

b=100-aよりb=77.3(%)

よって実験で用いた真鍮は銅が22.7%、亜鉛が77.3%含まれていることがわかった。

合金の熱伝導率の求め方
さっきの逆パターンと考える。
今度は式(1)に、合金に混ぜた単一金属Aの割合(%)と、合金に混ぜた単一金属Bの割合b(%)を代入すれば、合金の熱伝導率が求められる。

フーリエの法則
実験では導電性が高い銅の熱伝導率が高く、導電性の低い鉄の熱伝導率が低いことから、電気と熱は同じメカニズムで伝わっていることがわかった。
つまり、電圧が2つの電極の電位差が大きいほど大きくなることと同様に、熱量Iは2つの物体間の温度勾配が大きいほど大きくなる(フーリエの法則)。したがって熱伝導率kは、同じ熱量が発生した場合は、温度勾配が小さいほど大きく、温度勾配が大きいほど小さい。

k=ID/T2-T1・・・(2)

kは熱伝導率
Iは熱量
Dは金属棒の直径(断面積の大きさ)
(T1-T2)は温度勾配  をそれぞれ表す。

これも電力(W)を電圧(V)で割れば、電流(A)の値(=電気抵抗の値≒電気伝導率ρ※)が求められることと同じである。

(※)電気伝導率は電気抵抗の逆数である。

物理学実験覚え書き④

各種電磁誘導の法則についての実験
中学校で習う電磁誘導の法則(エルステッドの法則によって磁石が電流から力を受けるならば、逆に電流も磁石から作用反作用の法則によって力を受けるはずだというやつ)を実験で確認するだけのボーナス課題だが、中学校ではなかなか教えてもらえないフレミングの右手の法則や、検流モーター、相互誘導とインダクタンスなどが追加されている。

検流計の仕組み
メーター類もモーター同様、電磁誘導の法則によって針が振れるようになっている。メーター類に電流が流れると、位置を固定された磁石に挟まれたコイル内部に電流が流れることで磁界が発生し、この時できるコイルの磁界と磁石の磁界との反発力、もしくは引き合う力によって、コイルが動き出し、そのコイルに取り付けられた針が振れる。
針の振れる大きさは電流の大きさに比例するために、針の振れ幅によって電流の大きさを調べることができる。

フレミングの左手の法則と右手の法則
フレミングの左手の法則も右手の法則も、左手の親指と人差し指と中指を使って、電磁誘導現象における、電流(中指)、磁界(人差し指)、力(親指)の向きを表すものである。
ただフレミングの左手の法則は電流と磁界の向きから定まる電磁力(力)の方向を、右手の法則はコイルを動かす(力の)方向と磁界の向きから定まる、誘導電流の方向を示している。

ファラデーの法則とレンツの法則
電磁誘導現象によって発生する電流を誘導電流という。ファラデーの法則によれば、この誘導電流が流れる強さ(e)は、コイルを通る磁束の時間あたりの変化量(コイルと磁石を近づけたり遠ざけたりする際の速さ)、と磁束の強さ、そしてコイルの巻数および磁界の存在する媒質に比例する。
ファラデーの法則が誘導電流の強さについての法則であるのに対し、レンツの法則は誘導電流の向きについての法則である。
レンツの法則によれば、誘導電流の流れる方向は、コイルを通る磁束の変化を妨げる向きに誘起される。
また、ファラデーの法則とレンツの法則をまとめて電磁誘導の法則という。

検流モーター
直流モーターでは、固定された磁極に挟まれたコイルに流れる電流の向きを整流子によって半回転ごとに切り替えることでコイルを決まった向きに回転させていたが、検流モーターでは逆にコイルの位置を固定し、コイルの中の磁石を回転させている(インバーターモーターっぽい)。
検流モーターのコイル位置は固定されているため、電流の向きは端子をつなぎ変えない限り変化しない。
つまり、検流モーターと直流モーターでは、原理が同じでも、時間的に切り替わる要素が検流モーターでは磁石の向き、直流モーターではコイル(に流れる電流)の向きと異なっており、電流に対して磁界を変えることと、磁界に対して電流を変えることは、どっちも同じ結果であるということが実験を通して具体的に確認することができる。

次の図は検流モーターを上から見たものである。

20160626140024.jpg

左右のコイルに流れる電流によって発生する磁界の向きは、右ねじの法則からAの箇所では反時計回り、Bの箇所では時計回りであるため、コイルに電流を流し続けると、磁石部の向きはN極が下、S極が上で静止する。

この状態からコイルに流れる電流をスイッチを連打することで点滅させると、磁石部が小さく振れ出すが、その上でさらに、タイミングよく磁石部のN極が図の右エリアに振れた時にスイッチをオン、図の左エリアに振れた時にスイッチをオフにすると、磁石部は時計回りに回転をはじめ(※)、逆に磁石部のN極が図の右エリアに振れた時にスイッチをオフ、図の左エリアに振れた時にスイッチをオンにすると、磁石部は反時計回りに回転をはじめる。磁石部の回転の勢いが強くなり、慣性で半回転するようになると、スイッチを点滅させるタイミングを間違わない限り、磁石部は一定の方向で回転を続けるようになる。

※検流モーターにおける磁石部の回転
20160626140119.jpg

相互誘導
電気的に接続されていない二つのコイルが磁束の変化によって相互作用をすること。
これにより片方のコイルに電気を流すことで、もう一方のコイルに誘導電流を生み出すことができる。また、その誘導電流の大きさはコイルの巻数で調整が効くため、電柱なんかのトランスはこれを利用している。

①検流モーター、手持ちコイル、電池ボックスを付属のケーブルで接続する。
②鉄心を手持ちコイルに通す。
③検流モーターの磁石部が、コイルと並行になるように配置する。
④電池ボックスのスイッチを押したままにする。すると、電池ボックスに接続されている手持ちコイルに電流が流れることになる。これにより、検流モーターに接続されている手持ちコイルに誘導起電力が発生し、その磁界によって磁石部が力を受け動き出す。
⑤わずかに動いた磁石部は、地磁気によって元に戻る。
⑥磁石部が元の状態(コイルに並行)になったときに電池ボックスのスイッチを離す。すると磁石の動きが加速する。
⑦④~⑥の操作を磁石部が半回転するまで続ける。
⑧磁石部が半回転したときに、スイッチを次の状態(押したり離したり交互にする)にして、磁石部が回転するようにスイッチを操作する。

コイルの中に鉄芯を入れると鉄芯が電磁石になるため、一次コイルの磁束の変化が、二次コイルに伝わり、二次コイルからの誘導電流によって検流モーターが動くが、鉄芯を入れないと一次コイルの磁束の変化が二次コイルに伝わらず、誘導電流が発生しないため検流モーターは動かない。

ペットボトルロケットを用いて放物線運動を考える
この班だけ神々の遊びがやれないのは可哀想、という優しきアシスタントの先生(教授の先輩)のお情けで、なんと急遽、振り子の重力加速度測定から予定変更。
こちら管制センター、フライトチェック完了、GOかNOGOか判断せよ、点火シークエンスを開始する、カウントダウン、これより打ち上げを実行・・・!(※たのしい)
ちなみに流体がない宇宙空間では別に翼はいらないのでつけない。じゃあどうやって姿勢を制御するんだ、と先生がJAXAに直撃したところ、コンピュータでスラスターのノズルの向きを調整しているのだという。

実験概要
ペットボトル型ロケットを用いて、放物線運動を再現し、その軌道を表す方程式で軌道計算を行い、軌道計算に用いたロケットの発射角度ならびに初速などの条件で打ち出したとき、実際と計算によるシュミレーションとを比較検討する。
このとき、ペットボトルが描く放物線運動に影響をあたえる因子について解明する。一方、その因子が一つではないことは容易に想像できるが、それだけに注意深く実験することが要求される。

実験器具
ペットボトル型ロケット
ロケットランチャー
空気入れ
スピードガン
レーザー放射距離計
給水用ペットボトル
計量カップ
角度定規

実験方法
①ロケットの後ろの栓をゆるめ逆さまにして計量カップで150ccの水を入れる。(BGM:キューピー三分クッキング)

②ペットボトルロケットをロケットランチャーにセットする。(注意:ランチャーの蝶ネジをゆるめ傾斜台をロケット発射角度に調整し、蝶ネジを締める。この時、ロケットの水がこぼれないようにランチャーを傾けてロケットノズルをジョインターにカチッと音がするまで確実に差し込む)

③ロケット内部に空気入れを使って空気を入れる。自転車用空気入れをジョインター・エアバルブにセットする。この時空気漏れがないことを確認。空気入れは15回ポンピングする。

④ロケットの発射はリモコンワイヤーを使って発射する。(注意:発射の前にロケットの前方・後方に人や動物がいないことを確認する。発射するときはランチャーの横方向に離れる。後ろにいると水がかかる場合がある。

⑤発射角度は45°、60°、70°の3つの角度について実験する。その時、角度は分度器で出来る限り正確に角度を決めセットする。ロケットの初速度を斜め前方からスピードガンを用いて測定する。

実験結果
ペットボトルロケットに詰め込む水の量と空気圧を一定にした時のロケットランチャーの飛距離を、発射角度とロケットの尾翼の数ごとに以下のグラフにまとめた。

ペットボトルロケット.jpg

考察
本実験は放物線運動についてペットボトルロケットを用いて理解することを目的としている。
ロケットの到達距離に影響を与える要因は、ペットボトルに入れる水の量と圧縮空気との関係で決まるロケットの初速度、ランチャーの発射角度、尾翼の数といったロケットの形状、さらに打ち上げ場所と方向によって決まる風の影響などが考えられる。
以下、それぞれの要因について考察する。

①圧縮空気と水の割合
まず、ペットボトルロケットを飛ばすために圧縮空気と水を入れる理由について考える。ペットボトルロケットに水を入れ、空気入れでさらに圧縮空気を入れるとペットボトルの内部の圧力が高くなり、この状態で栓を抜くと高圧の空気が水を押し付けることで、水が栓から勢いよく噴射し、作用反作用の法則によってペットボトルロケットが打ちあがる。
すなわち水はロケットの推進剤の役目を果たしているのだが、この水の量が多すぎるとペットボトル内に入る圧縮空気の量が減り、逆に水の量が少なすぎても、推進力が低下しやはり飛距離が落ちてしまう。

実験では発射角度が60°、尾翼の枚数が3枚での打ち上げ実験の時に、水と圧縮空気を入れた場合と、圧縮空気のみの場合で飛距離を比較した。(グラフの※1)その結果、初速度には大きな変化はなかったものの、飛距離は5倍以上の差があった。
この原因は、圧縮空気のみの場合は瞬間的な推力しか生まれず、初速度のみで飛距離が決まってしまうが(注1)、水を入れた場合は水の粘度が空気に比べて高いために、ロケットが発射した(栓を抜いた)後も水が噴射されロケットが加速するからである。

また、ロケットが飛んでいく推力はロケットが噴射する物質の速度と質量に比例するため、質量が大きい水を入れたほうがロケットの飛距離はあがるが、あまりに重い燃料を積むとロケット自体の重量が大きくなり、飛距離は落ちるので、ロケットに積み込む推進剤の適切な重量が存在する。実際、宇宙ロケットの打ち上げでは、空になった燃料タンクを飛行途中で切り離すことで、ロケットの重量を軽くさせ推進力を維持している。

よって発射前の質量と、燃料を使い切った発射後の質量の差が大きいほどロケットは遠くに飛ぶということになる。これは作用反作用の法則で、軽いものと重いものが互いに押し合った場合、軽いもののほうが遠くに飛んでいくことをイメージすると理解ができる。

注1:式(1)がそれで、物体を飛ばす際の角度と、初速度のみを考慮している。このモデルは、野球でピッチャーがボールを投げるといった、瞬間的な推力で飛んでいく物体の飛距離を求める際に使われる。(ピッチャーの手を離れたあとのボールは推進力を持たないため)

②尾翼の数
大気圏では空気や風の影響を受けるため、飛行機やロケットの機体の方向や姿勢を制御する尾翼の役割は非常に大きい。
本実験ではロケットの飛距離に尾翼がどれだけの影響を与えているかを調べるために、尾翼の数が異なるロケットを同じ条件で発射してそれぞれの飛距離を比較した。

図1の結果では、尾翼の数が2枚、すなわち垂直尾翼がない状態だと、機体の姿勢が安定せず、きりもみ状態となり飛距離はでなかったが、これに垂直尾翼をつけた、尾翼の数が3枚のロケットでは(45°の場合を除き)最も飛距離を出すことができた。さらに尾翼の数を増やしたロケットも打ち上げたが、尾翼の数が3枚の場合と、あまり飛距離の差は見られなかった。特に尾翼が3枚と4枚の飛距離はほぼ同じであった。尾翼の数が6枚の場合は、尾翼の数が3枚と4枚のロケットよりも若干飛距離が落ちたが、これは尾翼の数を増やしたことでロケットの重量が増加したことが原因だと思われる。

したがって、ロケットの尾翼の数は2枚よりも3枚の方が飛距離は伸びるが、3枚以上になると飛距離にあまり影響を与えず、なおかつロケットの重量を考慮すれば3枚が最も効率的であると結論付けられる。

③その他の要因
まず、圧縮空気を入れた際の空気漏れが考えられる。実験では空気入れに取り付けたジョインター・エアバルブがゆるかった。

次に、風の影響が考えられる。実験時にはかなり風が吹いていたため、たとえば、発射角度45°における尾翼の数が3枚のロケットと4枚のロケットの飛行距離の結果だけ、ほかの角度の結果と異なり、尾翼の数が4枚のロケットのが3枚のロケットの飛行距離を大きく上回っているが、これは4枚のロケットを打ち上げた際に、東向きの強い追い風が吹いていたことによるものと考えられる。また、発射角度が70°の実験の際には北向きの風が吹き、発射されたロケットの方向が大きく北によれていた。

三番目は、ランチャーの発射角度である。理論上では45°の時にもっとも飛距離が伸びるはずなのだが、実験では発射角度が60°の時に最も飛距離が伸びた。これはランチャーの傾斜台の角度が積んだロケットの重みで変化し、設定以下の角度になってしまったと考えられる。つまり発射角度45°の場合は45°以下、60°の場合は60°以下で発射された可能性がある。また、角度45°で最も飛距離が伸びるモデル(式1)では、発射する高さや、打ち上げる物体の形状、温度や気圧といった気象条件を考慮していない。したがって、打ち上げ角度45°よりも60°の方が、打ち上げたロケットの高度は大きいため、上空の気圧の関係(注2)で理論値よりも飛距離が伸びた可能性も考えられる。

最後に、ロケット自体の形状のゆがみが考えられる。ペットボトルでできているために機体が変形しやすく、またロケット後部や尾翼の取り付け部分が痛み、向きが変わりやすくなっていた。実験中に補修をしたが、これも飛行距離に少なからず影響を与えたと思われる。

注2:高度が上がると気圧は下がる。飛行距離に影響を与える空気抵抗は空気密度に比例するため、気圧や湿度が低いと飛行距離は伸びると考えられる。
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