アウトレイジ ビヨンド

 「面白い度☆☆☆☆ 好き度☆☆☆」

 模範囚が刺されるかよ。

 そういえば刺されてましたね。


 北野映画初の続編映画ついに公開!言うまでもなくこの映画は何ヶ月も前からすっごい楽しみにしてて、もう予告編のつくり方からしてワクワクして「えええ、どうなっちゃうの?」って感じだったんですが、見事に予告編に裏切られました。
 もう予告編でイメージしていたお話の筋と全然違う!公式サイトなどで説明されていたような単純な三つ巴抗争ではなく、ずっと複雑で立体的。

 わかりやすい起承転結のあるような物語ではなく、情報量が雑多でそれぞれのエピソードやシーンがバラバラに並列的に並べられ、伏線がとんでもなく緻密に絡まり合っている。
 なんというかクライトン作品で例えるならば『ネクスト』のような構成。伝わんないかwでも読んだ人ならわかると思う!

 北野監督は、出演者のたくさんの顔写真を机に並べて「これがこいつに恨みを持って、だからこいつは・・・」と軍隊の作戦本部の将軍のようにプロットを組み立てたらしいですが、それも納得。
 戦争になったらどないするんじゃボケ!というセリフにもあるように、これは人間の戦争をまるで神の実験のように描いたある種のシミュレーションなのかもしれない。

 だから、この世界に絶対的な力を持つチートキャラはいない。偉そうにしている奴もみんな立場が変われば命乞いも土下座も失禁もする。
 ・・・いや実はチートキャラいるんだけどそのチートキャラに対する使い捨てのチェス駒の最後の抵抗。それがアウトレイジビヨンドで描きたかったことなのか。

 たけしさんは公開前さんざんいろんな番組(ニコニコ動画すら)に出まくって「今回はエンターテインメントに徹した。今のテレビ番組はなんでもテロップが入ってて驚いた。あれくらいやらなきゃ今の視聴者はわからないのかって。だから今回はできるだけキャラクターに状況を言葉で喋らせて分かりやすく作った」とか言ってたけど、全然甘かったw

 分かりやすくセリフで説明することでいつもの難解さを捨てた分、情報量を増やして複雑化させたから結局すっごい頭を使って状況を整理しないと話が追えない。
 些細なセリフや描写まで全てが計算しつくされていて、ちょっとでも気を抜くとおいてけぼりを食ってしまう。
 やっぱりこの人常人の頭脳の持ち主じゃないわwこんな情報量のある脚本を新幹線で3時間では書けません(とはいえ震災で公開日が伸びてその間色々書き加えたらしいけれど)。

 さてこっからはネタバレごめんなキャラクターの紹介。これに関してはもうどうやってもネタバレになるので未見の人は読まないでね。
 絶対予想を裏切る内容になっている映画だから。

「大友」
 この映画ってなんか例えとしてどうかとは思うけれど、やっぱり『魔法少女まどか☆マギカ』に似ていて、この人はやっぱりまどか役だなあって。
 今回の大友の兄貴はとにかく消極的(まどかたる所以)。出所したあとはヤクザを引退して、以前にお世話になったフィクサーのおじいさんのコネで韓国にいくつもりだったし、もう年齢的な限界を感じている。
 ここらへんは「オレもう山王会とやる気ねえぞ」のセリフにすべてが詰まっている。たけしさんってちょっと前まで「オイラは最終的に芸能界のパンダになりたい」って言ってたんだよ。
 つまり、もう歳だし無茶なことは若手の人にやらせて、自分は上野動物園のパンダのように何にもしないでギャラをもらってればいいやと。確かにサーカスの動物と違ってパンダって何か芸があるわけじゃないもんね。
 最近は「あれ?この業界もしかしてパンダを買う余裕もないんじゃねえか」って思ったらしく、これまで以上にいろんな仕事を取ってお茶の間の私たちを楽しませてくれているんですが、とにかく今回の大友はちょっと前のTVタックルのたけしさんのように控えめ。
 そして相変わらずヤクザの義理や道理にこだわる。そこを利用されてまた大きな抗争に巻き込まれていくんだけれど・・・

「木村」
 この人が大友とコンビを組むとは思わなかった!一作目の顛末を知っていたら、もうその筋だけで続編見たくなるもんね。
 いや~木村さん相変わらずいい人wよく考えたら昔気質の大友とぴったりのキャラなんだよね。親分を尊敬し子分を大切にする、かっこいい兄貴分。
 しかしこの映画では決してヤクザを美化しない。屈折したアウトレイジの世界ではこういう人は結局貧乏くじを引いてしまうのだ。・・・ええと、さやかちゃん。

「嶋&小野」
 木村が面倒見ている子分。まるで少年マガジンのヤンキー漫画の主役のような、地元では負け無しの喧嘩上等コンビって感じだが、やっぱりアウトレイジではそういうものを手放しに礼賛はしない。
 一見爽やかそうに見えるヤンキーの若者も、結局カタギの弱い者(工場の作業員やウエイトレス)いじめて恐喝しているだけじゃんって事実をかなりリアルに見せてくれる。こんな奴らに絡まれたくないよなあ・・・
 木村や大友を慕って犬のように付いてくるが、マル暴の繁田に蹴り一撃でやられた挙句、山王会のボディガード舟木に惨殺される。

「加藤」
 山王会の現会長。物静かで話のわからない人じゃない。しかし加藤会長には大きなアキレス腱があった。自分が前会長を裏切り殺したことを見た人間がいたのだ。
 普通ならそんな奴消しちゃえばいいんだろうけど、加藤はそいつに他の古参幹部が羨む好待遇をしてしまう。そこがこの人の転落人生の原因。

「石原」
 山王会もうひとりの裏切り者。裏切り者って結局内心は怖くて怖くてしょうがないんだろうな。自分がやったことをいつ自分がやられるかわからない。
 とんでもない若さで関東最大の暴力組織のナンバー2にまで上り詰めたけど、古参幹部になめられないように必死だった。頭はいいのだろうが、大友の影に怯えて冷静さを欠き、刑事片岡や花菱会の策略に踊らされてしまう。
 CMでも分かるようにバッティングセンターのピッチングマシーンでお仕置きされる。痛いんだろうな、あれ。

「舟木」
 加藤の命を取ろうと無謀にも殴り込んできた少年マガジンの主役みたいなヤンキーコンビをあっさり返り討ち。ヤクザの世界はヤンキー漫画のそれじゃなかった。
 だが大切な子分をなぶり殺しにされた木村と大友によって、前作を彷彿とさせる痛いことをされる。先代会長の死の真相を知る人物でもある。

「富田」
 山王会の古参幹部。金より仁義の古いタイプのヤクザで、友達の白山、五味と共に加藤&石原新体制の愚痴をこぼす。なんというかクラスの中に必ずいるB級女子のグループっぽかったwだから友達にいいように担ぎ上げられ落とされてしまう。
 この映画の世界観を説明するために最初に犠牲になった可哀想なキャラ。いわばマミさん!しかし中尾彬さんが最初に退場するとは予想できなかったなあ・・・

「白山&五味」
 兄弟の冨田を切り捨てたのは自分たちがのし上がるためでは決してない。臆病者の彼らは自己保身のために兄貴分を見殺しにした。
 完全に冷たくもなければ情に厚いわけでもない、やっぱり女子みたいなコンビ。こいつらが結局山王会の会長とナンバー2になるんだけど、その時点で新生山王会の前途は多難だ。

「布施」
 関西花菱会の会長。ひょうひょうとした性格で、うまくすっとぼけながら山王会を徐々に潰していく徳川家康ばりの狸じいさん。
 宣伝では山王会と花菱会は勢力が拮抗、もしくは山王会の方が力が大きいって感じだったけど圧倒的な実力差で山王会を撃破。最終的には傘下にしてしまった。
 干しぶどう食いながら「ま、てめえの子分を平気でハジくようなやつはハナから救いようがな一ちゅうこっちゃな」とぼやく通り、実は花菱会の結束はかなり強い。内ゲバをやっていたのは山王会だけだったんだよね。

「西野&中田」
 花菱会の極悪コンビ。超怖かったです。実はそんなに出てこない!(衝撃の事実)
 花菱会の大物幹部はよそ者に簡単に心を許すようなお人好しじゃない。そう考えると山王会の人たちってガードゆるすぎだよなあ・・・彼らにとってみれば羊とか鴨ネギの類に見えたのだろうか・・・

「城」
 無口な凄腕ヒットマン。日本一贅沢な高橋克典さんの使い方だと思うw

「繁田」
 マル暴の刑事。先輩片岡のやり方に疑念を抱く。「ヤクザは人間のクズだからな!」と言いながら本当のクズのようにヤクザをみすみす死なせたりはしない。
 …なんというか体育の先生みたいな人だったw変な作業着だかジャージみたいの着てるしw

「片岡」
 もうね、アウトレイジビヨンドはコイツの話だってくらい終始出ずっぱり。嘘の情報を片っ端から流しまくってヤクザを疑心暗鬼にさせガンガン同士討ちさせていく。片岡にしてみればヤクザなんてみんな馬鹿に見えてしょうがなかったんだろうな。
 この映画のチートキャラでありゲームマスター。全部こいつの計画通りに動いていき山王会はほぼ壊滅。最後の最後の最後まで片岡の思い通り。ラストシーンを除いて。そりゃいいかげんにしろってなるぜ(笑)

 というわけですっごい情報量の映画でした!何度か見れば「あ、あれがこれのフリになってたんだ!」とかいろいろ気づくと思う。片岡の「オレの生き様見てろよ」とかw
 でも『魔法少女まどか☆マギカ』と一緒でキャラクター性はかなり希薄。ヤクザの言葉で「鉄砲玉」っていうのがあるけどそんな感じで、本当にみんなチェスのコマだもんね。
 チャートでもノートに書いて、この迷宮のようなプロットに散りばめられた仕掛けを探していくと面白い発見があるかもです。

 て、たけしの挑戦状かバカヤロー!

起承転結の起承までが辛いわけ

 物語を作るとき起承転結の「起」「承」に部分がなんで難しいか、なんで下手をするとダレちゃうか、理由がわかった気がする。
 多分その次に「転」(展開の流れが変わる)があるじゃん。ってことは「承」まではいわばブラフ(ひっかけ)なんだよね。
 作っている方は次に「転」が来るのを分かっているから、その上で前半の話を膨らませなければならない。これは精神的になかなか熱くなりにくいよなあって。
 逆に伏線回収とか後先考えずに、勢い任せに話書いちゃう人の漫画の方が熱いのはそのためなんだろうな。書いている人も先の展開を知らないからw

 例えばハゲを気にしている人がいるとする。「起」「承」まではいいかつらを探して手に入れるまでの話になるんだよ。
 で「転」でそのかつらをなくしちゃって騒動が起こる。そして「結」でかつらなんかなくてもハゲはハゲとして生きた方がかっこいいことを悟る。
 そう考えると「起」「結」は伏線的に双子のような関係になってるんだけど(つまり「起」を決めた時点で「結」はほぼ確定する)、重要なポイントは「起」のテーゼと「結」のテーゼがある種真逆になっているということ。この落差が主人公の成長を描くということだと思う。

 つまり物語における「起」「承」はいかに読者をミスリードできるかがポイントで、ピクサーのメソッドにもあるように、だいたい主人公はここで間違った選択をやっちゃう。
 で、書いている方としてはどうせそれは違うんだって知ってるからなかなか乗りづらいんだよね。それが起承転結で起承までが難しいというか耐えなきゃいけない理由なんじゃないかと。

 じゃあ自分の話はどうなんだろう?ということで『80日間宇宙一周』シリーズで考えてみよう。物語を作るときは私は最初に「起」と「結」から考える。こんな感じに。

「起」ミグ:国家のために自分の人生を諦める
「結」ミグ:自分の良心のままに自由に生きる。もう諦めない。

 実際はここまで極端じゃないけど構造としてはこれくらい落差付けたほうがいいかも。

「承」自由なライトが現れて今までの生活が一変する。調子が狂うミグ。でもライトの生き方を否定し続け軍の命令に従う。

 ほら、この「承」の部分って物語の構造上は重要なんだけど、けっこう精神的にきつい部分なんだよね。だってこれが全部「転」で覆るんだから。ミグ目を覚ませ!みたいなw
 だから人によってはアクション、私ならギャグをやって間を持たせちゃう。なんとかして退屈にならないようにするのが大変。

「転」ミグがライトのエンジンを盗んだことで自分の星でクーデターが起こってしまう。

 あ~あ・・・言わんこっちゃない。でも、ここまでいくともうあとはラストまで一直線。なぜならここまでいけば主人公の行動に強い説得力と動機ができるから。なんとかしなきゃ!っていう。

「結」自分の良心のままに自由に生きる。もう諦めない。

 ほら戻ってきた。めでたしめでたし、と。でもこんな感じで構造だけ見ると単純なんだけど、この骨格に筋肉や皮膚を付けるわけで、最終的に情報量は膨大かつ複雑になりがち。
 で「骨曲がってきてないかな?」っていちいち確認しながら完成させていくわけで、やっぱこれは難しいよな・・・もっと上手くなりたいもん。

 読む人は外側から見える皮膚しか見ないけど、本当はその下には筋肉や骨格があるからね。とはいえ女の頭蓋骨なんか見てても別に萌えないもんねw
 でも作り手はその頭蓋骨とどれだけ対峙できるかが重要なんじゃないのかな。恐竜の復元画書くのと一緒でさ。

『遺書』と当事者意識について

 原稿用紙にして1000枚以上という岡田斗司夫さんの超大作。すごい読み応え。最初に一言言いたい。

 買うんじゃなかった。

 普通面白い本って「買ってよかった!」じゃん。オレ初めてだよ、面白くて「読むんじゃなかった」って思った本。それくらい衝撃的な本。
 もうここ数日この『遺書』ショックがすごくて、なんか放心状態。ノイローゼなのかうつなのか。とにかくちょっと創作とは距離を置きたいなあってかんじ。
 具体的になにかを悩んでいる状態じゃないんだよ。悩んでいるっていうのは解決法を見つけようとして苦しんでいる状態じゃん。そういうんじゃないんだよ。
 例えばちょっと前に萌えがわかんねえとか言って悩んでたじゃん。あと絵がうまく書けねえ、ノイローゼだって。そういうものと今のこれは違うんだよ。

 すごい事件や事故が起こって茫然自失している感じというか。本当読むんじゃなかった。私はこれを受け入れて生きていかなければいけないのか、みたいな。
 みんなこれ買っちゃダメだよw特にアニメーター志望。危険だっ!アニメーターをやめさせる本だと思えばワナビキラーみたいに使えるかもしれないけれど。
 でもなんだろ、組織って大変だな、とかそういうありきたりな大人の世界の話じゃないんだよ。言語化できないけど、なんだろ、そう、その「言語化できない」歯がゆさみたいなのがドーンときたんだ。
 重いんだよ、この本。いや物理的にも本当に鈍器になりそうな重い本なんだけど。

 なんか一晩中かけてこの分厚い本を読んで、そのあと明け方いくらかつぶやいているんだけど、ちょっと拾ってみるね。当時の心境を。

 岡田斗司夫さんの『遺言』に書かれているボツネタがとんでもなく天才的なアイディアなんだけど、壮大かつ哲学的でたぶん映像化できない・・・これどうト書き脚本にするんだ、みたいな。

 山賀(博之=ガイナックスの現社長)さんもそうだけど発想力がすごくて、でもある程度コンパイルしなきゃ見た人に伝わらないんじゃないかな、とか。「わけわかんねえよ」って言われちゃいそうな。かといってわかりやすく説明しすぎちゃうと違うものに変わりそうで・・・

 例えば『魔法少女まどか☆マギカ』の設定やアイディアにすっごい似ていて、さらにすさまじいアイディアが書かれてたりするんだけど、あのアニメに感動した!っていう人実はドラマ部分やキャラにだけ興味が行っちゃってるじゃん。
 もうちょい哲学的とか構造的にも取れるよってユーストリームでやったけど、多分そこはみんな興味がなくて。

 そう考えれば「今まどか☆マギカってアニメが大ヒットですよ!」って言われた岡田さんが、あのアニメを実際に見たら、やっぱりあんなリアクションになるよなあと。失笑というか。はいはいずっと昔に考えてましたよ、みたいな。

 とにかくとんでもない分量の本で分かるところから飛ばし飛ばし読んだんだけど、まあ岡田さんの発想力の凄さ。いや発想力は山賀さんか。岡田さんのロジック構築力みたいなのがすごい。で庵野さんのキャラの情感でやっちゃうところを認めながらも、もっとなんとかならないかなっていうのもわかるw

 ナディアの没ラストすごいいいんだけどね。でもどれだけ伝わるのかなっていう。みんなは「キャラ」を見ているわけで「科学とはどういった意味合いのものか?」なんて考えてみてはいないからね。いや見てる人もいるだろうが、そう言う人はナディアじゃなくてもっと別の本読んでるよね。


 とにかくね、岡田斗司夫という人がタダものじゃないことは情報でいろいろ知ってたんだけど、その10倍くらいすごかったっていうね。
 ああ、今までの番組や書籍は頭の悪いオレたちにレベルに合わせてやってくれてたんだ、みたいな。本当はもっと新しいこと、面白いことをたくさん知っているんだけど、受け手もそのレベルに達してないし、なにしろそれを記述する術がこの世にはないというせつなさ、ね。

 ブッダとかと一緒で宇宙の真理に悟りの境地でたどり着いても、それを他者に伝えるものを持ち合わせてないというね。たけしさんでもなんでも天才って案外そうなっちゃってるんじゃないのかな。天才なりの孤独。
 それに苦しんだりあがいたりして作家は行間に魂を込めて、読者はその行間に込められた煩雑で何やらよくわかんないけど凄げなものを感じたわけだ。
 単純な言語コードのキャッチボール以上のこと。それが文学だったのかもしれない。

 でもオレらってバカで忍耐力ないから、ちょっとわからないと「わかんねえ」って投げて、オレたちに分からないのは作家が下手だからってやっちゃう。何様だって話なんだけど。
 まあそれを作家側は絶対言っちゃダメなんだけど、これは政治の話でもそうだが、受け手側の当事者意識のなさが最近すごい嫌なんだ。
 なんというか自分だけ神様にでもなったような感じで。

 そういうのは人間なら多少あるっていうのは昔から知ってたけれど、ショックなのは大人を老害とかクズとか言ってるのがいい年した大人だっていうね。
 お前も大人じゃねえかって。すごいよね。ブーメランというか。よくここまで自分だけチートに棚上げできるよって感心する。全て大人のせいなんだ!っておめえも大人だろ。だったらお前がまず反省しろよって。
 こういう人って絶対年取ったら怒りの矛先が下に行くから(上が死んでもういないから)、あんだけ叩いて嫌った「老害」に自分も昇格しちゃうんだよ。魔法少女が魔女になるのと一緒だよね。

 だいたい老害って頭の悪い言葉で片付けちゃう人と議論なんて成り立つのかいっていうのもあるしね。「キモイ」「ウザイ」としか返せないギャルと同レベルだろ、最低限の礼儀があるだろって。
 お酒が入って居酒屋で友達としゃべるならいいんだけどね。でも初対面のやつに「知ってる?あいつ馬鹿なんだ」って言ってくる心理ってなんなんだ。親切心なんかね。知らないよって。

 まあある程度自分を棚上げしないと欝になったりするし、厳しい社会でやっていけないのかもしれないけれどね。
 個人的な事情を聞いてやれば「ああ、悪口の一つも言いたくなるよ」って同情すると思うんだけど、匿名でみんなやってるからそういった文脈で情状酌量ができない。
 でも仕方ないよね。匿名でやってる以上当たり障りのない一般論でしかやり取りできないし。私は仮に匿名でも人格とか人となりを見せてくれる人と関わっていきたいんだ。情報収集のためだけにみんなSNSをやっているわけじゃないだろう。
 それに暴言って言った時点で「言われている奴」がいるからね。その言われた奴がまた暴言吐くんだろうね。ウランの核反応みたいに。そう考えると政治家とか芸能人ってすごいよね。言い返さないもんね。制御棒だよな。

 あれ話逸れちゃった。とにかくみんな子供っぽいよねっていう。で、この当事者意識のなさって民主主義だとやばくない?って。最近本気で怖いんだよな、大丈夫なのかこの世界って。
 こういう社会的な問題を昔から私は漫画にささやかに組み込んで、わかる人にだけわかって欲しいってやってたんだけど、それには理由があって、まあ、直接的に言ったって私が斜に構えた嫌な奴になっちゃうじゃん。
 それこそお前も当事者だろこのやろうって。あと活字は読んでくれないけど漫画にすると読んでくれるんだなっていうのが中学生で分かったから。

 で、世の中にはそんな斜に構えたシニシストがこんないるんだと、しかもみんな自分だけには関係ないと思っていて「愚かな民衆どもよ・・・」って言ってる。
 これはすごいよなあって。でもこんなの漫画のネタになんないよって。笑えないって。情けないしなんか読んで嫌な気分になるし。
 10代だったらこれできるんだよ。自分も世の中をからかってやろう皮肉ってやろうっていうのがモチベーションになってたから。
 
 だから19歳で作った『ソニックブレイド』はやっぱりオレ当事者意識ないなあって。イラク戦争なんてやってたって、小泉構造改革ってやってたって関係ないなあって。いや関係大アリなんだけど。
 イラク戦争、ハイハイネオコンね、石油利権ね。小泉改革、ハイハイあんなのただのお祭りだよ、そのうち世の中めちゃくちゃになるぞって。なんかわかった気になっていた。
 多分その予想そのものは合ってはいたんだろうけれど、あの時の大きな間違いは、てめえの社会でもあるだろって視点。漫画のネタを提供してるためだけに世界があるわけねえぞって。
 作家ならいいと思うんだよ。ある種世の中のことをメタ的にみなきゃ世の中のことなんて描けないんだから。研究者もそうか。
 でもそんなスタンスってなんかやっぱり子供じみてるなあって。

 だから世の中からかっているだけの話もうきついなあって。『ソニックブレイド』よりも最近『80日間宇宙一周』の方が好きなのは、もちろんマロさんの影響もあるんだけど、ソニブレってオチが意地悪で新しい気はするけど、あんまり希望がないんだ。希望やってるのに希望に思えないという。こんなひねくれたものもう自分にはやれないなあって。
 
 なんで読んで変な気持ならなきゃいけねえんだって。『スマイルプリキュア』じゃないけどベタでもいいからみんなが明日ポジティブに頑張れるような前向きなテーマがあったほうがいいよね。
 オレもそういう人間賛歌じゃないけど読んだ人が元気になるようなものをやりたいもん。これまで以上に。
 例えば怪盗グルーのミニオンがただバナナを奪い合っているだけのアニメがあるんだけど、これってすげえなあって。それだけのためにこんなテクノロジーと手間かけて作ってんだって。
 やってること小学二年生だからねwでもやっぱりくだらねえって笑っちゃうんだよな。その時だけは幸せなんだよ。それだけでいいじゃないかって、今はそう思う。

 あと『遺言』で『オタクはすでに死んでいる』の真意みたいなのが最後に書いてあって、なるほど、と。宮崎事件が起こったときの話なんだけど、やっぱりオタキングはあれを自分とは別の世界の人間の犯行とはどうしても思えなかったって。
 あいつと自分たちって何が違うんだろう。紙一重なんじゃないかっていう。

 オタクって基本的に弱虫でずるいから責任論とかに巻き込まれるのが嫌で逃げちゃうんだけど、やっぱこの人はすごいなあって。あいつも仲間だよって。あいつが幼い子を殺しちゃったのはオレたちの問題でもあるって考えちゃうんだ。
 でアニメもう作れないやってやめちゃうんだけど。でもそれくらいオタクという民族を好きだし愛しているんだなあって。トカゲの尻尾切りはしないぞって。

 よく言うオタクを卒業しろとかダメだとか、かといってオタク的な生き方が正しいとかじゃなくて、どうせオタクなんて生まれた時点で背負わされた十字架みたいなもんだから心の中のオタクとどう共存していくかっていうね。
 心の中のオタクと社会との折り合いのつけ方。そして作り手の責任論みたいなのが後半繰り返し語られる。
 もう表現の自由だ、アナーキーなんだってやる社会や時代じゃなくなっちゃったよっていう。それが言えたのは一昔前、民主主義が大きな圧力として機能した前世紀までの文学だという。
 筒井康隆は自分の作品に影響で殺人事件が起きたとき「それが文学だ」くらいのこと言ったらしいが、それは一部の大物作家だけがとる態度であって、ほとんどのクリエイターがそんな無責任なこと言っちゃいけないよ、と。

 でも本当この人って口がお上手で「世界は複雑すぎて一個人には到底把握できない。ならそれがたとえ作り物でも、偽物でも、ぼくらは「物語」を作って生きていかなければいけない」・・・そう言われちゃったらもうみんな多かれ少なかれオタク心はもってんじゃないのかっていうね。この説得力ね!本当すごいよ。
 もう自分でも何タイプしているかわからないよ。あれだ、すごいカロリーの高いもの一度に食っちゃったんだよ、オレ。で消化中なのかもしれない。どうやってこのショックを消化していくか。きっと時間が解決してくれる他ないと思う。

『マイクロワールド』

 記念すべき700本目の記事はマイクル・クライトン先生が贈る最後の大冒険!

 翻訳者の酒井昭伸さんのあとがきが泣けた。『ジュラシック・パーク』以来クライトン作品の翻訳をやってきましたがこれで最後になりました・・・くうっ、本当お疲れ様でした!

 2008年に亡くなられた先生の遺作は『ネクスト』だったんですが、その後、先生のパソコンに書きかけの小説のデータが残っていることが分かり、そのひとつがカリブ海の海賊の話、もう一つがナノテクを題材にしたテクノスリラーって発表されていた。
 私が気になったのは後者の「ナノテクを題材にしたテクノスリラー」って方だった。

 知っての通りクライトン先生は同じ題材の小説を二度と書かない。ナノテクは一度『プレイ』でやっちゃったから、それは『プレイ』の第二案とかなんじゃないの?とか思っていた。
 しかし最後に公開された「ナノテクを題材にしたテクノスリラー」は『プレイ』とはまったく異なる世界の話だった。

 最初に感じたのはこれは逆ジュラシックパークだ!ってこと。
 ご存知のとおりジュラシックパークでは馬鹿でかい爬虫類の怪物に学者たちが襲われたわけだけど、同じようなシチュエーションを恐竜や架空の怪獣を使わずにリアルの世界でやれる方法を先生は思いついたのだ!(いや正確にはずっと昔に思いついていたらしい)

 あ、ガリバー旅行記をやろう。と。

 この手のシチュエーションは、まあ『ミクロキッズ』とかでもあるし、最近では『借りぐらしのアリエッティ』とか『ナイトミュージアム』のイーハーでもやってる手垢のついたガジェットなんですが、ちょっと待ってくれ。
 そんなベタなガジェットでも調理の仕方によってとっても新鮮なものが書けるんだって!

 オレたちみたいな凡才は巨大な怪物を出すときに、ウルトラマンとかゴジラとかを真っ先に考えちゃうじゃん。
 でもそういった「作り物」よりも、もっと怖い怪物の世界がある。それは実際の自然界だ。それも身近でありながらあまり目に止めない世界。昆虫や土壌生物の世界。

 よくよく考えたらこの地球は「節足動物の王朝」って説がある。種の数も数え切れないほど多いし。
 ならば貧困な想像力で嘘くさい怪物を作るんじゃなくて、実際にいるおぞましい習性を持つ昆虫をそのまま出してしまえばいい。人間の方を縮めちゃって。
 そしてそこで繰り広げられるのは仁義なきスターシップ・トゥルーパーズ!

 すげえ!宇宙戦争やらなくてもスターシップ・トゥルーパーズってできるんだ!ってもう大感動。最後の最後までその発想に驚かされました。

 いや本当に、身長2センチにされた哀れな大学生に襲い掛かるのはスターシップ・トゥルーパーズのアラクニドに匹敵する――というかあっちがパクったんだけど、実在の節足動物たち。
 最近は写真の精度もあがってすっごいアップの昆虫の写真とかあるじゃないですか。それこそハチやクモの表面に生える毛の一本一本までわかる高解像度の拡大写真。
 あの大きさで連中が人間に襲い掛かってくることをちょっとリアルに考えてみよう。悪夢そのものじゃないですか?人間様がちっぽけな虫けらに殺される皮肉。

 クライトン作品に通底しているのってなんというか「人間の傲慢さ」の批判なんだよね。本書にも書いてあるけれど、環境保全も環境破壊もどっちにしろ人間はこの地球で虫けらのようにちっぽけな存在だという事実を認めたくないだけ。
 実際にはちょっとした自然災害になす術なくやられちゃうんだけれど、そういう無慈悲な世界にかろうじて「平和で豊かな世界的なもの」を作って生きている。
 
 例えば生物多様性や生態系の保全を訴える人たち。まあそれはいいんだけれど問題は我々がどれだけの生物や生態系に関するデータを持ち合わせているかだ。
 一説には、というか事実なんだけれど、研究者も結局は人間だから爬虫類とかよりも感情移入しやすい哺乳類や鳥類を研究する人の方が絶対的に多いんだって。

 つまり生物全体で考えたとき把握しているデータにとんでもない偏りがあるわけだ。結局、地球や生物の多様性を守ろうって言ってもプログレ系な微生物になんてみんな興味持ってないとは、大学の博物学の先生の愚痴なんだけど(苦笑)、確かにみんな遠い北極にいるクマには感情が動いても、足元で踏みしだかれている土の中にもうひとつの宇宙があるってことには気にも止めない。

 そんな世間の欺瞞をクライトン先生はどうしても嗅ぎつけちゃって皮肉りたくなるようだ(こんなことやってんの日本だとたけしさんくらいだよな)。

 では若い人間は、いかにすれば自然界で経験を積むことができるのか?理想を言えば、多雨林で――あの広大で居心地が悪く、危険に溢れ、それでいて美しい環境で、しばしの時を過ごすことだ。そうすれば、先入観などはたちまち木っ端微塵に吹き飛ばされてしまう。

 本書の書きかけのまえがきでクライトン先生はバッサリ言い捨てる。自然界は両面性がある。理想通りの面もあれば、目を背けたくなるほど残酷で攻撃的で、暴力的な現実もある。
 そんな公平な現実の自然界をちょっとバイオレンス寄りで書いたのが、この『マイクロワールド』なんだろうな。

 とはいえこの小説4分の1しかできてなくて残りはクライトン先生のアイディアのスケッチや集めた資料をもとにジャーナリストのリチャード・プレストンさんが補完している。
 だから、まあ、先生の真意がどこからどこまでなんだかはわからないけど、何も言われなきゃクライトン作品であることに疑いのないくらい雰囲気は踏襲している。

 でも先生がいないから、設定や伏線の回収に困ったものも結構あった感じがして、なかでも一行の冒険になぜかついてきた、デリダやフーコー・・・ポスト構造主義、科学的言語コードを専門とする東浩紀っぽい院生は結局何のために出てきたのかわからなかったw
 メインキャラで唯一この人文系だから『タイムライン』のスターン(こちらは文系パーティで唯一の理系)みたいに、なにか一行の生還の鍵を握っているのかと思ったんだけれど。

 でも意外なキャラがあっさり殺されたり、意外なキャラが生き残ったりするので、勧善懲悪でお馴染みのクライトン作品にしてはけっこう展開を裏切られるかも。いや最後まで読むとちゃ~んといつものクライトン的結末なんですけどねw

 今回とりわけ印象的だったのは、リック・ハターという植物の薬効について研究している皮肉屋。この手の、クライトンのテーゼを(誇張して)代弁するようなキャラはこれまでも『ジュラシック・パーク』のマルカム博士や、『恐怖の存在』のMITのケナー教授とか色々いたんだけど、今回のリックはいつになく嫌われ役なのが面白い。

 もちろんマルカムもケナーも人気者なキャラだったか?って言われれば・・・ガッツリ嫌われてたけど彼らを嫌ってたのは結局悪役で、最終的にマルカムらの言うとおりになって「ほら、みたことか」ってなってたわけ。
 でも我らがリックはなんと悪役ではなく味方パーティにすげえ嫌われている。これはクライトン先生的になかなかメタな変化球で楽しかったw

 あと、サイズ縮小マシン「テンソルジェネレーター」(ようはドラえもんのスモールライトや、『怪盗グルーの月泥棒』の縮ませ光線銃ね)の技術や原理的な秘密も、読んだ感じどうやらもうひとひねりあったっぽいんだけど、そこらへんの謎は先生が天国に持ってっちゃったんだろうなあ。
 でも翻訳者の酒井さんがあとがきで展開した推理はなかなか面白かった。もう20年以上の付き合い(?)でしたもんね。

 さてこの小説、人によっては描写がグロすぎて映画で見たくないっていう人もいるんだけど、現代の優れたCG技術を用いて、前述した美しくも不気味な拡大昆虫写真の世界を映像化して欲しいというのはある。
 特にハチが人間の宿主に卵を産み付けたり、アシダカグモというクモが体外消化で人間を食い殺すシーンはどんなホラー映画よりもグログロなので見てみたいなあ・・・と。
 クモってまずは獲物をウィダーインゼリーのように加工してから食べるんだね。図鑑では「クモは体液をすすります」くらいしか書いてないけれど。
 でもこれホラーの過剰演出じゃないからね。今もどこかで起きてるんだろうな。

 それこそ私の部屋のすぐそこで。

マダガスカル2

 「面白い度☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆ ババア 計測不能」

 君に会えるのを支えに毎日頑張れた。

 シリーズ物のたどる宿命みたいなものなのかもしれないけど、たいていの場合1(第一作)が一番テーマ性がしっかりしていて、2、3と進むにつれ最初に明示したテーマがボケるという印象がある。
 もちろんそれが全てというわけではなく、例えば『トイ・ストーリー』の三部作だとそれぞれに異なるテーマを与え、どの作品も完成度の高いものとなっている。
 でも、やっぱりそれは稀な話で、普通はジュラシックパークシリーズになる。つまり劣化していくと。

 1というのはそう言う意味で続編が決定されていないから、とりあえず1だけでちゃんと完成させてしまおうと構成をするわけ。
 最近ではハナからシリーズ物の企画もあって、例えば『ハリーポッター』や『指輪物語』『アベンジャーズ』関連作品などがそうだけれど、普通は一回勝負。だから1って大抵、シリーズで最も完成度が高い。

 で、この1が完成度の高い作品であればあるほど2は辛い。2は辛い。
 みんな1の感動を期待しているけれど、もうそれは1で一回やっちゃっているわけだから、実は同じ感動なんてできるはずがない。同じことやったって「またか」になって驚かないわけ。
 さらに全く別物の映画を作るわけにもいかないから、結局中途半端なものになってしまいがち。

 じゃあどうすれば面白い続編って作れるんだろう?って考えた時、やっぱり方法は限られていて、①前作で描ききれなかったキャラクターの内面を深く掘り下げる方法か、②設定や舞台、状況を大きく変えて同じキャラクターを放り込んでみるか、くらいしかないと思う。
 主人公以下登場するキャラクターを全部取っ替えてもいいんだけど、それは広い意味で①になるかもしれない。つまり主体を変えるか客体を変えるかしかない。
 で面白いことに①をやるには②を変えるのが効果的なんだよね。結局客体によって主体は影響を受けるわけだから。

 この方法(住む世界が変わるとキャラも変わる)は『マダガスカル』は1作目からやってて、それが作品のテーマにもなっていたから当然の判断だったんだと思う。
 で2の冒頭で早速マダガスカルから脱出してしまう一行。

 もう『マダガスカル』じゃない。

 そして次なる舞台はアレックスたち本来のふるさとアフリカのサバンナ。マダガスカル以上に野生の王国といってもいい舞台設定だが、1で描かれた弱肉強食のシビアな部分は2では丸投げされ、この大陸では肉食獣も草食獣も仲良く自然保護区で暮らしているという設定。
 1のメインテーマであった部分をすっかりなかったことにして2を作っているあたり、やっぱり能天気なアニメだよw

 じゃあアフリカはなんの心配もない動物園並みの楽園なのかというと、今回は人間たちとの対立を持ってきた。自然保護区の外では密猟者がうろついていて出たら最後殺されてしまうというのだ。
 そんなライオン以下すべてのサバンナの動物が恐れる人間のエリアをまるで通り魔のようにジープを奪って移動するペンギンズ。
 しかしその被害者の中には前作でアレックスをノックアウトした、あの恐るべきおばあちゃんがいた・・・!

 おいで、子供達。あたしらニューヨーカーだろ?
 食べ物が欲しけりゃ美味いホットドッグ屋をあさってきた。寝床が欲しけりゃ高層ビルを建ててきた。水が欲しけりゃでかいダムを作ろう!
 あの街でやれるならやっていけるさ、どこだって!


 なんとこのおばあちゃん、元ガールスカウトでアフリカのサバンナに取り残されてもたくましく文明を作り、その結果アフリカの自然を大きく変えてしまう。
 このあたりすっごいコミカルだけどなかなか示唆的で、実際ケニアか何かの野生動物保護区では現地の人が農業のための用水路を建設したせいで、動物たちの方へ流れる水が枯渇し多くの動物が乾きに苦しんだという。いやこの問題はまだ現在進行形なのか。
 そう考えると人間の存在っていうのはなかなかの原罪なんだなあ、と思う。人間側から見ればおばあちゃんほど頼もしい人はいないんだけどね。

 さてアフリカで本来あるべき場所へ戻った4頭。しかしその現実は弱肉強食設定がなかったことにされたとは言え、なかなか厳しいものだった。
 歌と踊りが好きな平和主義のエンターティナー、アレックスは群れのリーダーになるために暴力的な決闘をする羽目になるし、自分が個性的で才能あふれるシマウマだと思っていたマーティは自分レベルのシマウマが何万頭もいることにショックを受ける。さらに病弱なキリンのメルマンは忍び寄る自身の死の恐怖に凹み、ええと、カバのグロリアだけはジャグジーで山寺宏一と楽しんでました。

 ここら辺のアレックスたちが立ち向かう新たな問題は、彼らの友情の再確認というテーマとなかなかマッチしていてとっても上手い。
 ただ1といい、せっかく設定や内容は素晴らしいんだから、もうちょい真面目にやればいいのに『マダガスカル』ってよくも悪くもちょけちゃうからあと一歩で感動作じゃないんだよな。そこが好きなんだけどさ!
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