上から目線のジレンマ

 上から目線問題について。ネット上の交流の特徴としてその人の発言の前後の文脈性が切り取られてしまうというのがあります。同じ上から発言でもどういった事情でそういう発言をしているのかが大変分かりにくい。純粋に見下しているのかリアルのフラストレーションから言ってるのか。若しくはキャラか。

 ただどういった事情があるにせよ「上から発言」は確かに「肉を切らせて骨を断つ」というか自爆すれすれで際どいことをやっている。これは立場を明確にしてできることではないのかもしれない。私はなにしろ実名でやっているわけだから人間性を疑われてしまう。無理だ。

 どういう立場でもない、ただの傍観者みたいなスナフキン立場を批判するつもりはないし、しちゃいけない。じゃなくてそれはできないんだよね。おそらくネット上でも無理。だけどそこを突く人って絶対いるんだよ。これはどこかの組織の論理に染まれってわけじゃない。

 これは私の主観だけど作家による作家たたきってけっこうタブーだと思う。ツイッターでは漫画家やアニメ制作者が同業者と喧嘩しているらしいけど、基本的にダメ。これは学生の前で教師が他の教師を非難するのがタブーであるのと同じ。みっともない。

 当然「あなたの作品は?」ってなる。厳しい。辛い。だからプロアマ問わず創って公開している人は勇者だと思う。もちろん同人やコミケもそうだし、私の創作スタンスはコミケに近いと思う。交流の道具としてやってきたから。
 もちろん作って公開している人がそれをしていない人よりも勝っているわけはないだろ。そういう痛い人も嫌だ。難しい。

 そういうジレンマにずっと付き合い続けていくしかないんだろうなあ。この問題は答えが出ないや。

作家?作家評論家?厨二?ワナビー?

 ツイッターまとめ。後で整理します。

 「作品作らなきゃ創作論や作家批判をしてはいけない」って、こういう考え方は美術やる人が陥りがちですが、なんというかノリが体育会系なんですよね(苦笑)。創らないで批判は卑怯かもしれないけど民主主義ってそれで成り立っているし、それでいい。作家同士の水かけ論も見ていて醜い。

 私は勝ち負けが露骨に決まる体育が嫌いで、勝ちも負けもない絵に逃避したわけですが、それ(はっきり勝ち負けがつかない)が逆にドロドロを呼ぶのか、美術って世界はなんか陰湿な野球部みたいで閉鎖的な印象を受けるんですよね。これ野球を批判しているんじゃなくて(スポーツ選手の友人はいるし)いじめ体質の野球部のことね。

 「経験せずに語るな。」「同じ土俵に立ってものを言え。」「つーか批判するならそいつを超えろ。」こんなメチャクチャな論理通用するの美術くらいじゃね?それと対極的なのが同人とかピクシブとか二次創作の世界かね。
 この論理でいけば『ワンピース』の作家さんくらいしか漫画を語ってはいけなくなるよ。

 なんでこんなこと聞いたかってこの理論は私なんかも陥りがちだから。いや、どんな人も専門性を高めるとなる現象らしいが。それなら専門家になることなんて興味がない。

 私はこれからどれほどのものになるか分からないけど評価される立場になるわけでそれは作り手として覚悟しなければいけないわけで。なのに「立場なんて関係ないです。」「考えなくていいです。」なんて許されるのかと。
 都合のいいスケープゴートかもしれないけど、わざわざケンカ売るようなことしたって得じゃないじゃん。

 つまり実名だろうが匿名だろうが、作品の評価は作者自身が背負うしかないわけです。当たり前ですがそれを責任転嫁できない。他人事のようになれたらいいんだけど、なんというか作品って苦しんで生んだ子供みたくなっているからなかなか辛い。私はそこまで親バカじゃないけれど。

 ひとさまの作品を偉そうにバカにするってことは人んちの子を「バカですね」って言っているのと同じで、そりゃ醜い水かけ論にもなるでしょう?どっちも人の親なんだから。ブーメランなんだよ。
 なら慣れ合いでもいいじゃん。なんでそもそもリスクしょってる作家がそんな自爆テロしなきゃならんのだ。

 だから自分の子供を棚に上げて人の子供をバカにするって言う人は、本当にバカなのか、もしくは子供がいないのか、もしくは作らないか、子供を隠すだろう。
 で、「子は親とは無関係です」なんてしらじらしいこと言える人はもう親じゃないんだよ。

所さん遊びの哲学を語る

 ず~と掘り下げていくのは傍から気持ち悪いと言われてもやる。ヒステリックになんなきゃだめですね。

 ・・・誰の言葉でしょう?オタキングこと岡田斗司夫さんじゃありません!遊びの達人所ジョージさんです。ツイッターで一度つぶやいたことですが、ここにも記事として置いておきます。

 よくいるじゃないですか。「俺はこれだけ腕時計持ってる」とか「俺はフェラーリ持ってるんだ」「ポルシェ持ってるんだ」(誰の事言ってるんだか分かりませんけども)そんなのはただの自慢で「金出して買えばいいじゃねえか」って事なんですよ。
 だから私の所は墓場。私の所に来た時点で削るなり使うなり壊れるなりでなくなっていく。これがね遊びなわけですよ。


 深夜番組で共演したさまぁ~ずにも言っていたけどこれが所さんの哲学だよね。オモチャは遊んでなんぼ。使い倒す。

 つなぎをこっから切る。じゃ、つなぎじゃねえじゃん。つながない。初めからこういうの買えばいいじゃんて思うでしょ?ここが違う。遠回りするのが遊び。遠回りとか、面倒くさいこととかが遊びなんです。車は速いとか便利だとかそんなはどうでもいいんです、不便な方が面白い。
 だって面倒くさいこと省いて、じゃ寝てるだけにしましょうわたくしは。パジャマから着替えません服着るのも面倒くさい顔洗うのもめんどくさい。でもその面倒くさいことを全部やるのが楽しいことなのに、それ省いちゃったら寝てるのが幸せかって事になっちゃうじゃないですか。


 所さんカッコいい。実はオタキングと所さんってやってることほとんど同じなんだよなwwでも所さんがオタクって言われることってあまりない。ホビーというか趣味人って言われる。
 それは車や園芸、ゴルフといったどっちかというとアウトドアな趣味やスポーツも強いからだろうね。その趣味の守備範囲の広さは実はオタク顔負けなのかもしれない。

 オタクよりもオタク気質。なのにオタクと呼ばれない。かっこいいぜ。

因数分解マトリョーシカ現象

 今日の数学の授業は本当に困ってしまった。とある高校生の学校のテキストをやっていたんですが、そのテキストってけっこう基本的な問題集で、そこまで難しくないだろうから(美術科の)あいつにも教えられるだろうって感じで私に回ってきたと思うのですが、たった3問目でかなり複雑な因数分解の問題が出てきて面くらい、テンパリ、長考し結局数学の専門の先生に代わってもらいました。かっこわり~!

 で授業の後、紙に書いた私の計算式(←字が汚い)を見せたら「あ、できているじゃないですか。何が分からなかったんですか?」とか言われ「でもこれ20分も考えていたんですよ」って言ったら失笑。「まああのテキストでいきなりこのレベルを出るのは予測できないですよね」って慰められてしまった。
 つーかこの手の因数分解なんて絶対日常生活で使わないし、私も高校生以来久しくやってない(大学ですら)。それに高校の頃も数学ができたわけじゃないしな!

 最近、中学校の数学ばかり教えてていい気になっていたが反省。オレはバカだった・・・!
 
 現役の高校生や数学が得意な人にとっては「こんなん簡単じゃねえか。この程度の問題が分からずに塾で教えているってやばくね?」って思われそうですが、複雑なのは確か。方法自体は難しくないが、手数が多くてややこしいのだ。
 どんなに最初は簡単なルールでもどんどん複雑化していくのはスポーツのルールの歴史を見ていれば分かること。

 ここまで読んだ方、さぞどんな問題か気になっているでしょうから、とりあえず問題と解法を載せておきます。数学が苦手な高校生の方はぜひコメント下さい。友達になりましょう(うぜえ)。

因数分解.jpg

『ニュートン別冊 「次」にひかえる M9超巨大地震』

 塾の近くのコンビニって漫画と週刊誌、エロ本と本当にゲスな本しか売ってなくて、時間つぶしにもならなかったんですけど、なんと初めて科学雑誌のニュートンを置くようになった!不謹慎覚悟であえて言うよ。これ絶対地震のおかげだ。
 東日本大地震によって科学に興味もなかった大衆が科学雑誌を手に取るようになった。だからこんなゲスなコンビニにもニュートンが仕入れられるようになったのだ。
 これは一過性であることは確実だけどいい傾向だとは思う。ネットで適当に玉石混交な情報の上澄みをさらって「知った気」になるよりは、科学雑誌で調べた方がずっといいからね。
 
 しかしこのニュートン別冊水谷編集長のまえがきがとにかくアツい。このまえがきを読んで感動のあまり衝動買いしてしまったんですよね。
 ちょっと引用させてください(4ページ「別冊刊行によせて」より抜粋)。

 さる2011年3月11日、日本がこれまでこうむったことのないような大地震、大津波が発生した。この歴史的自然現象に襲われた国土と人々の姿を映しだすテレビ画面に、私は胸をしめつけられた。自然の力に圧倒された。いささかなりとも地球科学を学んだ私は、このような大きな災害をもたらした自然現象の発生をなぜ、あらかじめ人々に伝えられなかったのか、なぜ必要な防災組織をつくりあげられなかったのか、深い悔恨の思いにとらえられている。

(中略)

 この地震や津波は、「想定外だった」といわれる。しかし私は、この想定外という言葉が発せられるたびに、長い物理学の歴史の中から生まれた有名な格言を思いだす。それは「理論的にありえるものは、必ず自然界に存在する」というものであり、実験物理学では同様な意味で「理論的にありえる失敗は、必ず起こる」というものである。
 その昔、ブラックホールが理論的にありえるといわれたときに、当時の大多数の天文学者はそんな不可思議なものが実在するはずはないと考えたという。科学者でさえ、それまでの不十分な観測にとらえられて、新しい理論を取り入れることには困難があったのである。それでも今、ブラックホールの実在を疑う人はほとんどいない。


(中略)

 最後に一つ。テレビや新聞の報道で、いかに専門家という人たちがたよりにならないかということを感じられた方もあるだろう。また、これらのメディアで報道される内容についても、世界の報道とくらべると、むしろ外国の報道の方がくわしく正確な場合があることに気付かれた方も多いにちがいない。これはある意味で、科学する力が、まだ日本人ひとりひとりの血となり肉となっていないことを示しているように私には思われる。結局は、われわれ自身もわれわれの国土も、国民ひとりひとりの力で守るしかないということを、あらためて感じさせられている。ひとりひとりが正しい科学的能力を涵養することこそ、将来の日本にはとても大切なのだ。報道される内容を正しく判断できる力も、国民に求められている。
 
 あ・・・アツい・・・!

 ちなみに内容は地震のメカニズムや放射線の基礎知識、再びM9クラスの巨大地震(東海、東南海、南海、首都直下型地震)がやってきたら日本はどうなるかというシミューレーションなど。

 ただ地震のメカニズムや放射線の話はこれまでもニュートンはずっと取り上げてきたわけだし、震災以降ニュートンの内容が急によくなったわけでは決してない。
 震災前もニュートンは科学雑誌として究極的に解りやすく面白かったのだから、ニュートン現編集長の水谷さんを責める人はいないだろう。

 そういえば明日7月から東京電力は電力制限をするらしいけど、なんかここ数日の猛暑ものりきれたし55000kwとも言われる電力供給量も実はもっとあるらしい。
 なんか腹立ってくるよね。東京電力って性懲りもなくまだいろんな情報を隠していて企業として何とかこの窮地を乗り切ろうとしているんだよ。
 そりゃあっさりつぶれちゃ困るけど、このエスタブリッシュメントの論理(≒保身)を未だにやっているって言うのがたくましいというか・・・他に優先することはないのかというか・・・
 現在放射能で死んだ人はいないけど熱中症で死んだ人は4人もいるんだからね。その人の遺族の悲しみはどうなるんだ。人数か?死んだ人数だけが問題なのか?
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