『青春アタック』脚本㉕銅頭鉄額

イチゴ谷に降っていた雨はいつの間にか弱まっている。
保健室のカーテンを開ける大此木。
「嵐はおさまったみてえだな・・・具合はどうだ大将・・・」
ベッドから起き上がる海野「・・・うん・・・ずいぶんよくなったよ。ありがとう・・・
そういえば・・・試合の方はどうなったんだろう・・・」
大此木「合宿場がまだ賑やかだから、試合が続いているんじゃねーか?
・・・よし、様子を見に行ってやろう・・・」
海野「ありがとう・・・」

傘をさして合宿場に足を運ぶ大此木。
「そうは言ったが・・・もう終わってたりしねえだろうな・・・」
大此木に興奮した様子で駆け寄る病田「た・・・大変です!」

ブーちゃんがサーブを打つ。
観客「うお!いいサーブだ!」

大此木がスコアボードを見る。
「16対13・・・?白亜高校が押してるのか・・・!たった5人で・・・!」

突進でレシーブをするイノセ。
オジカ「リオ打て!!」
理央のアタックをブロックする花原。
観客「ブロックが高い・・・!」
理央「たまげたわね・・・!!」
ちおり「ナイスブロック~!」
花原「見たか!大此木・・・!勝っててバビったか!?」
大此木「・・・バビった・・・」
花原「ブロックは任せなさい!!」

アライがバックアタックを決める。
それをちおりがレシーブする。
ブーちゃんが乙奈にトスを上げる。

大此木「乙奈がアタックだと!?」

理央「オジカくん!アタックはできないんじゃないの?」
オジカ「あいつはできない・・・!」

乙奈が卓球のような横打ちでスパイクを打つ。
オジカ「馬鹿な・・・!」
変なカーブがかかっており、クマガイが怯えて避ける。
クマガイ「怖い・・・!」
観客「サーブ同様、どこに跳ねるかわからない・・・!これは怖い!!」

さくら「元トップアイドルが運動ができないわけがないじゃない・・・
歌って踊ってんのよ・・・?」
山村「むう、名采配だ・・・!花原と乙奈を隣り合わせて前衛においたのは、必ずどちらかが攻撃を繰り出せるからか・・・」

サーブを打つブーちゃん
綺麗な打線で相手コートに飛んでいくサーブ。
相手もパスを繋ぎ、理央がアタックをする。
しかし、やはり花原のブロックに阻まれる。
理央「なんですってー!」
観客「またブロックしたぞ!」
ネット越しのボールをひろうオジカ「甘いわ!」
観客「オジカのリバウンドプレイだ!!」
続いてアライがアタックを打つ「次は俺様だー!」
アライのアタックも跳ね返す花原。
オジカが突進する「どけい!俺が決める・・・!」
オジカの角アタックもブロックしてしまう花原。
オジカ「・・・馬鹿な・・・!!」
主審「ピー!」
騒然とする会場。
「うおおおお!角アタックもはねかえしたー!とんでもないブロッカーだ!!」

花原にとびつくちおり「かっこいー!!」
息を切らす花原「はあはあ・・・かっこいいでしょ・・・」
華白崎「花原さん!よくやった!」
花原「は・・・はい!ありがとうございます・・・!!」
華白崎(レシーブで太刀打ちできないあの角アタックを・・・ブロックしたのは大きい・・・!)
理央「あたしもアライくんもオジカくんも・・・みんな止められちゃったよ・・・!」
クマガイ「うわあああもう20点だ・・・!」
理央「オジカくん・・・なにか策はないの・・・?セットを奪われちゃうよ・・・!」
オジカ「くくく・・・安心しろ・・・策はある・・・
審判。タイムアウトだ!」

試合が中断される。

花原「なに?休めるの・・・?」
華白崎「30秒だけですが・・・」
選手たちにスポーツドリンクを配布する山村と病田。

扇子をあおぐ理央「・・・で、策って?」
オジカ「相手の弱点は花原だ・・・」
理央「いやいや・・・!その花原さんがノリに乗ってるから、追い込まれてるんじゃない!」
アライ「狂ったか、シカ!」
オジカ「・・・馬鹿どもが・・・冷静になれ・・・
あいつのブロックは隙だらけだ・・・我々は高さに騙されているんだ・・・
相手チームでブロックができるのは花原だけだ。
あとは身長が高くない。
つまり、やつがひとりでリードブロックをしているわけだ・・・驚異的な瞬発力でな。
・・・こちらにはアタックが打てるものがたくさんいる・・・なにも順番に戦いに挑まなくてもよいのだ」
アライ「・・・そうか・・・!昔の特撮の敵幹部みたいになってんのか・・・!」

――リードブロックとは、相手アタッカーの攻撃を予測してブロックを行うことである。
基本的には相手のトスコースを見るのだが、それだけにクイック攻撃の反応は難しくなる。
日ソ双璧時代のオリンピックでは、日本代表が「ひかり攻撃」というクイック攻撃でソ連代表を翻弄したことは、日本バレー界の伝説となっている・・・!

オジカ「クマガイ・・・花原のブロックを破れるか?」
クマガイ「・・・やってみます・・・」
アライ「とうとう秘密兵器の登場か。」
万石「くまはもともと夕方から活発になる動物・・・午前中の立ち上がりが遅いのも仕方がないな。」

タイムが終了する。
主審が啼く「ピー!」
オジカ「さあ行くぞ・・・!」
三畳高「おー!!」
さくら「勝負なんて勢い任せよ!このままねじふせろ!」
白亜高「おー!!!」

前衛ポジションにつく花原「さー!かかってきなさい!
ゴマフアザラシでもスマトラサイでもブロックしてやるから!」
オジカ「ローテーションでクマガイを前衛にするぞ・・・!
いくぞ、理央、アライ・・・!」
アライ「おうよ!」
理央「まかせて!」

アライがレシーブする「くそがー!」
オジカ「クマガイトスだ!」
クマガイがトスを上げる「プー!!」
ブロックに入る花原「さーかかってきなさい動物たち・・・!」
すると、理央とアライとオジカの3人全てがアタックモーションに入る。
肝を潰す花原「!!!げ~~~誰が打つの・・・!!??」
アライ「この俺だ~!」
アライにブロックの照準を合わせる花原「なんのー!」
アライ「・・・見事に引っかかったぜ・・・」
花原「・・・え?」
時間差攻撃でオジカが角アタックを決める。
スパイクが顔面に当たり吹っ飛んでいく花原「ぎゃあああああ!!」
華白崎「・・・時間差攻撃・・・!!」
オジカ「本当の戦いはここからだよ姫・・・」

花原が審判のトビに訴える。
花原「審判!あんな卑怯な攻撃ファウルだよ・・・!」
トビ「・・・い・・・いや・・・れっきとした戦術です・・・」
トビに掴みかかる花原「この野郎・・・お前とタカの違いは一体なんなんだよ・・・」
トビ「ぴぴぴぴ!!」
華白崎「花原さん、落ち着いて・・・!!」
乙奈「主審の怒りを買うのは得策じゃありませんわ・・・!」

クマガイが前衛に現れる。
花原「とうとう来たわね・・・くま。」

山村「前衛に有葉、オジカ、クマガイ・・・!三畳高が最も強いパターンだぞ・・・!」
サーブをするため、自分よりも大きいボールを運ぶシマダ「よいしょよいしょ・・・」
花原「あ~はっは!かわいいぞリスー!打ってこー♫」
シマダがサーブを打つ「えい!」

理央「油断してるわね・・・シマダさんは天井サーブの名手よ・・・!」
花原「なんだ、あのサーブ・・・!無駄に高い・・・!!」
華白崎「花原さん!オーバーでレシーブです・・・!」
花原「・・・え?」
オーバーハンドパスができず、顔面で天井サーブを受ける花原。
主審「ピー!」

理央「ナイスサーブ!シマダさん!」
シマダ「へへ・・・」
オジカ「忘れちゃならねえのは、花原は素人だってことだ・・・
シマダよ、どんどん花原を狙っていけ。やつはオーバーができないんだ・・・」

もう一度花原の方へ天井サーブが飛んでくる。
花原「くそーへなちょこサーブめ・・・!調子狂うなあ!」
また、オーバーで失敗し、顔でサーブを受ける。
花原「うぎゃあ」

オジカ「よくやったこれで一点差だ!」
アライ「見たか!」
花原「・・・はい。」
乙奈が花原に耳打ちする。

オジカ「同点に持ちこめ!」
天井サーブを打つシマダ。
花原「あわわわ!・・・ってちょっと待ってアンダー!」
オーバーではなくアンダーでレシーブする花原。
観客「賢い!」
乙奈が花原にトスを上げる。「花原さん・・・!」
アタックする花原「くらっとけ!」
ブロックで跳ね返すクマガイ「えーい!」
花原「・・・!くま・・・!」
リカバーする華白崎「乙奈さん・・・!」
今度は乙奈がアタックする。
乙奈のアタックも巨体を活かしてブロックしてしまうクマガイ。
乙奈「跳ね返されましたわ・・・!」
観客「うおおおお!まるでさっきの花原だ!!」
クマガイ「どうだ!」
花原「う・・・くそ~勝負よ!くま!!」
クマガイ「うけましょう!」
アタックフォームに入る花原「うらー!」
助走コースでかなりアウトをとっている。
乙奈が天井に届くようなトスを上げる。
華白崎「オープン攻撃・・・?!」
とんでもない打点の高さでアタックを打つ花原「この高さならどうだ!!」
ぎりぎりクマガイの爪が届く。
観客「とどいたぞ!!」

理央「こっちコートよ!リバウンドお願い!!」
リバウンドするオジカ。
オジカ「クマガイ撃て!!」
ブロックに入る花原「止めてやる!!」
叫ぶクマガイ「くまー!!」
叫ぶ花原「ひとー!!」

万石「50メートルを3.5秒で駆け・・・
銃弾すら弾き飛ばし・・・
鉄骨をもへし折る・・・
スーパーマンかと思ったかね?
それがクマという動物だ・・・!
彼らの前では人類など無力・・・!」

クマガイのアタックをブロックするが、驚異的な力でボールごと後方へ吹き飛ばされる花原。
地面にぶち当たり、回転しながらバウンドしていく花原の巨体。
花原「うわああああああ!!!」

観客「うおおおおお!ついにクマガイがアタックを打った!!なんつー威力だ!!」
コートの外で痙攣している花原。
大此木「・・・あいつだいじょぶか・・・?死んでねえか・・・??」
ちおり「体重72kgの花原さんをふきとばすとは・・・」
花原「そんなにないわよ!!
・・・て、いつつ・・・まだまだ・・・負けないわよ!」

さくら「けっこう根性あるじゃない・・・」
山村「うむ・・・まるで別人だ・・・」
花原「パワーなら私・・・わたしだってくまに大きさは負けてないんだ・・・!」
オジカ「そうかな?クマガイは体重が400kgもあるんだぜ?」
花原「なんですって・・・!?わたし40人分じゃない・・・!」
アライ「なんて見え透いた嘘なんだ・・・!!」

オジカのアタックを止めようとジャンプする花原。
オジカ「また引っかかったな!やはりこいつはクイック攻撃には対応できない・・・!」
クマガイがアタックを決める。

スコアが逆転している。
「白亜高20-三畳高21」

理央「あと4点!これで決まりよ!!」

山村「三畳高はとんでもないものを温存していたな・・・」
さくら「オリンピックでもくまは出てこないからね・・・さ~てどうすっかな・・・」
大此木「クマガイ、オジカ、有葉のフロントラインは最強だ・・・どうするね」

クマガイの前に花原が、オジカの前に華白崎が、理央の前に乙奈がつく。
大此木「マンツーマンブロックだと!!」

理央「時間差攻撃はこれで止められちゃうわね・・・」
オジカ「ふん、この俺の角アタックを広末涼子ごときが止められるかな・・・?」
角を振り回すオジカ。
華白崎「うわ・・・!けっこう角が怖い・・・!!」
華白崎がオジカのアタックをブロックしようとするが、腰が引けてしまい決められてしまう。
華白崎(はあはあ・・・角が怖くて積極的にブロックに行けなかった・・・!
花原さん・・・相当の勇気の持ち主だわ・・・)
花原「どんまい、カッシー・・・!」
大此木「やはり、花原以外に連中のブロックは不可能か・・・?」




雨上がりのイチゴ谷。
獣道をバイクを押しながら歩いている女性ライダー。
「もう試合決まっちゃったかなあ・・・
こんなとこバイクでくるんじゃなかった・・・雨には降られるし・・・」
バイクを三畳高の駐輪場に止める女性。
ヘルメットを脱ぐと、赤く染めたボブカットが風に揺れる。
スポーツ雑誌『月刊スポコン』の記者、病田通代女――
「まったく、さくらは一体どこでバレーをやらせてんのよ・・・」
カメラを構えて、合宿場の扉を開けるつよめ。

するとコートでは人間と野生動物がバレーで激戦を繰り広げている。
つよめ「つーか、さくらは何にバレーをやらせているのよ!!
しかも、せってるし・・・!」
つよめのとなりに現れる海野「本当だ、せってる・・・!」
つよめ「あなたは・・・?」
海野「白亜高校バレー部部長の海野です・・・」
つよめ「・・・部長さんですか・・・わたくし、こういうものです・・・」
名刺をわたすつよめ。
海野「病田って・・・」
つよめ「双子の姉がお世話になってます・・・」
海野「え~!!ぜんぜん似てないんですね・・・」
つよめ「姉は根暗でしょう?
いや~山桜が綺麗だって言うからツーリングがてら取材に来たんですが・・・いきなり嵐にあってびしょびしょですよ・・・で雨宿りしてたら、こんな時間に・・・」
海野「よく、バイクで来れましたね・・・」
つよめ「・・・で海野部長は補欠なんですか・・・?」
海野「・・・え?」

主審「ピー!サブ・スティチュエーション!」
白亜高部員「・・・あ!!」
コートに海野が入る。
華白崎「海野さん!」
花原「もう体は大丈夫なの・・・?」
海野「ええ・・・ごめんね・・・抜けちゃって・・・」
ちおり「わーい!海野さんだ!」
スコアボードを見る海野。
「20対23・・・勝負は決まってない・・・!勝てるよ!!」
一気に士気が上がる白亜高校。

『青春アタック』脚本㉔空前絶後

サービスエリアに立つ乙奈。
乙奈「・・・この流れをわたくしが止めてはなりませんわ・・・」
理央「あの貴婦人は試合中ずうっと緊張しているよね。」
オジカ「乙奈姫櫨美・・・3年、元アイドルらしいが球技は未経験・・・
レシーブもパスもそこまでうまくないし・・・花原のように上背があるわけでもない。
チーム最大の穴だな。」

乙奈を見つめる白亜高メンバー。
華白崎「・・・乙奈さんってサーブできるんですか??」
ちおり「・・・サーブしてるの見たことあったっけ?」
花原「・・・そういやないかも・・・」
華白崎「乙奈さん・・・リラックス・・・!自信がないなら下打ちで・・・!」
ブーちゃんが3人に近づく。
花原「・・・え?みんなが帰ったあと、いつも一人で練習をしていた・・・?」

フローターサーブのフォームを構える乙奈。
のろのろした動きの乙奈「う~や~・・・」

オジカ「なんだ、あの動きは・・・」
アライ「・・・ウケ狙いか?」

ボールを打つ乙奈「たあっ」
ボールは高さが足りず、ネットに接近する。

理央「あれじゃあ入らないね。こっから反撃よ!」
すると、ボールが突然上に進行方向が変わりネットを超えてくる。
目を疑う理央「・・・な!きたよ~!!!」
ふわふわ風船のように浮きながら相手コートの上を漂う乙奈のサーブ。
理央「なんという滞空時間なの!!??」
オジカ「イノセ!シマダ!!」
シマダ「ちょっと待ってください!ええと・・・南西距離1.3m・・・!いやもとい90センチ・・・!!」
また方向が変わるボール。
シマダ「きゃあああまた曲がった!!」
シマダ「北北西仰角3度、距離95センチ!」
イノセ「よしきた!!」
イノセがボールに突進するが、ボールがイノセを避けて、バレーのポールに激突するイノセ。

花原「なんつー変化球よ!!」
ちおり「やったー!!」

アライ「あ・・・あんなやばいサーブ見たことねえぞ・・・
イノセからサービスエースとは・・・おい、あいつ本当に穴なのか!?」
オジカ「・・・信じられん・・・!
ボールに細工したんじゃないのか・・・!?」
ボールにヒヅメをたてるオジカ。
理央「お・・・落ち着いてオジカくん・・・!」
アライ「おい・・・オジカが取り乱しているの初めて見たぞ・・・」
クマガイ「貴重プー・・・」

ちおり「あんなこと科学的にできるの・・・?」
花原「・・・ボールに回転がかかっていないから、変な空気抵抗がかかっているのかも・・・」
華白崎「おそらく無回転フローターサーブの一種かと・・・」
ちおり「乙奈さん、もう一度あれやって!」
乙奈「あんなへっぽこサーブでよろしければ・・・」

もう一度サーブを打つ乙奈「たー」
観客「また変化球だ・・・!」
サーブを追いかけてクマガイのみぞおちに突っ込むイノセ。
観客「うわ!とれない・・・!!」
「三畳高のレシーバー陣が翻弄されてる・・・!すげえ!!」

理央「なんなの・・・あれは・・・」
オジカ「あそこまでランダムにカーブがかかるボールを正攻法でレシーブするのは不可能だ・・・
シマダ・・・」
シマダ「はい・・・」
オジカ「無理にあれをレシーブしようとは考えるな。しかし毎回のサーブの到達点のデータを記録してくれ。どこへ落下するかがわからない以上、確率に頼るしかない・・・」
シマダ「わかりました・・・!」
万石「リスは餌の少ない時期に備えて、地中に木実を埋める貯食という行動をとる。
リスは秋に埋めた木実の場所を記憶を頼りに春に探し出すのだ・・・
サーブパターンを記憶することなど訳はないだろう・・・」

乙奈のサーブに翻弄される、シカやくま。
理央「あーえらいこっちゃえらいこっちゃ・・・」
オジカ「慌てるな・・・!向こうで怖いのはサーブだけじゃねえか!
よく考えてみろ・・・
あんなめちゃくちゃな動きに気を取られているが、サーブである以上必ず9m四方のコートの中に落ちてるんだ」
理央「・・・どうするの?」
オジカ「ゾーンディフェンスを敷こう・・・6人がそれぞれ決めた場所をしっかり守れ・・・
その6分割したいずれかにボールは必ず来る・・・!」
理央「なるほど・・・さすがオジカくん・・・」

主審「ピー!」
アライ「来たぞ・・・!」
オジカ「いいか!慌てて動くな!冷静に自分の持ち場だけを守れ!!」
アライの方に飛んでいくボール。
オジカ「アライ・・・!」
ボールの進路が変わる。
オジカ「・・・と見せかけて理央だ!」
なんとかレシーブする理央「てい!」
オジカ「よーし、よくとった!」
オジカ「イノセ!フォローだ!」
シマダ「南東へ6.2m!」
イノセ「発射!!」
ボールをオジカにあげるイノセ。
角をふるってものすごいアタックを決めるオジカ「借りは・・・返すぜ!!」
華白崎「速い!!」
あまりの剛速球でブーちゃんがレシーブできない。

山村「なんという剛球・・・!」
病田「す・・・すごいスピードでしたよ・・・!」

オジカ「・・・久々だよ・・・このオレが本気のスパイクをするのは・・・オレは口だけかと思ったか?」
花原「あ・・・あれは・・・あの時の・・・角アタック・・・!!」
華白崎「角アタック・・・?」

オジカ「1点返したな・・・」
アライ「しかし、あの変化球でまだ9点差だぜ?」
オジカ「ふん、ゲームが進むにつれあのサーブは克服するさ。
施行が多いほど確率は正確になる・・・
まあ、乙奈にはもうサーブ権は回ってこないかもしれんがな・・・」
理央「よしっ!追いつくよ!」

サーブを打つオジカ「任せておけ!」
剛速球を乙奈に向かって打つ。
オジカのサーブが取れない乙奈。
乙奈「きゃああ!」

山村「・・・吹雪監督。まずいのではないか?」
さくら「・・・なにが?」
山村「向こうには強力アタッカーが有葉氏、アライ氏、オジカ氏と三人もいる。まちがいなくオフェンシブチーム・・・
だが、こちらでまともにアタックができるのは、もはや華白崎副会長しかおらぬ。」
さくら「・・・本当にそうかな。」

オジカ「容赦はしないぜ、弱肉強食ってやつだ。あんたに点を取られたぶん・・・もらう!」」
角を振り上げサーブを打とうとした瞬間、雷が近くに落ちて、合宿場が停電する。
理央「うわ・・・停電だ!」
万石「ブレーカーはどこだ?」
暗闇で光る無数の野生動物の目。

ブレーカーを上げる観客のサル。
照明がつく。
みると、オジカのサーブがネットに阻まれ入っていない。
観客「あ~!入っていない・・!ついてねえ!!」
理央「どんまい・・・オジカくん・・・」
オジカ「ガッデム・・・!」
乙奈「天が味方しましたわね・・・!」
華白崎「・・・ここが勝機ね。」

サイドハンドサーブを打つ華白崎。
理央「アウトよ・・・!」
ライン上ギリギリで地面に当たるサーブ。
カルガモがラインズマンフラッグを下げる。
観客「うおおお!入ってる!!」

感心する理央「・・・いいサーブね・・・」
華白崎「このセットは絶対にいただく・・・」
憧れる病田「さすが華白崎さん・・・!」
山村「海野部長がいないのに見事な闘志よ・・・2年3年を引っ張っておるわ・・・」

オジカ「華白崎桐子・・・成績優秀な才女だが、学力だけではなく負けん気の強さもチームナンバー1だ・・・1年だと思ってなめると痛い目を見るだろう・・・」
理央「確か、中学バレーで県代表だったんだよね・・・上手いわけだわ・・・」
オジカ「・・・お前らに任せていいか?」
シマダ「了解しました!」

もう一度激しいサーブを打つ華白崎。
イノセが全力で拾う。
観客「うお、拾ったぞ!」
トスを上げる理央「アライ!」
アライ「くらいやがれー!」
アライのアタックを飛び込みレシーブで拾う華白崎。
トスを上げるちおり「花原さん・・・!」
花原「まかせろ!」
助走して大ジャンプする花原。
前衛がシマダとイノセなのでブロックができない。
クマガイ「た・・・高いぞ!!」
乙奈「今ですわめぐなちゃん・・・!」
花原が高さを活かして渾身のアタックを打つ。
観客「!ほぼ垂直真下に打ったぞ!!」
イノセが拾いに行く。
イノセ「FIRE!」
キョロキョロするシマダ「方位は・・・!?」
シマダの真上に降ってくるボール。
ぷちという音を出して潰れるシマダ。
主審の笛「ピー!」

ちおり「やったー!」
ちおりとハイタッチする花原「ちおり、ナイストス!」
さくら「あれは・・・76年モントリオール五輪での日本代表の必殺技“稲妻降ろし”ね・・・」
山村「監督・・・あんな技も教えたのか・・・?」
さくら「・・・酔っ払ってて記憶にないんだよな・・・
でも・・・あの打ち方は見よう見まねで出来るものじゃない・・・」

アライ「大丈夫かシマダー!」
マリオに踏まれたクリボーのようなシマダ「つ・・・つぶれました・・・!」

乙奈「さすがですわ花原さん!」
華白崎「・・・花原さん・・・前言撤回します・・・」
花原「・・・へ?」
華白崎「このチームに戦力外などいない・・・謝るわ・・・」
花原「いいよ、もう・・・」

クマガイ「あの身長ですごいジャンプ力だ・・・!」
アライ「やるじゃねえか素人ども!もう手加減しねえぞ!」
オジカ「・・・クマガイ・・・花原を力でねじ伏せられるのはおそらくお前だけだ・・・
前衛の心づもりをしておけ・・・パワー勝負になるぞ・・・」

『青春アタック』脚本㉓乾坤一擲

雷鳴が轟く。
雷の光に照らされる森のギャングアライグマ。
アライ「くらいやがれえええ!」
アタックを打つアライ。花原とちおりが拾おうとするが、お互いにゴチンとぶつかる。

海野がアタックを決めるが、イノシシが暴走して拾ってしまう。
シマダ「南西1.2m!」
アライ「おらあ!」
海野のアタックを全て跳ね返して、白亜高校の絶対エースを抑えてしまう。
息を切らす海野。
華白崎「海野部長がこれほどまでに抑えられてしまうとは・・・」
花原「ど・・・どうしよう・・・?」

アライ「あいつさえマークしちまえば勝てちまうな。」
オジカ「所詮は素人だからな・・・」

アタックを決めるアライ「おらあ!」
怯える花原「あわわ・・・」
ヘルプに走る海野「どいて・・・!」
片腕を伸ばしギリギリレシーブする海野「華白崎さん・・・!」
トスを上げる華白崎。
アタックをしようとする海野。
そのアタックを跳ね返すアライ。

飛び込みレシーブをする海野。
アタックをする海野。
花原をカバーする海野。

病田「・・・な、なんか、美帆子ちゃんだけでバレーをしているみたい・・・」
大此木「ほかの5人をすべてカバーしてるんだ・・・あいつは責任感が強いからな。
今までも、隠れてメンバーをフォローしていた・・・」
山村「むう・・・見てられん・・・我がエースアタッカーのあんな姿を見るのは・・・」
さくら「誰がアタッカーだって??」
山村「・・・む?」
さくら「あの子の専門はレシーバーよ。アタッカーじゃない。」
山村「なんと!では、今まで苦手な役割を・・・?」
さくら「・・・人には向き不向きがある。さあて、どうする?」

アライグマの猛攻に怯えるメンバーたち。
肩で息を切らす海野(初心者の花原さんたちには、あの珍獣の相手は無理だ・・・
私ががんばらないと・・・私が・・・)

織戸高校の昔のメンバーから「全国制覇」の旗を体育館から放り出されたことを思い出す海野。
織戸高校のキャプテン「・・・帰って・・・もうあなたとは関わりたくないわ・・・」
海野「ひとこと・・・謝りたくて・・・」
キャプテン「謝っても・・・ここにはもうあなたとバレーをしたい子なんていない・・・」
全国制覇の旗を外に放り投げてくる。
雨で濡れた地面に倒れる旗。泥で汚れる。
海野「みんなの夢だったよね・・・」
キャプテン「いいや、あなたの夢よ」

海野(・・・もう・・・ひとりぼっちは嫌だ・・・!)

渾身のアタックを打つが、それすらクマガイのブロックに阻まれる海野。
とうとう力尽き、コートで倒れてしまう。

白亜高部員「・・・!海野さん・・・!!」
救急箱を用意する山村「審判!タイムだ・・・!」

理央「クマガイさんのディフェンスが地味に効いてたみたいね・・・」
クマガイ「いや~強敵だった・・・」
アライ「クマガイのブロックが破られても、イノセとシマダが確実にレシーブするしな。」
イノセ「任せろ。」
スコアボードに目をやるオジカ「あと5点か・・・」



海野を寝かせるさくら
花原「・・・先生・・・」
さくら「だいじょうぶ、ただの貧血よ。すこし休ませれば治るわ。」
花原「よかった・・・」
さくら「最近、神経の方も使ってたらしいから・・・
あんたたちのまとめ役ってのも大変ね・・・」
花原「・・・え?」
華白崎と乙奈がお互いに見つめ合う「・・・・・・。」
よろよろと立ち上がる海野「迷惑かけてごめんね・・・さあ続きをやろう・・・!」
さくら「ダメよ、部長。すこしは休んでなさい。」
海野「しかし、監督・・・それでは5人になっちゃいますよ・・・」
服を脱ぎ出す山村「ふふふ・・・ついに来たか、この最強のマネージャー、マッスル山村のショータイムが・・・!」
さくら「5人で行きましょう。」
山村「・・・え?」
海野「そ・・・そんなむちゃくちゃな!5人であのチームに勝てるはずが・・・!」
さくら「これは監督としてじゃない。養護教諭としての判断よ。従ってもらうわ。」
海野「は・・・はい・・・」

さくら「おい、そこのマッシュ坊や。」
大此木「お・・・俺のこと言ってんのか・・・?」
さくら「うん。美帆子ちゃん、かなり辛そうだから保健室に連れてってほしいの。」
大此木「わ・・・私がですか??」
海野「・・・大此木くん・・・」
山村「それなら私が運んでやろう・・・なにしろ、この部のアイドルでありマネージャーは私なのだから・・・」
さくら「いやいいよ。マッスルくんはここでスコアをつけてて。」
むせび泣く山村「・・・なんもやらしてもらえねえ・・・!!」
山村にハンカチを差し出す病田。

海野に肩を貸してやる大此木「ほら、いくぞ・・・」
海野「ありがとう・・・」
花原「海野さんにセクハラすんじゃないわよ」
ちおり「バックブリーカーもダメだよ!」
大此木「誰がするか!」
合宿場を出て行く二人。

雷が激しくなる。
窓の外を見る野生動物。
「山火事にならないかしら・・・」
「土砂崩れで巣穴つぶれないかなあ・・・」

理央「・・・おっあっちは5人でやるみたいよ。」
シマダ「ほんとだ。」
アライ「勝負を捨てたな。止めを指してやる・・・」

さくら「さあ、諸君。海野部長にはもう甘えられないよ。どうする?」

イノセがボールを鼻面で放り投げ、ボールが空中に浮いているあいだに後ずさり、一気に突進してサーブを打つ。

ブーちゃんがそのサーブを根性で受け、華白崎がアタックをしようとする。
しかし、クマガイのあまりに高いブロックに肝を潰す。
華白崎のアタックを跳ね返すクマガイ。
ネット際に落ちたボールをひろうちおり「へにゃー!」
華白崎「会長・・・!」

さくら「あの子はネット際のプレイがうまいわね・・・」
山村「ですな。」

花原が今度はアタックモーションに入る。
花原「畜生ども、今度は私が相手だ!!」
アライ「うるせえ死んどけ!」
花原のアタックをアタックするアライ。
ボールが顔面に当たる花原「ぎゃあああ!!」

観客「すげえええ!アタッカー殺しのアライ!!」

頬を抑える花原「ううっもうやだ・・・いたい・・・」
華白崎「5人でやりあうのは相当厳しいですね・・・」

理央「あと2点で第1セット取れるよ!」

床に崩れる花原「だめだー海野さん抜きじゃ勝てないよー諦めよう・・・」
花原の背後に回るちおり「も~ダメだな~花原さんは・・・」
花原に浣腸をするちおり「闘魂注入!」
飛び上がる花原「ぐぎゃあああああ!!」
ボールを持ってポーズを決めるちおり「希望を捨てなきゃきっと勝てるわ!!」
理央「・・・ほう・・・」
山村「青春アタックの名台詞だ・・・!」



保健室。
ベッドの海野に毛布をかけてやる大此木。
海野「ありがとう・・・優しいんだね・・・」
微笑む大此木「なぜ、モテないか不思議か・・・?」
微笑む海野「・・・うん・・・」
大此木「・・・バレーは一人じゃできねえぞ海野・・・」
海野「へへ・・・ひどいよね、私って・・・
心の中では結局みんなを素人扱いして信じていなかったんだ・・・
もう二度と・・・大切なチームメイトを失いたくなかったから・・・」
大此木「負けたら、お前のチームメイトはいなくなるのか?」
海野「・・・でも、私にとってはこれが最後の戦いなの・・・」
大此木「誰が決めたんだ、そんなこと・・・
いいから、お前はゆっくり寝てな。
あいつらは負けんよ。じゃなきゃ、この俺様も動物以下だ・・・」



――動物以下が決定した。
主審「ピー」
第一セットを落とす白亜高校。

ちおり「あー負けちゃったー次のセットがんばろー」
花原「あんたのカンチョーのせいで私がアタックできなかったからじゃない!」
ケンカするちおりと花原。
華白崎「は~っ私にあの二人をまとめるのは無理だ・・・」

扇子であおぐ理央「よく走り回れる元気があるよね・・・」
華白崎「なるほど・・・そういう見方も・・・」
アライ「馬鹿!向こうに聞こえちゃったぞ!」

パイプ椅子から立ち上がるさくら「さあて・・・追い込まれちゃったね。」
華白崎「・・・監督。なにか策が?」
さくら「一セット目の様子を見させてもらって、だいたいわかったわ・・・」

主審「それでは第二セットを開始します!」
万石「このセットもとってたたみかけろ!」
コートに入る三畳高「おー!」

理央「・・・ん?ポジションが変わった・・・!?」

前衛の両翼に乙奈とちおり、そしてセッターに花原がついている。

病田「・・・な!」
山村「花原さんがセッター!?」
花原「ふふふ・・・驚いているわね・・・何しろ私は・・・オーバーハンドパスができない・・・!!」

アライ「向こう、ポジション間違ったんじゃねえか??」
サービスエリアの理央「相手の監督は元全日本だよ。油断は禁物。」
綺麗なジャンプサーブを打つ理央。
理央「どうだ・・・!」

ブーちゃんがレシーブする。
理央「なんでよ~!!」
アライ「あの給食のおばさんレシーブうまいな・・・」

ブーちゃんのあげたボールがセッターの花原の方へ飛んでいく。
おびえる花原「もうきたー!!!」

理央「アタックが来るよ!」
クマガイ「ライトだ!!」

震える花原「う・・・うあああ・・・!」
花原はオーバーの姿勢はするもののトスが上げられず、勢いよく相手コートにボールを弾いてしまう。
意表を突かれて、花原のボールがブロックに入ったクマガイの顔面に当たる。
結果的にフェイントの形になり、白亜高が最初の一点を取る。

華白崎「花原さんナイスフェイント!!」
花原「・・・は?
け・・・計算通り・・・」

アライ「ホントかよ・・・」
花原に話しかけるオジカ「おいあんた・・・セッターとはどういうつもりだ?
オーバーハンドパスができないのは知っている・・・」
オジカを無視する花原「は・・・はは・・・乙奈さんサーブがんば~・・・」

山村「全日本よ・・・なぜ・・・トスができない花原さんをセッターにしたのだ・・・?」
タバコに火を付けるさくら「いや・・・そんなこと言ってないわよん。センターをやってって言ったのよ。」
山村「では聞き間違いか!!?」
煙を吐くさくら「でもまあいいか。面白そうだし。」

『青春アタック』脚本㉒前代未聞

山の雲行きが怪しくなる。
葉に雨粒がつき、次第に雨が激しくなる。
合宿場のトタン屋根に雨音が響く。
観客席には雨を逃れて、ヤマネ、ウサギ、キツネ、浴衣を着たニホンザル、甲冑を装備したウマなど多くの野生動物が集まっている。

理央「・・・秘密特訓・・・?」
得意げな花原、ちおり。
理央「・・・オジカくん、どうすればいいかな。」
オジカ「レシーブ成功率の最も低い選手をねらえ・・・チェック済みだ。」

白亜高コート
華白崎「・・・相手が我々のデータをすべて把握しているなら、私たちの弱点をついてくるはずです。」
海野「・・・レシーブ・・・」
華白崎「ええ。・・・後衛にヘルプに入ります。」
首を振る後衛の乙奈。

主審のトビ「ピー!」
理央「いっきまーす!」
乙奈に向けてサーブを打つ理央。
海野「やっぱり乙奈さんだ・・・!」

向かってくるサーブボールを見つめる乙奈。
震える。
乙奈(あの時、わたくしが逃げなかったら・・・ソラちゃんは・・・!)
レシーブの姿勢で体を硬直させ、逃げずにサーブボールに腕を当てる乙奈。
海野「レシーブした・・・!」

病田「でも球速が落ちていない・・・!」
大此木「いや・・・そうでもない。」

レシーブしたボールが勢いよくセッターのちおりに向かっていく。
それと同時に、花原がアタックのモーションに入る。

海野「・・・速攻!!?」
華白崎「速いですよ・・・!」

理央「クマガイさん!バックアタックよ!」
慌ててブロックをするクマガイ。
花原のバックアタックはくまの高い壁に跳ね返される。
しかし、ネット際で落ちたボールをちおりがレシーブでひろう。

大此木「うまい!体勢を立て直して反撃・・・」

すると、花原がもう一度素早くバックアタックを決める。
大此木「・・・2段攻撃だと!?」

理央「しまった・・・!」
三畳高のコートに勢いよく飛んでいくバックアタック。
そのままラインズマンのカルガモにぶち当たる。
観客「でもアウトだ・・・!」
ガッツポーズで固まる花原「・・・・・・」

アライ「だいじょうぶか!カモタ3号!」
ぴくぴくしているカモタ3号。
理央「なんてパワー・・・」
ブロックしたクマガイが手を振る。
クマガイ「あたた・・・」
アライ「あいつら速攻なんて持ってたのか?」
オジカ「データ不足だったぜ」

大此木「おい・・・あいつらなんかマジでうまくなってねえか・・・?」
スコアを付ける山村「同感だな。」
酒瓶を煽るさくら「・・・・・・。」
海野「すごいよ!三人とも・・・!」
花原「はははー見たかオコ!」
大此木「くっ・・・アウトのくせに・・・!」

理央「あれが入ってたら危なかったね。」
オジカ「焦るな。確かにアタックのパワーはあるようだがコントロールは取れていないようだ。
アウトボールを気をつければ問題あるまい・・・」
クマガイ「落ち着いていきましょう・・・!」
理央「そうだね・・・しめてかからないと・・・」
今度は花原にサーブを打つ。
クマガイ「ナイスサーブ!!」

花原の方に飛んでいくサーブボール。
ブツブツ言う花原「・・・早すぎて顔に当たるなら・・・ワンテンポ遅らせて・・・」
サーブをきれいにレシーブする花原「やっぱり!」
華白崎「うまい・・・!」
トスを上げるちおり。
もう一度バックアタックする花原「おらああああ!!」
また、カルガモに当たる。
観客「でもやっぱりアウトだ!!」

意識のないカルガモを抱える理央「何羽倒す気ですか・・・!」
オジカ「やはり、コントロールができないようだな。」
アライ「あいつが穴だな。」

花原を囲んで褒める白亜高校
海野「すごいよ花原さん!」
華白崎「あのサーブをよく取れましたね・・・!」
花原「えへへ!」

アライ「なんだ、あの盛り上がりは・・・」
オジカ「レシーブできたのがそんなに嬉しいのか・・・?」

3度目は、ちおりにサーブを打つ理央「えいっ!」
花原「いけーちおり!特訓の成果の最後の締めよ!」
乙奈「ちおりちゃんがんばって!」
ちおり「まかして!」
理央のサーブをレシーブし、花原の顔面にぶつけるちおり「どりゃあああ!!」
白亜高校「・・・ガーン・・・!」
ちおり「最後は落としてみました!」
花原「おとすなー!!」

オジカ「・・・あいつは一体何がしたかったんだ・・・??」
アライ「・・・しかし、リオのサーブを3人とも返したじゃねえか・・・どこが弱点なんだよ。」
オジカ「なあに、そのうちメッキが剥がれるさ。」
サーブを打つ理央「ほんとう?」

レシーブをしようとするちおり「おりゃーっ!くらえ花原さ~ん!」
ちおりの顔面を掴んで、遠くに放り投げる花原「おまえは・・・取るなあああ!!」
ちおりの代わりにレシーブする花原「ふっ!」
山村「おおっうまい・・・!」
病田「で・・・でも・・・セッターは??」
花原に投げられてコートのはじで倒れているちおり。
乙奈が代わりにトスを上げる「はいっ!」
それを海野がアタックする。
クマガイがブロックに入るが止められず、理央もレシーブできない。
鋭角のスパイクが決まり、主審の笛がなる。
大此木「すげえスパイクだ・・・!」

海野「やっとこっちに点が入ったね・・・!」
ちおり「かっけー!」

扇子であおぐ理央「クマガイさんのブロックをはねのけるとは恐ろしい・・・!」
クマガイ「ショックっす・・・!」
オジカ「海野美帆子・・・噂通りの選手だ。彼女の力で無名の織戸高校は強豪校となった・・・」
理央「実力は本物ってわけね。」
オジカ「エースの花原よりも恐ろしいぜ。中学からバレーをやっているからな。」
アライ「逆に、こええのはあいつだけってことだろう?」
理央「アライくん・・・」
アライ「任せろ。俺があいつを止めてやる。この天才センターアライ様がな!」

海野「さあ、こっちのサーブよ!」
サービスエリアに入るちおり「わーい!」
花原「・・・おい坊主・・・なんでこっちを向いているんだ・・・コートは向こうだ・・・」
ちおり「花原さんが好きだから!えい!」
花原の後頭部にサーブをぶち当てるちおり。
ブチギレる花原「てめえかかってこいやあああ!!」
ボコボコに殴られるちおり「うう・・・」
海野「花原さん落ち着いて・・・!」

理央「・・・・・・。」
アライ「あいつの行動が読めん・・・」
シマダ「でもあのサーブ、真面目にやればかなり速いんじゃ・・・」
イノセ「・・・追い付けるかなあ・・・」
理央「手加減してるんじゃないでしょうね・・・
オジカくん、その必要はないってこと教えてあげて。」
オジカ「もちろんだ。」
角にボールを乗せて、首を振って放り投げ、ボールが落ちてきたところで、角をないでサーブを決めるオジカ。

山村「なんと器用な・・・!」

剛速球が花原に飛んでいく。
怯える花原「はえええ!!」
花原の顔面にぶち当たり、跳ね返るボール。
鼻血を出して倒れる花原「いってきます!!」
海野「出たー!花原さん必殺、顔レシーブ・・・!!」

動物解説――万石正一
「ニホンジカのオスは繁殖期になるとメスをめぐって角を付き合わせて力比べをする。そのパワーを活用したのだろう。」

ブーちゃんが花原が跳ね返したボールをアタッカーにつなぐ。
海野「ブーちゃんナイスアシスト!!」

防御体制を取る三畳高「くるぞ・・・!」
クマガイと一緒にブロックに入るアライ「来やがれ・・・!」
シマシマのしっぽを高速で振ってホバリングしている。

大此木「コミットブロック・・・!海野封じだ!」

飛び上がって腕を振り上げながら海野(・・・ツキノワグマのブロックは高すぎる・・・!狙うはとなりのアライグマ・・・!)
海野がボールをアタックする瞬間を見切るアライ「動きは・・・読めた!!」
アタックをする海野。
そのコンマ0秒後に、アタックをそのままアタックして返してしまうアライ「なめるな!!」
肝を潰す海野「うっそおお!!」
山村「何だあれは・・・!!?アタックを・・・アタックした!!???」
地面に落ちる海野「ぎゃふん!」
大此木「海野を吹っ飛ばしたぞ・・・!」
花原「海野さん・・・だいじょうぶ!?」
海野「うん・・・驚いちゃった。あたた・・・」

アライ「チビだからってなめんなよ!」
理央「さすがアタッカーキラー!」
観客の野生動物「うおおお、なんつープレーだ!反則じゃねえのか!!?うきょー!」

口を開ける華白崎「む・・・むちゃくちゃだ・・・」
花原「あのタヌキ、可愛い顔してるけど、プレースタイルは凶悪よ・・・!」

万石「もともと北アメリカの森林に生息していたアライグマは、ペットとして日本に連れてこられて帰化動物になりつつある・・・!なぜか?それはアライグマがペットにするにはあまりにも凶暴だったからだ・・・!」
理央「そのとおり・・・アライくんはシカゴの生態系をめちゃくちゃにしてFBIに指名手配されて、日本に高飛びしてきた本物のギャング。バレーのプレーも犯罪ギリギリよ・・・!」
万石「アライグマは餌を水で洗う習性が有名だが、あの行動の理由は衛生的なものではなく、手を濡らすことで感覚神経を研ぎ澄ましているのだという・・・
全集中した彼らが人間のスパイクを見切ることはわけはないだろう・・・」

ちおり「すげー!華白崎さんアレできる?」
華白崎「人間の動体視力で、できるわけないでしょう・・・
スパイクは下に向けて打ちますから、相手のアタックとほぼ同時に叩かないとネットにかかってしまうでしょうし・・・」
アライ「悪いがオレは目が悪い。
ボールなんかハナから見ちゃいねえ。・・・感じてんだよ。」
華白崎「じゃあ・・・絶対に無理です会長。」

外の雨足が強まる。ゴロゴロと雷の音が聞こえる。
アライ「さあ・・・次に死にたいやつは前に出な・・・!」

『青春アタック』脚本㉑猪突猛進

サービスエリアに入る花原「はっはっは・・・では私のサーブからね」
理央「さー、おてなみ拝見」
海野「花原さん、とりあえずサーブを入れればいいから!無理に強く打つより確実に決めよう!」
花原「・・・おっけい。」
海野(相手の実力がわからない以上、ここはサービスエースなんて狙わないでいこう・・・)

理央「オジカくん。」
オジカ「花原恵菜、2年、174センチ。チームの中で一番の身長を誇るが・・・
アンダーサービスしかできない・・・」

アンダーサービスを打つ花原「てりゃ!」
相手コートに飛んでいくボール。

理央「甘く見られたね、あたしたちも。」
オジカがそのまま角でトスを上げる。
理央「チャンスボールありがと!」
勢いよくアタックを決める理央。

サーブが相手コートまで届いて喜ぶ花原「入った~!」
その花原の顔面に理央のアタックがぶち当たる「ぐえええ!!」
海野「花原さーん!!!」

オジカ「しかもレシーブもできない・・・」
アライ「なぜあいつはコートにいるんだ!??」

海野「ボールは生きてる!とりあえず返そう!!」
地面に倒れている花原※コイツは死んでる
華白崎がアタックの体制に入る。「会長、トスを!!」
トスを上げるちおり。
華白崎「くっ!!」
アタックを決める華白崎。
鋭い角度でコートのスミを狙う。
剛速球はラインぎりぎり。
華白崎「一点目はもらった!!」

イノセ「・・・目標は?」
イノセの背中に乗るシマダ「前方2m、11時方向!」
イノセが突進する。「発進!!」
人間離れした猛スピードでボールに追いつき、レシーブをするイノセ。
華白崎「・・・!」

病田「・・・返した!!」
大此木「うそだろ!?」

再び角でトスを上げるオジカ。
理央「もういっかい!」
容赦ないアタックを決める理央。
後衛の乙奈とブーちゃんは見切れない。
コートの際にアタックが決まる。
主審「ピー!」
理央「わーい!やったー!!」

大此木「なんてこった・・・強いぞ、あのチーム・・・!」

海野「・・・甘かった・・・!バレー経験者の華白崎さんのアタックをレシーブし、レシーブが得意なブーちゃんが反応できないアタックを返した・・・
そして、あのシカの参謀が私たちのデータをすべて把握している・・・」

解説する万石「イノシシの突進は最高速度80kmに及ぶ・・・ちょっとした自動車だ。
スパイクに追いつくなど訳はない。」
ちおり「すげー!」

扇子を広げる理央「動物が相手でラッキーとか思った??
動物の方が人間よりもずっとすごいスキルを持っているのよ。
さあ、我がジェットワールドサーカスの開演よ・・・!」

花原「海野さん・・・この人たち強いよ・・・いたいし、あやまって許してもらおう・・・」
ニヤリとする海野「ひさびさの好敵手ね・・・!面白くなってきた!!」
花原「海野さん・・・?」

大此木「海野が燃えてきたな・・・悪くない・・・だが・・・前途は多難だ。」
病田「・・・え?」
大此木「あいつらはバレーを始めて半年足らずの素人だ。
サッカーや野球と比べて、バレーボールは大番狂わせがほとんどない・・・」
病田「・・・それって・・・」
大此木「勝敗は純粋に練習量で決まるぞ・・・あいつら基礎できてなさそー・・・」
花原「るさい!オコ!!」

理央「さあ、こっちの攻撃だよ!!」

花原「ふっふっふ・・・秘密特訓の成果を見せてあげるわ!」



秘密特訓の回想
やっぱりとんでくるボールを怖がる乙奈。
乙奈「きゃああ!」
花原「・・・・・・。」
乙奈「ごめんなさい・・・」
花原「・・・何かあったの?」
乙奈「・・・そ・・・それは・・・」
ちおり「・・・みなまで言わなくても私にはわかるよ。」
乙奈「・・・ちおりちゃん・・・」
ちおり「白くて丸いものが怖い・・・
幼少期に星のカービィの襲撃にあったんだよね?」
乙奈「ち・・・ちがいますわ・・・」
花原「知らないと思うが、あの珍生物は実在しないぞ・・・」
ショックを受けるちおり「え!?いないの!???」
乙奈「あの・・・バレーボールが怖いんじゃないんです・・・」
花原「・・・話したくないなら、無理しなくていいと思うよ。
誰にだって人に言えない悩みってあるじゃない・・・」
乙奈「花原さんは・・・優しいですね・・・」
花原「それは買いかぶりすぎ。誰が週刊誌に百地翼のネタを売ったと思ってんのよ・・・」
乙奈「・・・・・・。」




アイドル時代の乙奈。ライブや歌番組で熱狂的な人気。
乙奈たちのアイドルグループの楽屋。
乙奈(百地翼)のグループに加入した新人
「翼さん!わたし、翼さんに憧れてこの世界に入ったんです!」
乙奈「まあ、わたくしに・・・?」
新人「私の街は大震災で被災して・・・でも、翼さんの復興コンサートで生きる勇気をもらいました。
私も、そんな多くの人を幸せにできるアイドルになりたいんです・・・!」
乙奈「ありがとう・・・そう言っていただけると、わたくしも、この仕事をやっていてよかったと思いますわ。一緒に頑張りましょうね。」
新人「はい・・・!」

あのころの私は・・・アイドルはたくさんの人を幸せにできると思ってた・・・

ライブが終わり、ステージから笑顔で手を振る乙奈。
観客たちに声をかける乙奈「ボーボボさんいつもありあがとう、ぬきゅさん素敵なお花をすいません、パチスロマンさんまた来てくださいね・・・!」
新人「すごい・・・!ファンの方の名前を全て覚えてるんですか!!!??」
乙奈「ええ・・・リピーターの方は極力・・・ファンの方あってのこの仕事ですから・・・
大切にしたいんです。」
新人「でも、翼さんのファンって数万人じゃ・・・す・・・すごすぎる・・・勉強になります!」
とあるファン「翼ちゃん!愛してる~!!」
乙奈「・・・私もみんなを愛してるよ・・・!」

乙奈(思えばあの時、何気なくファンにはなったこの言葉が・・・取り返しのつかないことになってしまった・・・)

とある日の握手会。
ファンの長蛇の列。
新人「師匠・・・も・・・もう腕が・・・」
乙奈「ソラちゃん。ファンの方の前では笑顔ですわ。」
新人「すいません・・・」
ライブに何度も来ていたファンが、白いボールを持って乙奈に近づいてくる。
ブツブツ言っているファン「ひどいよ・・・」
乙奈「・・・え?」
ファン「あの時・・・愛してるって言ったじゃないか・・・なのに・・・なんで・・・
僕のお嫁さんになってくれないんだ・・・!」
新人「師匠・・・この人、めちゃくちゃなことを言っています・・・」
小声で乙奈「ソラちゃん・・・気づかれないように警備の方に合図を・・・!」
ファン「シングルCDもグッズも、ぼくは誰よりも買ったんだ・・・!住所くらい教えてくれたっていいだろ・・・!!」
なんとか夢を壊さないように必死な乙奈「そ・・・そうだね、じゃあ君にだけ特別だよ!
翼のおうちは天空王国ミルキーウェイの賃貸マンションで・・・4LDK・・・」
ボールを差し出し、こちらに突進してくるファン「じゃあ一緒にそこに行こう・・・」
新人アイドルが、白いボールが爆発物であることに気づく。
新人「・・・翼さん!あぶない・・・!!」
白いボールが発光する。
乙奈「・・・!!」

乙奈(わたくしをかばった新人のソラちゃんは、顔に大やけどを負い田舎に帰りました・・・
爆弾を持ってきたファンは・・・わたくしを応援するために全財産をつぎ込んでいたといいいます。
こんな大事件が起こったのに・・・わたくしの事務所はマスコミに圧力をかけて、もみ消してしまった・・・)

マネージャー「こういうことって、この業界ではよくあることだよ。気にすることはないよ翼ちゃん。」
コートをかぶせられて震えている乙奈。
乙奈(よくあること・・・?
・・・わたくしのせいで・・・多くの人が不幸になったのに・・・?)

新人(私も、翼さんみたいなみんなを幸せにできるアイドルになりたいんです・・・!)




ちおり「・・・みなまで言わなくても私にはわかるよ。
南アフリカの遺跡で大玉に追いかけられたことがトラウマに・・・」
花原「おまえ、いいかげんにしろよ・・・」
ハッとして微笑む乙奈「・・・ふふ・・・そういうことにしておいてください。」

酔っ払って合宿場にフラフラ現れるさくら
「あら~ん・・・珍しい三人組が女子会してるじゃないの。お姉さんも混ぜなさい。」
乙奈「監督・・・わたし・・・どうすればボールを克服できるのでしょうか・・・?」
さくら「・・・克服しなくていいんじゃないの・・・?」
乙奈「・・・え?」
さくら「・・・ちょっとボール貸して。」
花原「はい・・・」
いきなり乙奈の方にボールを打つさくら。
元プロの剛速球をとっさによける乙奈「きゃああああ!」
花原「監督・・・何を・・・」
さくら「・・・いい反応じゃない。
歌姫はダンスをやっていただけあって身のこなしが抜群にいいわ・・・」
乙奈「・・・え?」
さくら「その瞬発力はきっとチームの力になる・・・
ボールが怖いなら・・・怖くなくなるまで、よけ続ければいいじゃない。
世の中の問題なんてね・・・だいたい適当にいなしときゃなんとかなるのよ。」
今度はいきなり花原にボールを打つさくら。
ボールが花原の顔面に当たる。
花原「ぐえ!」
さくら「あら、ごめんね。
・・・花原さんはレシーブで慌てすぎ。だから、顔でボールを受けちゃうわけ。
一拍おいてやってみな。それだけで変わるわよ。」
乙奈「・・・監督・・・」
さくら「バレーボールで最も大切なことを教えるね。
それは、どんなことがあってもコートに立ち続けることよ。」
何かを決意する乙奈「・・・・・・はい。」
さくら「うっ・・・吐きそう・・・トイレ・・・」
合宿場を出ていくさくら。
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