『帰ってきたソニックブレイド』脚本①

イエローストーン国立公園。
火山地帯で暮らしている怪獣アーストロン。
MRFが怪獣の生態を調査している。
双眼鏡を構えるリサ「いました。アーストロンです。地震計の数値は?」
計器を見るクラウス「問題なし。当分住処を失うことないだろ。」
ジャック「なら、人間の居住区に移動することもない。
性質もおとなしいし、保護しましょう。」
すると、ソニックブレイドに似た巨大ロボットが現れ、いきなりアーストロンと戦闘を始める。
クラウス「なんだあれは!」
リサ「ソニックブレイド・・・!」
ジャック「いや・・・アメリカが量産したグリッドブレイドです!」
一方的にアーストロンをいたぶり、グリッドビームで息の根を止めると、死骸を火口に落とす。
クラウス「地震計が反応したぞ・・・」
リサ「な・・・なんてことするのよ!動物虐待!」
ジャック「よしましょう・・・!」
すると、MRFのジープを踏み潰して立ち去るグリッドブレイド。
リサ「二度と帰ってくるな~!!」

帰ってきた超音速ソニックブレイド
2013年――
国連によってソニックブレイドの人工知能データは世界中に公開され、オープンソースとなった。
これにより、世界各国が怪獣に対処することができ、つかの間の平和が訪れると思われた。
しかし、ソニックブレイドを開発し配置できたのは、経済的に豊かなわずかな国だけだった。
そこで躍進したのが、アメリカの世界的ITベンチャー企業のグリッドライン社(GL)だった。GL社はソニックブレイドの量産化とコストダウンに成功、安価な兵器「グリッドブレイド」として世界中に売りつけた。GL社はアメリカにとって代わり世界の警察、救世主となろうとしていた・・・

グリッドブレイドの背中に石を投げつけるリサ。




日本 東京
芹沢高校
黒板を使って授業をする教師マルス
「万物は流転するとはヘラクレイトスの言葉だが、その変化に限界はあるのか・・・
歩留まりはあるのだろうか?
ここ数世紀で人類の科学技術は飛躍的に進歩した。ワクチン、核兵器、遺伝子工学、インターネット、そして・・・人工知能・・・
とうとう人類は自発的に進化する新たな生命体を手に入れた。それは我々旧来の生命体よりも急速に進化する・・・
誰もが、その進化が人類を凌駕すると危惧しているが・・・
問題はその進化に終着地点はあるのか、あるとしたらそれはどういったものなのかということだ。」
しかしみんな授業中にスマホをいじっており聞いていない。
マルス「・・・私は独り言をしゃべっているのか?」
男子生徒「なんで授業を聞く必要があるんですか?」
女子生徒「スマホが全部教えてくれるもん。」
マルス「そのスマホの人工知能を開発したのは誰か知っているのか?」
女子「そんなの興味ないも~ん。あ!ビーリアルだ!」
マルス「・・・。」

職員室で帰り支度をするマルス
同僚教師「マルス先生、また娘さんが校門で待ってますよ。」
マルス「・・・どうも。」
職員室を出ていくマルス
別の教師「おい、その子、マルス先生のフィアンセだぞ・・・」
同僚教師「・・・え?どう見ても十代・・・ロロ・・・ロリコン・・・」
別の教師「見えないよな・・・」

校門
マルス「学生も変わったもんだ・・・」
笑顔のえる「おつかれさま、ライちゃん・・・」
マルス「夜風が冷えるだろ・・・ごめんな。待たせて。」
える「どんぐり集めてたからあっという間だったよ。」
マルス「きみは一体いくつだ・・・あ、俺と一緒だから28なのか・・・」
える「松ぼっくりもあるよ。」
微笑むマルス「君だけは何も変わらないな・・・」
どんぐりをポシェットに入れて、手を差し出すえる「一緒に帰りましょう。」
マルス「生徒見てるから・・・」
える「何がダメなの?」

季節は冬で並木道は枯葉が落ちる。
マルス「高校の頃・・・担任の寺島先生がコンピュータをいじる俺を見て当惑していたのがわかったよ・・・どいつもこいつもスマートフォンにご執着だ。」
える「でも学校に通ってるだけましじゃないですか。
ライちゃんあんまり学校に来なかったし。さみしかったな。」
マルス「・・・そうだっけ?」
咳をするえる「けほけほ・・・」
マルス「ほら・・・風邪をひいたんじゃないか?
家で待ってればいいのに。」
える「早く会いたいんだもの。」
マルス「・・・・・・。」



回想
撤収するロスアラモスの実験施設
えるが乗り捨てたソニックブレイドが荒野に転がっている。
エディ・ロイド「やれることはやった。そうだろ。」
マルス「ええ・・・」
エバリスト・カレル「どうするざんすか、これは。」
マルス「えるが爆破したいそうです。嫌な思い出しかないから。」
ロイド「残念だが、これを破壊できる爆弾がこの世にはねえ。」
カレル「少なくとも、あんたの恋人が乗り込まない限り、このロボットは安全ざんすよ。」
マルス「えるは絶対乗りませんよ・・・ぼくが乗らせない。」
近づくフェイ・ヤーメイ「ボス・・・ちょっといいかな・・・」
マルス「ん?」
二人に気を使って離れるカレルとロイド。
フェイ「・・・あの子を大切にしてあげてね。」
マルス「なんだよ。」
フェイ「それだけ。」
気付くマルス「・・・長生きできないのか。」
頷くフェイ
マルス「それでもぼくはあいつと結婚する。」
フェイ「彼女を手術した人間を探し出せば・・・延命手術ができるかも。」
マルス「アメリカ陸軍の人間かな。」
フェイ「あなたならハッキングできるでしょう。
結婚式の招待状楽しみにしてるわ。行かないけどね。」



安アパート
布団で眠るえるに毛布をかけてやるマルス。

マルス(えるを改造した人間はどうやっても探し出せなかった。
おそらく軍の重要な情報は電子化されていなかったのだ。
それに、失敗した実験の証拠隠滅は早いものだ・・・
失敗作か・・・)

眠るえるの顔に優しく手を当てるマルス「今日は怖い夢を見なければいいな・・・」



学校
マルスの授業
やっぱりほとんどがスマホをいじっている。
その中でスマホを持たず、真剣に授業を聞いている利発そうなロングヘアの女の子。

チャイムが鳴る。
マルス「君はスマホをいじらないんだな。」
女子「私持ってないんです。」
マルス「今時の若い子で珍しい・・・」
女子「それに、先生の授業楽しいですし。」
マルス「ありがとう・・・ええと・・・」
女子「愛野。愛野沙良です。」

中庭で話す二人
沙良「実は、先生の授業を受けたくて転校してきたの。」
マルス「わたしの?」
沙良「現在の人工知能の原型となった適応プログラムを開発したのは先生なんですよね?」
マルス「ま・・・まあ・・・」
沙良「なんで特許を取らなかったんですか?そうすれば今ごろ、グリッドライン社の会長になっていたのは先生だったのに。」
マルス「商売として開発してなかったからな。」
沙良「ロスアラモス?」
マルス「きみ、詳しいな。」
沙良「先生の大ファンですから。」


校門
える「今日はずいぶん遅かったですね。どんぐり取り尽くしちゃった。」
マルス「える・・・風邪ひいてるんだから家にいろって言ったじゃないか。」
える「だって・・・会いたいんだもん。残業?」
マルス「補習が長引いて・・・」
沙良「先生の彼女さんですか?」
マルス「え?ああ・・・」
沙良「すごい若い・・・ふ~ん。先生はそういうタイプが好きなんですね。」
マルス「いや・・・」
マルスに微笑む沙良「バイバイ、先生。」
帰っていく沙良。
える「生徒さんですか?」
マルス「いい子なんだよ。」
える「賢そう。」
マルス「学年トップだ。」
える「私はバカだけど捨てないでね。」
マルス「お前は本当にバカだな・・・あの子は教え子だぞ?」
ムッとするえる「だって・・・はっくしょん!」
手を差し出すマルス「ほら帰るぞ。」
える「生徒が見てますよ。」
手をつなぐマルス「構うもんか。」

手を繋いで帰る二人
える「私も働きに出たいな。」
マルス「・・・え?」
える「家にいてもつまらないし。家計も助かるでしょ。」
マルス「そうだけど・・・できるのか?」
える「また子ども扱いして~バイトくらいしたことあります。」
マルス「大損害を与えて、すぐクビになってただろ。」
える「私もライちゃんを助けたいの。
守ってもらうだけは嫌。」



コンビニエンスストア
えるの履歴書を見る店長
「高校卒業後、陸上自衛隊入隊、国際連合に転職し、アメリカ陸軍に出向・・・
第五次中東戦争に参加・・・」
履歴書の内容と見た目がまったくつながらず困惑する店長。
店長「・・・なぜコンビニでバイトを・・・?」」
える「もういやになったんです。人殺しが。」
店長「・・・面接でふざけないでくれるかな?」
える「・・・へ?」

コンビニを出るえる。
える「これで十社全滅だ・・・」
寺島「あれ・・・?もしかしてえるちゃん?」
える「・・・せ・・・先生・・・」

ファミレス
寺島「さあ、なんでも頼んでちょうだい。」
える「ありがとうございます。」
寺島「ちゃんと食べてる?やせたんじゃない?」
える「先生は変わりませんね・・・」
寺島「あなたも。マルスくん元気?うまくやれてる?」
える「授業誰も聞いてないって。」
寺島「ははは。きっと授業が難しいのよ。だから大学教員の方がいいって言ったのに。」
える「先生に憧れたって言ってました。」
寺島「あのマルスくんが高校教師か・・・えるちゃんはなにを?」
える「やることがなくて・・・主に木の実を拾ってます。」
寺島「そ・・・そっか・・・」
える「先生はまだ教育委員会ですか?」
寺島「うん。都庁で働いてる。
日本政府が移民受け入れを解禁したじゃない。
それで、移民の子のいじめが問題になってて・・・」
える「かわいそう。」
寺島「ねえ・・・仕事に困っているなら、あなたにうってつけの仕事があるけど、どうかな?」

アパート
ネクタイを外すマルス「生涯学習センター?あの科学館にくっついてるところか。」
える「学校でいじめを受けた子がそこで勉強するんですって。
あたしは勉強は教えられないけど・・・いじめの辛さはわかるから。」
マルス「たしかに君なら世界の誰よりもいじめられてるし。」
える「下には下がいるんだって教えてあげます。」
マルス「本来は学校で対処しなきゃいけないことなんだけどな・・・」



高校
屋上でいじめられる転校生の沙良
女子「先生の前でいい子演じるんじゃないわよ、この外人。」
沙良「・・・。」
女子「なによ、その目。文句あるの?」
沙良「悪いことは言わない。スマートフォンは捨てた方がいいわ。」
女子「余計なお世話よ。」
沙良「標的が自ら発信機をつけてくれるのだから世話はない。」
女子「何言ってんだ、こいつ。」

屋上に入ってくるマルス「おいおい、屋上で青春か?」
女子たち「いこう。」
マルス「だいじょうぶか、愛野。」
微笑む沙良「ただおしゃべりしてただけです。」
マルス「きみも周囲となじんだ方がいいんじゃないか。」
沙良「先生の授業を聞く子が誰もいなくなっちゃいますよ。」
マルス「別にいいよ。」
沙良「私は勉強をするために学校に通ってるんです。
それに・・・先生のこと、もっと知りたい。
適応プログラムのこと、量子コンピュータのこと、BMIのこと・・・そして・・・
ソニックブレイドのこと・・・」
マルス「きみはいったい・・・」



アメリカ
グリッドライン本社
ヘリポートにヘリコプターが着陸する。
それを出迎える女性幹部たち。
ヘリから降りるメトロン・ゲティスバーグCEO
「地球は小さいねえ。」
幹部たち「おかえりなさいませ。」
メトロン「世界は今日も平和かい。」
軍服のモートン「は。グリッドブレイドは全世界に配置完了。」
メトロン「医療。」
白衣のダリア「DNAワクチンを全人類に強制接種させておりますわ。」
メトロン「環境。」
あどけないピット「超光合成植物マンモスフラワーを世界中に植えてます。」
メトロン「移民。」
セクシーなバルタ「各国の排外主義者が課題ですわ。」
メトロン「・・・情報。」
モートン「ラブクラフトが会長の反乱分子を解析中。特に日本の保守勢力が厄介で・・・」
メトロン「人口減少に歯止めがかからないというのに、移民を拒むのか。」
モートン「会長の御命令さえあれば、いつでも実行可能とのこと。」
メトロン「粛清はやぶさかではないが・・・世界平和を阻むものには消えてもらうか。」

『帰ってきたソニックブレイド』登場人物

なんか後半戦もいけそうなのでアップしてみた。
前作が怪獣なら、今作は宇宙人。そして地上最大の痴話喧嘩勃発。女同士の醜い争い。
リアリティラインは結構下がった。蛇足かもしれない。そしたら漫画にはしない。

間流守来
元世界危機管理局職員でソニックブレイド計画のリーダーを務めた人物。
現在は高校の教師をしてえるの治療費を稼いでいる。
柔軟で寛容な性格なので、彼を慕う人間が増えていき、えるの嫉妬を買う。
最終的に地球の統治者となり、全人類の厄介ごとを押し付けられる。

深未える
元ソニックブレイドのテストパイロットを務めた人物。
サイボーグなので年を取らず、年齢に不相応な見た目と言動を取るため、マルスとすれ違う。人工知能を搭載されたソニックブレイドが市民を虐殺するさまを見て、かつて操縦した試作機に乗り込み、戦う決心をする。

山根勘兵衛
近所の博識の老人。もともと太平洋戦争の英雄で、えるの軍師として活躍する。

寺島明日香
元高校教員。現在は都の職員。48歳独身。

須藤マサル
天才ゲーマー。
軍でドローン兵器の操縦を行なっていた。

間流守ろな
マルスの妹。

エバリスト・カレル博士
マルスの元同僚の天才数学者で、生粋の女好き。

フェイ・ヤーメイ
マルスの元同僚の医学者で、元彼女。

エディ・ロイド
マルスの元同僚の工学者で、職人気質。

メトロン・ゲティスバーグ
アメリカ合衆国世界変革庁の長官。
巨大ITベンチャー「グリッドライン社」のCEO。世界の企業のほとんどの株式を独占する世界一の金持ちで、アメリカ政府から委託を受けてソニックブレイドを量産した。
地球をより良くしようと余計なことをする。
女なんていくらでもいるが口癖。

グリッドライン社の幹部
全員美女。えるのソニックブレイドを止めるため計画を練る。

ザラ・ラブクラフト
情報分析担当。グリッドライン社日本支社の社長。
天才女子高生愛野沙良としてマルスの高校に転校する。
グリッドブレイドを操り、メトロンに批判的な国民を見せしめに処刑する。

バルタ・シカーダ
移民担当。オーストラリア支社。人口減少に悩む国に異星人の移民を受け入れさせる。
セクシーな美女でマルスを誘惑する。

ピット・エバーハート
環境担当。ヨーロッパ支社。ソニックブレイドの電気系統を破壊するためエレキングを差し向ける。花が好きな愛らしい見た目の少女で、無茶な環境政策を立案する。

ダリア・アンダーソン
科学技術担当。中国支社。白衣の女性。人間を標本にして非人道的な改造技術を研究する。
ソニックブレイドの戦闘方法を分析し、人工的に生み出した怪獣「バギラ」を差し向ける。

ゼッター・モートン
最高幹部。軍事担当。アメリカ本社。最終的に自身を強化改造し、新型ソニックブレイド「ジャスティスブレイド」に乗り込み戦う。

深未今日子
世界危機管理局局長。世界から戦争をなくすことだけに人生をかける革命家。

『超音速ソニックブレイド』制作裏話

 あまりにヒロインが可哀想すぎて話が引き伸ばせませんでした(´;ω;`)メンタルが持ってかれる・・・!こんな残酷な話ってあるかってくらい悲しい物語になってしまった・・・
 もう、えるちゃんを少しでもいいから救ってあげたい!ってことで、本当は前編最終話を急遽最終話にして終わらせてしまいました。もう限界です。
 本当は、ここから世界に対して独立を宣言して挙兵するんだけどね。楚漢戦争的には陳勝・呉広の乱がおきて、こっからなんだけどね。もう、ええじゃないですか。えるちゃんを痛めつけるのは。勘弁してあげてくださいよ。

マルスくん
劉邦をイメージ。コミュ力があり、謎の人望があるところはよく描けたと思う。賢くスポーツ万能でイケメンなんだけど、なんか抜けていて憎めないし。なんだかんだでいい人なんだよね。そんな優しい男の子が、知らず知らずのうちに恋人を地獄に落としていくという、とんでもねえ話。いおりさんの『青春アタック』と同じ作者とは思えねえ!は褒め言葉です。
本当は、補佐官やアメリカを倒して、地球の独裁者になる予定だった。でも、最終話のラストシーンで、実はなっていたのかもしれない。

えるちゃん
項羽をイメージ。でも名門だった項羽と違って、貧乏ですごい悲しい境遇にした。だから、ずっといじめられてきた彼女が世界最強の力を手に入れて、マルスくんに振られて闇落ちしたら・・・みたいな緊張感があった。
最終話でリハビリをやっているけど・・・まあ、その後はどうなったかは読者の想像に任せたいけど・・・なんか長生きしなさそうなのが涙を誘う。刑事裁判の時にはえるは家でマルスの帰りを待っているのか、それともすでに墓の中なのか。
ちなみに、逆ときめきメモリアルをやろうというコンセプトもあった。ときメモのエンディングのあとってどんなんだろう?みたいな。

須藤くん
韓信をイメージ。後半、ドローン兵器の化身として大暴れする予定でした。まさかの出番カット!リメイクで先輩から同級生になったし、キャラの立ち位置的にもっと小柄な可愛い感じにしてもいいと思った。ブーちゃんみたいな。

寺島先生
蕭何をイメージ。後半がなくなったので、須藤くん同様、わりをくった。リメイク前は怪獣に殺されてたので(そこはレイちゃんに譲った)、そう言う意味だと生き残っただけマシなのかな。

ろなちゃん
小学生→高校生と作中での時間経過を伝えてくれた。初デートはあまりにも遠い・・・!

レイちゃん
第4話は『愛と青春の旅立ち』をやろうっていうのがあった(健気に頑張る女性士官候補生が出てくる)。レイちゃんと仲良くなるんだけど、死んじゃうくだりは『フォレスト・ガンプ』。

ジョンストン大統領
始皇帝をイメージ。まじで03年あたりのアメリカはギャグでもなんでもなく、こんな感じだったのだ。

グリーンスパン国務大臣
李斯をイメージ。処刑はされなかった・・・が、将軍ともども失脚だろうなあ。
名前は著名なマネタリストからだが、アル・ゴアのように口うるさく環境保全を訴えるという点から引用。

ブラッドリー将軍
章邯をイメージ。えるを世話したが、そのえるから祖国を守るために軍を率いて戦うという悲しい展開が予定されていた。

ストローズ補佐官
趙高をイメージ。最高のヒールっぷりで動かしてて超楽しかったです。
弱虫のえるちゃんを執拗にいじめ抜きますが、おそらくこの人もこの立場になるまでいじめられてたんじゃないかなって思う。オカマキャラだし。ほいで、昔の自分を見ているようでイライラしたんじゃないだろうか。

深未今日子局長
項伯をイメージ。リメイク前もそうだけど、実はこの人が黒幕。
続編をもしやるならば、そこまで描きたかった。正体は異星人(メフィラス星人でも可)で、環境に適応して変化するという地球の生命体に興味を持ち、保全を訴える博物学者。
そのため、人類の世界平和を見守るという裏設定があった。
この作品では、生命は基本的に変化しないし、別に侵略とか暴力もしてこない。競争があるから変化が起きるからね。あくまで、地球の生物だけ面白いことやってんな~みたいな。
でも、続編があるならば、異星人侵略やりたいな。ウルトラセブンみたいに。そうでもしないと、もうえるちゃんは戦わないだろ。そこまで地球の生物が珍しいなら、ダダみたいに人間を標本にして持って帰る奴出てきそうだしな。

 はからずも短くなっちゃったけど(文化の日の連休で脱稿するとは思わなかった)、これでも『恐竜大陸サウラシア』よりも長いんだよな。つまり3時間の位の映画サイズってこと。それはつまり映画『オッペンハイマー』・・・!
 あと、タイトル変えたいな。少年と少女がすれ違い続けるから『アンティフォーナ』とか。だめ?ロボットアニメっぽくないけど。
 これ、短くまとまったので、長編の『青春アタック』が描き終わったら、こいつでもいいな。500ページくらいでなんとかならねえかな。

『超音速ソニックブレイド』脚本⑨

ブラックハウスの会見
笑顔の補佐官「大統領は命に別状はありません。
しかし怪我が治るまでは治療に専念し、職務を控えたいと言っております。」
記者「ホワイトハウスは跡形もなくなりましたが、本当に無事なのでしょうか?」
補佐官「地下核シェルターがないとでも?」
記者「なるほど。」
ほかの記者「新華社通信です。
ソニックブレイドを米軍が独占使用するのは国際秩序を著しく損なうとの批判もありますが、戦闘ロボットの人工知能データを共同利用するというお考えは・・・?」
補佐官「おほほ・・・ならば、なぜ地球上のすべての国が核を保有していないのかしら?」

国務大臣「ゴモラを一撃で倒したことであのロボットを見る目が変わったな。」
将軍「補佐官は焦っておられる。」
国務大臣「見ればわかる。大統領が存命なんて話いつまで持つか・・・」
将軍「それもありますが・・・核兵器は戦後すぐにソ連に追いつかれた。
軍事的にアドバンテージがあるうちに強国をねじ伏せるおつもりだ。」
国務大臣「だからロスアラモスを抑えた?」
将軍「科学者という人種は国境を嫌いますからね。
特にカレル博士を抑えたのは大きい。量子コンピュータを抑えたも同じだから。」
国務大臣「第三次世界大戦か。」
将軍「長生きしたいなら、今の補佐官には逆らわないほうがいい・・・」
黒服に連れて行かれる新華社通信の記者。



ロスアラモス
拷問を受けてボロボロになって帰ってくるフェイ
マルス「フェイ・・・!」
彼女に駆け寄り抱きしめる。
涙目のフェイ「私は台湾人で、中国人じゃないのに・・・」
カレル「そんなことはやっこさんも知っている。知ってて暴力を振るったんだ。
女に手を上げるなんて許せねえな。」
ロイド「見せしめってことか。」
フェイ「軍に逆らっちゃダメ・・・開発を続けましょう。」
カレル「アメリカはどうやら得体の知れない魑魅魍魎に乗っ取られたようざんす。」

フェイの医務室で二人きりになる。
フェイ「マルスくん・・・お願いがあるの。」
マルス「なんでもする。」
フェイ「わたしたち・・・別れましょう。」
マルス「え?」
フェイ「あなたに迷惑をかけたくない。」
マルス「さっきのは取り消し・・・絶対嫌だ。」
フェイ「次のターゲットはあなたなのよ!言うことを聞きなさい!」
マルス「君を愛しているんだ・・・!」
フェイ「嘘ばっかり!あなたが愛しているのは、あの子でしょう?」
マルス「・・・・・・。」



お姫様のようなロココ調のえるの部屋。
補佐官「おほほ・・・ドレス似合ってますわよ。
この色、ペールカラーって言いますの。上品なあなたにはピッタリ。」
える「・・・・・・。」
補佐官「必要なものがありましたら、なんでもおっしゃってくださいませ。」
える「・・・わたしは、あなたの着せ替え人形なのね。」
補佐官「面白いことをおっしゃるお嬢さんだわ。」
える「・・・戦争に行くくらいなら私は死にます。」
補佐官「パレスチナにお散歩に行くだけよ。」
える「あなたがそうやって独裁者でいられるのは私がいるから。」
補佐官「いかにも。
・・・でも、あなたが死ぬと悲しむ人がいるのではなくて?」
ハッとするえる「ライちゃんには手を出さないで・・・!」
補佐官「ならばならず者国家を倒してきなさい。」
える「あなたは卑怯よ・・・!」
補佐官「ええ、卑怯ですとも。でも覚えておきなさい。
卑怯者の機嫌を決して損ねてはなりません。」



日本
高校生になって受験勉強をしているろな
「第五次中東戦争はロボット兵器の投入によってイスラエルの完全勝利・・・
これ時事問題で絶対出題されるな。」

中東エリア
テロリスト「ミカエルだ!ミカエルが来たぞ!!」
火の手が上がる戦場の中、テロリストの方へ歩いてくるソニックブレイド。
える「おねがい・・・降参して。
あなたたちにも家族がいるんでしょう?」
テロリストが銃弾の雨を浴びせるがビクともしない。

軍の司令部
通信兵「ソニックブレイドの侵攻で敵の本隊は釘付けです!」
将軍「今だ、一斉空爆・・・!」
通信兵「砂漠のバラ作戦開始!!」

ソニックブレイドの背後から戦闘機が現れ、次々にミサイルを放っていく。
テロリストの基地はあっさり陥落する。

もはや涙を流していないえる「テロリストの基地・・・?ただの病院じゃない。」



このアメリカの暴挙に世界は黙っていなかった。
イギリスと日本はアメリカを支持したが、フランス、ドイツ、ロシア、中国が激しく非難。
ソニックブレイドによって一時的に地球は統一されたが、傲慢なアメリカに対する反逆の狼煙はすぐに上がった・・・

中露首脳会談
チンジャオ国家主席「なぜアメリカの移民の壁を我々中国が作らなきゃいけないアル!」
ロシアのゴーゴリ大統領「中東が倒れた今、アメリカの次のターゲットは我々だ。
チンジャオ同志、あのロボットが強大だとは言え、たった一機。
戦術核兵器ツァーリボンバーの敵ではないと思うが。」
チンジャオ「やられる前にやるアルか・・・」

これが、アメリカ単独主義に対する最初の反乱――チンジャオ・ゴーゴリの乱だった。



ロスアラモス
デスクにプリントを置くフェイ「今回の戦闘データです。」
マルス「どうも。」
マルス「・・・・・・ひどいな。」
ロイド「どうかしたか?機体が損傷したなら任せておけ。」
カレル「あたしのコンピュータは最高ざんしょ?」
マルス「ソニックブレイドによる敵の犠牲が2桁も増えた。」
ロイド「戦争だからな。」
マルス「もともとソニックブレイドは、人類を守るために怪獣と戦う兵器だったはずだ。
ソニックブレイドが殺傷した怪獣は何体か知ってますか?」
カレル「え~と、39体くらい?」
マルス「たった1体ですよ。
しかし・・・人間の犠牲者は10万人を超えた・・・
もはや、このパイロットは人を殺すのをためらわなくなった。
ぼくらはとんでもない怪獣を産んでしまったんじゃないか?」
ロイド「戦いの中で勇敢に成長したんだろ。」
マルス「成長って・・・何も感じなくなることなんですか?」
フェイ「ボス。その件でお話が。」



電子頭脳実験室に呼ばれるマルス
マルス「きみが口をきいてくれるなんて珍しいね。」
フェイ「要点を手短に話します。」
診察モニターにパイロットの脳波を表示させるフェイ。
フェイ「これはソニックブレイドのコックピットにあるBMIが測定したパイロットの脳波です。このスペクトルで、パイロットの感情がわかります。
初期は、不安、恐怖、悲しみが多いわね。」
マルス「知ってる。」
フェイ「この脳波を電気信号にしてソニックブレイドに送っている。」
マルス「それも知ってる。」
フェイ「・・・そう思ってた。」
マルス「・・・え?」
フェイ「これが今の脳波。何も思考をしていない。
さっきの脳波が送信だとしたら、これは受信。」
青くなるマルス「何を受信しているんだ?」
フェイ「もはやソニックブレイドを動かしているのはパイロットじゃない。
パイロットをソニックブレイドが動かしているのよ。」



ハーグの国際刑事裁判所
裁判官「も・・・もう一度おっしゃっていただけますか。」
マルス「とどのつまり、この実験は失敗だったのさ。
ぼくらはあまりに多くのストレスをえるに与えすぎた。
えるはある時から考えることをやめてしまったんだろう。
臆病だけど、優しく・・・純粋だった彼女は・・・いつの間にか勇敢で残酷な戦士になってしまった。それを成長と呼びたいのなら呼べばいい。」



シベリア
戦術核兵器をソニックブレイドに向けて発射するロシア中国連合軍。

える「あちちちち・・・!」

怯える兵士「ターゲットはまだ動いています・・・!」
「神よ・・・」
「二発目・・・!」

える「核兵器なんか地球にいらないよ・・・!」
スペシウムレールガンによって次々に核ミサイル基地が破壊されていく。



米軍の捕虜収容所
ストローズ補佐官の前に引きずり出される、チンジャオとゴーゴリ。
補佐官「おほほ・・・おふたかた。処刑される気持ちはどう?」
チンジャオ「中国共産党は全面降伏するアル!命だけは!!」
ゴーゴリ「お前か黒幕は。大統領はとっくに死んでいるな。やるならやれ。」

廊下
補佐官「あいつらを焚きつけたのがいるわ。捜しなさい。」
頷くキエーザ。

チンジャオ・ゴーゴリの乱は、ソニックブレイドが核兵器をも跳ね返すということを世界に知らしめて鎮圧された。
しかし・・・この反乱の狼煙は、野火となって地球上に広がっていったのだ。



ロスアラモス
研究施設に極秘でやって来る国務大臣。
マルス「ソニックブレイドの電子頭脳はすでに完成していたようです。
ボクらを消しに来たんですか?」
国務大臣「アメリカは世界の警察どころか、世界の敵に成り下がった。
世界中で反乱が起きているし、国内でも反戦運動の嵐だ。」
マルス「ぼくらのせいだとは言わせませんよ。」
国務大臣「ソニックブレイドを止められるのは、君しかいない。」
マルス「核兵器でも止められない最終兵器をなんで僕が・・・」
国務大臣「悠長にしていられない。すぐにストローズに気づかれる。
彼女を救ってあげてほしい・・・」
マルス「彼女?」
国務大臣「君がよく知る人だ。」
マルス「そんなはずない・・・」
国務大臣「深未えるだ。」



えるの部屋
将軍「具合はどうだい?温かいスープを持ってきた。」
ボロボロのえる「今日はあなたひとり・・・?」
将軍「ああ。ソニックブレイドの人工知能は完成した。
軍として礼を言う。」
える「そう。」
将軍「・・・国連が我が国に対して集団的自衛権の行使を決めた」
える「・・・そう。」
将軍「補佐官は、アメリカに対する制裁解除と引き換えに、君一人に戦争犯罪を押し付けて軍法会議にかけて殺してしまう気だ。」
える「もう・・・人を殺さなくて済むんだ。」
将軍「死ぬのが怖くないのかね。」
える「早く死んでしまいたい。」
将軍「君が死んだところで、地獄は終わらないぞ。
アメリカは完成した人工知能を量産化したソニックブレイドに搭載し、最強の軍隊を作るだろう。世界は滅びてしまう。」
える「随分遅かったわね。」
将軍「ソニックブレイドから人工知能のデータを吸い出すのは翌朝だ。
君はあれに乗って逃げろ。そしてロスアラモスに助けを求めなさい。」
える「どうやって、この牢獄から逃げるのよ!」
銃を渡す将軍「恋人と幸せに生きるんだぞ。」

騒然とする軍事基地
キエーザ「なんの騒ぎだ。」
兵士「実験体が将軍を人質に取り、ソニックブレイドを奪って逃亡しました!」
キエーザ「誰がこのことを補佐官に伝えに行く?」

滑走路
ブースターで飛行するソニックブレイドを見送る将軍
兵士「将軍!お怪我は・・・!」
将軍「ない。きみはえるの世話係だったな。」
兵士「は。」
将軍「彼女は変わってしまったと思うか。
自由になった彼女は危険だと思うか。」
首を振る兵士。

ソニックブレイドのコックピットにはマルスの写真が貼ってある。
涙を流すえる「ありがとう・・・」




ロスアラモスの農場を飛行するソニックブレイド。
着陸しやすいようにナイターが点灯する。
緊張の面持ちでひとり、ソニックブレイドが着陸する様子を見つめるマルス。

電子頭脳実験室
カレル「・・・ボスにはなんて?」
フェイ「早く迎えに行ってあげなさいって。」
カレル「いいのか?」
フェイ「私は年上が好きなの。」

ソニックブレイドのハッチが開く。
農場には一本の桜の木が植えてあり、マルスが側に立っている。
ソニックブレイドから降りて、桜の方へ歩いてくるえる。
マルス「・・・桜の木の下で・・・君は言ったよね。」
涙目になるえる「・・・私を忘れないで・・・。」
振り返るマルス「忘れたことなんて一度もない。」
える「わたし・・・こんな体になっちゃったよ・・・」
構わずえるを抱きしめるマルス。



ブラックハウス
新しくアメリカのリーダーになったルーデンス大統領は、ストローズの甥っ子だった。
記者「ブラックハウスの印象は?」
大統領「ん?くろいよ。」
記者「全米各地で暴動が起きていますが・・・」
大統領「ほんとに?ぼく、こわい。」
元国務大臣グリーンスパン「ストローズは賢い。ここまで頭の回る男だったとは・・・見くびっていたよ・・・
ソニックブレイドを失い、アメリカに対する批判が最大になったところで、傀儡を代わりにおいた。」
記者「国内は厭世ムードですが、対外的な戦争は今後も継続するのでしょうか?」
大統領「・・・?なんて言ったの?」



ブラックハウス執務室
新閣僚「現在のロスアラモスは治外法権です。
早急に手を打つべきかと。」
補佐官「わかっているわよ・・・
まず、今度の国連総会で、大統領に世界平和宣言を出させなさい。
ソニックブレイドのおかげで世界から戦争はなくなったと。」
閣僚「世界中に戦争を仕掛けておいてめちゃくちゃな。」
補佐官「それがなに?ソニックブレイドは今なおアメリカが持っているのよ?
世界のどこがアメリカを攻撃できるって言うのよ。
そのすきにソニックブレイドを平和の象徴にするのよ。
あの兵器が殲滅したのは、アメリカの脅威だけ。それは事実でしょう。」
閣僚「それで納得するだろうか。」
補佐官「だから、大統領を変えたのよ。頭を使いなさい。
血なまぐさい戦争は全て前大統領の計画にするのよ。」
閣僚「それでロスアラモスは・・・」
補佐官「あとはほうっておきなさい。
ソニックブレイドが平和の象徴になれば、科学者どもも満足でしょう。
だいたいあの臆病者に何ができるって言うの。
そうね、恩を売っておきましょう。
計画の成功を祝って、新しい大統領が近いうちに勲章を与えると。
この話はもうおしまい。」


退室していく閣僚たち。
秘書「補佐官、国連の深未局長がお見えです。」
補佐官「通しなさい。」

今日子「ごきげんよう。」
補佐官「やっと会えたわね。
中露の反乱については蒸し返さないわ。」
今日子「ふふ・・・何の話かしら。」
補佐官「しらじらしい。世界中のすべての情報は私に筒抜けなのよ。」
今日子「わたくしになにをしろと?」
補佐官「娘の武力解除よ。そしてロスアラモスの施設を閉鎖するの。」
今日子「条件がふたつあります。」
補佐官「聞きましょう。」
今日子「ひとつ。私たちの職員の身の安全を保証すること。
ふたつ。人工知能の実験データは世界に公表すること。あなたの私物じゃないの。」
補佐官「あなた・・・自分の立場がわかっているの?
テロリストとして、ただちに処刑することもできるのよ?」
今日子「ふふ・・・」
その途端、補佐官の首を絞め上げる今日子
補佐官「ぐえええ!」
すごむ今日子「ひとの娘を切り刻んでおいてよく言えるわね。
あの子に、この悪趣味な宮殿ごと吹き飛ばされたいの?」
補佐官「す・・・好きにしなさい・・・!」
首を離してやる今日子。
補佐官「なんて力なの・・・ぜえぜえ・・・」
微笑む今日子「お母さんは怒ると怖いんです。」
補佐官「あのデータを公開すれば、世界中で戦争が起こるわよ・・・」
今日子「あなたみたいな人ばかりじゃないわ。」



ロスアラモス
居住区の並木道で、えるのリハビリを手伝ってやるマルス
マルス「一緒に日本に帰ろう。」
える「はい。」
マルス「で、ガラクタ拾いをやろうよ。」
笑うえる「懐かしいですね。
私はツインテール屋さんがやりたいな。」
マルス「なにそれ?」
える「エビフライの上位互換です。」
マルス「よし、じゃあ、それもやろう。
それで二人で会社を経営して・・・お金を集めたら・・・きみのからだを元に戻す。」
える「元に戻るかなあ、これ・・・」
マルス「オレは天才だぞ。」
える「そうでした・・・ライちゃん・・・わたし・・・強くなれたかな。」
微笑むマルス「なりすぎだ。」

オフィス
カレル「お~い・・・ボス・・・ニューヨークの局長から電話ざんすよ。」
ロイド「あとでかけ直させるって言え。10年ごしのデートなんだ・・・
しばらく二人にさせてやれ。」
カレル「へ~い。」
窓からマルスとえるをみつめるフェイ「・・・・・・。」

並木道
える「高校生のころ・・・バレンタインデーチョコを食べてくれたじゃないですか。」
マルス「うん・・・」
える「あれ・・・一度トイレに落とされたんです。」
マルス「ええっ?」
える「でも、嬉しかった・・・本命チョコだったから。」
マルス「義理だと思ってた・・・」
える「ばか。
もう・・・どこにもいかないで・・・ずっとわたしのそばにいて・・・
おねがい。」
マルス「ああ・・・俺ももう二度と・・・離れたくない。」
微笑むえる「ずっといっしょだよ。」



国際刑事裁判所をあとにするマルス
弁護士「なぜ罪をかぶるような真似をしたんだ?」
マルス「約束したんだ。地球からいじめられても、俺が必ず守るって。」

ソニックブレイド 完

『超音速ソニックブレイド』脚本⑧

マジソンスクエアガーデン
首輪をつけられて、電気柵の中で丸まって寝ているゴモラ。
クラウス「こいつが最強の怪獣?見えねえな。冬眠してんのか。」
興奮して写真を撮るリサ「角がかっこいい・・・
ここでずっと飼育してくれないかしら。」
クラウス「おめえは能天気でいいな。
で、どっちが勝つと思うんだ?」
リサ「ゴモラ。」

ロイドと並んで歩いてくるジャック
ジャック「例の安楽死モジュールは?」
ロイド「・・・コヌス・プルプラケンス。南海のイモガイの神経毒にした。1000分の2秒で死に至る。
万が一脱走しても、このスイッチを押せば首輪から毒が注入され、一発ポカン。
おだぶつだ。」
スイッチを受け取るジャック「場所が場所です。市民に被害が出ないようにしましょう。」
リサ「隊長、ゴモラがロボットに勝って脱走もしなかったら・・・」
ジャック「それでも、私はこのスイッチを押します。」
クラウス「島に返してやればいいのにな。」
ジャック「私も今回の任務が一番胸糞が悪い。」



マジソンスクエアに併設された仮説格納庫。
強大な武器を取り付けられるソニックブレイドの機体。
将軍「自衛隊時代に銃の訓練は?」
える「89式をいちおう・・・」
将軍「なら安心だ。このスペシウム・レールガンは、超音速で36インチの砲弾を発射することができる。戦いが始まったら、すぐに怪獣に向けて撃つんだ。
それで相手も苦しまずに倒れるし、君も安全だ。」
える「人間に殺されるために、あの怪獣は故郷から連れ出されたの?」
将軍「きみの気持ちはわかるが、もうやるしかない。」



マジソンスクエアの観客席に人々が殺到する。
VIP席
国務長官「大統領は?」
補佐官「ホワイトハウスです。もう興味をなくしたそうですよ。」
国務大臣「やれやれ・・・」
補佐官「お互い、苦労しますね。」
国務大臣「きみは大統領が新人議員の頃から知っているんだろう?」
補佐官「はい、もっと言えばお父様の代から。」
国務大臣「大変だったな・・・」
補佐官「あの方は再選できますか?」
国務大臣「こんな茶番で国民の支持が回復するとは思えん・・・」
補佐官「ほほほ・・・同感ですわ。」
国務大臣「ほう。初めて君と意見が一致したな。」
補佐官「しかし、閣下は最も大切なことを理解しておられる。
統治に必要なものは恐怖の存在であるということを。」



WEMA本部
怪獣プロレスの中継をモニターに写す。
今日子「・・・・・・。」



闘技場の真ん中にはチェーンでつながれたゴモラがなおも眠っている。

関係者席
ドリンクを渡すフェイ「はい。あなたの機体が活躍するところを見ましょう。」
フェイと手を握るマルス「ぼくらの、だ。」

闘技場にソニックブレイドが入ってくる。
観客の歓声。

マルス「随分重装備に改造されてる。」
フェイ「軍のお偉い方へのアピールかしら。」
マルス「機動性が落ちていなきゃいいけど・・・」

コックピットのえる
ソニックブレイドがレールガンを構える。
将軍(何も考えず、引き金を一度引くだけだ。)

える「わたしは・・・今まで一度も暴力を振るったことがない・・・
いやだよ・・・」

マルス(負けちゃダメだ。戦わないと。)
さくら(強くなりなさい。誰よりも強く。)

目を瞑るえる「ごめんなさい・・・」

寺島(どんな理由があっても・・・暴力は絶対にダメ。)

引き金にかけた指が止まる。

ざわつく観客「・・・?」
何も起きないので、次第にブーイングが起きる。

背もたれに寄りかかるマルス「ダメだこりゃ・・・」
フェイ「いいじゃない。無抵抗な怪獣を殺すなんて悪趣味だもの。」

VIP席
補佐官「やはりこうなったわね。将軍。」
うなずく将軍。

すると、マジソンスクエアガーデンに10機のドローン兵器が飛んでくる。
フェイ「なにあれ。」
マルス「ドローンだ・・・」

補佐官「やってちょうだい。」

ゴモラに集中砲火を浴びせるドローン。
大爆発と衝撃波が起き、煙が立ち上る。
観客の大歓声。

える「や・・・やめてえ・・・」
その瞬間、煙から超振動波が放たれ空中のドローンを次々に破壊する。
える「・・・え?」
間髪いれずに、ソニックブレイドの方へ突進してくるゴモラ。
える「きゃああああ!」
あわててレールガンの引き金を引くえる。
しかし、間に合わず突進を受けて仰向けにひっくり返されるソニックブレイド。
発射されたレールガンはゴモラをかすめて、観客席を破壊してしまう。
木っ端微塵になる観客。
悲鳴が上がる。

興奮したゴモラはソニックブレイドを引きちぎろうとする。
泣き叫ぶえる「いたい、いたい!助けて・・・!」

蒸発した観客席を見て戦慄するマルス
冷静に立ち上がるフェイ「逃げましょう。」

残ったドローンがゴモラを強襲するが、長大なしっぽをひとふりすると簡単に叩き落とされてしまう。
ロイド「安楽死だ!スイッチは!」
ジャック「とっくに押しました!ドローンに破壊されたようです!」
リサ「観客を避難させましょう!」
クラウス「お前の予想通りだな。」
リサ「冗談言ってる場合じゃない!」

ソニックブレイドの片足を咥え上げ、振り回した挙句電気柵に放り投げるゴモラ。
バン!という閃光とともに、電気柵が破壊されてしまう。
ゴモラがマジソンスクエアガーデンから逃げていく。

国務大臣「これがきみのいう恐怖か。」
補佐官「あの女・・・殺してやるわ・・・」



ニューヨークの大通りを疾走するゴモラ。
今までの怪獣と異なり移動速度が速い。
車を踏みつぶし、尻尾を振ってビルを破壊していく。
軍隊が緊急出動するが、全くかなわない。
自由の女神に興味を示し、首に噛み付いて引きちぎってしまう。



ホワイトハウス
電話で怒声を浴びせる大統領「馬鹿者!あのロボットは何をやってるんだ!
お前ら、全員国家反逆罪で処刑だ!」
補佐官「早くお逃げください。あの化物はワシントンへ移動しています!」
大統領「なら、とっとと殺さんか!核を使え!!」
補佐官「それは無理です。ホワイトハウスに近すぎます。」
大統領「え?」
ゴモラの超振動波によって吹き飛ぶホワイトハウス。

(これが史上9人目の現職大統領の死となった。)

燃えるホワイトハウスで雄叫びを上げるゴモラ。
そこにレールガンが直撃する。
どうと倒れるゴモラ。
レールガンを構えるソニックブレイド。
える「ごめんね・・・」



ペンタゴン
国務大臣「副大統領も死んだ。早急に次の大統領を決めないと・・・
中ロへの牽制どころじゃないぞ。」
補佐官「大統領は死んだと誰が言ったのですか?遺体は?」
国務大臣「ホワイトハウスが木っ端みじんに吹き飛んだんだぞ?あるわけない。」
補佐官「ならば、まだ生きておられるかもわからない。」
国務大臣「いかれたのか?」
補佐官「あのゴモラを一撃で仕留めたソニックブレイドは、我々が所有している。
世界最強の軍が歯が立たなかったゴモラをたやすく葬ったのですよ?」
国務大臣「何が言いたい。」
補佐官「ソニックブレイドは世界を救った英雄?
おほほ・・・大間違い。
マジソンスクエアガーデンで多くの観客の命を奪ったのはあのロボットよ。
これこそ、大統領がおっしゃっていた恐怖の存在ですわ。
あのロボットさえあれば、世界はわたくしの思いのまま。」
国務大臣「何を言っているのかわかってるのか?」
補佐官「ゴモラは議事堂は破壊しなかったのね。うるさい議員どもを皆殺しにして欲しかったのに。よし、ソニックブレイドにやらせましょう。」
国務大臣「わたしは、この事実を世界に告発する・・・」
すると、黒服たちに拘束される国務大臣。
国務大臣「やめろはなせ!これはクーデターだ・・・!」
補佐官「あなたは有能だ。どうです?わたくしとやりませんか?
世界征服。」



壊滅したニューヨーク。
消防隊と一緒にがれきを撤去するソニックブレイド。
える「要救助者発見・・・!」
消防隊長「まるでスーパーマンだ。」
ソニックブレイドにトマトを投げつける市民「この人殺し!ニューヨークから出て行け!」
ソニックブレイドが市民の方を向く。
怯えて逃げ出す市民「ひいいい!」
涙を流すえる「だからこうやって罪滅ぼしをしているの。」



ロスアラモス
マルスのデスクにはコーヒーがない。
マルス「戦闘データは?」
カレル「ゴモラの一件で人工知能は飛躍的に進歩したざんす。」
ロイド「さらに、現在の災害救助活動のデータもあるから、レスキューロボとしての実用化も期待できる。」
マルス「・・・・・・。」
ロイド「上の空だな。」
カレル「デート中おしっこもらすなんてよくあることざんす。」
マルス「ねえよ。」

すると、オフィスに黒服が現れる。
黒服「ここの責任者は?」
手を上げるマルス
手帳を見せる黒服「陸軍防諜部のアルフレード・キエーザという。
ここの職員にスパイ容疑がかかっている。」
マルス「・・・は?」
キエーザ「仮想敵国中国にソニックブレイドの情報を流しているとね。
しかも彼女は君の恋人だ。つまり、君も怪しくなる。」
カレル「見事なこじつけざんす。」
ロイド「俺たちはもう用済みってことか?」
キエーザ「それは先の話だ。」



WEMA本部
ジャック「ロスアラモスの話は聞きましたか?」
今日子「とられちゃったわね。ソニックブレイド。」
ジャック「アメリカ中に戒厳令が敷かれています。
軍は怪獣退治だけにソニックブレイドを使うと思いますか?」
今日子「あなたと同じ意見ですわ。」



フィラデルフィア
ブラックハウスの執務室で贅沢な食事会をするストローズ。
補佐官「感謝しますわよ大統領閣下。
私に最強の武器を与えて死んでくださった。
これで世界に戦争を仕掛けて大儲けができるわ。
ささ、閣僚のみなさまも遠慮なく。」
閣僚「ご馳走になります・・・!」
将軍「ロスアラモスは軍の支配下におきました。」
補佐官「仕事が早いわね。
人工知能が完成するまでは丁重に扱いなさい。」
国務大臣「完成したら?」
補佐官「放り出すのよ。」
将軍「パイロットは。」
補佐官「あの泣き虫は口封じに殺しなさい。
そうね、面倒を見たあなたにやらせてあげる。おほほ!」
将軍「・・・かしこまりました。」
国務大臣「人工知能が完成するまでは油断できません。」
補佐官「そんなことは分かっているわ!
それまではあの女の顔を立ててあげましょう。」



豪華な個室に軟禁されているえる。
膝を抱えて泣いている。
える「私のせいで・・・多くの人を殺してしまった・・・」



補佐官「あの子は故意だろうが過失だろうが人を殺した。そこが大事なところよ。」
国務大臣「ほう。」
補佐官「最初は良心の呵責に耐え切れないでしょう。
しかし・・・それは最初だけ。そのうち何も感じなくなるわ。
深未えるは・・・殺戮マシーンに脚を踏み入れたのよ。」
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