あずくん兄になる

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 次男ボーペーが爆誕しました!奇しくも某メジャーリーガーと同じバースデー。夫婦共々運動神経がないので、球技は期待できない!!
 しかしメチャクチャあずくんに似てる・・・あずくんが生まれた日を思い出すよ・・・こんなにクソ暑くなかったけど。
 しかも、現在わたくしあずくんに風邪をもらったらしく、コロナ陽性なんて判定された日にゃあ出産に立ち会えなかったのですが、なんとかなった。ということで、妻とふたりでへその緒をちょんぎる共同作業ができました。

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 しかし無痛分娩とは言え、冷静に淡々と出産していた奥さん。なんという精神力。すごい。ドラマとかの阿鼻叫喚の惨劇は自然分娩なんだろうな。

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 自分が兄になったことなど知らずにスヤスヤ寝てやがる。くくく・・・

『ラストパーティ』連載版制作裏話

 あの『ラストパーティ』が16年ぶりに完結!もともとのアイディアは高校生の頃なんで20年以上かかったことになるけど。
 いや~、しかし今まで作ってきた漫画作品で最も物語の構成が複雑だった!多世界だからね。エヴァレット解釈だからね。しかも登場人物も多いし。
 でも、ファンタジーって、ここまでがセーフでこっからアウトみたいな設定を一度しっかり作っちゃえば、そのルール内ではなんでもアリだからすっごい楽しかった。逆にそのリアリティラインを自分で決めないといけないのが難しいんだけど。
 『青春アタック』と違って、ヨシヒコたちの世界のキャラは全くビジュアルイメージを決めずに書いちゃったので、あとでてっさんさんあたりにキャスティングをしてもらいたいところではある。
 では、ゲームのスタッフロール的にキャスト紹介を・・・すごいいるけど。



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勇者ヴィンツァー
誰も傷つけたくねえんだ・・・の人。
当初の予定では、戦死して昔の円卓騎士たちのもとへ帰るみたいなのもアイディアの一つとしてあった。でも、まあ成り行き上ならなかったけど・・・

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シスターシルビア
シスター姿の成人したシルビアはあとでデザイン画を描くつもり。

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描いた。少年マガジン版の10年後の設定。同じ人とわかるように、襟など一部のデザインは旧衣装を受け継がせた。あとはロングヘアーになった。基本的に大して老けてない。

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泉ヨシヒコ
この人は誰が演じればいいんかね。臆病なヴィンツァーと真逆の勇敢な一般市民って感じでキャラ付けをしました。
候補①野間口徹
候補②長谷川博己
候補③坂口健太郎(若い?)

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ゼリーマン
今作の助演男優賞は絶対にこいつ。さすが主人公キャラ。

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桃乃
山口智子のイメージ。

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イチカ、フタバ、ミナギ
怪盗グルーの3姉妹のイメージ。あれ、可愛いよね。今年新作やるらしいけど。とうとう3女が芦田愛菜じゃなくなったけど・・・もう限界だったんだろうな(^_^;)

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魔王ハデス
『80日間宇宙一周』のハデス天皇。性格も見た目もほとんど一緒。

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ライオンハーテドブリジッド王
なんとなくジャック・ニコルソンかな?・・・と、思ったんだけど、てっさんさんの天才的キャスティングでレオナルド・デカプリオさんに決定!

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大神官イノストランケヴィア3世
う~ん・・・『青春アタック』の破門戸総裁でもいいんだけど・・・検討中。
※トビー・ジョーンズさんにした。

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結城秀夫
名前の由来は、メタルユーキーと小島秀夫から。どちらもコナミのゲームクリエイター。
口調は『クラッシュバンディクー3』の時間博士エヌ・トロピー。実は、この人によって空間どころか時間もめちゃくちゃになるという展開もあったため。
配役は、みうらじゅんとかなのかなあ・・・内野聖陽さんという意見も出た。

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小田順子
声優の野田順子。コナミの『ときめきメモリアル2』で声優をしていた。

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長門守
『風と翼』のあいつ。ゲートキーパーってことで名前で決めた。意外と高学歴だったんだな。

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湯浅専務
ドリームキャストのあの人。

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井伊会長
『カイジ』の兵藤会長がモデル。

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リネット・アシュレイ
読み切り版のおしとやかな聖女の幼少期がメチャクチャ荒んでいたら面白いなって思って、けっこう大胆に性格を変えてみた。実際に面白かった。
性格のモデルはムーミンのミィ。

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スパルタン草薙
ファミコンの『スパルタンX』と格ゲーの『キングオブファイターズ』より。
コスチュームのイメージは一応聖帝サウザー。
顔は『クオリア』の本村くん。性格はかなり違うけど。
ポーズはストⅡをイメージしたけど、いつの間にかジャカジャカジャンケンに・・・

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ローランド・ペルト
『ロストワールド』のハンター、ローランド・テンポと、『ジュマンジ』のハンター、ヴァン・ペルトから。
ピート・ポスルスウェイトさんがジャングルクルーズの船長の格好をしているというイメージだったんだけど、似合わなかったので結局いつもの服装になった。

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ルナ・マイヤース
『80日間宇宙一周』の同名キャラ。見た目は『青春アタック』の海野さん。

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黒神警部補
『古畑任三郎』の田村正和さん。最近再放送しているらしい。
名前は赤川次郎さんから。転生前の名前は『悪魔城ドラキュラ』から。

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ホワイト
アニマロッタへの恨みが私の筆を動かした。

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ベオウルフ卿
この人は主君殺しでペルセウスもろとも失脚しました。

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ジルドレイ将軍
口調は『荒野の七人』の敵の首領カルベラ。見た目は『青春アタック』の狩野レイ。最高の好敵手だった。

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ハル
ちょい役だったはずが、まさかラストシーンまで出てくるとは思わなかった。セリフが何もないんだけど、演出によって、恐ろしい魔物、愛らしい少女って全く印象が異なるのが面白い。別にいつもお腹を空かせているだけなんだけどね。ちなみに「ちょーだい」はうちの意地汚い息子が最初に覚えた言語。

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メド.jpg
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メドたちモンスター
ハリー・ハウゼンのストップモーション映画に登場する魔物にした。RPGだとこいつらって勇者たちに殺されるだけの存在で、それって考えてみるとけっこう気の毒だなあって思って、あんな感じにしてみた。なろう系とかだと、こういう作風ってないと思うんだよな。
メドゥーサは相手を石化させるっていう設定が有名なので、最後は逆に自分が石像になってみんなに崇められるっていうのは当初から考えていました。

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シドニア
第二部でめっちゃ好きなキャラ。キャラは『青春アタック』の大此木くんそのまんまなんだけど、ここまでカッコイイとは・・・!まあ、オコは普通にかっこよかったからな。バレーもうまいし。

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邪神ニャルラト・カーン
クトゥルフ神話のニャルラトホテプ(ドリームランドの支配者)と14世紀当時ユーラシア大陸をほとんど支配していたチンギス・カーンから。これは世界史に詳しいてっさんさんのアイディア。
正体は巨大なチェシャ猫。

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今作は、私なりの『不思議の国のアリス』にしたいっていう思いがあったので、ちょこちょこアリスのキャラが出てきます。イヤハートはハートの女王、ドードー鳥、バンダースナッチ、ジャバウォッキーなど。

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オス湖のオッシー
ドラゴンが古城の中にいるっていうのは『クラッシュバンディクー4』の「すすめ!まほうのしろ」リスペクト。あれは初見時すごいビビった。チェックポイントエリアでドラゴンがつっかえて動けなくなって油断してたら、また襲ってくるっていうやつ。3のドタバタトプスまでは、一回回避したら襲ってこないのが慣例だったんだけど、そのお約束を逆手に取った天才的ドッキリ。

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究極キマイラ
名前は『MOTHER3』より。見た目はグリフォンで、これも『不思議の国のアリス』から。学名は、グリフォンがオックスフォード大学のトリニティカレッジの紋章になっていることにちなむ。

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賢者ローワン・ウイリアム
イギリスの名俳優ローワン・アトキンソン氏から。

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『青春アタック』のキャラ達
なんとほとんど登場している。
ちおり・・・ホーンテッドレジデンスで鉄の処女で殺害される。
花原・・・メグナ・テスタメント役。エゼルバルド城の戦いで戦死。
海野・・・サキュバスのメイドのセレスティア役。邪神戦で戦死。
乙奈・・・ホーンテッドレジデンスの容疑者。
ブーちゃん・・・オークのガーニー役。今度は喋った。
華白崎・・・ホーンテッドレジデンスの容疑者。
マッスル山村・・・ラム隊長役。エゼルバルド城の戦いで戦死。
大此木・・・シドニア・ウィンロード役。故人。
狩野・・・ジルドレイ将軍役。
病田先生・・・ホーンテッドレジデンスで心臓麻痺で死亡。
さくら先生・・・ホーンテッドレジデンスの容疑者。

・・・けっこう死んでるな!(ひどい)

『ラストパーティ』脚本㊱

現在
ドリームワールド
井伊「我が王国を閉鎖だと・・・?
泉よ・・・桃乃を救い出したことは認めてやろう・・・
だが、調子に乗らんことだ・・・」
桃乃「ほら・・・」
ヨシヒコ「ああ、そう言うと思ったよ・・・」
湯浅「泉さん、ドリームワールドが中止になれば、コマキだけではなく、出資したGASEも新天堂も大きな被害を被るんだぞ・・・そのために我々は手を取ったのではないのか?」
ヨシヒコ「・・・では、理由をお見せします・・・みんな・・・」

転送ゲートから、ヴィンツァーたちが現れる。
シルビア「・・・ここが、ヨシヒコさんの世界・・・?」
ヴィンツァー「どの人が魔王なんだろう・・・」
ゼリーマン「お前は人を見る目がないな・・・あの真ん中のじじいだろ。」
ライフルを向けるローランド「ああ。ひときわ醜悪な男だ・・・」
ルナ「守銭奴って感じですよね。」
草薙「ぶっ飛ばそうぜ。」
井伊「・・・なんじゃ貴様らは・・・!制裁・・・」
警察手帳を見せる黒神「・・・このテーマパークは人が死にすぎだ・・・
警視庁が殺人事件として捜査します・・・」
井伊「きさま!警察を呼んだのか・・・!!こ・・・殺してやるぞ・・・泉!」
黒神「泉さんに見せてもらった数々の資料から・・・この会社は少なくとも公式、非公式合わせて22の違法行為が見つかりました・・・あ、これ逮捕状です。」
井伊「くくく・・・バカが雁首並べおって、このわしに歯向かうとは・・・
遠い昔お前らみたいな愚か者が7人おったわ・・・」
ヴィンツァー「その人たちはどうなったんです?」
井伊「わしを倒せないと知るや、別の世界へ飛ばしやがった・・・」
ヴィンツァー(・・・似たようなこともあるんだな・・・)
井伊「長門、保安部隊に命じよ。こいつらは全員確保じゃ。
どこかの辺境の異世界に転送するがよかろう・・・」
長門「はい、よろこんで!」
ヨシヒコ「会長・・・諦めろ・・・あんたの保安部隊で止められるような人たちじゃない・・・」
井伊「・・・あ??」
桃乃「私のドラゴンもいるしね・・・」
井伊「きさまら・・・!暴力で脅すというのか・・・」
桃乃「どの口が言ってるのよ・・・」
ゼリーマン「じじい、あんたのミスは、異世界に客を送ることばかりに気を取られて・・・あんたの世界にオレたちが来ることを想定してなかったことだ・・・」
湯浅「たしかに・・・こんな不快で不気味な生物が存在するなんて・・・」
ゼリーマン「どうもな。
そんなに異世界であそびたいなら、じいさんお前が行けばどうだ?
異世界に、この世界の逮捕状は適用されないんだろう?」
黒神「・・・ええ・・・」
井伊「・・・この計画を潰すのか・・・コマキ社は終わるぞ・・・」
ヨシヒコ「この計画を進めたら、この世界が終わるぞ。
世界は・・・あなたが思っている以上に広いんだ・・・」
フタバ「おじいちゃん、別の世界に行っちゃうの?フタバさみしいよ・・・」
イチカ「お年玉もらえなくなっちゃうしね・・・」
桃乃「もういい年なんだから、孫と遊んでなさいよ。」
井伊「好きにせい・・・だが、泉・・・わしはお前は許さん・・・桃乃を奪ったあの日からな・・・」
ヨシヒコ「望むところだ・・・」
桃乃「仲良くしてよ・・・戦争は大嫌い。」



ゲートに帰っていく英雄たち。
ヴィンツァー「お別れですね、サー・ヨシヒコ。」
ヨシヒコ「すべてあなたのおかげだ・・・」
ヴィンツァー「いえいえ・・・ヨシヒコさんと奥様のおかげで、マジックキングダムの戦争も終わった・・・」
ゼリーマン「主戦派が死んだか大怪我だしな。あのハデスが両国の王になれば当分平和だろ。」
桃乃「魔王様によろしく伝えてください。」
ヴィンツァー「ええ・・・セクハラとかされなかったですか?」
桃乃「あの人・・・女性に慣れてそうで案外うぶなの・・・」
ヨシヒコ「おい・・・君から魔王に色仕掛けでもしたんじゃないだろうな・・・」
桃乃「あら、妬いているの?」
ヨシヒコ「べつに・・・」
ヴィンツァー「家族なんてずっといらないって思ってましたけど、ちょっと夫婦っていいなあって今回の冒険で考えが変わりました。
私はもう中年ですけど・・・婚活でもしてみます。」
ヨシヒコ「はは・・・」
桃乃「素敵な女性はたくさんいますよ。がんばって。」
シルビア「なによ・・・私がそばにいるのに・・・」
ヴィンツァー「ん?」
シルビア「い、いえ・・・
ヨシヒコさんとはもう会えないんですか?」
ヨシヒコ「ああ、転送ゲートをすべて閉鎖しちゃうからね・・・
でも、みなさんのことは絶対に忘れません。」
ローランド「これでいい・・・我々は住む世界が違うのだ・・・
さて・・・今度はダークオリハルコンでも探しに行くとするか。 」
草薙「し・・・師匠・・・!」
ローランド「ついてきたら、もうお前の世界には戻れんぞ・・・」
草薙「覚悟は出来ています・・・!師匠と冒険して男を磨かせてください!」
ローランド「だそうだ。かまわないか?」
ヨシヒコ「ええ・・・」
シルビア「行っちゃうの?スパルタン・・・」
草薙「俺の格闘技なんざ、まだまだだって気づかされたんでな。九龍の俺は井の中の蛙だったんだ・・・俺はもっともっと強くなって・・・愛する女性を守れるようになってみせるさ。」
シルビア「じゅうぶんあたしを守ってくれたよ。」
草薙「聞こえてなかったか?愛する女性を守りたいんだ。」
シルビア「・・・こいつ・・・まあ、そういうバカ正直なところがあんたのいいところかもね。」
転送ゲートに入りかけているローランド「行くぞ?」
草薙「あ、ああ待ってください師匠!じゃあ泉、勇者、達者でな!!」
ジャングルツアーズに消えていく2人。

ルナ「私も、次のレースがあるので、そろそろおいとまします。
あの怪物とのドッグファイトはいい勉強になりました。」
ヨシヒコ「コズミックグランプリ、頑張れよ。」
ルナ「はい・・・!」
ヴィンツァー「ぜひ銀河一のレーサーに・・・ぼくは急旋回で泣いちゃったけど・・・」
ルナ「あの・・・ヴィンツァーさん・・・あたし、どこかであなたと会った記憶があるんです・・・
よく思い出せないけれど・・・あなたは、昔から誰よりも優しくて・・・怖がりでしたわ。」
ヴィンツァー「やめてくださいよ・・・」
ルナ「ははは・・・では失礼します。クレイモアーにお忘れ物はないですね?」
ヴィンツァー「お世話になりました。」
微笑むルナ「お世話しました。」
メガサターンに消えていくルナ・マイヤース。

シルビア「黒神警部補は?」
黒神「え~・・・私はこの世界に残ることします・・・
こっちにも警視庁があるのでね・・・コマキ社の捜査は楽しそうだ・・・
ホーンテッドレジデンスの世界には、こんな漆黒の企業はなかったですし・・・」
長門「・・・帰ってくれないか・・・?」
黒神「ん~っふっふ・・・これまでの犯人も同じことを言っていました・・・」
ヨシヒコ「手加減なしでお願いします。」
黒神「かしこまりました。まず、声優の小田順子氏を過失致死に見せかけた計画殺人事件から取り掛かりましょうか・・・」

ヨシヒコ「(ゼリーマンに)・・・きみにも本当に世話になった・・・ありがとう・・・」
ゼリーマン「・・・ありがとうなんて人生で言われたのは初めてかもな。」
ヨシヒコ「・・・約束のゼリー類はどうする?ゲートを閉じる前にストレイシープ村に送ればいいか?」
ゼリーマン「覚えててくれたんすか・・・?」
ヨシヒコ「当たり前だろ。色をつけてナタデココも贈るさ・・・」
ゼリーマン「ひとつだけお願いがあるんだ、ゼリーの転送先はエゼルバルド城にしてくれませんか?あそこの領主はオレになったんだ・・・」
ヨシヒコ「本当か!?」
ゼリーマン「ハデスのやつは魔物に偏見がなくてね・・・城の名前もメド&ゼリー城だ。」
ヨシヒコ「もう泥棒稼業をしなくていいな・・・
お前は生きる知恵が豊富だ・・・素晴らしいアイディアでいい領主になるさ・・・」
ゼリーマン「へへ・・・」
ヨシヒコ「だから、うちの会社の備品は全て置いておきなさい・・・」
体内からコンピュータを吐き出すゼリーマン
「ちぇ、ハルとファイナルファンタジーやりたかったのに・・・」
シルビア「うちの世界には電気がないでしょ・・・
ヨシヒコさん、奥さんと娘さんと仲良くね。それと・・・義理のお父さんとも・・・」
ヨシヒコ「ああ・・・」
シルビア「シルフはもうあたしだけだけど・・・この魔力を世界のために役立てるつもり。」
ヨシヒコ「きみは本当にいい子だよ・・・」
シルビア「それと、奥さん。やっぱり、奥さんの所有する魔力はおかしいわ・・・
私の2倍はあるんだけど・・・そりゃジャバウォッキーもなつくわ。
一体何者なの・・・?まるで邪神・・・」
桃乃「え?じゃあ魔法でも使えるかな・・・」
ヨシヒコ「奥様は魔女ってか・・・やめてくれ・・・夫婦喧嘩が命のやりとりになっちゃうから・・・」
シルビア「あはは。ヨシヒコさん、浮気できないね。」
ヴィンツァー「それでは、ぼくらもこのへんで・・・
ヨシヒコさん・・・あなたほど勇敢なサラリーマンを私は知らない・・・
伝説の勇者はあなたですよ・・・」
イチカ「本当・・・?」
ヴィンツァー「ああ。きみの父さんは偉大な人物だ。
そして、これは僕からのプレゼントです。受け取ってください・・・」
伝説の勇者から愛剣を受け取るヨシヒコ。
ヴィンツァー「私が剣士シドニア・ウィンロードから受け継いだ聖剣デュランダルです。
料理にも使えるのでぜひ・・・」
ヨシヒコ「いいんですか??」
フタバ「パパ、かっこい~!!」
ヴィンツァー「もう、僕らの世界には必要のないものです。では・・・」
ヨシヒコ「あ・・・ちょっと待って・・・!勇者ヴィンツァー・・・」
振り返るヴィンツァー「?」
勇者の耳元で囁くヨシヒコ。
微笑んで頷くヴィンツァー。
ヴィンツァー「それでは、失礼します。」
シルビア「さようなら!」
桃乃「ジャバちゃん・・・元気でね・・・」
ジャバウォッキー「お世話になりました。」
ゼリーマン「しゃべれたのか、お前・・・」
ゲートに入り消えてしまうマジックキングダムの仲間たち。

桃乃「ねえ、ヨシヒコさん・・・最後になんて囁いたの?」
ヴィンツァー「ぼくみたいに女性の方から告白させるなってね・・・」




そして・・・
キッチンで二人の子どもの朝食を作る泉ヨシヒコ。
卵を割ってフライパンで目玉焼きを焼く。
ヨシヒコ「イチカ、ランドセルに宿題は入れたか?」
イチカ「パパ~遅刻しちゃうよ、ごはんまだ?」
ヨシヒコ「シリアルを食べて待ってなさい・・・!」
フタバ「あたしあけてあげるね!親切でしょ?褒めてくれていいよ!」
やっぱり、袋を開けるのを失敗してシリアルを床に全てばらまいてしまうフタバ。
イチカ「なにやってんのよバカ!」
すると、床に牛乳をぶちまける桃乃「あ~あたしも手が滑った~~!!」
イチカ「ママ・・・!」
桃乃「フタバちゃん、一緒に片付けよう・・・お片付け競争スタート!」
フタバ「わ~い!」
微笑むイチカ「まったく何をやってるんだか・・・」
テーブルに朝食を並べるヨシヒコ「ほらできたぞ、モーニングのフルコースだ!」
イチカ「すごい・・・そして早い・・・!」
ヨシヒコ「いい包丁をもらったんでね・・・」
井伊「キッチンからどけ、泉・・・」
ヨシヒコ「お義父さん・・・」
井伊「ミナギのミルクを作るのだ・・・」
桃乃「すり切り3杯でいいからね。」
井伊「わかっておる・・・待っておれ孫息子よ・・・将来は立派な邪神に育てようぞ・・・」
イチカ「邪神って教育でなれるものなの?」
ヨシヒコ「さあ・・・」
井伊「お前も、そろそろ仕事じゃないのか?我社で遅刻は極刑だぞ・・・」
桃乃「元我社でしょ?」
ヨシヒコ「そうだった・・・イチカ、一緒に出よう!」
桃乃「いってらっしゃい!」
桃乃がヨシヒコの頬にキスをする。



書斎
ローワン「こうして、サー・イズミの冒険は終わった・・・
最愛のプリンセス、そして家族と幸せに暮らしたというが、その後彼は二度と歴史の表舞台に出てこなかったため、詳細はわかっていない・・・
一方の、マジックキングダムの勇者サー・ヴィンツァーは・・・」

メド&ゼリー城では結婚式が行われている。
神父姿のゼリーマン
「え~新郎スナイデル・ヴィンツァー
お前は妻を、健やかなる時も、病める時も・・・
ギャンブルで負けた時も、お気に入りのテレビ番組が打ち切られた時も、冷蔵庫のプリンが何者かによって食べられた時も・・・これを愛することを誓いますか?」
ウエディングドレス姿のシルビア「あんた・・・真面目にやりなさい・・・神の天罰が下るわよ・・・」
ゼリーマン「新婦シルビア・アシュレイ・・・お前はもう少し黙っていたほうがいい女だぜ?」
真面目なタキシード姿のヴィンツァー「誓います。」
ゼリーマン「よかったな、おてんば娘。」

参列しているイエヤス&マサノブ「キ~ス!キ~ス!!」
ハルとジャバウォッキーも笑顔で翼をたたいている。

シルビアのヴェールを脱がすゼリーマン「しょうがねえなあ・・・」
シルビア「あんたじゃないわよ!このバケモン!!」
ゼリーマン「やれやれだぜ。」
ヴィンツァーがシルビアを抱きよせ口づけをする。

赤くなって目を覆う魔王ハデス。
空に飛び立ち、鐘塔の鐘を鳴らすハル。
ゼリーマン「祝福の鐘の音が小さいぜ。」
すると、ジャバウォッキーが天空に火球を放つ。
その火球は爆発し、花火となる。

――『ラストパーティ』FIN

『ラストパーティ』脚本㉟

ドリームワールド
会長用ジェット旅客機が滑走路に降り立つ。
ミナギを抱いてフラップを下りる井伊会長とイチカとフタバ。
フタバ「わ~い!遊園地につれて行ってくれるなんて、おじいちゃん大好き!」
井伊「くくく・・・そうか、そうか・・・なんでも遊ばせてやる、何でも買ってやるぞ・・・」
イチカ「まず、パパに会わせて・・・」
井伊「パパ・・・?ああ・・・泉か。あんな生真面目でつまらん男の何がいいのだ?
どうせ、マジックキングダムで今頃竜のエサにでもなっているじゃろ・・・」
イチカ「そんなはずない・・・」
井伊「そもそもお前たちの親権は桃乃の方にあるのだ。あの男のことなど忘れろ。」
イチカ「・・・そんなことできない・・・」
井伊「お前はママの方が好きだったんじゃないのか?」
イチカ「私のパパはね・・・世界で一番かっこいいんだ・・・!」
駆けだしてしまうイチカ。
井伊「泉め・・・娘を手なづけたか・・・小癪な奴め。」
ミナギが泣く。
ミナギをあやす井伊「お~よちよち・・・」
フタバ「おじいちゃん!あたしタコス食べたい!」
井伊「好きなだけ食え。風船もお前が浮くほど買ってやる。」

空港に駆け寄ってくる長門「ようこそおいでくださいました会長・・・!」
井伊「長門か・・・死ぬ覚悟はできたか?」
高速で手もみをする長門
「ははは・・・私は結城部長に脅されて無理やり協力させられたのです・・・
実際、湯浅専務の協力をしたのはこのわたくし・・・」
井伊「そうなのか・・・?」
湯浅「まあ・・・」
井伊「ならば減給2億円で勘弁してやろう・・・で、結城はどこだ?」
湯浅「現在行方不明です。保安部員を増員してパーク内を捜索しています。」
井伊「醜い奴め。殺すな。生け捕りにせよ・・・」
フタバ「おじいちゃん、なんか動物が逃げたの?」
井伊「そうじゃ・・・害獣じゃ。」

パーク内をうろつくイチカ
「おじいちゃんのバカ・・・」
すると、茂みから手が伸びてイチカを取り押さえる。
イチカ「!!!」
結城「クワイエット!・・・おとなしくしなさい。あんたは私が生きながらえるための人質よ・・・」



究極キマイラと空中戦を繰り広げるクレイモア―。
強力な銃弾を浴びせるが、分厚いうろこに阻まれて効果がない。
ルナ「くっ・・・!なんて硬い奴なの・・・!!メルシーキリング爆弾も積まなかったし・・・!」
コックピットの表示が点滅しだす。
ルナ「まずいわ・・・エネルギーが減ってきた・・・こうなったら・・・!」
そう言うと、操縦桿を引っ張り上げて、機種を垂直上方へ向けるルナ。
空の果てを目指して最高速で飛行するクレイモア―。
それに追いすがってくる究極キマイラ。
ルナ「宇宙空間にまで誘導すれば・・・ゼロ気圧であいつは爆発するはず!」
しかし、いつまで経っても宇宙空間に出れない。
ルナ「・・・!??この世界はどれだけ大気が厚いの?」
エネルギーの残量が枯渇する。
ルナ「もしかして・・・この世界には宇宙空間が・・・ない??」
究極キマイラが口から放射熱線を出して、とうとうクレイモア―の主翼をとらえる。
回転するクレイモア―。
ルナ「やられた・・・!!」
きりもみ回転をしながら落下していくクレイモア―。
雲を抜けると、マジックキングダムの世界が球体ではなく、平面になっていることに気づく。
世界の果てでは海の水が漆黒の闇に落下している。
ルナ「なんてことなの・・・!」
なんとか操縦桿を握って態勢を立て直そうとするルナ。
クレイモア―の速度が変化するその一瞬の隙を狙って、とどめの一撃を加えようと接近してくる究極キマイラ。
ルナ「賢い子ね・・・!私の負けよ・・・」
その刹那、ジャバウォッキ―が猛スピードで究極キマイラに飛び掛かり、一瞬で首の骨を折ってしまう。
絶命した究極キマイラはジャバウォッキ―に振り回され、世界の果てに放り投げられ・・・漆黒の闇へと落ちていく。
閉じていた目を開けるルナ「・・・助かった?」



ハデス城のバルコニー
ガリア兵と乱戦をしている草薙とローランド。
すると、ベオウルフが参入する。
ベオウルフ「静まれ~い!お前たちの主君、魔王ハデスは私が討ち取った!!
無益な殺生を私は望まぬ!おとなしく投降せよ!!」
ガリア兵「なんだって!!?うそだ!フェイクニュースだ!」
ペルセウスが魔王の王冠を掲げる。
ガリア兵「本当だ!ガリア帝国は終わりだ~!!」
泣くガリア兵「魔王様~!」
武器を捨てていくガリア兵。
草薙「な・・・なんか別のやつが倒しちまったようっすね・・・」
ローランド「そんなもんだ・・・」



ドリームワールド
マジックキングダム転送エリア
イチカを人質に取る結城「下がりなさい!
この子を傷つけたくないなら、おとなしく私をアナザーワールドに転送させるのよ・・・!」
井伊「くくく・・・結城よ。狂ったのか?わしから逃げられると思うのか?」
結城「異世界なんて星の数ほどある・・・逃げ続けてやるんだから!」
長門「・・・もうあきらめてリョウチ刑を受けろよ・・・死ぬわけじゃねえし・・・」
結城「死ぬのよ!!この娘を殺されたくなかったら、ゲートを開けなさい!」
湯浅「会長・・・犯人を刺激しない方がいい・・・」
井伊「異世界転生されたこともないくせに・・・お前はマジックキングダムで一人で生きて行けるのか・・・?」
結城「わたしの天才的頭脳があれば、マジックキングダムの蛮族など簡単に従えられるわ・・・」
井伊「くくく・・・そうか・・・ならばやってみせろ・・・わしのように・・・」
結城「・・・え?」
井伊「ゲートを開けてやれ・・・」
長門「剣と魔法の世界で達者でな・・・」
コンソールを操作して転送ゲートを開く長門。
結城「じゃあ、イチカちゃん・・・あなたもあたしと一緒にトゥギャザー、ついてらっしゃい・・・」
イチカ「いやだ・・・!助けて・・・!」
湯浅「約束が違うぞ!!イチカちゃんをはなせ!」
イチカ「パパ・・・助けて~!!」

その時、ゲートからジャバウォッキ―が現れる。
振り返って肝をつぶす結城。
ヨシヒコ「結城・・・娘をはなせ・・・」
桃乃(イヤハート)「さもないと・・・この竜が火を噴くわ・・・」
腰を抜かし、イチカを解放する結城。
父と母に抱き着くイチカ「パパ・・・ママ・・・!!」
桃乃「ごめんね・・・ただいま・・・」
ヨシヒコ「・・・少しは見直したか?」
泣きじゃくるイチカ「うん・・・」



数時間前――
ハデス城
ジャバウォッキ―と対峙するヴィンツァー。
ヴィンツァー「こいつとは知り合いじゃないのか?」
ゼリーマン「地底湖でずっと寝ていたやつとどう知り合うんだよ・・・」
ヨシヒコ「ここまで来て、ドラゴンに食われて終われるか・・・!」
すると、ヴィンツァーから剣を奪うヨシヒコ。
ヴィンツァー「ヨシヒコさん・・・!」
ゼリーマン「旦那、無茶だ・・・!!」
ヨシヒコ「わたしはこれでもスポーツチャンバラに心得がある・・・!
かかってこい、オディオサウルス・ジャバウォッキ―!!」
すると、ジャバウォッキ―がしゃべりだす。
「あなたのそういう男らしいところに惚れちゃったのよ・・・」
ヨシヒコ「・・・?」
ゼリーマン「おい、竜がしゃべったぞ・・・」

すると、竜に女性がまたがっていることに気づく。
首をさげて、主人を下ろしてやるジャバウォッキ―。
目を丸くするヨシヒコ「・・・な・・・」
ヴィンツァー「ヨシヒコさん、もしかして・・・このレディが・・・」
ヨシヒコ「じゃじゃ馬にもほどがある・・・家族をおいて何をやってるんだキミは・・・」
イヤハート「ごめんなさい・・・」
抱きしめ合う夫婦。

魔王の間へ入ってくるハデス「君の旦那さん?」
イヤハート「はい・・・」
ヴィンツァー「モルドレッド・・・生きてたのか!?」
ハデス「うん・・・魔王はもうやめたんだ。」
ゼリーマン「いったいどういうことなんだよ!さっぱりわからねえぜ!!」
黒神「ん~っふっふっふ・・・ご説明しましょう・・・」
ヴィンツァー「黒神警部補・・・」
シルビア「あたしに言わせて・・・!」
黒神「どうぞ。」
指をさすシルビア「ジャバウォッキ―誘拐事件など・・・はじめからなかったのよ!!」
ヴィンツァー「・・・な・・・なんだって~!?」
イヤハート「ごめんなさい・・・
オス湖のジャバちゃんを飼いならして、魔王の城まで運んでもらったの・・・」
ゼリーマン「いやいや、旦那の奥さんってどんだけ魔力があるんですか!!?」
イヤハート「え?魔力がないとダメなの?わたしってけっこう動物に好かれるからさ・・・
さっき大神官にバルコニーから落とされたときも、ジャバちゃんが救ってくれたんだ・・・」
ヨシヒコ「まあ、それは分かったが・・・どうしてそんな真似をしたんだ。
イチカもフタバもみんな心配してたんだぞ・・・」
ハデス「責めないでやってください・・・
レディ・イヤハートは、コマキ社の侵攻でこの戦争が起こったことに責任を感じて・・・なんとか和平交渉をしようと・・・もがき苦しんでいたんです・・・」
イヤハート「・・・結局はさ・・・うちのバカおやじのせいじゃない・・・」
ヨシヒコ「それなら、なんでぼくに一言も相談をしないんだ・・・」
イヤハート「相談したら行かせてくれた?」
ヨシヒコ「行かせるわけないだろ!!」
イヤハート「こういう人なの。」
ヴィンツァー&シルビア「よく知ってます・・・」
ゼリーマン「しかし、動物に好かれるだけで、このバケモンを使役できるか?」
黒神「大神官も同じことを思ったようです。
なので、ジャバウォッキ―は地下に魔力で封印し、彼女から取り上げた・・・」
イヤハート「そうそう・・・ヨシヒコさん・・・戦いはまだ終わっていないわ。」
ヨシヒコ「まだ、なにかあるのか?」
イヤハート「ドリームワールドは閉鎖したほうがいい・・・」
ヨシヒコ「何年も前から言ってる・・・」

『ラストパーティ』脚本㉞

クレイモアーと究極キマイラの壮絶なドッグファイトが始まる。
魔王の間
兵士「魔王様!究極キマイラが鉄のドラゴンと交戦中!」
魔王「どうだ!追っ払えそうか?」
兵士「実力は互角!!
魔王「よし!兵みなで応援だ!」
兵士「は!!」



書庫
分厚い古文書のあいだにドリームワールドの各リージョンの運営資料が並んでいる。
イヤハート「ジャングルツアーズ、九龍・・・メガサターン・・・あった!」
メガサターンエリアの資料をめくるイヤハート
「この機体だ・・・!RX78・・・クレイモアー・・・
パイロットは・・・ルナ・マイヤース・・・
彼女のリクルーターは・・・なんてことなの・・・」
資料を閉じるイヤハート
「・・・ヨシヒコさん・・・」
あわてて書庫を飛び出すイヤハート。



バルコニー
大神官「くくく・・・あの怪物と互角に戦える存在がいようとは・・・
しかし、あの子の力はそんなもんじゃあない・・・・・・」
イヤハート「大神官様!戦いをやめさせて!!」
大神官「・・・なぜ?」
イヤハート「あの宇宙船は味方よ!」
大神官「なぜ分かるのです?」
イヤハート「それは・・・」
大神官「異世界からあなたを救いに来たホワイトナイトですか?」
イヤハート「知っていたのね・・・」
大神官「また異世界・・・どいつもこいつも簡単に転生しやがって・・
私はね・・・ああいう、ファンタジー世界にそぐわないものを見るとね・・・消してしまいたくなるんですよ。」
バルコニーからイヤハートを突き飛ばす大神官。
奈落に落ちていくイヤハート。
大神官「魔王に余計な知恵をつけさせやがって・・・ん?」
その時、大神官の方へキラリと光る物体が飛んでくる。
大神官「!!」
バルコニーに、クレイモアーが射出したカーゴコンテナが突っ込んでくる。
潰される大神官「ぎゃああああああああああああ!!!」

カーゴコンテナのハッチが開く。
吐いてしまうヨシヒコ「おろおろおろ・・・!」
シルビア「魔法で吐き気を止めてあげるわ・・・うっ、おろおろおろ・・・!」
シルビアも戻してしまう。
ゼリーマン「あの姉ちゃん、なかなかに狂ってやがる・・・」
涙目のヴィンツァー「怖かった・・・」



ハデス城地下ラボラトリー
研究員「なんだ!?ラボの魔力が著しく低下!!」
研究員「大神官様の身に何かあったのか!?」
電流フェンスを掴む怪物の腕。電気は既に流れていない。
フェンスを押し倒して脱走する最強のドラゴン。
研究員「ひいい!!大神官様が封じていたジャバウォッキーが・・・!」
逃げ出そうとする研究員に洋式便器を吹き飛ばして殺してしまうジャバウォッキー。
咆哮を上げて城内を暴走する巨竜。
螺旋階段を駆け上がると、天井に口から火球を吐き大穴を開けてしまう。
翼を広げて大穴から飛び出すジャバウォッキー。
一瞬のうちに地下ラボラトリーが崩れて壊滅してしまう。



バルコニーに突き刺さったコンテナを取り囲むように殺到する兵士
兵士「貴様ら!何者だ!!」
ヨシヒコ「・・・ラストパーティ救助隊だ・・・」
シルビア「特攻隊って感じだけどね・・・」
草薙「ぞろぞろ集まってきたぜ、おい・・・」
ローランド「ヨシヒコよ、ここは任せてもらおう・・・妻に会って来い。」
草薙「いっちょ暴れてやりますか、師匠・・・!」
ローランド「うむ・・・」
ヴィンツァー「ぼくも戦います・・・」」
ローランド「必要ない。卿は魔王と話をつけろ。
(ライフルを構える)さあ、道を開けろ。」
兵士「開けるわけないだろ・・・殺せ!!」
ライフルを撃つローランド。
特殊な銃弾は、立ちふさがるすべての兵士を貫通してしまう。
城内への道ができる。
草薙「・・・師匠、ちょっと道が狭いんじゃないんですか?」
ローランド「・・・そうか?」
草薙「俺の新しい技を見てください。」
ローランド「見せてみろ。」
両手を構える草薙「波動拳!!!」
草薙の手から気の塊が発射される。兵士が一直線に吹き飛ぶ。
草薙「泉、奥さんによろしくな。」

場内に駆け出すヨシヒコたち。
振り返るシルビア「黒神警部補!あなたも!」
黒神「ん~っふっふ・・・誰かと思えば・・・こんなところにこの事件の重要人物が転がっているじゃないですか・・・」
驚くシルビア「え?!!!大神官様??!!」
黒神「シスター・・・手当はできますか?」
シルビア「了解!!私の魔力は100万人の命が救えるのよ。」
黒神「ということです。我々は容疑者の回復を待って・・・尋問します。」
ヴィンツァー「もしかして、さっきの激突で・・・」
ゼリーマン「俺は何も知らねえ。」
ヨシヒコ「急ごう!!」
シルビア「ヴィンツァー・・・あなたの冒険もクライマックスね・・・がんばって・・・
あたし・・・あなたと冒険できて・・・ううん・・・早く行きなさい・・・!」
ゼリーマン「おいていくぞ勇者!」



魔王の間
一人ぼっちで心細いハデス「・・・誰もいなくなっちゃったな・・・」
ハデスに近づくライオンハーテド「なんだかおもしろそうなことやってるじゃねえか、兄弟・・・」
酒瓶片手に酔っぱらっている。
ハデス「君がいたか・・・もう、魔王の王位、君にあげようか・・・?」
ライオンハーテド「いいのか?」
ハデス「うん・・・もう魔王は疲れた。」
ライオンハーテド「ぐははは!ついにやったぞ。」
ハデス「じゃあ、魔力の継承を大神官様に・・・」
ライオンハーテド「そんなもん、どうでもいい!俺はその王冠をかぶって玉座に座りたい。」
王冠を渡すハデス「好きにしてくれ・・・しかし、なんで魔王にこだわる?」
玉座に座ってご機嫌なライオンハーテド「この世界でやりたい放題できるだろ?」
ハデス「帝国の民と魔族の長としての責任でがんじがらめさ・・・
なにをやっても支持率は落ちるし・・・
ぼくについたあだ名は増税くそ魔王さ・・・がんばって減税してるのに・・・」
ライオンハーテド「そんな連中ジャバウォッキ―で焼いちまえよ。」
ハデス「ぼくはあのドラゴンは使役できない・・・魔力が足りないんだ。」
ライオンハーテド「お前、魔王なんだろ?」
ハデス「わかっていないようだな。魔王の上にあの巨竜がいるのさ・・・
大神官様が自身の魔力と、モンスターたちから抽出した魔力で結界を作って、必死に城内に押さえつけてただけ・・・それもいつまで持つか・・・」
窓の外をジャバウォッキ―が羽ばたいているのが見える。
ハデス「・・・もう持たなかったようだ・・・」
ライオンハーテド「おい・・・じゃあ魔王のうまみはないのか!?」
ハデス「いい政治をすることだ・・・そうすれば皆に愛される魔王になれるさ・・・
がんばってくれ・・・」
そう言うと王の間を出ていくハデス。
玉座にポツンと取り残される魔王ライオンハーテド「なんだそりゃ・・・」

その時、王の間に血気盛んな騎士が突入してくる。
ベオウルフ「王立騎士団ベオウルフ見参・・・!エゼルバルド城から王都へ逃げたと思わせて、友のペルセウス殿と秘かにガリア帝国に潜入していたのだ!」
ペルセウス「我が国の王を返してもらおう!いくぞベオウルフ、合体技だ!!」
ベオウルフ「心得た!悪しき魔王よ、美しきぼくらのコンビネーションに見とれて死ぬがいい!
ライオンハーテド「いや、ちょっと・・・」
2人「必殺!ダブルローゼス!!!」
ベオウルフとペルセウスにみじん切りにされてしまうライオンハーテド「ぎゃああああ!!!」
ベオウルフ「・・・なんか、あっけなかったな。」
ペルセウス「ぼくらがあまりに美しすぎたのだ。これで私は警視総監だ!」
ベオウルフ「おめでとう!それでは王を救い出して国に帰ろう!」
魔王の間を出ていく2人。
玉座は血まみれになっている。



ほどなくして、魔王の間に入ってくるヨシヒコ、ヴィンツァー、ゼリーマン。
とっさに目を背けるヨシヒコ「うわ・・・!」
ゼリーマン「惨殺死体だ・・・!」
唇をかむヴィンツァー「モルドレッド・・・」
ヨシヒコ「いったい誰が・・・」
ゼリーマン「魔王も最後はあっけないもんだな。旦那の奥さんを誘拐した天罰だよ。」
ヨシヒコ「桃乃はどこだ!?」

すると、壁を突き破ってジャバウォッキ―が現れる。
3人「!!!」
ヨシヒコ「・・・あの映像の竜でまちがいないよな・・・?」
頷くゼリーマン
ヴィンツァー「オディオサウルスだ・・・なわばりに入らなければ襲ってはこない・・・」
ゼリーマン「今はこの城が縄張りなんじゃないか?」
おそるおそるコンピテンシーリーダーを向けるヨシヒコ。
戦闘力が高すぎて爆発するコンピテンシーリーダー。
ヨシヒコ「あちち・・・!魔王はこいつにやられたのか・・・?」
2人の前に立つヴィンツァー「下がってください・・・!今もできるかわからないけど・・・
メイルシュトロームが効くかも・・・」
そう言うと剣を構える。
3人に近づいてくるジャバウォッキ―。
ゼリーマン「シドニアの必殺技か?」
ヴィンツァー「うん・・・邪神ニャルラト・カーンも一時的に粉々にはできたから・・・」
ゼリーマン「やめておけ。」
ヴィンツァー「・・・なぜ?」
ゼリーマン「シドニアが試しに使ってみて全く効かなかったと言っていたからだ・・・」
剣をしまうヴィンツァー「・・・すいません。これまでです。」
ヨシヒコ「・・・え!!??」
唸り声をあげるジャバウォッキ―。
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