美少女アニメは学校から風俗へ

 私の地元が・・・というか近所が・・・と言うかココが10月からの新しい美少女アニメの舞台になるとかなんとか・・・なぜこんな田舎を?

 こんなのやって埼玉のどっかみたいに「聖地巡礼」とかなる気もしないしなあ。首都から遠いし。経済効果は見込めないぜ。
 そもそも美少女アニメって、いまも昔もおんなじようなことをタイトルを変え、キャラを変え深夜に繰り返しやっているけどさ、なんでほとんど同じ内容のアニメを見ているんだろう?って思ってたけど、明快な答えがあるよね。

 あれって脳内補完型の学校。

 ある年齢になったオタク的若者が、数年間ああいうアニメにハマって、それで卒業していく。信者だらけで批判しようものなら袋叩きにあった熱狂的な人気の萌えアニメが数年たったら、まるで熱病のごとく終息に向かい、今や誰も「ときめきメモリアル」や「らきすた」「みなみけ」の話なんかしてやいない。
 だからオタクってなんて薄情な野郎なんだ、とか思ったけど、そういうのが好きだった人が今は違う美少女アニメに乗り換えているかって言うと(一部いると思うけど)、そうじゃなくて卒業しちゃっているんだよね。彼女ができたりして。
 でも彼らが去っても次の世代がこういうアニメにはまってくれるから、ほとんど同じベタベタな萌えアニメを繰り返しても視聴者は一定数いるわけだ。まあ、考えてみればごく当たり前なんだけど。

 しかし中には美少女アニメを卒業せず、新しいタイトルを渡り歩く者たちがいる。彼らを無期限留年組と呼ぶ。
 二次元から卒業せず長い間いるうちに、現実の恋愛よりもアニメの世界の方がいいと本気で思う価値観の逆転が発生した人だ。
 でも面白いのはこういう人達って、古今問わずたくさんの萌えアニメを観ているから、価値観が相対化して「最近の萌えアニメの質は」・・・とかうるさ型のファンになっていない気がするのが面白い。あくまでも勝手な想像だけど・・・(作画クオリティに関してはうるさそうだな)
 「こんなアニメ観るのはキモい」とか茶化すのは萌えアニメと異なるジャンル(ガンダムとか)が好きなアニメオタクであって、一握りの留年組は、思春期を過ぎても飽きずにお風呂シーンを見続けている。
 これは美少女アニメを学校からソープにいつの間にやら脳内変換している現れだろうか?

 まあとにかく、オタク熱って言うのは激しいほどすぐに冷めてしまうから、うちの地元の美少女アニメがやったって、そもそもヒットするか分からないし、運よくヒットしたって長くて1~2年の命だと思う。

 私は見るかって?私はそのアニメの名前すら知らないし、今は手をつなぐことが最大のラブシーンと言う少女漫画原作の映画『君に届け』が気になってます。もし「手をつなぐ」がイコール「SEX」くらいにあの映画の二人が考えていたら、すっごい時代錯誤なコメディになってそう。「よし!彼に近づく第一歩は彼の視界に入ることだ!」とか言ってたら笑えるなあ。
 お気づきでしょうが、この映画わたくし内容全く知りません。でも確かアニメになっていたよね。キャラの黒目が小さい画風の。違う?
 しかし「キミに届け」ってふじのまなみさんの曲を連想しちゃうのは私だけか?つ~かこの作者がポップンミュージック好きとかないのかな?

 あともうひとつ。男女逆転版のなんかヤオイ系のかほりプンプンの映画『大奥』ってあるじゃないですか。あれってそもそも美少女ハーレムアニメとしてはうってつけの題材だと思うのに、誰も手掛けないのはなんで?
 舞台が江戸じゃそそられないのかな?それとも別に権力にものを言わせてはべらしたくはないのかな?オタク心は難しい!

10代で読んでいないと恥ずかしい必読書

 読書家であるYukiko T.さんお勧めの書評家「小飼弾さん」のブログを覗いてみました。ちょっとぱっと見どういう構造のブログなのか分からなくて、過去ログとか読まなかったんですけど、新着記事リスト?(・・・かどうかも分からない)の中に「10代で読んでないと恥ずかしい必読書」という興味深い記事が。

 ・・・多すぎ!(39冊。)

 ・・・これ10代で全部読んでいる奴って本当にいる?いまどきの若い奴なら10代のうちにこの本を一冊も読んだことない奴の方が多いんじゃないか?
 私も指導教官の先生の勧めで大学で初めて読んだ本の方が多いし・・・

 よく漫画好きな奴とかが「ドラゴンボールを読んだことない奴(私だ)は日本男子じゃない」とか「ガンダム知らない奴(私だ)はおかしい」とか言うじゃないですか。あれと一緒ですよね。「プラトンを知らない奴は教養のないバカだ」と。
 今の若い奴が50代くらいになったら、このリストが『ドラゴンボール』や『機動戦士ガンダム』『エヴァンゲリオン』にちょっとショボくなるだけで、お説教臭さは変わらないと思う。

 ちなみにこのラインナップで私が読んだことあるのは・・・

1.プラトン『国家』
読んだ。というか買った。けっこう読みやすい。今でも通じるような当たり前のことが書いてある。絵画が人間の精神活動で地位が低いということが分かる。確か形而上学的には運動にすら負けてた気がする。

2.アリストテレス『ニコマコス倫理学』、3.ショーペンハウアー『意志と表象としての世界』、4.ヘーゲル『精神現象学』
読んでない。ヘーゲルは大学でちょっとだけ読んだ。

5.デカルト『省察』
読んでない。『方法序説』はちょっと読んだ。

6.パスカル『パンセ』
読んだ。めちゃめちゃ虚しい気持ちになる。10代のみんなは読んではいけない。

7.ライプニッツ『単子論』
哲学のレポートで斜め読み。

8.カント『純粋理性批判』
読んだ!難解すぎて初めて挫折した。でも最近何が言いたいかだんだんわかってきた。言っている事はゲーテルの不完全定理に近いと思う。

9.キェルケゴール『死に至る病』、10.バーク『フランス革命の省察』、11.ジェイムズ『宗教的経験の諸相』、12.ニーチェ『道徳の系譜』、13.ベーコン『ノヴム・オルガヌム』、14.フッサール『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』、15.メルロ=ポンティ『知覚の現象学』
どれも読んでないです。ただバークとジェイムズ以外は哲学の本で知っている。ベーコンは結構覚えているし、ニーチェはまさに高校時代好きだった哲学者(なら読めよ)。

16.ハイデッガー『存在と時間』
この前読んだ。ちょっと暗いけどまあまあ面白かった。ドイツ哲学って奴は・・・

17.アーレント『精神の生活』
コレは読んでないけど、ハンナ・アーレントは『人間の条件』が面白かった。

18.ヨナス『責任という原理』、19.サルトル『存在と無』、20.ベルグソン『時間と自由』、21.ミンコフスキー『生きられる時間』、22.レヴィナス『全体性と無限』
読んでない。どうでもいいけどレヴィナスって名前がカッコいいな。読んでみようかな。んで「オレこの前レヴィナス読んだんさ」って自慢したいw。

23.フロイト『快感原則の彼岸』
読んでない。ユングは読んだ。ただフロイト説は教授にすっごい分かり易く解説してもらった。

24.ドゥルーズ=ガタリ『アンチ・オイディプス』
読んでないけど、この人の解説本を読むに嫌いな思想家だと思う。私のこの評価はちょっとこの二人に失礼かもしれないけど、やだよ。小難しい本読むのは。

25.フォーダー『精神のモジュール形式』、26.ヤスパース『精神病理学総論』、27.エレンベルガー『無意識の発見』、28.ラカン『精神分析の四基本概念』
ここら辺は授業でかじったけど、この人の本自体は読んでない。

29.フーコー『言葉と物』、30.ソシュール『一般言語学講義』
大学でつまみ読み。

31.ヴェイユ『重力と恩寵』、32.ディルタイ『精神科学序説』
読んでない。

33.ブーバー『我と汝・対話』
卒論で読んだ。もう内容をあまり覚えていない。

34.ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』
この人の本はいつか読みたい。

35.ミンスキー『心の社会』、36.ライル『心の概念』、37.バタイユ『エロティシズム』、38.アガンベン『ホモ・サケル』、39.ラッセル『西洋哲学史』
読んでないどころかほとんど知らない。

 ・・・ということでつまみ読みを入れさせてもらえるならば、39冊中なんと8冊!全体の約2割!情けねえ!さすが「原著から読むな!論」提唱者。

 でもこのラインナップにマルクスとかダーウィンが入っていないのはおかしいと思う。特に『種の起源』くらいは入っていてもいいような(10代で読んでいないと恥ずかしい必読書 - その1って書いてあるから、その2のラインナップに入っているのかな?)。

 追記:小飼さんはこのラインナップを「必読って言うならもっと短くしなきゃ」って批判していたんですね。もうどれが誰の記事だかよく分からなくて・・・ブログのレイアウトってけっこう重要ですよね(人のせいにする)。

世界のキタノ全裸でゴルフ場を駆ける

 観ましたか?今日の「とんねるずのみなさんのおかげでしたスペシャル」。

 とんねるずと、ビートたけしさんと所さんが2対2でゴルフで対決して、接戦の末たけし所チームが最終ラウンドで敗北。
 その罰ゲームが熱湯風呂だったんですけど、私はたけしさん自身がこの罰ゲームをやるのは初めて見たと思う。

 そんな芸人魂あふれるたけしさんが、なんだかんだでノリノリで熱湯風呂に入ってリアクション芸の神髄を見せてくれたおかげで、所さんは熱湯風呂に入らなくて済んだけど、所さんってもともと芸人じゃなくてシンガーソングライターだしハナからやらないだろうな、とは思った。
 タレントにはそれぞれイメージって言うのがあるし。

 でも所さんって、さまぁ~ずと一緒に番組やってた時ランニング姿になっていて、けっこうソフトマッチョないい体していて、ちょっと裸も興味が・・・いや!やっぱり所さんは熱湯のキャラじゃないな。
 あの状況ではたけしさんが熱湯に入るのが一番面白い。それをたけしさん自身が最も理解して行動しているのがすごい。
 とんねるずも「俺たち熱湯風呂は一回もやったことないよな?」とか言っていたし・・・あの結末は最善だったと思う。

 志村けんさん曰く、たけしさんって以前「志村けんのバカ殿様」にゲスト出演した時も、「この腹になるのに何億円かかったって思っているんだ!」ってすっごい嬉しそうに裸になったそうで、映画監督としてで評価されればされるほど、芸人としてもっとくだらなくてバカなことをしたいとか言っていて、プロの芸人ってカッコいいなあって思っていた。

 そのたけしさんのとことんくだらないことをやりたい!っていうセンスや才能が爆発したのがTBSの「絶対に見てはいけないテレビ」だと思う。
 北朝鮮をおちょくったり、AV女優を出したり、とにかく低俗を地でいく下ネタばかりで、ここまでくだらないと逆説的に「そんな下ネタを下らないと思いながらも、結局お前らはAV女優が出ていればそのチャンネルを見ちゃうんだろ?」といった作り手であるたけしさんの思惑が垣間見えて、すっごい楽しい。
 この番組はそういう意味でたけしさんの映画作品と変わらないたけし的ニヒリズムが貫かれている。

 特に「トーカイ堂テレビショッピング」でセットの後ろにキャンディーをなめたエロそうなランジェリー姿の女を置いておくとことか、本当に計算しつくされている!
 後ろに彼女たちがいるだけで、メインの出演者が前でいくら真剣に通販番組を進行しても、番組全体がいかがわしいことが一目で分かるようになっているんですよね。ああいう演出はギャグ作品を書く上で勉強になります。

 追記:一回戦で所さんが「北野さん大丈夫です。私が必ず入れますから」ってさりげなく言って、パーパットを決めたのがカッコ良かったな。でもあの四人の中で一番負けず嫌いなのは所さんだと思う。悔しそうだったもん。

世界帝国とベーシックインカム

 前回、経済の自由化、グローバル化をしても市場原理によって格差ができるのならば、逆にネットを使って世界経済をブロック化してもいいんじゃないか?という記事を書いたのですが、もうひとつ方法があることに気付きました。

 グローバル化自体を何とかするのではなくて、それと負の相互作用をしている弱肉強食な市場原理主義の方をなんとかする、もしくは市場原理主義に基づく自由競争がエスカレートしてもそこまで労働者の負担が大きくならないようにすればいいのではないかという考え方です。

 これには国際法のような、世界経済における共通のセイフティネットのルールを整備する必要があり、これはこれで難しいのですがグローバル化の波が止められず、これからは国家の枠組みがどんどん薄くなっていくならば、世界基準の弱者救済システムを考えなければいけない。
 じゃないとネット上における「世界」と言う名の帝国が生まれて、何十億人もの人はその帝国の奴隷として働かされてしまう。冗談じゃない。
 戦時中は「お国の為に働け」だったのが「世界の為に」になっただけで、人は人に親切にすると幸せになれる動物なのに、いつまでたっても「自分の幸せのため」「身近な人の幸せのため」に働くことができやしない。

 そもそもグローバルな市場原理主義って突き詰めて考えると国家という概念の崩壊に行き着きますよね。国の意味性や仕事なんてなくなっちゃう。国籍なんかもなくなって「地球人のび太!」としか言えなくなっちゃう。
 でも国ってこれまで、その領土に住む国民の生活水準(社会保障)や安全を対内的(警察)にも対外的(自衛隊)にも守ってくれていて、それがなくなるというのは、これからは世界帝国がSFの地球連邦のように、世界民の安全をちゃんと守らなければいけないと言うこと。
 つまり世界帝国がちゃんと社会保障、いや世界保障と世界安全をやってくれなければ、私は世界帝国民になんてなりたくない。日本人のままでいい。

 たとえばグローバル化って人口が多い中国やインドを経済的に豊かにしたから貧困の数が大きく減ったらしい。それでも中国には大変な格差問題がある。貧困の数は減ったけど、格差問題は増えたのかもしれない。
 中国の人がテレビで言ってたけど、昔はみんな貧しくてある意味平等だったけど、今は金持ちと貧乏人の差が激しくて、これなら昔の方がまだマシだった?って考える中国人って結構いるらしい。

 そういった意味で日本って、戦後の焼け野原から高度経済成長、バブル経済とすっごい望ましい形で経済的に発展できたなあ、って思う。
 今グローバル化によって途上国は急速に発展できる可能性はあるけど、底辺がゆっくり持ち上がっていくような貧乏人の絶対数が減っていく経済的発展ではなくて、ごく僅かな富裕層のレベルを一気に上げてそれで結果的に平均をあげるような発展をさせている気がする。
 こんな発展で果たしてその国の国民は幸せなのか・・・

 とするならばグローバル化を進めるには、貧困層への社会保障がきっちり整備されなければいけない。じゃないと市場原理主義は、労働者をできる限りタダ働きさせようとするので、労働者の生存権も社会権もみんなつぶされてしまう。 

 私は経済の専門家でないから分からないけど、グローバル化って今後進むと世界通貨って統一されるのかな?世界版ユーロみたいに。
 じゃなくてまだまだ外国為替取引とかをやるのならば、セーフティネットの基準だけは世界帝国が監督しながらも、その国ごとの通貨価値があるから各国にやらせた方がいいのかも。
 いやでもそんな中途半端だと、やっぱり今と一緒で国家間の争いがありそうだから、やはり通貨を世界で統一しちゃった方がいいな。「1グローブ」とか。

 そして世界帝国は、ネットの利点を最大限生かして世界中の全ての人に一律月に6万グローブのベーシックインカム(働かなくてもギリギリ生活できる程度のお小遣いのこと)を振り込んでやればいい。
 ベーシックインカムはみんなの党とかがやろうとしているけど、将来的にグローバル化がさらに進むというなら、日本と言った特定の国家だけが実行するのではなくて、これを世界規模でやった方が効果的だと思う。
 そうなると岡田斗司夫さんの言うように、世界のみんながスナフキンのように暮らしだすかも知れない。
 働かなくても何とか生活ができるならば、自分の夢をずっと追いかける人も出てきそうだし、おそらくクリエイターや科学者には人類史上最大の福音が訪れる。文化や理学に基づく科学技術はかなり発展しそう。

 富の再分配をする社会主義の批判と一緒で「こんなことするとみんな働くの馬鹿馬鹿しくなって社会が成り立たないよ」って言う人もいるけど、一生働かずにだらだら暮らすっていうのも、ごく一握りの特殊な才能の持ち主しかできないような気がするし、ほとんどの人は暇になっちゃって外に出て月6万の生活をもっとよくするために小遣い稼ぎ感覚で働き出すと思う。

 このベーシックインカムはいまだにどこの国も取り入れてないので、実際に導入したらどうなるかさっぱり分からないけど、これが導入できなかったのはこのアイディアに問題があったというよりは、これを実現できる技術的な土壌が無かったからかもしれない。
 今は全国民の口座にお金振り込むのくらいネットで何とかできそうなんだけど。

 私はベーシックインカムをとりいれるといわゆる3Kのような辛い労働の給料がメチャクチャ上がると思う。誰もやりたがらないから。
 そんな誰もやりたがらない過酷な労働を自らすすんでやる人は尊敬されるし、辛い仕事をした分莫大なお金が手に入ってハッピー。ブルーカラー労働者の見方は絶対変わる。

 また公務員の給料は限りなく0になると思う。これはイギリスの貴族院がノーギャラの名誉職になっているのと同じ。
 今公務員が人気があるのは安定しているからだけであって、バブル期には誰もやりたがらなかった。銀行すら人気がなくて、みんな商社に入りたがっていた。
 でもベーシックインカムの社会だと予め最低限の安定はしているので、公務員はお金の為ではなく本当に公共の福祉のために働きたい人がやるようになると思う。
 いやそれどころか、公務員の仕事はたくさんの人を幸せにできる可能性があるから、そんな崇高な仕事をやりたい人は逆にお金を払ってやるのかもしれない!
 俺公務員やりたいから働くわ、と。

 ベーシックインカムは生活に困らないから離婚が増えるって言う人もいるけど、増えちゃダメ?私近代的な結婚っていう制度も時代の流れでなくなってもいいと思う。
 女性は家を守る代わりに夫に食わせてもらって、経済的な理由で嫌々旦那と一緒に生活しなきゃいけないなんておかしいよ。
 結婚ってけっこう相手の経済状況が大きく関係しちゃうけど、ベーシックインカムならお金がなくても優しくていい人を選びやすくなりそうだし、老後の為に結婚して子供を作って・・・なんていう強迫観念もなくなる。結婚しないのが普通にもなるかも。
 逆に結婚して子どもを作って月にもらえるお金を増やそうとする人もいそう。そうなれば少子化はなくなるし、労働人口も増える。

 どんなシステムにもいい面と悪い面があってそれは実際導入しない限り、どんなに予測しても見えてこなかったりする。これはパラダイム・シフトの性質上仕方がない。
 そしてベーシックインカムっていい面、悪い面の前に面白そう。どっかが今ベーシックインカムの実験をやっているらしいけど、すごい興味があるなあ・・・

ネット技術であえて世界を分割化

 今日中学生に公民を教えてて思ったんですけど、勤労って国民の義務じゃないですか。ということは一生の大部分の時間を人は労働に費やさなければいけないわけで、だから楽しい人生ってつまりは楽しく働ければ送れるのは言うまでもないですよね。

 私はずっと「職場では同僚の人と仲良くなっちゃいけない。お金もらって働きに来ているわけで遊びに来ているわけじゃないから真面目にしないと怒られる」って考えていて、予備校でバイトしていた時もバイト先の人と交流できなかったのですが、やっぱり仲良くなった方がいいって思いました。
 そっちの方が仕事が楽しいし、仕事仲間と遊んだりご飯食べに行くとか最高。でも私以外みんな女性の人ばっかりで誘いにくいんですけど・・・私は基本男女平等主義者だけど、やっぱり性別の壁って強固ですからね・・・大学もそんな感じで性別の壁の前に倒れて、女性とはなかなか会話できなかったな・・・
 でも私は男性だろうが女性だろうが会話が好きなんですけど、自分が変わっているということをちゃんと自認できているので、つい他人に話しかけるのを躊躇しちゃって結果、人見知り的な人になっちゃうんですよ。ユングの心理類型では外交的なのに・・・
 
 とにかく楽しい人生とは楽しく働くことだと私は思うのですが、これはなにも仕事を適当に遊び半分でやれって言うことではなくて、部活動みたいになればいいのにということです。
 部活動ってはっきり言って運動部なんて辛く厳しくて練習自体何でこんなことやっているんだって感じですが、やっぱり楽しいじゃないですか(私は生徒会だったけど)。
 つまり労働にしろスポーツにしろ仲間と同じ目標に向かって努力することに、あまり不快感ってないんですよね。よほどの対人恐怖症でない限り。
 おそらく「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ」とか言ってた高度成長期の日本の企業って、こんな感じで部活動的楽しさがあったんだと思うんです。
 現在の日本においてこの部活動的労働ができているのはギリギリお役所くらいかな?現代の大多数の日本人はいろいろな面で楽しく働けていないと思います。
 みんな食っていくために楽しくもない仕事を嫌々頑張ってやっているんです。

 だからストレス労働社会を生きるために、みんな恋人を作ったり、結婚して家族という名の「癒しゾーン」を作るのかもしれない。いや怖い奥さんだと全然癒されないけど。
 また最近の大人は、会社や家庭以外のところに癒しを求め、同じ趣味を持つ人同士で遊んでいたりする。ネットのオフ会とか、ラジコンヘリとか。どれだけの人がそんなことやっているか分からないけど・・・
 こういった役割を昔は会社が担っていたような気もするんだけど、職場にそんな余裕がないとみんなは思っているし、実際そうなんだと思う。
 会社の上司とお酒を飲んでも楽しくないし、気を使って疲れるんでしょう。だったら早く家に帰って自分の趣味をやりたいって。
 これは上司や部下の人間性にもよると思います。飲んでて楽しい人格者の上司なら全然付き合うと思うし。

 では高度成長期、1億総中流時代とは状況が変わってしまったストレス労働社会について私なりに考察していきたいと思います。
 今は世界的に景気がよくなくて、ほとんどの会社が仕事がきつかったり、人間関係がぎくしゃくしたり・・・これの根本的な原因はやっぱり市場原理主義にあって、日本人の大部分は小泉さんに投票しちゃったわけでこれは自業自得なんだと思う。可哀想なのは当時選挙権が無かった未成年ですよね。 
 市場原理主義って何が問題かって経済のグローバル化とセットになると負の相互作用を起こすんですよね。企業が労働者を奴隷のように働かせて、無駄なコストをどんどん切り詰めて、世界規模で弱肉強食の価格競争をさせることになっちゃう。

 例えば今NHKなどで「生物多様性を守ろう」とかうるさいですけど、その話で言うならば、大陸に生息する百戦錬磨の生物と島の固有種を競争させるとほとんどの場合、島の固有種が負けて滅んでしまう。
 つまり生物多様性の維持とはアンチグローバル化、生態系や環境をブロック化しなければいけない。生物多様性において外来種が問題なのはそのためです。
 
 グローバル化の思想とインターネットの技術って、どっちがどっちを作ったのかは分からないけど、ニワトリと卵のような関係。
 だからグローバル化に大きくネットは貢献しているけれど、ネットも所詮はツールであって使いようによってはグローバル化と逆に世界を分轄化することもできる気がする。
 現にグーグルは中国から撤退できるわけだし。
 
 日本なんかもいきなり地方分権は厳しいだろうから、まずはフォッサマグナあたりで東日本と西日本に分けて、日本に首都が二つあるのに慣れてきたら、そのあと関東地方、東海地方、北陸地方などのブロック単位にして、んで最終的に都道府県にまでくだけばいんじゃないですかね?
 それを大阪の橋下さんとか宮崎の東国原さんとかはいきなり都道府県レベルにまで分割しようとするから、地方分権は上手くいかないんだと思う。いきなり国の財源を47分割はきついけど、2等分ならできそうだし。
 こうすると何がいいって、東京で直下型地震が起きても西日本は助かるから、日本の意思決定機関が完全に停止してしまうことはないだろうし、逆もしかりってこと。リスク分散。
 
 結局何がいいたいかって言うと、『インターネットはからっぽの洞窟』にも書いてあったけど、地域の特色を均質化するって言うのがやばいってこと。
 地域を飛び越えたグローバルな市場で会社を競わせると、コストカット競争がエスカレートしてばかりで、結局モノが安く買えて消費者はラッキー以上に、仕事の給料が減り、労働時間も奴隷のように過酷になってしまう。
 生活の不安さえなければ、みんなは人の為に働けるし、人生も楽しくなるんですけどね。

 大河ドラマでは竜馬が「世界じゃ世界じゃ」うるさいけど、あれから100年以上経つんだから、もう世界なんて見なくてもいいと思うんですよ。黒船に乗って帝国主義をやっている国なんてもうないわけだし(え?中国??でも国際社会に批判されてる)。
 だいたい人間なんて世界のことなんて理解できるほど視野は広くない。だから国際法をしっかり作っといて基本鎖国で、国連総会の時だけ「やあ久しぶりですな~」って首脳は交流した方が国連の価値も上がっていいと思うけど。

結論:市場のグローバル化はもうやめたほうがいい。そもそもグローバル化の急先鋒であるアメリカ社会にガタがきている(マイケル・ムーアさんの本や映画を見ればあんな国、誰も住みたくない)。
 ネット技術を使って世界を超大陸パンゲアのように一つに統一しようとするのではなくて、逆にネットで世界や国家を分割した方が、市場原理主義もここまでエスカレートしないし、民主主義もやりやすい(地方自治は民主主義の学校だから)。
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